白眞勲の発言 (本会議)
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○白眞勲君 立憲民主・社民の白眞勲です。
私は、会派を代表しまして、ただいま議題となりました令和四年度一般会計予算外二案について、反対の立場から討論いたします。
冒頭、この度の福島県沖を震源とする最大震度六強の地震で犠牲となられた方々に哀悼の意を表しますと同時に、また、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
また、ロシアのウクライナ侵攻により亡くなられた方々に心より哀悼の意を表します。
今回のロシアの軍事行動は、国連憲章が禁じる違法な武力の行使であり、重大な国際法違反です。国際秩序の根幹を揺るがす行為で、断じて許されるものではありません。この暴挙を厳しく糾弾するとともに、政府においては、ウクライナの平和の実現のため、ロシアに対する制裁、ウクライナの人々に対する人道支援を含め、積極的な対応を行うよう、改めて強く要請いたします。
まず、予算の内容に先立ち、その前提となる岸田政権の基本姿勢に関する問題について申し上げたいと思います。
現在、ウクライナをめぐる情勢は極めて緊迫しており、迅速かつ積極的な対応が求められることは言うまでもありません。しかしながら、政府の対応は遅い上に不十分です。象徴的だったのが、ロシアがウクライナに対する軍事行動に踏み切った二月の二十四日、我が党の蓮舫議員からの提案を受けてから、予算委員会を中断して国家安全保障会議、NSCを開催したことです。危機管理能力が欠如していると言わざるを得ません。
また、SWIFTからの排除を始め、G7など国際社会と歩調を合わせてロシアへの制裁を行い、ロシアがウクライナから一刻も早く撤退するよう働きかけを強めていくのは当然のこととして、同時に、特使の派遣など、日本が主体性を持った外交を展開すべきではなかったのかということも岸田総理に再三提案をしましたが、岸田総理からは結局、具体的な対応についての答弁はありませんでした。今後の北方領土問題の展開などを踏まえると、今回の政府の対応には大きな不安を抱かざるを得ません。
北朝鮮による拉致問題の対応についても同様です。岸田総理は、私自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意だと繰り返し言葉を述べられていますが、何も進んでいる様子が見えません。拉致被害者の御家族も御高齢になられ、再会かなわず亡くなられた方もいらっしゃいます。本当にもう時間がないんです。それなのに、具体的にどういった対応をされているのか、それがどういう成果に結び付いたのか、政府の答弁では全く明らかになりませんでした。
さらに、先日、岸田総理は自民党総裁としての党大会の演説の中では、今まで歴代総裁が触れていた拉致問題について一言も触れていなかったんです。それを先ほどの予算委員会で私が総理に聞いたら、私も驚いたというびっくり仰天の答弁。やっぱり総理は人ごとだったんでしょうか。これは極めて問題だと思います。拉致問題について後ろ向きと言われても仕方ないのではないでしょうか。事ほどさように、総体として外交力が大きく欠如していると言わざるを得ません。
さらに、ウクライナ侵攻の話に関連して、自民党の総理経験者を含めた重鎮から核共有の議論が呈されましたが、とんでもない暴論です。唯一の被爆国で、一番先頭に立って核廃絶を訴えるべき日本の議員が核の共有なんてことを言い出したら、世界に間違ったメッセージを送ることになりかねません。
政府としては、核共有は非核三原則に反するものであり、議論する考えはないとのことですが、岸田総理は、自民党総裁として、被爆地広島の出身の国会議員として、世界に誤ったメッセージが伝わることのないように努めていただくよう強く要請いたします。
岸田政権は、何を求めても検討、慎重に検討、検討に検討を重ねるなどという言葉が多く、なかなか実行に移していただけません。この間、食料品やガソリン、灯油などの生活必需品の物価が高騰していますが、ウクライナ情勢の影響等もあり、今後更に物価が上昇し、ただでさえコロナ禍で苦しい状況にある家計を直撃する待ったなしの状況です。我々は、昨年の時点から法案も提出して、トリガー条項の発動を求めてきましたが、総理からはいつまでたっても検討するという答弁しかいただけませんでした。危機に瀕する国民生活を横目に、いつまでも検討している時間はありません。一刻も早く決断し、実行すべきではないでしょうか。
コロナ対策も後手後手であります。ワクチンについて、三回目の接種率がようやく三〇%を超えてG7最下位を脱出したとのことですが、そもそも政府が早期に六か月間隔での接種に踏み切らなかったことが三回目接種の遅れにつながっているんじゃないでしょうか。岸田総理は当初、クラスターが発生した高齢者施設には六か月前倒しのワクチン接種もいいと通知を出しています、通達を出しています。これっておかしくないですか。クラスターが発生しないようにワクチン接種するんじゃありませんか。あべこべじゃありませんか。新型コロナ治療薬についても、確保したものの、必要な人のところに全然届いていないという問題も明らかになりました。新型感染症から国民の生命を、生命を守るための必要な実行力を欠いていると言わざるを得ません。
不祥事もありました。岸田政権の目玉政策である経済安全保障法案の実務的な責任者だった藤井前審議官には数多くの非違行為が確認され、停職十二か月の処分が行われました。そもそもこの法案、企業に秘密の漏えいは駄目ですよ、処罰することもありますよとしておきながら、何とその法案の実務責任者が、対外非公表、つまり出してはいけない資料まで無断で送付し、さらには兼業で総額一千六百万円もの報酬を得たり、タクシーチケットをちょろまかしたり、ちょっとここでは言えない内容のことをしていたりとか、小林大臣の言葉を借りれば言語道断な担当者が作った法案、政府が幾ら影響ないから、法律守ってくださいと、どの面下げて言えるんでしょうか。
このとおり、予算の提出者たる政府の姿勢には枚挙にいとまがないほど多くの問題がありますが、予算の内容もまた到底賛同できるものではなっていません。
令和四年度予算において、新型コロナウイルス感染症第六波の到来を踏まえた感染予防、防止のための予算、そしてコロナ禍で困難な状況にある国民の暮らしと事業を守るための予算とともに、ウクライナ情勢等の影響を受けて進行している物価高騰に対応するための予算を措置するべきであることは言うまでもありません。
しかしながら、政府の予算案では、そうした予算が十分に確保されているとは言えません。
さらに、政府が現在行っている石油元売業者への補助金でさえ令和四年度予算には計上されておらず、四月以降の対応は全く不透明です。
一方で、五兆円にも及ぶ過大な新型コロナウイルス感染症対策予備費、年度内に支出される見込みのない公共事業関係費、消費税を財源とした病床削減、病院統合事業に係る予算、普天間飛行場の辺野古移設に係る予算、カジノに関連する予算などが計上されていますが、これらの不要な予算については縮減、削減すべきです。特に、日ロ経済協力プランに関する予算については、国際社会と足並みをそろえてロシアに対する経済制裁を行っている現在の姿勢と完全に矛盾することから、明確に削除すべきではないでしょうか。
さらに、報道によりますと、与党の幹事長が年金受給者に対して五千円の現金給付を政府に申し入れ、総理も前向きに検討すると応じたようですが、その財源は予備費を充てると言われています。予備費は、財政法第二十四条で、予算編成時に予見し難い予算の不足に充てるものとされています。今まさに我々が一生懸命、与党の、私の大好きな藤川理事もがへろへろになるまで政府の出した予算を一生懸命審議しているにもかかわらず、予備費の使用を云々するなどと、参議院をこけにしているとしか思えません。
そもそも、六年前の法改正で、世代間の公平性確保だと我々が猛反対するのを無視して強引に法案を通しておいて、年金を減額するようなことをしながら、今回、ばらまき以外何物でもない。
以上、この令和四年度予算は、新型コロナウイルス感染症第六波の到来にもかかわらず、感染防止、抑止のための予算も、コロナ禍で苦しむ国民の暮らしと事業を守るための予算も全く不十分であり、さらに、物価高騰から国民の生活を守るという視点が全く欠けている、一方で不要な予算が多額に計上されているという受け入れ難い内容となっており、到底賛成できるものではありません。
今後も、政府の問題点をただし、必要な政策を実現させていくことをお誓い申し上げ、私の反対討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)