本会議

2022-03-22 参議院 全42発言

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会議録情報#0
令和四年三月二十二日(火曜日)
   午後三時一分開議
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○議事日程 第九号
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  令和四年三月二十二日
   午後三時 本会議
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 第一 令和四年度一般会計予算
 第二 令和四年度特別会計予算
 第三 令和四年度政府関係機関予算
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○本日の会議に付した案件
 一、日程第一より第三まで
 一、地方税法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 一、地方交付税法等の一部を改正する法律案(
  内閣提出、衆議院送付)
 一、所得税法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
     ─────・─────
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山東昭子#1
○議長(山東昭子君) これより会議を開きます。
 日程第一 令和四年度一般会計予算
 日程第二 令和四年度特別会計予算
 日程第三 令和四年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長山本順三さん。
    ─────────────
   〔審査報告書は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔山本順三君登壇、拍手〕
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山本順三#2
○山本順三君 ただいま議題となりました令和四年度予算三案の審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 今回の予算審査と期を同じくして、ロシア軍によるウクライナ侵略が始まりました。ロシア軍による侵略を最も強い言葉で非難するとともに、ロシアに対し、即時に攻撃を停止し、部隊をロシア国内に撤収するよう強く求めます。
 また、福島県沖を震源とする地震については、お亡くなりになった方々、被害に遭われた方々に対して、心よりお悔やみ、お見舞いを申し上げ、一日も早い復旧復興を祈念申し上げます。
 令和四年度予算は、いわゆる十六か月予算の考え方の下、令和三年度……ヤジ言い間違えた。
 令和四年度予算は、いわゆる十六か月予算の考え方の下、令和三年度補正予算と一体として編成されております。
 その内容につきましては、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期しつつ、成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現を図るものとなっており、一般会計予算の規模は約百七兆六千億円となっております。
 令和四年度予算三案は、去る一月十七日に国会に提出され、一月二十一日に財務大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院から送付の後、二月二十四日より質疑に入りました。
 以来、基本的質疑、一般質疑に加え、五回にわたる集中審議を行い、三月八日に公聴会を開催したほか、三月十五日及び十六日には各委員会に審査を委嘱するなど、本日まで熱心に審査を行ってまいりました。
 質疑は、コロナ下における予算編成の在り方、原油価格高騰とトリガー条項凍結解除の必要性、金融政策の見通し、ロシアによるウクライナ侵略への我が国の対応、核共有及び敵基地攻撃能力への考え方、エネルギー政策の方向性、医療提供体制の強化、コロナワクチン接種の現状と課題、コロナ困窮者への支援の在り方、デジタル田園都市国家構想に向けた取組、看護師等の処遇改善策、少子化問題への対応、震災復興の現状と課題、農業政策の在り方、カーボンニュートラルに向けた取組、価格転嫁対策、雇用環境整備の必要性、経済安全保障推進法案の立案過程における問題点など多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 本日をもって質疑を終局し、討論、採決の結果、令和四年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ─────────────
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山東昭子#3
○議長(山東昭子君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。白眞勲さん。
   〔白眞勲君登壇、拍手〕
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白眞勲#4
○白眞勲君 立憲民主・社民の白眞勲です。
 私は、会派を代表しまして、ただいま議題となりました令和四年度一般会計予算外二案について、反対の立場から討論いたします。
 冒頭、この度の福島県沖を震源とする最大震度六強の地震で犠牲となられた方々に哀悼の意を表しますと同時に、また、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
 また、ロシアのウクライナ侵攻により亡くなられた方々に心より哀悼の意を表します。
 今回のロシアの軍事行動は、国連憲章が禁じる違法な武力の行使であり、重大な国際法違反です。国際秩序の根幹を揺るがす行為で、断じて許されるものではありません。この暴挙を厳しく糾弾するとともに、政府においては、ウクライナの平和の実現のため、ロシアに対する制裁、ウクライナの人々に対する人道支援を含め、積極的な対応を行うよう、改めて強く要請いたします。
 まず、予算の内容に先立ち、その前提となる岸田政権の基本姿勢に関する問題について申し上げたいと思います。
 現在、ウクライナをめぐる情勢は極めて緊迫しており、迅速かつ積極的な対応が求められることは言うまでもありません。しかしながら、政府の対応は遅い上に不十分です。象徴的だったのが、ロシアがウクライナに対する軍事行動に踏み切った二月の二十四日、我が党の蓮舫議員からの提案を受けてから、予算委員会を中断して国家安全保障会議、NSCを開催したことです。危機管理能力が欠如していると言わざるを得ません。
 また、SWIFTからの排除を始め、G7など国際社会と歩調を合わせてロシアへの制裁を行い、ロシアがウクライナから一刻も早く撤退するよう働きかけを強めていくのは当然のこととして、同時に、特使の派遣など、日本が主体性を持った外交を展開すべきではなかったのかということも岸田総理に再三提案をしましたが、岸田総理からは結局、具体的な対応についての答弁はありませんでした。今後の北方領土問題の展開などを踏まえると、今回の政府の対応には大きな不安を抱かざるを得ません。
 北朝鮮による拉致問題の対応についても同様です。岸田総理は、私自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意だと繰り返し言葉を述べられていますが、何も進んでいる様子が見えません。拉致被害者の御家族も御高齢になられ、再会かなわず亡くなられた方もいらっしゃいます。本当にもう時間がないんです。それなのに、具体的にどういった対応をされているのか、それがどういう成果に結び付いたのか、政府の答弁では全く明らかになりませんでした。
 さらに、先日、岸田総理は自民党総裁としての党大会の演説の中では、今まで歴代総裁が触れていた拉致問題について一言も触れていなかったんです。それを先ほどの予算委員会で私が総理に聞いたら、私も驚いたというびっくり仰天の答弁。やっぱり総理は人ごとだったんでしょうか。これは極めて問題だと思います。拉致問題について後ろ向きと言われても仕方ないのではないでしょうか。事ほどさように、総体として外交力が大きく欠如していると言わざるを得ません。
 さらに、ウクライナ侵攻の話に関連して、自民党の総理経験者を含めた重鎮から核共有の議論が呈されましたが、とんでもない暴論です。唯一の被爆国で、一番先頭に立って核廃絶を訴えるべき日本の議員が核の共有なんてことを言い出したら、世界に間違ったメッセージを送ることになりかねません。
 政府としては、核共有は非核三原則に反するものであり、議論する考えはないとのことですが、岸田総理は、自民党総裁として、被爆地広島の出身の国会議員として、世界に誤ったメッセージが伝わることのないように努めていただくよう強く要請いたします。
 岸田政権は、何を求めても検討、慎重に検討、検討に検討を重ねるなどという言葉が多く、なかなか実行に移していただけません。この間、食料品やガソリン、灯油などの生活必需品の物価が高騰していますが、ウクライナ情勢の影響等もあり、今後更に物価が上昇し、ただでさえコロナ禍で苦しい状況にある家計を直撃する待ったなしの状況です。我々は、昨年の時点から法案も提出して、トリガー条項の発動を求めてきましたが、総理からはいつまでたっても検討するという答弁しかいただけませんでした。危機に瀕する国民生活を横目に、いつまでも検討している時間はありません。一刻も早く決断し、実行すべきではないでしょうか。
 コロナ対策も後手後手であります。ワクチンについて、三回目の接種率がようやく三〇%を超えてG7最下位を脱出したとのことですが、そもそも政府が早期に六か月間隔での接種に踏み切らなかったことが三回目接種の遅れにつながっているんじゃないでしょうか。岸田総理は当初、クラスターが発生した高齢者施設には六か月前倒しのワクチン接種もいいと通知を出しています、通達を出しています。これっておかしくないですか。クラスターが発生しないようにワクチン接種するんじゃありませんか。あべこべじゃありませんか。新型コロナ治療薬についても、確保したものの、必要な人のところに全然届いていないという問題も明らかになりました。新型感染症から国民の生命を、生命を守るための必要な実行力を欠いていると言わざるを得ません。
 不祥事もありました。岸田政権の目玉政策である経済安全保障法案の実務的な責任者だった藤井前審議官には数多くの非違行為が確認され、停職十二か月の処分が行われました。そもそもこの法案、企業に秘密の漏えいは駄目ですよ、処罰することもありますよとしておきながら、何とその法案の実務責任者が、対外非公表、つまり出してはいけない資料まで無断で送付し、さらには兼業で総額一千六百万円もの報酬を得たり、タクシーチケットをちょろまかしたり、ちょっとここでは言えない内容のことをしていたりとか、小林大臣の言葉を借りれば言語道断な担当者が作った法案、政府が幾ら影響ないから、法律守ってくださいと、どの面下げて言えるんでしょうか。
 このとおり、予算の提出者たる政府の姿勢には枚挙にいとまがないほど多くの問題がありますが、予算の内容もまた到底賛同できるものではなっていません。
 令和四年度予算において、新型コロナウイルス感染症第六波の到来を踏まえた感染予防、防止のための予算、そしてコロナ禍で困難な状況にある国民の暮らしと事業を守るための予算とともに、ウクライナ情勢等の影響を受けて進行している物価高騰に対応するための予算を措置するべきであることは言うまでもありません。
 しかしながら、政府の予算案では、そうした予算が十分に確保されているとは言えません。
 さらに、政府が現在行っている石油元売業者への補助金でさえ令和四年度予算には計上されておらず、四月以降の対応は全く不透明です。
 一方で、五兆円にも及ぶ過大な新型コロナウイルス感染症対策予備費、年度内に支出される見込みのない公共事業関係費、消費税を財源とした病床削減、病院統合事業に係る予算、普天間飛行場の辺野古移設に係る予算、カジノに関連する予算などが計上されていますが、これらの不要な予算については縮減、削減すべきです。特に、日ロ経済協力プランに関する予算については、国際社会と足並みをそろえてロシアに対する経済制裁を行っている現在の姿勢と完全に矛盾することから、明確に削除すべきではないでしょうか。
 さらに、報道によりますと、与党の幹事長が年金受給者に対して五千円の現金給付を政府に申し入れ、総理も前向きに検討すると応じたようですが、その財源は予備費を充てると言われています。予備費は、財政法第二十四条で、予算編成時に予見し難い予算の不足に充てるものとされています。今まさに我々が一生懸命、与党の、私の大好きな藤川理事もがへろへろになるまで政府の出した予算を一生懸命審議しているにもかかわらず、予備費の使用を云々するなどと、参議院をこけにしているとしか思えません。
 そもそも、六年前の法改正で、世代間の公平性確保だと我々が猛反対するのを無視して強引に法案を通しておいて、年金を減額するようなことをしながら、今回、ばらまき以外何物でもない。
 以上、この令和四年度予算は、新型コロナウイルス感染症第六波の到来にもかかわらず、感染防止、抑止のための予算も、コロナ禍で苦しむ国民の暮らしと事業を守るための予算も全く不十分であり、さらに、物価高騰から国民の生活を守るという視点が全く欠けている、一方で不要な予算が多額に計上されているという受け入れ難い内容となっており、到底賛成できるものではありません。
 今後も、政府の問題点をただし、必要な政策を実現させていくことをお誓い申し上げ、私の反対討論を終わります。
 ありがとうございました。拍手
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山東昭子#5
○議長(山東昭子君) 堀井巌さん。
   〔堀井巌君登壇、拍手〕
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堀井巌#6
○堀井巌君 自由民主党の堀井巌です。
 私は、自民、公明を代表し、ただいま議題となりました令和四年度予算三案に対し、賛成討論を行います。
 冒頭、十六日に宮城県、福島県沖で発生した地震によりお亡くなりになられた方に心よりお悔やみ申し上げます。そして、被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。
 また、ロシアによるウクライナへの侵略に対し、強く抗議いたします。予算委員会では、ウクライナ情勢等をテーマに集中審議を開きました。そして、この本会議場で非難決議も行いました。政府には、国際社会とも連携し、速やかな平和の実現のため、迅速かつ厳格な対応を強く求めます。
 我が国は今、新型コロナ感染症やウクライナ情勢等による内外の経済への深刻な影響にしっかりと対応していかなければならない局面にあります。
 新型コロナについては、国民一人一人の感染防止への取組、自治体、医療福祉関係者の御努力により、二か月半ぶりにまん延防止等重点措置が全ての地域で解除されました。可能な限り日常の生活を取り戻す、そのために、いざというときの備えを万全にした上で経済社会を動かすことが重要です。
 また、ロシアによるウクライナ侵略により、エネルギーや食料品の価格が更に上昇傾向となっています。供給面での制約や金融資本市場の変動などと併せ、日本経済、そして国民の生活への影響を注視していかなければなりません。
 年度をまたぐこの時期、迅速かつ切れ目のない対応を確実に実行していくことで、国民の暮らし、雇用や事業を守り抜き、経済の底割れをしっかりと防いでいく、これが政治に求められています。
 そして、これらの危機を乗り越えた先にある我が国のあるべき姿を示すことが必要です。すなわち、新しい資本主義を起動し、成長と分配の好循環の実現を図り、日本経済を自立的、持続的な成長軌道に乗せることが何よりも大切です。
 そのためにも、本予算案を一日も早く成立させ、着実に執行させることが望まれます。
 以下、本予算案に賛成する理由を具体的に申し述べます。
 我が国がまず取り組まなければならない課題は、新型コロナとの闘いです。国民を守る医療提供体制や検査体制の確保、ワクチン、治療薬等の研究開発、さらには、コロナ禍で傷ついた雇用、事業、生活への支援などを推進していく必要があります。
 本予算案では、感染症等の感染拡大時に対応可能な災害派遣医療チーム、DMATの体制整備、水際対策強化に向けた検疫・検査体制の整備拡充、ワクチンや治療薬等の開発・生産体制強化戦略などに基づく研究開発の推進のための経費が盛り込まれています。また、予期せぬ状況変化に備えるため、五兆円の新型コロナウイルス感染症対策予備費も措置されています。
 現下、直面する原材料、エネルギー価格等の高騰などによる経済、雇用への不安にも対応を強化しなければなりません。既にコロナ禍で債務が過大となった事業者の事業再生や事業承継への支援体制、取引適正化対策強化や資金繰り支援など、そして雇用を維持する事業者を引き続き支援するための雇用調整助成金の特例措置等が盛り込まれています。
 我が国のこれからの発展の基盤となる社会経済等の構造の変革、強化に向けた予算もしっかりと計上されています。
 成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現に向けた分配戦略として、診療報酬等による対応を通じ、新型コロナ医療対応等を行う医療機関の看護職の方、介護、保育、幼児教育などの現場で働く方々の給与を三%引き上げることとされています。また、デジタルなど成長分野を支える人材育成や非正規労働者のステップアップ、円滑な労働移動を支援するなど、人への投資を推進することとされています。さらに、下請Gメンの強化など、下請いじめゼロの実現等のための予算が組み込まれています。
 一方、成長戦略としては、科学技術立国の観点から、過去最高の科学技術振興費が確保をされています。デジタル、グリーン、量子、AIなどの研究開発を推進し、博士課程学生への支援も盛り込まれています。また、地方創生の実現に向け、デジタル田園都市国家構想実現のための予算も組み込まれています。その中では、光ファイバー、5G基地局など地方のデジタル基盤整備の強力な推進や、自治体の創意によるデジタル技術の実装等を幅広く支援する交付金等の充実が図られています。さらに、デジタル庁での情報システム関係予算の一括計上や、誰一人取り残されないデジタル社会実現のためのデジタル推進委員の全国展開が進められています。経済安全保障については、量子暗号通信の研究開発の推進や、重要技術の管理体制等の強化が図られています。
 国民を守り抜くための予算も充実しています。
 防衛関係については、緊迫化する国際情勢を踏まえ、初めて五・四兆円規模の予算が確保されました。令和三年度補正予算と合わせて、ミサイル防衛や南西地域の島嶼部の防衛、宇宙、サイバー、電磁波といった新領域の能力強化が進められます。また、激甚化、頻発化する自然災害に対応するため、革新的な技術の活用やソフト対策を強化した治水、地震対策などの防災・減災、国土強靱化への重点化も推進されます。
 予算案全体を通じて、めり張りの利いた内容であることも評価できます。
 新型コロナの感染状況を踏まえつつ、令和四年度予算編成に向けた考え方に基づいた歳出改革への取組が継続されています。また、必要性に応じた新たな基金の創設等を通じ、予算単年度主義の弊害是正など、予算の質の向上も図られています。
 加えて、EBPMの仕組みなどを活用し、適切かつ効果的な支出を推進することとなっており、評価できます。
 以上、本予算案に賛成する主な理由を申し述べました。
 岸田内閣初の本予算は、信頼と共感を背景とした政治を推し進める丁寧で寛容な岸田総理の姿勢どおり、国民を守り抜き、明日の日本を切り開くために必要不可欠であります。
 議員各位の御賛同を賜りますことを強くお願い申し上げまして、私の賛成討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。拍手
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山東昭子#7
○議長(山東昭子君) 片山大介さん。
   〔片山大介君登壇、拍手〕
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片山大介#8
○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
 私は、会派を代表して、令和四年度予算三案に反対の立場から討論を行います。
 初めに、福島県沖を震源とする地震で被災した方に心からお見舞いを申し上げます。
 ロシアのウクライナ侵略で世界の平和と秩序が脅かされています。改めて、ロシアの蛮行を非難します。
 そして、我が党も、ウクライナ国民への連帯を表明するとともに、平和と国民の生命と財産を守り抜く決意です。
 こうした危機のさなかにあって、本予算案は本当に十分なものと言えるのでしょうか。
 反対する第一の理由は、政府の危機対応が事態の進展と国民生活の実態に合っていないことです。
 信頼をなくしているロシアに、ロシアから、LNGなどのエネルギー資源を今後もどこまで当てにするのか。経済産業大臣は、直ちにロシアからのLNGの輸入が止まることはないと予算委員会で答弁しましたが、政府の対応には危機感が足りなく、これではロシアの侵略を終わらせるゴールを本当に描こうとしているのかどうか分からなくなります。
 日本維新の会は、ロシアによるウクライナ侵略に関する緊急提言を政府に提出するとともに、ウクライナ危機等から国民生活を守るための緊急経済対策を発表しました。この中で、高騰する原油価格対策として、石油元売会社への補助金増額に加え、国家備蓄、産油国共同備蓄の積極的活用など、ロシア頼みにならないエネルギーの調達強化を提案しています。機敏かつ効果的な経済・エネルギー対策を直ちに打ち出すべきです。
 また、もう一つの危機である新型コロナ対策についても、適時適切な対策を打ち出すことができていません。
 第六波では、感染者や濃厚接触者は増加しましたが、重症化率は低くなっています。ワクチン接種も進み、経口治療薬など新しい、新たな治療法も現れています。にもかかわらず、政府は、検証と総括をせずに、従来からの対策を漫然と続けています。
 我が党は、感染法上の分類を現行の二類相当から五類あるいは五類相当に改めるよう提案していますが、政府は否定しています。みなし感染者の扱いを認めざるを得ないなど、医療機関や保健所の対応が追い付いていない状況を解消するためにも、早期に感染症法の運用を改正すべきです。誰もが必要なときにいつでも医療にアクセスできるようにして、早期の治療を保障し、早期の回復を支援する、それを阻んでいる一因が二類分類であることを認識すべきです。
 反対する第二の理由は、経済成長の展望が示されていないことです。
 看板政策、新しい資本主義は、衆参の予算審議を経ても、ほとんど具体論が示されませんでした。人への投資や賃上げとは言うものの、優遇税制や補助金といった付け焼き刃的な手だてばかり。また、介護職員や保育士などの賃上げをすれば、民間にも波及するという考え方も順番が違います。
 なぜ、これまで日本の人的投資が低迷してきたのか。それは、非正規雇用が拡大したからです。日本社会がコスト削減や利益の確保ばかりで社員教育を十分にしてこなかったからです。
 日本維新の会は、解決の具体案を持っています。
 まず、労働市場そのものに大胆にメスを入れ、人材の流動化を促すことです。
 非正規雇用で低賃金のまま雇用が固定化されるのではなく、人が動くことで、必要とされる業種や職種の底上げにつなげていく、そして、生産性を向上し、賃上げへとつなげていく、そうした好循環をつくることです。
 人的投資という言葉には誰もが賛同するものの、労働市場改革に対しては常に反対が強い。目先ではなく、抜本的な労働市場改革を目指すべきで、それこそが新しい資本主義ではないでしょうか。
 もう一つの看板政策、デジタル田園都市国家構想も、既にある政策の焼き直しに近く、五・七兆円という数字のインパクトだけが躍っているように見えます。
 新年度に過疎地域に指定される自治体は、実に全国の市町村の五一・五%に当たる八百八十五市町村に上る見込みで、五割を超えるのは一九七〇年の指定制度の開始以降初めてです。抜本的な対策が必要な中、デジタル田園都市国家構想で本当に地方の衰退に歯止めを掛けることができるのでしょうか。
 地方創生の要は、働き盛りの世代に来てもらえるかどうかです。そうした世代は、子育て世代とも重なるので、出産や育児、保育、さらに、その先にある子供の教育水準がどうかまでを考えています。単に仕事と人のマッチングをするだけではなく、各分野の省庁をまたいでグランドデザインを描けるよう包括的に考えなければ、東京一極集中の解消は進みません。
 地方には、日本の宝とも言える優良な中小企業がたくさんあります。そうした企業の力を生かせるかどうかは、国の政策に懸かっていると言っても過言ではありません。
 そして、新しい資本主義もデジタル田園都市国家構想も、会議体を設けているものの、具体案の提示は国会が閉会する時期でもある六月以降になると言います。これでは、国会で政府の政策を十分に議論できないことになり、国会軽視だと言わざるを得ません。
 また、これから予算案の採決をするというのに、その前から政府・与党から年金受給者に五千円を支給するといった話が出てきており、こちらも熟議の参議院を軽視する以外の何物でもありません。
 そして、反対の第三の理由は、国民に負担を押し付けておきながら、行政改革も政治改革も進んでいないことです。
 物価が急上昇し、深刻なスタグフレーションが現実のものになろうとしています。また、令和三年度の国民負担率は、過去最大の四八%になる見込みです。こうした中で、一体どんな行政改革があったのでしょうか。全くと言っていいほど見当たりません。
 こども家庭庁にしても、関係府省庁の縦割りによって必要な支援が抜け落ちてしまう弊害をなくすことが目的だったはずなのに、文科省、厚労省、内閣府の関連部署の完全統合はせず、幼保一元化も見送られました。これでは、未来ある子供への賢い投資とは言えません。
 政府だけでなく、国会議員も厳しく自戒すべきです。
 今国会からやっと各党間の協議が始まった文通費の問題に国民は注視しています。我が党は、既に領収書を添付した上で、使い道を全て公開しています。これは、協議しなければできないというものではありません。議員各位が進んで使途公開を行うことを願います。
 ロシアによるウクライナ侵略は、我々が享受している安全が無条件に保障されているものではないという現実を示しています。国を守る固い決意と不断の努力がなければ、国民や国土を守ることはできません。外交努力こそ一番重要ですが、防衛力による裏付けも必要です。
 これまでの政権は、いずれも防衛費のGDP一%枠なるものを金科玉条にしてきましたが、これを見直し、必要ならば二%も検討すべきです。そして、危機に対応できる経済活動のために、経済安保の体制づくりに真剣に取り組むべきです。
 日本維新の会は、政府提案の経済安保関連法案に対抗して、罰則を強化し、実効性を高めた対案を提案しています。今後も、不断の改革を進めつつ、国民の生命と財産を守り、もって世界平和と日本の繁栄を実現するために全力を尽くすことをお誓い申し上げ、令和四年度予算三案に対する反対討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。拍手
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山東昭子#9
○議長(山東昭子君) 礒崎哲史さん。
   〔礒崎哲史君登壇、拍手〕
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礒崎哲史#10
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
 初めに、新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、闘病中の方々の一刻も早い回復をお祈り申し上げます。あわせて、コロナ対策に御尽力いただいている全ての皆様に心より敬意を表します。
 また、ロシアの軍事侵攻にさらされているウクライナ国民に連帯の意を表します。子供たちや市民への無差別攻撃、原発への攻撃を伴う武力によってウクライナの主権と領土を侵すロシアの暴挙を許すわけにはいきません。日本政府として、各国との連携や国連への働きかけでなく、ロシア経済分野協力担当大臣を外すなど、我が国独自の対応も進め、毅然とした対応を貫くことを強く求めます。
 さらに、先週の東北を中心に発生した一瞬十一年前を想起させるような地震によってお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
 その上で、会派を代表し、ただいま議題となりました令和四年度総予算三案に賛成の立場から討論を行います。
 二月二十二日、衆議院本会議での採決時に我が党の玉木代表が申し上げたとおり、本予算案は私たち国民民主党が目指す姿に比べれば、百点満点と言えるものではありませんでした。そこで、国民民主党は衆議院において、賃上げ税制の拡充や教育国債の発行による教育予算の倍増、トリガー条項の凍結解除などを柱とする組替え動議を提出しました。
 この組替え動議は賛同されなかったものの、しかし、我々は大局的に見て、以下の理由から政府予算案に賛成することを党として決定しました。
 第一に、長引くコロナ禍による暮らしや経済への重大な影響への対策として、予算の早期成立が求められていること。
 第二に、賃上げや人づくりを重視する姿勢は、国民民主党がさきの衆院選から掲げ続けている給料が上がる経済の実現、人づくりこそ国づくりの方向性に沿ったものであること。
 そして、その際に第三の理由として掲げたトリガー条項の凍結解除によるガソリン代値下げを検討するとしていたことについても、その後の協議や参議院での審議などを経て、実務者協議が始まることとなりました。早急なトリガー条項の凍結解除に加えて、重油や灯油、これまで対象になってこなかった航空燃料なども含めて、燃料の価格抑制策を原油価格が一定程度下がるまで実施し続けることを改めて要望します。
 コロナだけでも社会経済に計り知れない影響が及んでいる中、ロシアのウクライナへの侵攻による情勢の緊迫化、混迷が原油価格を始めとした物価上昇などをもたらしていることが加わって、国民生活が更に圧迫されています。そうした非常事態とも言える状況が続き、先行きが見通せない状況にあるからこそ、今回の当初予算案への野党による賛成が異例の出来事と評されても、我々国民民主党は、国民生活と経済にとってベストな答えを見出すべく、政府・与党と交渉し、一定の結果を出すことができたと考えています。
 与野党だからといって常に対立点を探るのではなく、徹底した議論の上に、国民にとってベストと言える結論を得ることが改革中道の政治姿勢であり、コロナ禍の中、今も苦労が続く国民の生活を思い、考え抜いた判断です。国民民主党は、引き続き対決より解決、政策先導型の政治スタイルで機動的、建設的に政策提案をしていきたいと思います。
 その意味で、衆議院でも指摘したとおり、政府予算案には不十分と考える点があることから、ここ参議院でも改めて我々の政策提案をさせていただきます。
 特に、私たちが重視している人づくりこそ国づくり、いわゆる人への投資については、岸田総理は所信表明演説で少なくとも倍増させると述べながら、当初予算案の文教及び科学振興費は増えていません。総理が言及されているように、資本主義における付加価値の源泉は、創意工夫や新しいアイデアを生み出す人的資本にあるというのはそのとおりです。これまでの規模をベースに毎年微増か横ばいの予算配分を続けていては、付加価値を生み出す前に経済がシュリンクしてしまいます。人への投資による新しい資本主義を本気で目指すのであれば、政策の大転換が必要であり、そのためには教育、科学技術予算を抜本的に引き上げなくてはなりません。
 私たち国民民主党は、教育国債の発行により、教育、科学技術予算を現行の五兆円から十兆円へ文字どおり倍増させ、少なくとも十年間継続することを訴えていますので、政府の政策に取り込んでいただきたいと改めて要望します。
 経済財政政策に関しては、国民民主党は、既に参議院に提出した給料が上がる経済実現法案と題した税制改正法案の中で、赤字企業にも賃上げインセンティブを提供できるよう、法人事業税、固定資産税、消費税を軽減措置の対象税目にしています。政府の税制改正法案の法人税減税による賃上げ促進では、法人税を払うことができる黒字企業しか恩恵を受けることができないからです。さらに、政府案では、中小企業の控除要件を全雇用者の給与総額を一・五%以上増加させた場合とし、大企業の継続雇用者と比べ、その対象を違えています。これでは、雇用者が増えて給与総額は増えても、従業員一人一人の給料が上がることには直結しません。
 これらの課題が、これまでの賃上げ税制の結果が思わしくないことの主な理由となっていると思われることから、軽減措置の対象税目と控除要件について、国民民主党案を是非のんでいただきたいと思います。
 加えて、デジタル化、脱炭素化を新たな資本主義の市場のメーンストリームにしていくために、投資額以上の控除を可能にするハイパー償却税制の導入や一〇%から五%への消費税減税、低所得者、中堅所得者の所得を上げるための給付付き税額控除の導入、課税根拠が失われている自動車重量税の当分の間税率分を廃止することなどにより、供給、需要の両面から経済を活性化させ、ひいては給料が上がるための環境を整えていく、これらの政策を実施することを求めます。
 財源については、教育、科学技術予算に対しては教育国債を、思い切った財政政策には日銀保有国債の一部永久国債化などで捻出すること、捻出するなどして確保し、対応すべきものと考えます。
 ここまで、給料が低迷する経済を給料が上がる経済に転換させ、安心の国民生活を実現させるために、積極財政による政策をできるだけ早く実施することの重要性を中心に述べてきました。
 しかし、事態の変化のスピードはますます速くなってきており、今提案した政策の中身も、変化に伴ってリバイスが必要になってきます。また、これまでの財政、金融といった従来型の政策に加え、広く世界を見渡すと、経済安全保障、国際標準化といった新たな政策の重要性が、我々が考えている以上に増してきていると認識します。
 このようなことから、現在、国民民主党では、例えば、家計負担、事業者負担の軽減及び景気対策、資源エネルギー安定供給の確保及び公共交通対策、国民生活と地方の支援、ウクライナ難民支援、ロシア経済協力関係予算の減額、島嶼防衛の強化といったような切り口で緊急総合対策の検討を行っているところです。早急に取りまとめたいと思っております。
 最後になりますが、国民民主党は、これからも永田町の前例にとらわれず、解決より、対決より解決の姿勢で政策本位の行動を続けてまいりますことを申し上げ、討論といたします。
 ありがとうございました。拍手
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山東昭子#11
○議長(山東昭子君) 山添拓さん。
   〔山添拓君登壇、拍手〕
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山添拓#12
○山添拓君 日本共産党を代表し、二〇二二年度総予算三案に反対の討論を行います。
 冒頭、ロシアによるウクライナ侵略に満腔の怒りを持って抗議します。ロシアの軍事行動は、武力行使を禁じた国連憲章の明白な違反であり、原発、病院、避難所などへの無差別攻撃は、ジュネーブ条約を始め国際人権、人道法に反します。断じて許されません。侵略の中止と即時の撤退を強く求めます。
 国際司法裁判所は、ロシアに対し、侵攻の即時停止を命じる暫定措置命令を出しました。国連総会では、人道支援のアクセス確保、国際人道法の尊重などを求める新たな人道支援決議採択の動きが始まっています。国連憲章を守れ、国際人道法を守れの一点で国際社会が力を合わせることが何より求められています。
 一方、本予算案には、二〇一六年に安倍元首相がプーチン大統領と約束した八項目の経済協力プランに基づく二十一億円が計上されたままです。ロシアによる実効支配を強め、日本の領土主権が損なわれる四島での共同経済活動とセットの経済協力を、この期に及んで放置することは看過できません。総理は、予算の執行段階で適切に判断したいと言いますが、予算案に計上しておくこと自体、適切ではありません。経済協力プランはきっぱり中止し、予算は削減すべきです。
 本予算案は、長期化するコロナ禍から国民の命と暮らしを守るという点で全く不十分です。
 総理は記者会見で、第六波の出口ははっきり見えてきたと述べました。死者数は第五波の三倍近くに上り、いまだに増え続けています。過去最悪の結果を招いた責任を曖昧にすることはできません。ワクチンの三回目接種が遅れ、検査も不十分なままです。この現状を一体どう認識しているのですか。
 コロナ禍の二年間、医療体制を恒常的に強化する予算は組まれず、逆に急性期病床の削減は着々と進められ、消費税を財源とする国の補助金を受け、全国で二千八百四十六もの病床が削減されました。いいかげんにやめるべきです。
 保健所の体制強化は、二年間で保健所一か所当たり僅か二・四人分にすぎません。保健師を二倍にしてほしい、限界をはるかに超えているという現場の声に正面から向き合うべきです。
 児童生徒の感染者数が第五波を大きく上回り、小学校や保育園の休校、休園が相次ぐ中、保護者の休業補償が切実な課題です。にもかかわらず、小学校休業等対応助成金の支給実績は少なく、相談窓口が働きかけた企業の八割が特別の休暇制度を導入しないと答えています。事業主が認めない限り支給しないという現行制度は見直すべきです。
 多くの事業者が営業時間の短縮や自粛を余儀なくされてきました。ところが、事業復活支援金は、対象期間が五か月と短く、支給額も不十分です。せめて持続化給付金と家賃支援給付金並みに支援を拡充すべきです。
 暮らしと営業を支える抜本的な対策強化が求められるにもかかわらず、予備費五兆円で対応しようとするのは、その場しのぎの姿勢と言わなければなりません。
 総理は、新しい資本主義を掲げ、新自由主義の弊害を是正すると述べました。
 低賃金で不安定な働き方が広がり、結婚のハードルを上げ、少子化にも拍車を掛けました。派遣法の改悪など、非正規雇用を四割にまで拡大した政治に重大な責任があります。ところが、官房長官は、非正規雇用の増大が新自由主義の弊害であるとは認めようとしませんでした。これを弊害と言わずに、一体何を弊害と言うのですか。
 フリーランスは、最低賃金の保障も労働時間の制限もなく、コロナ下での育児休業支援金も受け取れません。人間らしい生活を保障するため、労働者としての保護こそ必要です。
 男女の賃金格差の開示について、有価証券報告書や女性活躍推進法の見直しを検討することが表明されました。直ちに進めるべきです。
 一方、現実には、将来の職務内容や配置の変更の可能性の違いを理由に、勤続年数ゼロでも男女の格差があります。厚労大臣は、我が国の雇用環境を踏まえたものだと開き直りましたが、国際基準の同一価値労働同一賃金とは言えません。女性が多い職場の非正規化やコース別人事など、男女格差を温存してきた企業と、それを許してきた政治の責任が問われなければなりません。
 格差と貧困の拡大は、新自由主義の本質です。ところが、所得一億円を超える富裕層で所得税負担率が軽くなる一億円の壁の是正は早々に先送りされました。総理は、優先順位が違うと言いますが、これこそまず実現するべきです。
 第二次安倍政権以降、大企業は約百三十兆円もの内部留保を積み増しました。賃金を低く抑え、法人税を減税してきた結果です。日本共産党は、このストック分に課税し、最低賃金の大幅引上げなど、賃上げに使う提案をしています。総理は、政府としては賃上げ税制だと述べますが、賃上げ税制を八年にわたり実施しながら、実質賃金が低下している現実を直視するべきです。
 来年度、公的年金が〇・四%引き下げられようとしています。自公政権の十年で実質六・七%もの削減です。年金受給額の減少に配慮するなら、年金カットをやめるべきです。
 消費税は五%に減税し、中小業者やフリーランスを倒産、廃業に追い込むインボイス制度は中止するべきです。
 東日本大震災と東電福島第一原発事故から十一年。最高裁は、原発事故の被害賠償を求めた六つの集団訴訟で決定を下し、東京電力の責任が初めて確定しました。いずれも賠償の目安を定めた国の中間指針を上回る損害を認めています。中間指針は直ちに見直すべきです。
 原発事故は、今もふるさとと人生を丸ごと奪い続け、被害者を苦しめ続けています。この事実を無視して、テロ対策施設が未完成でも再稼働を認めよなどというのは暴論です。
 気候危機への対応は、原発ゼロと脱炭素を決断し、再エネ、省エネの抜本的拡大で進めるべきです。
 総理は、水素やアンモニアを活用すると言いますが、いまだ実証段階の技術に頼るのは、石炭火力の延命策にほかなりません。経済界の要求で海外輸出の公的支援まで行うのは、途上国を含めた世界的な脱炭素化の足を引っ張ります。COP26で化石賞を受賞した理由を自覚するべきです。
 本予算案は、護衛艦の空母への改修と、搭載するF35戦闘機の取得、長距離巡航ミサイルの開発など、敵基地攻撃能力に利用可能な兵器の保有を進めるものとなっています。
 総理は、敵基地攻撃能力の保有について、憲法と国際法の範囲内で検討すると言います。しかし、安倍元首相は、相手国をせん滅する打撃力と言い、岸防衛大臣は、相手国領空での空爆を排除しないと述べ、専守防衛、海外派兵の禁止など、歴代政権の憲法解釈との整合性すら投げ捨てています。断じて容認できません。
 自民党や一部野党が日米の核共有を求めていることも看過できません。
 非核三原則は、衆参の本会議決議を経て国是とされたものです。日本被団協の声明は、核兵器は人間として認めることができない絶対悪の兵器だと厳しく批判しています。総理は核共有を否定しましたが、ならば、与党内での議論や検討はきっぱりやめさせるべきです。
 松井芳郎公述人が述べたように、核抑止力論は、十九世紀の国際社会を支配した勢力均衡の考え方と同じです。軍事、核、力の論理による対抗は、際限のない軍拡競争で緊張関係を高めるばかりです。東アジアを平和と協力の地域にするために、憲法九条を生かした外交戦略に知恵と力を尽くすことこそ政治の役割だと強調し、反対討論といたします。拍手
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山東昭子#13
○議長(山東昭子君) これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
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山東昭子#14
○議長(山東昭子君) これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の皆さんは白色票を、反対の皆さんは青色票を、御登壇の上、投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
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山東昭子#15
○議長(山東昭子君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
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山東昭子#16
○議長(山東昭子君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
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山東昭子#17
○議長(山東昭子君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十七票  
  白色票          百五十五票  
  青色票           八十二票  
 よって、三案は可決されました。拍手
    ─────────────
   〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕
     ─────・─────
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山東昭子#18
○議長(山東昭子君) この際、日程に追加して、
 地方税法等の一部を改正する法律案
 地方交付税法等の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山東昭子#19
○議長(山東昭子君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。総務委員長平木大作さん。
    ─────────────
   〔審査報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ─────────────
   〔平木大作君登壇、拍手〕
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平木大作#20
○平木大作君 ただいま議題となりました両法律案について、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、地方税法等の一部を改正する法律案は、現下の経済情勢等を踏まえ、商業地等に係る令和四年度分の固定資産税及び都市計画税の税負担の調整、法人事業税の付加価値割における給与等の支給額が増加した場合の特例措置の拡充等、個人住民税の住宅借入金等特別税額控除の延長等を行うほか、税負担軽減措置等の整理合理化等を行おうとするものであります。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、令和四年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるとともに、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するための地方交付税の単位費用等の改正を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、地方交付税の法定率引上げと一般財源総額確保の重要性、トリガー条項を発動した場合の地方財政上の対応、賃上げ促進税制の効果と影響、地方公共団体の人員体制強化と会計年度任用職員制度の適切な運用、消防団員の確保と処遇改善策等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、立憲民主・社民を代表して小沢雅仁委員より両法律案に反対、日本共産党を代表して伊藤岳委員より両法律案に反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。
 討論を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ─────────────
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山東昭子#21
○議長(山東昭子君) 両案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。小沢雅仁さん。
   〔小沢雅仁君登壇、拍手〕
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小沢雅仁#22
○小沢雅仁君 立憲民主党の小沢雅仁です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案に対し、いずれも反対の立場で討論を行います。
 冒頭、ロシアの軍事侵攻は、ウクライナの主権を侵害し、武力の行使を禁ずる国際法の明確な違反であり、国連憲章に反するものとして私たちは厳しく糾弾するものです。核兵器の使用の示唆や原子力発電所への攻撃は、被爆国であり、三・一一を経験した一人として断じて看過できません。ロシアの暴挙を激しい憤りを持って非難するとともに、攻撃を即時中止し、部隊を撤収するよう強く求めます。
 また、十六日夜遅く、福島県沖地震が発生しました。亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。被災者に寄り添い、一日も早い復旧と生活再建に向け、政府の一層の尽力を求めるとともに、立憲民主党としても全力で取り組んでまいります。
 それでは、地方税法等の一部を改正する法律案につきまして、反対する理由を申し上げます。
 第一の理由は、本来目指すべき分権社会に向けた税源移譲がなされていないことです。
 分権自治を進める立場から、税源移譲を始めとする税の分権化が求められていますが、小粒な改正ばかりで極めて不十分と言わざるを得ません。
 第二の理由は、固定資産税の商業地の税額の上昇幅を半分に抑える措置が残されたことです。
 昨年度は、二一年度限りの臨時異例の措置として、住宅地や農地等を含めた土地に係る税額が据え置かれました。今回、住宅用地や農地等については既定の負担調整措置による負担を求める一方、商業地だけ減額を残すというのは公平を欠きます。そもそも、固定資産税は市町村の基幹税であるにもかかわらず、税収減になる自治体への補填も不十分です。国の一存で決定することのないよう配慮をすべきです。
 第三の理由は、岸田首相鳴り物入りの賃上げ促進税制の効果が不明確なことです。
 今回の措置のベースとなる法人事業税付加価値割の課税標準から一定額を控除できる仕組みは、二〇一五年度に導入されたものの、効果が出ているとは言い難いとの指摘があります。そもそも、企業の七割近くが赤字法人で法人税を納めていない中、黒字企業あるいは大企業だけが減税の恩恵を受けることは、企業間の賃金格差を拡大させることになりかねません。
 第四の理由は、燃料の高騰が国民生活や事業活動に大きな影響を及ぼしているにもかかわらず、燃油高騰対策が講じられていないことです。
 元売への補助金対応は、効果が低いばかりか、既に上限に達しています。一刻も早くトリガー条項を発動可能にするべきですが、本改正案には盛り込まれていません。また、トリガー条項の発動が一年間続いた場合、地方で五千億円程度の減収が見込まれますが、地方の減収分を国費で補填するなど、地方財政の安定にも十分配慮するとともに、トリガー条項の効果の及ばない灯油や業界で燃料として使う重油の高騰対策も強化するよう求めます。
 第五の理由は、地域医療構想に基づき再編を行った医療機関に係る不動産取得税の課税標準の特例措置の創設によって、公立病院の統廃合を誘導する懸念があることです。
 感染症医療においては非常に重要な役割を担っている公立病院を始めとする公的病院の再編統合を前提とせず、地域医療の確保のための自治体の主体的な取組を十分に尊重するべきです。
 第六の理由は、森林環境譲与税の問題です。
 二〇一九年度と二〇年度に市区町村に配分された資金の五四%が使われず、基金に積み立てられていたことが明らかになりました。自治体への配分基準で人口割が三割を占め、森林の少ない都市部が優遇されていることが要因ではないでしょうか。森林面積や林業関連の指標に重点化した配分にするとともに、専門的な人材確保等にも使えるよう使途を見直すなど、課題の解決が必要です。
 今回の改正案には以上のような問題点があることから、反対するものです。
 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 二〇二二年度の地方交付税総額や地方が自由に使える一般財源の確保、臨時財政対策債の大幅抑制、交付税特別会計借入金の償還額増加など、財政事情が厳しい中、一定評価できるものです。しかし、まだまだこれから申し上げるような課題が残されており、反対するものです。
 まず、地方交付税法第六条の三第二項に基づく地方交付税率の引上げなど、地方交付税の財源不足への抜本的対策を行うべきです。
 財源不足額は九〇年代以来の縮小となったとはいえ、前年度から繰り越された約一・三兆円に依存しており、これを差し引けば、依然として四兆円近くの財源不足額が存在しています。
 次に、赤字地方債である臨時財政対策債について、三年連続で新規分の発行が行われず、初めて一兆円台まで縮小しており、残高も二・一兆円減少していることは評価できます。
 しかし、二十年以上も臨時の状態が続き、地方からも廃止の意見が強く寄せられており、やはり赤字地方債である臨時財政対策債の一層の縮減、廃止を目指すべきです。後年度の地方交付税で償還するはずだった既往の臨財債の償還を新たな赤字地方債の発行で賄うことによる財政の圧迫、住民生活への影響を危惧いたします。
 また、今回の地方財政計画では、職員数の増加にかかわらず、給与関係経費は縮小して、減少しています。保健師、児童福祉司、一般職員を含む計画人員が純増傾向にあり、人材の強化が図られる兆しが見られることは評価しますが、今後の業務量の増加、良質な地域公共サービスの提供を考えれば、総人件費抑制政策を転換し、給与関係費、人員の確保を図るとともに、会計年度任用職員を始めとする臨時・非常勤職員の均等待遇を前進させるべきです。
 あわせて、新型コロナウイルス対策、保健医療や社会保障の充実、人口減少社会における社会インフラの維持管理、公共交通政策など、多くの財政負担が生じる可能性があります。地域社会のデジタル化の推進、まち・ひと・しごと創生事業、地域社会再生事業費について、今後、将来にわたる安定財源として経常経費化する必要があると考えます。
 さらに、税収及び交付税総額の見通しへの懸念があります。
 政府は、実質GDPを二・六%と見込んでおり、二二年度は三・二%の見通しで税収を見積もっています。しかし、内閣府が二月十五日に発表した二〇二一年の国内総生産速報値は、三年ぶりのプラス成長となっていますが、実質で前年比一・七%増にすぎません。
 異常な円安、悪い物価上昇、ロシア情勢など、今後の経済は不透明であり、税収減や交付税の減額による混乱が生じることのないよう、強く求めます。
 最後に、一九九三年に国会の衆参両院で地方分権の推進に関する決議を採択してから、来年で三十年の節目を迎えます。地方分権推進委員会は、その最終報告で、税財源の地方分権は、国、地方を通ずる行財政全体の構造改革にとっても重要な要素であり、むしろ不可欠の手段と強調しております。持続可能な安心して暮らせる地域を目指し、協働と共生の社会をつくる上で、税源移譲を中心とする地方税財政制度の改革はまだ道半ばです。分権自治の観点で日本社会の構造転換を図ろうという大きな視野での取組を強く求め、反対討論といたします。拍手
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山東昭子#23
○議長(山東昭子君) 柳ヶ瀬裕文さん。
   〔柳ヶ瀬裕文君登壇、拍手〕
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柳ヶ瀬裕文#24
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案に関し、賛成の立場から討論いたします。
 ロシアによるウクライナへの侵攻は歴史的蛮行であり、強く非難するとともに、ロシアのプーチン大統領に対して即時の侵略停止及び軍隊の完全撤退を強く求めます。政府におかれては、明日のゼレンスキー大統領の演説の内容を踏まえて、より厳しい制裁を検討するよう求めておきます。
 日本維新の会は、地方の自立を実現するため、地方分権改革、地方への税財源と権限の移譲を主張しています。毎年の地方交付税法改正案の審議に当たり、日本維新の会は、これまで累次にわたって臨時財政対策債の問題点を指摘してまいりました。
 臨時財政対策債は、本来、地方交付税として財源確保されるべき分を地方が一時的に肩代わりし、その返済分を後年国が措置する仕組みになっていますが、地方に十分な税財源の移譲がなされていないため、債務残高が増加し続けています。本来は、地方の行財政に係る制度の改正又は法定率の変更によって、若しくは通貨発行権及び国債発行権を行使することによって国の責任で対処すべきものであり、臨時財政対策債は廃止すべきであります。
 臨時財政対策債は、文字どおり平成十三年度から平成十五年度までの三年間の臨時措置として導入されたものですが、平成十六年度以降も細かく延長を繰り返し、現在に至っています。結果として、臨財債の債務残高は、令和三年度末で約五十五兆三千億円に上っています。しかしながら、令和四年度においては、臨財債発行額を昨年度に比較して約三兆七千億円圧縮し、年度末残高見込みが約五十三兆二千億円と約二兆一千億円の減となること、令和三年度当初対策では行われなかった交付税特別会計借入金の償還を五千億円行うなど、地方の負担と硬直性を下げるものとなっており、我が党がこれまで主張してきた内容に沿うものとして、一定の評価ができる内容となっています。
 一方で、今回の改正の目玉項目であるいわゆる賃上げ税制の効果については、限定的かつ不明確なものと言わざるを得ません。
 総務委員会の質疑では、今回の地方税法改正で措置した賃上げ税制によってどの程度賃上げに寄与するのかという私の問いに対し、税制の導入による賃上げの効果を定量的に示すことは難しいという政府答弁がありました。賃上げ税制の導入による効果を分析することが困難であるとしたら、事後的な評価もできません。結局、いたずらに税制を複雑にしただけに終わる可能性もあります。
 今回の賃上げ税制による効果が全くないとまでは言いませんが、あくまでも従業員給与は労働市場において決定されるものであり、その原則に働きかけることが重要であると考えます。すなわち、十分なセーフティーネットを整備するとともに、雇用の流動化を図ることが最も効果的であると改めて指摘しておきます。
 最後に、地方税の議論の根幹となる地方分権改革について述べます。
 現在までの地方分権改革全体を見渡してみると、その進捗は極めてゆっくりとしたもので、抜本的な改革がなされたとは到底言うことができません。
 平成五年六月にこの参議院本会議場で議決された地方分権の推進に関する決議では、次のように指摘されています。
  今日、さまざまな問題を発生させている東京への一極集中を排除し、国土の均衡ある発展を図るとともに、国民が等しくゆとりと豊かさを実感できる社会を実現していくために、地方公共団体の果たすべき役割に国民の強い期待が寄せられており、中央集権的行政のあり方を問い直し、地方分権のより一層の推進を望む声は大きな流れとなっている。
  このような国民の期待に応え、国と地方の役割を見直し、国から地方への権限移譲、地方税財源の充実強化等地方公共団体の自主性、自律性の強化を図り、二十一世紀にふさわしい地方自治を確立することが現下の急務である。
  したがって、地方分権を積極的に推進するための法制定をはじめ、抜本的な施策を総力をあげて断行していくべきである。
 この地方分権の推進に関する決議から来年で三十年を迎えようというのに、国と地方の役割の見直し、国から地方への権限、財源の移譲、地方税源の充実強化は今なお喫緊の課題として残り続けています。
 税源から見ても、国と地方の歳出比率がおおむね四対六であるのに対し、税源割合は六対四となっており、不公正な状況にあるのが現実です。平成二十一年の地方分権改革推進委員会第四次勧告においては五対五を目指すことが適当とされましたが、それさえいまだ実現されていません。
 バブル経済が終わり、低成長、少子高齢化、人口減少の時代へと差しかかる中で地方分権の推進に関する決議が議決されたこと、その後、低成長のまま三十年を経過したことは、いずれも偶然ではないと考えています。
 それまでうまくいっていた中央集権的な政治、行政による国家運営の綻びと限界が明らかになり、地方がそれぞれ自立して地域固有の課題を機動的に解決できるよう、根本的な国家の枠組みのつくり替えが求められたにもかかわらず、びほう策と対症療法でしか対応してこなかった結果、国の勢いはますます陰り、道州制を始めとする地方分権改革の機運も縮小してしまいました。
 改めて、政府に対し、税源、財源、権限の地方への移譲、道州制導入による地方の自立の必要性を強く指摘して、討論といたします。拍手
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山東昭子#25
○議長(山東昭子君) 伊藤岳さん。
   〔伊藤岳君登壇、拍手〕
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伊藤岳#26
○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
 私は、日本共産党を代表して、地方税法、地方交付税法等の改正案に対する反対討論を行います。
 初めに、ウクライナ支援です。
 我が国への避難を希望するウクライナの方々への支援には、地方自治体の協力が不可欠です。住居の確保を始め、生活全般にわたる支援を実施していくためには、地方自治体と連携し、取り組んでいくことを求めるものです。
 建設工事受注動態統計調査の不正処理問題です。
 国交省は、調査票の書換えを都道府県に指示し、二〇一三年四月から新たに欠測値の推計を加えた上にもこれを続け、二重計上を長期にわたり続けてきました。基幹統計の重要性を国交省が本当に理解していたのか、その根本が問われています。
 しかも、国交省はこの不正処理をひたすら隠し続け、ごまかし続けました。
 二〇二〇年十月の統計委員会評価分科会で、別の建設統計についての調査のルールの変更が議論された際に、国交省はこれに乗じて受注統計調査の資料を紛れ込ませ、あたかも統計委員会に報告して、受注統計調査のルール変更も承認されたかのように見せかけようとしました。
 再度、再々度と執拗に資料を紛れ込ませようとする理由を尋ねた統計委員会担当者、担当室に国交省は、上司がどうしても残しておきたいと言っていると答えています。私の質問に対し国交省は室長の指示の下で行ったと答えましたが、室長以下の現場判断でできるものではありません。合算処理と二重計上問題は、既にその一年前には、課長、政策立案総括審議官にも報告され、共有されています。幹部の了承の下、資料を紛れ込ませようとしたのではないかという疑惑は拭えません。
 総務省の対応も問題です。
 金子総務大臣は私の質問に対して、国交省から総務省に送られた、会計検査院からの調査に国交省としてどう対応したらよいのか、その想定問答をしたメールについて、その実物は読んでいないと答弁しました。
 メールの実物、全容が明らかにならなければ、不正処理をどのようにごまかそうとしていたのか、真相究明も再発防止もできません。これでは統計制度を所管する総務大臣としての責任は果たせないではありませんか。公的統計の中立性と信頼性が揺らいでいます。国会での真相解明が一層重要です。
 地方税法、地方交付税法等の改正案についてです。
 新型コロナの感染拡大は、地方行財政の問題点を浮き彫りにし、公衆衛生や地域医療体制の確立と拡充、住民を支える公的部門の構築と強化への転換が求められています。しかし、法案はこれに応えたものとはなっていません。
 自公政権の下で日本の医療、公衆衛生にもたらされたものは、医師数の抑制、病床の削減、病院の統廃合です。新型コロナ感染の第六波に向けて岸田内閣は、取組の全体像で、全国で前回ピーク時の一・三倍の受入れ病床を確保するとしました。しかし、第五波でコロナ対応の基幹病院として奮闘した埼玉県立循環器・呼吸器病センターでは、政府方針に従えば百二十一床のところ、実際には目標を七十四床とせざるを得ませんでした。医師、看護師などの医療スタッフが不足しているからです。
 医師数の抑制、病床の削減、病院の統廃合の流れをきっぱりと切り替えるべきです。新たな公立病院ガイドラインの策定はやめること、再編統合を前提にした地域医療構想は白紙に戻すことを求めます。
 政府は、保健所の感染症対応業務に従事する保健師をコロナ禍前の一・五倍となるよう、二〇二一年度からの二年間で約九百名増員するとし、地方交付税を算定したとしています。自公政権の下、保健所は一九九二年の八百五十二か所から二〇二〇年までに四百六十九か所と半分に減らされました。半減された保健所に一名、二名の増員では、今後も予想される感染症への対応に見合ったものとは到底言えません。削減した保健所を元に戻し、保健師を大幅に増員すべきです。
 住民の暮らしを支えるケア労働者を育てることも重要な課題です。
 保育、幼稚園、学童保育、介護、看護等の職員の賃金引上げ、処遇改善に多くの自治体が取組を始めています。問題は、二〇二三年度以降の継続的な事業を支える財政措置です。埼玉県学童保育連絡協議会の調査では、学童保育指導員の処遇改善を図る事業の課題として、自治体からは、国の財政措置が継続的なものとなるのかとの声が寄せられています。今回一回限りではない継続的な取組を支える財政措置を求めます。
 地方公務員の増員は待ったなしです。
 月二百九十八時間の時間外勤務とは、一日十五時間の労働を三十日間休みなく連続するということです。労働基準法第三十三条による臨時の超過勤務命令が常態化し、無制限となっている事態を直ちに改善しなくてはなりません。
 総務省の調査でも、過労死ラインを超える勤務の中、医師の面接指導が必要とされたにもかかわらず、約半数が面接指導を受けておらず、そのうちの約三割、延べ七千人以上の職員がその理由を業務多忙のためと答えています。時間外勤務の中、医師の面接指導が必要となっても、その業務が多忙で面接指導を受けられない。極めて深刻な事態です。
 金子総務大臣は、令和三年度は一般行政部門の職員が六千八百七十二名増えたと答弁しました。全国の自治体が職員を増やしたのは、感染拡大への対応、子育て支援、生活保護関連業務などで人員が決定的に足りていないからです。
 自公政権が推進した集中改革プランで削減された全国の一般行政部門の職員数は十一万一千九百九名です。その後の定数抑制基調を通じて更に削減が進み、令和三年度の増員を含めても、全国の一般行政部門の職員数は十一万四千三百三十九名減となっているのです。
 地方自治体が住民福祉の向上というその役割を果たすために、職員の増員がどうしても必要です。そのための財政措置を求めます。
 地方税では、貧困と格差を是正するために、生計費非課税の徹底や所得再分配機能の強化が求められます。
 二〇二一年度は、感染拡大による国民の負担に、負担感に配慮して、土地に係る固定資産税を前年度と同額に据え置く措置を行いました。しかし、来年度はこれを取り払い、商業地や住宅用地、農地等に係る課税標準額を引き上げます。国民にとっては増税です。
 岸田内閣の賃上げ促進税制は、多くの労働者が働く中小企業や赤字企業は対象になっておらず、賃上げを保障するものにはなりません。大企業の内部留保を活用させ、中小企業支援の抜本的拡充と一体に最低賃金を引き上げること、そして、正規雇用を増やす労働法制への転換が賃上げを実現していく道です。
 地方の歳出抑制路線を転換をして、社会保障費の自然増を始め必要な財政需要を積み上げ、地方財源を確保すること、そのためにも地方交付税の法定率を大幅に引き上げることを求め、反対討論とします。拍手
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山東昭子#27
○議長(山東昭子君) これにて討論は終局いたしました。
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山東昭子#28
○議長(山東昭子君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の皆さんの起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
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山東昭子#29
○議長(山東昭子君) 過半数と認めます。
 よって、両案は可決されました。拍手
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