片山大介の発言 (本会議)
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○片山大介君 日本維新の会の片山大介です。
私は、会派を代表して、令和四年度予算三案に反対の立場から討論を行います。
初めに、福島県沖を震源とする地震で被災した方に心からお見舞いを申し上げます。
ロシアのウクライナ侵略で世界の平和と秩序が脅かされています。改めて、ロシアの蛮行を非難します。
そして、我が党も、ウクライナ国民への連帯を表明するとともに、平和と国民の生命と財産を守り抜く決意です。
こうした危機のさなかにあって、本予算案は本当に十分なものと言えるのでしょうか。
反対する第一の理由は、政府の危機対応が事態の進展と国民生活の実態に合っていないことです。
信頼をなくしているロシアに、ロシアから、LNGなどのエネルギー資源を今後もどこまで当てにするのか。経済産業大臣は、直ちにロシアからのLNGの輸入が止まることはないと予算委員会で答弁しましたが、政府の対応には危機感が足りなく、これではロシアの侵略を終わらせるゴールを本当に描こうとしているのかどうか分からなくなります。
日本維新の会は、ロシアによるウクライナ侵略に関する緊急提言を政府に提出するとともに、ウクライナ危機等から国民生活を守るための緊急経済対策を発表しました。この中で、高騰する原油価格対策として、石油元売会社への補助金増額に加え、国家備蓄、産油国共同備蓄の積極的活用など、ロシア頼みにならないエネルギーの調達強化を提案しています。機敏かつ効果的な経済・エネルギー対策を直ちに打ち出すべきです。
また、もう一つの危機である新型コロナ対策についても、適時適切な対策を打ち出すことができていません。
第六波では、感染者や濃厚接触者は増加しましたが、重症化率は低くなっています。ワクチン接種も進み、経口治療薬など新しい、新たな治療法も現れています。にもかかわらず、政府は、検証と総括をせずに、従来からの対策を漫然と続けています。
我が党は、感染法上の分類を現行の二類相当から五類あるいは五類相当に改めるよう提案していますが、政府は否定しています。みなし感染者の扱いを認めざるを得ないなど、医療機関や保健所の対応が追い付いていない状況を解消するためにも、早期に感染症法の運用を改正すべきです。誰もが必要なときにいつでも医療にアクセスできるようにして、早期の治療を保障し、早期の回復を支援する、それを阻んでいる一因が二類分類であることを認識すべきです。
反対する第二の理由は、経済成長の展望が示されていないことです。
看板政策、新しい資本主義は、衆参の予算審議を経ても、ほとんど具体論が示されませんでした。人への投資や賃上げとは言うものの、優遇税制や補助金といった付け焼き刃的な手だてばかり。また、介護職員や保育士などの賃上げをすれば、民間にも波及するという考え方も順番が違います。
なぜ、これまで日本の人的投資が低迷してきたのか。それは、非正規雇用が拡大したからです。日本社会がコスト削減や利益の確保ばかりで社員教育を十分にしてこなかったからです。
日本維新の会は、解決の具体案を持っています。
まず、労働市場そのものに大胆にメスを入れ、人材の流動化を促すことです。
非正規雇用で低賃金のまま雇用が固定化されるのではなく、人が動くことで、必要とされる業種や職種の底上げにつなげていく、そして、生産性を向上し、賃上げへとつなげていく、そうした好循環をつくることです。
人的投資という言葉には誰もが賛同するものの、労働市場改革に対しては常に反対が強い。目先ではなく、抜本的な労働市場改革を目指すべきで、それこそが新しい資本主義ではないでしょうか。
もう一つの看板政策、デジタル田園都市国家構想も、既にある政策の焼き直しに近く、五・七兆円という数字のインパクトだけが躍っているように見えます。
新年度に過疎地域に指定される自治体は、実に全国の市町村の五一・五%に当たる八百八十五市町村に上る見込みで、五割を超えるのは一九七〇年の指定制度の開始以降初めてです。抜本的な対策が必要な中、デジタル田園都市国家構想で本当に地方の衰退に歯止めを掛けることができるのでしょうか。
地方創生の要は、働き盛りの世代に来てもらえるかどうかです。そうした世代は、子育て世代とも重なるので、出産や育児、保育、さらに、その先にある子供の教育水準がどうかまでを考えています。単に仕事と人のマッチングをするだけではなく、各分野の省庁をまたいでグランドデザインを描けるよう包括的に考えなければ、東京一極集中の解消は進みません。
地方には、日本の宝とも言える優良な中小企業がたくさんあります。そうした企業の力を生かせるかどうかは、国の政策に懸かっていると言っても過言ではありません。
そして、新しい資本主義もデジタル田園都市国家構想も、会議体を設けているものの、具体案の提示は国会が閉会する時期でもある六月以降になると言います。これでは、国会で政府の政策を十分に議論できないことになり、国会軽視だと言わざるを得ません。
また、これから予算案の採決をするというのに、その前から政府・与党から年金受給者に五千円を支給するといった話が出てきており、こちらも熟議の参議院を軽視する以外の何物でもありません。
そして、反対の第三の理由は、国民に負担を押し付けておきながら、行政改革も政治改革も進んでいないことです。
物価が急上昇し、深刻なスタグフレーションが現実のものになろうとしています。また、令和三年度の国民負担率は、過去最大の四八%になる見込みです。こうした中で、一体どんな行政改革があったのでしょうか。全くと言っていいほど見当たりません。
こども家庭庁にしても、関係府省庁の縦割りによって必要な支援が抜け落ちてしまう弊害をなくすことが目的だったはずなのに、文科省、厚労省、内閣府の関連部署の完全統合はせず、幼保一元化も見送られました。これでは、未来ある子供への賢い投資とは言えません。
政府だけでなく、国会議員も厳しく自戒すべきです。
今国会からやっと各党間の協議が始まった文通費の問題に国民は注視しています。我が党は、既に領収書を添付した上で、使い道を全て公開しています。これは、協議しなければできないというものではありません。議員各位が進んで使途公開を行うことを願います。
ロシアによるウクライナ侵略は、我々が享受している安全が無条件に保障されているものではないという現実を示しています。国を守る固い決意と不断の努力がなければ、国民や国土を守ることはできません。外交努力こそ一番重要ですが、防衛力による裏付けも必要です。
これまでの政権は、いずれも防衛費のGDP一%枠なるものを金科玉条にしてきましたが、これを見直し、必要ならば二%も検討すべきです。そして、危機に対応できる経済活動のために、経済安保の体制づくりに真剣に取り組むべきです。
日本維新の会は、政府提案の経済安保関連法案に対抗して、罰則を強化し、実効性を高めた対案を提案しています。今後も、不断の改革を進めつつ、国民の生命と財産を守り、もって世界平和と日本の繁栄を実現するために全力を尽くすことをお誓い申し上げ、令和四年度予算三案に対する反対討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)