伊藤岳の発言 (本会議)
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○伊藤岳君 日本共産党の伊藤岳です。
私は、日本共産党を代表して、地方税法、地方交付税法等の改正案に対する反対討論を行います。
初めに、ウクライナ支援です。
我が国への避難を希望するウクライナの方々への支援には、地方自治体の協力が不可欠です。住居の確保を始め、生活全般にわたる支援を実施していくためには、地方自治体と連携し、取り組んでいくことを求めるものです。
建設工事受注動態統計調査の不正処理問題です。
国交省は、調査票の書換えを都道府県に指示し、二〇一三年四月から新たに欠測値の推計を加えた上にもこれを続け、二重計上を長期にわたり続けてきました。基幹統計の重要性を国交省が本当に理解していたのか、その根本が問われています。
しかも、国交省はこの不正処理をひたすら隠し続け、ごまかし続けました。
二〇二〇年十月の統計委員会評価分科会で、別の建設統計についての調査のルールの変更が議論された際に、国交省はこれに乗じて受注統計調査の資料を紛れ込ませ、あたかも統計委員会に報告して、受注統計調査のルール変更も承認されたかのように見せかけようとしました。
再度、再々度と執拗に資料を紛れ込ませようとする理由を尋ねた統計委員会担当者、担当室に国交省は、上司がどうしても残しておきたいと言っていると答えています。私の質問に対し国交省は室長の指示の下で行ったと答えましたが、室長以下の現場判断でできるものではありません。合算処理と二重計上問題は、既にその一年前には、課長、政策立案総括審議官にも報告され、共有されています。幹部の了承の下、資料を紛れ込ませようとしたのではないかという疑惑は拭えません。
総務省の対応も問題です。
金子総務大臣は私の質問に対して、国交省から総務省に送られた、会計検査院からの調査に国交省としてどう対応したらよいのか、その想定問答をしたメールについて、その実物は読んでいないと答弁しました。
メールの実物、全容が明らかにならなければ、不正処理をどのようにごまかそうとしていたのか、真相究明も再発防止もできません。これでは統計制度を所管する総務大臣としての責任は果たせないではありませんか。公的統計の中立性と信頼性が揺らいでいます。国会での真相解明が一層重要です。
地方税法、地方交付税法等の改正案についてです。
新型コロナの感染拡大は、地方行財政の問題点を浮き彫りにし、公衆衛生や地域医療体制の確立と拡充、住民を支える公的部門の構築と強化への転換が求められています。しかし、法案はこれに応えたものとはなっていません。
自公政権の下で日本の医療、公衆衛生にもたらされたものは、医師数の抑制、病床の削減、病院の統廃合です。新型コロナ感染の第六波に向けて岸田内閣は、取組の全体像で、全国で前回ピーク時の一・三倍の受入れ病床を確保するとしました。しかし、第五波でコロナ対応の基幹病院として奮闘した埼玉県立循環器・呼吸器病センターでは、政府方針に従えば百二十一床のところ、実際には目標を七十四床とせざるを得ませんでした。医師、看護師などの医療スタッフが不足しているからです。
医師数の抑制、病床の削減、病院の統廃合の流れをきっぱりと切り替えるべきです。新たな公立病院ガイドラインの策定はやめること、再編統合を前提にした地域医療構想は白紙に戻すことを求めます。
政府は、保健所の感染症対応業務に従事する保健師をコロナ禍前の一・五倍となるよう、二〇二一年度からの二年間で約九百名増員するとし、地方交付税を算定したとしています。自公政権の下、保健所は一九九二年の八百五十二か所から二〇二〇年までに四百六十九か所と半分に減らされました。半減された保健所に一名、二名の増員では、今後も予想される感染症への対応に見合ったものとは到底言えません。削減した保健所を元に戻し、保健師を大幅に増員すべきです。
住民の暮らしを支えるケア労働者を育てることも重要な課題です。
保育、幼稚園、学童保育、介護、看護等の職員の賃金引上げ、処遇改善に多くの自治体が取組を始めています。問題は、二〇二三年度以降の継続的な事業を支える財政措置です。埼玉県学童保育連絡協議会の調査では、学童保育指導員の処遇改善を図る事業の課題として、自治体からは、国の財政措置が継続的なものとなるのかとの声が寄せられています。今回一回限りではない継続的な取組を支える財政措置を求めます。
地方公務員の増員は待ったなしです。
月二百九十八時間の時間外勤務とは、一日十五時間の労働を三十日間休みなく連続するということです。労働基準法第三十三条による臨時の超過勤務命令が常態化し、無制限となっている事態を直ちに改善しなくてはなりません。
総務省の調査でも、過労死ラインを超える勤務の中、医師の面接指導が必要とされたにもかかわらず、約半数が面接指導を受けておらず、そのうちの約三割、延べ七千人以上の職員がその理由を業務多忙のためと答えています。時間外勤務の中、医師の面接指導が必要となっても、その業務が多忙で面接指導を受けられない。極めて深刻な事態です。
金子総務大臣は、令和三年度は一般行政部門の職員が六千八百七十二名増えたと答弁しました。全国の自治体が職員を増やしたのは、感染拡大への対応、子育て支援、生活保護関連業務などで人員が決定的に足りていないからです。
自公政権が推進した集中改革プランで削減された全国の一般行政部門の職員数は十一万一千九百九名です。その後の定数抑制基調を通じて更に削減が進み、令和三年度の増員を含めても、全国の一般行政部門の職員数は十一万四千三百三十九名減となっているのです。
地方自治体が住民福祉の向上というその役割を果たすために、職員の増員がどうしても必要です。そのための財政措置を求めます。
地方税では、貧困と格差を是正するために、生計費非課税の徹底や所得再分配機能の強化が求められます。
二〇二一年度は、感染拡大による国民の負担に、負担感に配慮して、土地に係る固定資産税を前年度と同額に据え置く措置を行いました。しかし、来年度はこれを取り払い、商業地や住宅用地、農地等に係る課税標準額を引き上げます。国民にとっては増税です。
岸田内閣の賃上げ促進税制は、多くの労働者が働く中小企業や赤字企業は対象になっておらず、賃上げを保障するものにはなりません。大企業の内部留保を活用させ、中小企業支援の抜本的拡充と一体に最低賃金を引き上げること、そして、正規雇用を増やす労働法制への転換が賃上げを実現していく道です。
地方の歳出抑制路線を転換をして、社会保障費の自然増を始め必要な財政需要を積み上げ、地方財源を確保すること、そのためにも地方交付税の法定率を大幅に引き上げることを求め、反対討論とします。(拍手)