宮口治子の発言 (本会議)

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○宮口治子君 立憲民主・社民の宮口治子でございます。
 まず、北海道知床半島沖で観光船が遭難した事故でお亡くなりになられた方々、そして御遺族の方々に心からの哀悼の誠をささげます。いまだ発見されていない十五名の方々の捜索救助活動に全力を尽くしていただきたい、そして二度と同じような事故が起きないようにしっかり真相究明していただきたいと切に望みます。
 それでは、議題に入る前に、岸田政権に一言申し上げます。
 一年前のちょうどこの日に私は当選証書を受け取り、本日、初登壇となりました。私が国会議員としてここにいる直接の理由は、皆様もよく御存じのとおり、広島県で大規模買収事件があり、補欠選挙ではなく、異例の再選挙が行われたからであります。あの選挙の中で、総理は、自民党広島県連会長のお立場で、自民党の中から真実を明らかにする、自民党を変えていくと広島の皆様の前でおっしゃっておりました。
 しかし、議員を辞職し、有罪判決が下った方に全ての原因を背負わせる形で、まるで何事もなかったかのように時がたち、国民が自然と忘れてくれるのを待っているかのように動きが何もありません。あの買収事件の火はいまだくすぶり続けており、広島では地方議員の辞職ドミノでいまだ混乱は続いています。
 広島だけの問題ではありません。表になっていないだけで全国に同じような問題が潜んでいると思います。誰が、何のために、どのような判断であの事件が起きたのか、トカゲの尻尾切りではなく、真実を明らかにしてください。あの選挙で広島県民の皆様の前でした約束を、選挙のためのパフォーマンスではなく、是非果たしていただきたいと思います。
 それでは、本題に入ります。
 ただいま議題となりました省エネ法等改正案につきまして、会派を代表して経済産業大臣に質問いたします。
 気候変動は人類共通の脅威です。将来世代への責任として、多方面から施策を動員し、気候危機からの脱却を実現しなければなりません。同時に、気候変動に向き合う流れを経済成長や地域活性化につなげるチャンスとしていくことも重要です。立憲民主党は、生活安全保障を掲げ、自然エネルギー立国で日本を元気にすることを政策としています。原子力に依存しないカーボンニュートラルの実現を目指すこと、自然エネルギー電力を二〇五〇年に一〇〇%にすることなどがその柱になっています。
 本法律案は、二〇五〇年カーボンニュートラルの目標の実現に向けて、エネルギー消費量の節約と、化石エネルギーから非化石エネルギーへの転換を同時に進めようとするものと承知しています。その方向には異存はありません。しかしながら、この法律案で非化石エネルギーとは、太陽光、風力、地熱、中小水力、バイオマスといった再生可能エネルギー、また、水素、アンモニアだけでなく、原子力も含むものとなっています。原子力を含む非化石エネルギーへの転換ではなく、再生エネルギーへの転換に強くかじを切るべきではないでしょうか。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故から我々が学んだように、原子力発電は、一度事故が起きれば、地域やそこに暮らす人々への被害はもちろんのこと、廃炉、除染費用も含めた経済損失は極めて大きく、また現時点で使用済核燃料の処分方法も定まっていないなど、原子力発電の負の側面を克服できるほどの技術や地理的側面も含めた環境が整っているとは思えません。加えて、ロシアのウクライナ侵略によって、原子力発電所が安全保障上の重大なリスクになり得ることを改めて認識させられました。
 一方、再生可能エネルギーは、二酸化炭素を排出しないだけでなく、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できるものです。今すぐは難しくても、原子力発電への依存を減らしていき、二〇五〇年には再生可能エネルギーからの供給量が需要量の一〇〇%を超えることを目標として掲げ、その目標に一丸となって取り組むべきではありませんか。政府の見解を求めます。
 本法律案のうち、省エネ法改正案では、非化石エネルギーへの転換を促進するため、一定規模以上のエネルギーを使用する事業者に対し、非化石エネルギーへの転換に関する計画の作成を新たに義務付けることとしています。
 改正案において新たに規定された非化石エネルギーへの転換については、具体的にはどのような取組を事業者に求めることになるのでしょうか。また、さきに述べたように、非化石エネルギーの中でも、再生エネルギー、自然エネルギーを中心に転換していくことを明確にしていくべきではないでしょうか。御説明、御見解を伺えればと思います。
 近年、再生可能エネルギーの導入が進み、再エネ電気の余剰が発生し、出力制御が実施される事態が発生しています。改正案では、再エネ電気の余剰が発生しているタイミングに電気需要をシフトすることを促すため、需給状況の変動に応じて需要量を増減させる電気の需要の最適化を求めることとしています。改正案において新たに規定された電気の需要の最適化について、具体的にはどのような取組を事業者に求めることとなるのでしょうか。電気需給の状況に応じて事業者側の電力需要を調整することは、事業者側の生産量や生産スピードが電力需給に左右されることを一義的には意味しますが、特に製造業においては稼働効率の最適化が限界まで進んでいる業種も多く、現実的に対応ができるのでしょうか。どのように実現をしていくかも併せてお考えを伺います。
 今回の改正案では、近年、着目されている水素、アンモニアをエネルギー供給構造高度化法の非化石エネルギー源として位置付け、促進を図っています。水素、アンモニアは、使用時点ではCO2を発生することはなく、クリーンな脱炭素燃料と言え、原則的には水素、アンモニアの使用促進はしていくべきと考えます。しかし、水素、アンモニアを製造する段階ではエネルギーを必要としており、日本、生産国での電源構成に応じてCO2が発生すると理解しています。また、アンモニアが燃焼すると環境に負荷を与える窒素酸化物も発生します。
 このように考えると、水素、アンモニアの燃料使用について、その始めから終わりまでのライフサイクル全体を評価することが必要と考えます。全体を見た場合のCO2削減の試算、環境への負荷の減少に対する見込みなどがあれば、お示しいただけないでしょうか。政府の認識、見解をお伺いします。
 国際情勢が不安定化する中、貴重な鉱物資源を有効に活用していくことの重要性は高まるばかりです。今回、JOGMECに対して、国内における選鉱、製錬事業への出資等業務を追加することとしていますが、これはJOGMECが国内のレアメタルリサイクルの支援を行えるようにすることと理解しています。現在議論されている経済安全保障の観点からも、レアアース、レアメタルをできるだけ国内で確保する仕組みをつくることは喫緊の課題であると考えます。非常に重要な問題ですので、積極的に推進していただきたいと思います。
 一方、これまでレアメタルについては、幾つかの理由からリサイクルが進みにくいとされてきました。例えば、レアメタルを含む使用済製品が適切に回収されないこと、経済効率性の高いリサイクル技術が開発途上であること、製品におけるレアメタルの含有量、使用法等は企業秘密でもあり情報が公開されにくいことなどが言われています。JOGMECに新たな業務を追加したとしても、こうした課題が未解決のままではレアメタルのリサイクルの進展は見通せません。
 レアメタルのリサイクルを進めるための課題の認識と、政府はどのように取り組んでいくかについてお伺いします。
 電気事業法関連に関して、電力の安定供給確保のための電力広域運営推進機関との連携強化について伺います。
 改正案では、日本の電気事業の広域的運営を推進する電力広域運営機関の目的に、電気の安定供給のために必要な供給能力の確保の推進を追加することとしています。その上で、経済産業大臣と推進機関との連携により国全体の供給力を管理する体制を強化することとされています。
 今年の三月二十一日には、史上初となる電力需給逼迫警報が発令される事態になりました。また、次の夏と冬においても、電力供給の予備率が必要最低限の三%に迫る見通しとなる地域が出ると予測されているなど、直近の電力供給は極めて厳しい状況となっています。
 改正案を踏まえ、電力の需給逼迫という非常事態を回避するため、推進機関と経済産業省は具体的にどのように連携し、電力の安定供給確保に取り組まれるのでしょうか。御見解を伺います。
 送電網の整備は、電力の安定供給、災害時のレジリエンスの強化、そして再エネの大量導入にとって非常に重要です。推進機関においては、中期的なエネルギー政策との整合性を確保した系統整備の長期方針、いわゆるマスタープラン策定に向けた議論が進められております。また、送電網の整備は、現在政府において検討が進められているクリーンエネルギー戦略においても検討項目の一つとして挙げられていると承知しています。
 送電網の整備については、日本全体での最適を考える必要があるため、事業者任せにすることなく、国が主体となって取り組む必要があるのではないでしょうか。電力の安定供給確保、再エネの大量導入のために不可欠な送電網の整備について、政府としてどのように取り組む方針なのか、御答弁願います。
 電気事業法の改正案では、大型蓄電池を電気事業法上の発電事業に位置付け、系統への接続を促進することとしています。電力システムの柔軟性向上のために必要な措置だと考えますので、是非推進していただければと思います。
 なお、蓄電池については、まだ技術開発の余地が残されており、日本企業が開発をリードできる分野であると考えています。更に大容量で、相対的に安価な蓄電池の技術開発については、各企業の努力だけでなく、政府としても技術開発を積極的に支援していくことが必要ではないでしょうか。政府の見解を伺います。
 本法案の通称にもなっているように、国内におけるエネルギー使用量の節約、省エネも引き続き推し進めていかなければなりません。本改正案で省エネに関する記述が少ないことが気に掛かります。
 エネルギーの供給側の変化はもちろん、経済活動を維持拡大しながらエネルギー需要を抑えることができれば、今後目指す再生エネルギーで生み出すべき電力総量も、現状海外からの輸入に依存しているエネルギー総量も減らすことができます。気候変動対策はもちろん、経済や安全保障上の観点からも省エネは重要なテーマです。政府としてこのテーマも忘れず重要視していただきたいと思います。
 これで質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120815254X02020220427_008

発言者: 宮口治子

speaker_id: 34493

日付: 2022-04-27

院: 参議院

会議名: 本会議