中室牧子の発言 (予算委員会公聴会)

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○公述人(中室牧子君) 貴重な質問をいただきまして、ありがとうございます。
 先ほど御紹介をいたしました二〇〇〇年にノーベル賞を取ったジェームズ・ヘックマンは、子供が大人になった後の再分配というものをやるよりは子供が小さいときに行う事前分配の方が望ましいというような言い方をしていまして、これは何を意味しているかというと、質の高い教育を提供するということが、その後に大人になってから行う再分配よりも効果が高いということなんですね。ですが、この質を測るということはなかなか困難が伴うことでありまして、先ほど幼児教育の例をお見せをいたしましたけれども、今は様々な方法を使ってその教育の質を測るというようなことを研究上行うようになってきています。
 先ほど御紹介をした海外の政府機関の例は、例えばアメリカであればQRIS、イギリスであればOFSTEDというような機関がありまして、幼児教育の質をモニタリングをしているということがあります。例えば、ニューヨーク州にはスクール・クオリティー・スナップショットというホームページがありまして、そこへ行きますと、全ての幼稚園や保育所、小学校、中学校等の名前を入れるとその質の指標が同時に出てきて、保護者がそれを参考にできるようになっているということがあるんですね。
 今、我々が保育所や幼稚園を選ぼうと思うと、例えば家から近いとか、あるいはその周囲の保護者の方の評判に頼るほかないわけですけれども、そのように質に対する情報が保護者に開示をされているとすれば、そのことを通じてその保護者の方から保育所や幼稚園にプレッシャーが掛かって質が向上していくということもあるでしょうし、それを見て保育所や幼稚園が自らその教育を改善していこうというようなことも起こるのではないかというふうに思っております。
 ですので、そうした海外の先行事例から、質を高める取組というのは、特に政府が関与する形で様々なことが実施可能ではないかというふうに考えております。

発言情報

speech_id: 120815262X00120220308_007

発言者: 中室牧子

speaker_id: 34648

日付: 2022-03-08

院: 参議院

会議名: 予算委員会公聴会