階猛の発言 (憲法審査会)

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○階委員 立憲民主党の階猛です。
 国会法により、日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査を行うことは、この審査会の任務とされています。与党幹事もおっしゃったとおり、さきの通常国会では、コロナ禍のような緊急事態で、オンラインで国会審議を行うことは憲法改正を経ずにできるとの見解を当審査会でまとめました。こうした現行憲法の解釈、運用に関わる問題を真摯に調査し、見解をまとめる活動は、これからも積極的に行うべきと考えます。
 そこで、安倍元首相の銃撃事件の原因となり、国民の政治への信頼を揺るがせている旧統一教会の問題に関し、当審査会が早急に見解をまとめるべき憲法上の論点を二つ挙げます。
 一つ目は、霊感商法などの損害回復のために、家族等の第三者が被害の原因となった行為の取消権を行使することは、憲法二十九条一項で定める被害者本人の財産権を侵害するのかという点です。
 確かに、資本主義国である我が国において、財産権の行使は自由であり、取引の安全は保護されるのが原則です。しかし、相手方の反社会的行為により、本人の意思決定の自由が奪われた状態で多額の損失が生じる財産権の行使がなされ、相手方が不当な利益を得ている場合は、財産権の自由や取引の安全を考慮する前提を欠くと言うべきではないでしょうか。そして、このような解釈を取ることは、財産権の内容が公共の福祉によって制約されることを認める憲法二十九条二項とも整合的です。
 こうした見地から、我が党と日本維新の会は、第三者の取消権が濫用されないような配慮もした上で、被害者救済法案を国会に共同で提出しました。しかしながら、憲法が保障する財産権を侵害するとの反対意見があると仄聞しています。
 この憲法上の論点につき、当審査会で早急に一定の結論を出すことは極めて重要です。旧統一教会の被害救済のための与野党協議を進展させ、国民の期待に応えることになるからです。是非、当委員会の最優先の調査事項としていただきますよう、森会長に要請いたします。
 次に、もう一つの論点は、旧統一教会とその関連団体のような外国に本拠を有する勢力が、我が国の政治家と政策協定を結び、政策の実現を図ろうとすることは、憲法の大原則である国民主権に反しないかということです。
 憲法前文及び一条は主権が国民にあることを宣言し、憲法四十三条により、我々国会議員は全国民を代表する存在です。その帰結として、外国人の参政権は憲法上認められていません。さらに、政治資金規正法は、外国人や外国人が主たる構成員の団体から政治献金を受けることを禁止しています。その理由は、日本の政治や選挙が外国の勢力に影響を受けるためだとされています。
 外国の勢力との間で政策協定を締結することは、法律の明文で禁止されてはいません。しかし、政治家にとって極めて重要な選挙での応援という利益と政策実現への協力が対価関係になっているという点で、そのような対価関係のない政治献金以上に我が国の政治への影響力が強まる危険があります。
 予算委員会の審議で、岸田首相は、自民党議員につき、政策協定の署名の有無を調査しないとかたくなに答弁しています。その理由の中で、ポイントは選挙の支援につながったかどうかだと繰り返し述べていました。しかし、ポイントがずれています。そもそも国会議員が外国勢力と政策協定を取り交わすこと自体が憲法の国民主権に抵触するおそれがあるというのが、本当のポイントです。
 かつて自民党は、在日外国人から民主党政権の閣僚への政治献金につき厳しく追及しました。また、外国人の参政権については否定的な見解を取る議員が多いと認識しています。そうであればなおのこと、この問題は看過できないはずです。
 自民党総裁である岸田首相の認識が誤っている以上、当審査会の権限である憲法問題に関する調査の一環として、与野党問わず、全議員について旧統一教会との政策協定への署名の有無の調査を行うよう、森会長に要請します。
 以上二点につき、森会長の見解をお願いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 階猛

speaker_id: 32961

日付: 2022-10-27

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会