山崎正恭の発言 (財務金融委員会)
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○山崎(正)委員 次に、先ほど総裁からもお話がありました消費者物価の前年比上昇率を二%とする物価安定の目標について、当初、日銀は、平成二十五年一月の二%の物価安定の目標の達成時期の見通しは二年程度としてきましたが、平成二十七年四月以降は立て続けに見通しを後退させ、平成三十年四月には、計数のみに過度な注目が集まることは適当ではないとして、達成時期の見通しは示されないようになりました。
二%の物価安定目標が達成できていない理由については日銀は度々整理を行っていますが、令和三年三月に公表した、より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検においては、一、予想物価上昇率に関する複雑で粘着的な適合的期待形成のメカニズム、二、弾力的な労働供給による賃金上昇の抑制、三、企業の労働生産性向上によるコスト上昇力の吸収等と整理しています。
二の賃金上昇の抑制と、三の生産性向上によるコスト上昇力の吸収については、短期的な物価の下押し要因であって、中長期的には物価にプラスの影響を与えることが考えられる、その一方で、一の予想物価上昇率の粘着的な適合的期待形成のメカニズムについては、長期のデフレで定着した人々の考え方や慣行の転換に時間を要するとしています。
物価上昇率は、令和二年に入り、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、マイナスで推移が続いていましたが、直近では一転して物価上昇局面に入りました。エネルギー価格の高騰や円安などにより企業物価は昨年より上昇局面に入り、ここ数か月間は九%程度の上昇が続いており、消費者物価のうちエネルギー価格を含む総合指数及び生鮮食品を除く総合指数については上昇率が二%を超える状況となっており、政策委員の見通しでも、二〇二二年度の生鮮食品を除く消費者物価指数は前年度比プラス二・九%となっています。
しかし、海外の経済、物価動向、今後のウクライナ情勢の展開や資源価格の動向、内外の感染症やその影響など、日本の経済をめぐる不確実性は極めて高く、最新の経済・物価情勢の展望レポートにおいて、金融政策運営については、二%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで長短金利操作付量的・質的金融緩和を継続する、マネタリーベースについては、消費者物価指数、生鮮食品を除く、の前年比上昇率の実績値が安定的に二%を超えるまで拡大方針を継続することとしています。
そこで、異次元の金融緩和の出口戦略について、黒田総裁は、賃上げを伴い二%の物価目標を安定的に達成できるのであれば、当然、出口戦略も議論すると言われていますが、出口戦略の前提として、具体的にどのような環境が整うことが必要なんでしょうか。既に物価上昇率は二%を超えており、目標がもう達成されたのではないか、国民の皆さんは、もういいんじゃないかと、最近の世論調査なんかを見ても、終了してもいいのではないかという声が増えているように思います。
そこで、もう少しこの出口戦略の前提となる環境について、国民に分かりやすく御説明をいただきたいと思います。総裁、よろしくお願いします。