2022-12-07
衆議院
伊藤渉
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
伊藤渉の発言 (政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)
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○伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉でございます。
発言の機会をいただきまして、大変にありがとうございます。
私からは、少子化、高齢化、その結果として当面続くと想定せざるを得ない人口減少社会の中で、民意を適切に反映させるために、投票率向上などに向けて必要な取組は何か、そうした問題意識から五項目ほど発言をさせていただきたいと存じます。
まず初めに、今回、当委員会で成立をいたしましたいわゆる十増十減法案につきましては、有権者の皆様に分かりやすく丁寧な周知をくれぐれもお願いをしたいと思います。
また、中長期的な観点からは、少子化などにより特に人口が減少している地域では、有権者の声が政治に届きにくくなるのではないかという声があるのももっともなことというふうに考えます。人口を基本としつつ、行政区画や地勢など、各地域の民意をより適切に反映するために必要なパラメーターは何なのか、立法府の責任として、将来のためにも熟議を積み重ねていくべきというふうに考えます。
次に、投票環境の改善、制度の見直しについて。
冒頭申し上げたとおり、少子高齢化社会が進む中で、今後の投票環境の改善は随時実施していく必要があると考えます。特に、過疎地域に住む御高齢の方、時に都市部でも同じような御要望をいただくことがございますけれども、投票所に行くまでが遠く、行きたくてもなかなか行けない。あるいは、そもそも近くにあった投票所がなくなった、運転免許を返納しており、車もないなどのお声を頂戴することがございます。移動支援事業が行われておりますけれども、こうした取組を一層増やしていく必要がございますが、そのためには、人材及び予算の確保がどうしても必要になってまいります。現状の問題点を整理をして、高齢者の方々を始め、投票の機会をしっかり確保する取組を強化をしていただきたいというふうに思います。
また、先ほども出てまいりましたが、その一環として、要介護三及び四の方の郵便投票の実施に向けても申し上げたいと思います。
高齢者の方々の投票の機会を確保するとともに、介護を要する障害を持った方々の投票機会、これも確保していかなければなりません。
そこで考えられる支援策が、既に行われております郵便投票の対象者の拡大であります。郵便投票は、疾病等により歩行が著しく困難な者の投票機会を確保するために設けられておりましたが、昭和二十六年、統一地方選挙において第三者による不正投票等が横行したこともあり、翌二十七年に全廃をいたしました。
しかし、事実上選挙権の行使が困難となった在宅重度身体障害者などを中心に復活を望む声が高まり、昭和四十九年に一定以上の重度障害者等に限定して制度が再創設をされました。現在は、郵便投票の対象は、歩行困難、外出困難の障害者等、要介護五と限定をされております。
先ほど逢沢先生からも御発言がございましたけれども、過去には、自民、公明両党として要介護四及び三の方々に拡大することを提案をしてきておりますけれども、不正投票や公正性の確保の点が課題となっていると承知をしております。
実は、最近でも、ある要介護三の方、この方はいつ病気の症状が出るか分からない、庭に出ることさえドクターストップのかかる状態という方がございまして、投票所に行けないが、何とか大事な一票を投じたいと語っておられたことが大変印象的でございました。しかし、結局この方は投票することはできなかったと後に報告をいただいております。
投票意思がありながらも投票ができない方が現に存在をする、こうした実態を踏まえて検討をする必要があるというふうに考えます。
その延長線上に、インターネットによる投票ということが話題になると思います。投票率全体の向上という観点から、こうした電子機器を通じての投票の導入検討も推進していくべきであり、その先駆けとして、在外投票での検討が進められていると理解をしております。
総務省の情報通信白書では、二〇二一年の情報通信機器の世帯保有率は、モバイル端末全体で九七・三%、その内数であるスマートフォンは八八・六%、パソコンは六九・八%となっております。多くの国民がインターネット環境を利用できる状況であることは論をまたないと思います。システムの問題や、公平性、公正性の担保などの課題がございますが、高齢者、障害を持たれた方などの投票環境の改善だけでなく、若者やこれからの世代の投票率向上にもつながるものになると確信をいたします。
さきに述べました郵便投票の対象拡大と並行して、マイナンバーカードの普及、DXの進展、こうした時代の進化を、最も大切な投票機会を確保するために発揮をし、投票したいと願う人が誰でも投票できる仕組みを構築すべく、選挙実務を取り仕切る総務省において鋭意検討を進めていただきたいと存じます。
最後に、これも先ほど御発言がありましたが、証書について最後申し上げて終わりたいと思います。
立候補を届け出た際に選挙管理委員会から渡される証紙について、上限を超えるビラの配布を防ぐには証紙が必要といいますが、その証紙を貼る労力、これは大変なものがございます。業者に委託することも可能でありますが、資金力の関係などで、陣営によってはその労力に時間を割かなければならなくなります。また、ネット選挙が解禁をし、若い方は、ビラやポスターよりも、ビラのような規制が比較的少ない、SNSで掲載されている候補者の情報や画像などを見て投票先を判断することが徐々に増えてきていると思います。
そうしたことも勘案をして、時代に即した、改めて証紙の在り方も含めて検討を進めるべきではないかと考えます。
以上、私からの意見表明とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。