高良鉄美の発言 (外交防衛委員会)

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○高良鉄美君 ありがとうございました。
 今、法の支配の内容ということでお話を伺いましたけれども、もちろんこの国際社会の中でこの法の支配が共有をされるべき基本概念であって、そして、日本の国内法制はもちろんのこと、国際関係、外交、防衛においても根幹に据えるべき概念です。
 私は、この法の支配ということについて今ちょうどお聞きをしたわけですけれども、これが果たして国内の全ての地域で貫徹されているかという問題なんですね、基本的に今日お伺いしたいのは。この国民の自由、人権を擁護するということを目的としているのは、この法で結局権力を拘束するということがありますので、沖縄県の、先ほどちょっと辺野古のお話をしましたけれども、沖縄県には法の支配が貫徹されているだろうかということで、委員の皆様もお聞きいただきたいと思います、今日は、話というか、沖縄の事情を知っていただきたいというような形になってくるかと思いますけれども。
 法の支配が貫徹されないで、むしろ、この反対概念というんですかね、対峙概念である人の支配でまかり通っているんじゃないかと、沖縄の場合ですね。これがちょっと懸念されることなんです。
 そして、適正手続というのも法の支配の内容だということで先ほどおっしゃいました。この適正手続というのはデュープロセスとよく言うわけですから、デューというのは、もうあるべき姿なんですよ、あるべき手続ということなんです。だから、途中で省いたりとかいろいろなことをしちゃいけないということがあって、この密約というのはもちろんこの典型的なもので駄目なわけですよね。銃剣とブルドーザーというのが復帰前ありましたけれども、これも全くそういった法の支配から外れるようなものですね。
 適正手続どころか、もう県民の意思に反するような核の持込みや、あるいは土地の強制接収が行われてきました。復帰後も法の支配の内容である憲法の最高法規性もないがしろにされて、憲法より沖縄では上位に扱われてきたのが日米安保と地位協定です。
 今年五月十五日、沖縄県は本土復帰五十年を迎えました。沖縄県議会では、日米地位協定の抜本的な見直しと、これを盛り込んだ決議が全会一致で行われました。ところが、参議院では、この地位協定の抜本的でもない、地位協定の見直しというこの文言を盛り込むことに対して与党が反対をして、この復帰の決議が見送られました。五十年という、もう今年しかありません。
 五十年前に当時の琉球政府が作成した復帰措置に関する建議書、いわゆる屋良建議書には、基地のない平和な沖縄としての復帰を願った県民の心情が記されていますが、基地はなくなるどころかますます強化され、県民は基地に起因する事件、事故の危険にさらされ続けています。
 政府が国内外で主張する法の支配は、御答弁をいただいた法の支配の内容の中身がきちんと機能していない部分があるんじゃないかということですね。適正手続も踏まずに強行されているような形で、今裁判になっています辺野古新基地建設、銃剣とブルドーザーと言われていたものから補助金とブルドーザーに形を変えた人の支配であると再度強調しておきたいと思います。
 外務大臣、防衛大臣の所信を聞いていると、確かに、人権や適正手続とおっしゃいましたけれども、確かにそれが貫徹されているだろうかと。沖縄のことを考えても、あるいは対外的なことを考えても、そうなっているだろうかということで少し気になることがよくあります。
 沖縄は、復帰前は主権在民ではなくて主権在米でした。アメリカが何でも決めると。今、日本はそのような部分がないのかということなんです。そうすると、主権在米というのは、これは主権の問題として考えるよりも、やはり法原理をきちんと理解しているかという問題になってくるんだと思います。
 そこで、これを、ちょっと安全保障の面について質問したいと思いますけれども、在日米軍の再編に関する計画の主要部分は、米国が対テロ戦争を行っていた時代に作られたものです。二〇〇六年五月の再編の実施のためのロードマップ、それから二〇一二年四月の2プラス2の共同発表、いずれもそうだと思います。
 ただ、その後、米国の戦略は対テロ戦争から中国などとの大国間競争にシフトしました。これ、現在そうですね。中国をにらんだ新たな作戦構想も生まれ、海兵隊でいえば、二〇二〇年三月に、フォースデザイン二〇三〇ですかね、これは二〇三〇というのが発表され、遠征前方基地作戦、EABOといった構想で新たな時代の戦力構成も始まっています。この遠征前方基地作戦というのは、要約すれば、分散された小規模の部隊が、第一列島線上の島々を機動的に移動しながら、地対艦ミサイルや地対空ミサイルを中国軍に対し撃つというような構想と理解しております。
 ここで疑問に思うのが、米国の戦略あるいは米軍の作戦構想の変化が、在日米軍の再編、特に沖縄の海兵隊の人員などに影響を与えないかということです。
 一方、米陸軍には、マルチドメイン・タスクフォース、MDTFという部隊が創設されております。これも同じように、第一列島線上に機動的に展開して中国軍に対しミサイルを撃つ作戦構想を持っているようです。このMDTFの三つ目の部隊、今二つ部隊があるようですけれども、米本土、ヨーロッパですかね、この三つ目が立ち上がればアジアに配置されることも選択肢として議論の俎上にあると米太平洋軍司令官が答えたとの報道もありました。
 また、今年、奄美などで行われた陸上自衛隊と米陸軍との共同訓練、オリエント・シールド22では、米陸軍のHIMARSが米本土から南西諸島に初めて展開しました。このMDTFが恒久的配備なのか、あるいは外国からの一時的な展開なのかはさておきまして、日本に配備されるのは、日本にも配備されるのかも重要な点です。
 吉田陸幕長は、今年四月のアメリカ訪問の際に、第一軍団司令部でインド太平洋地域の日米陸軍種間の今後の連携について意見交換を行い、第一MDTFの視察もしており、このMDTFの日本展開について話が出たと考えるのが自然です。
 そこで、浜田大臣にお尋ねをします。ちょっと長くなりましたけれども。
 米軍のこの新たな作戦構想に合わせ、在日米軍の再編計画に変更があるという話は今のところ聞いておりません。米軍再編の計画、特に沖縄の海兵隊に関連する部分に変更はないということでよいのか、あるいは変更がないという点は日本側から米側に確認をしたのか、それとも米側から変更の話がないというだけなのかです。
 また、このMDTFの日本展開の可能性、そして、可能性が仮にあるとすればその時期について、現時点での情報を明らかにしていただきますようお願いします。

発言情報

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発言者: 高良鉄美

speaker_id: 17859

日付: 2022-11-01

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会