音喜多駿の発言 (憲法審査会)
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○音喜多駿君 日本維新の会の音喜多駿です。
我が党の猪瀬委員より具体論について申し述べましたので、私からは総論について意見を申し上げたいと思います。
我々日本維新の会は、二〇一六年に公表した憲法改正原案、教育の無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置の三項目に加えて、今年に入り、平和主義、戦争放棄を堅持しつつも、自衛のための実力組織として自衛隊を憲法に位置付ける憲法九条の改正及び緊急事態条項の制定を公表しております。これは、ウクライナ情勢や新型コロナ対策という直近の事態で明らかになった日本社会の課題にも対応するために加えたものであります。
ところで、直近の衆院選、参院選において、ほぼ全ての政党が日本の課題として挙げていたものが幾つかあります。例えば、人口減少、少子高齢化はどの政党も課題と捉え、政策を掲げておりました。あるいは、東京一極集中と地方の衰退や我が国の安全保障を取り巻く脅威といった点も多くの政党が共通課題と考え、解決に知恵を絞っているという状況です。
一方で、憲法はその間に何をしていたかというと、制定以来一度も改正を経験していない。すなわち、政治、経済、社会や国際情勢の変化に対して憲法は何らの応答をしてこなかったという敢然たる事実がございます。この点を主張いたしますと、憲法改正をしなくとも、立法や行政権の行使により課題解決を図ることは可能であるという反論もございます。確かに、憲法に求められる高度の安定性を踏まえれば、傾聴に値する御見解です。
この安定性を礎に、憲法改正をしなくても課題解決ができることもあるし、そうした時代もあったことでしょう。しかしながら、憲法には政治、経済、社会の動きに適応する可変性もまた不可欠です。可変性を失った硬質過ぎる憲法は、その硬質度ゆえに内閣法制局や時の政権によって恣意的に解釈、運用され、結果的に軟性的な憲政へ向かっていきます。これは、いわゆる護憲派と呼ばれる方々にとってもむしろ最も忌避するべき事態ではないでしょうか。
そして、憲法制定時には想定していなかった現代社会の課題を解決するには、憲法にふさわしいグランドデザインを書き込むことが必要です。例えば、我が党が改正案として提示している教育の無償化、これが実現すれば、時の政権が替わったとしても、教育の機会平等を国民の総意による普遍の理念として位置付けることができます。今は極端に少ない教育予算についても、憲法事項として政策実施することになり、そのための予算の確保においても最優先事項となり得ます。
イデオロギーに関係なく、現代社会の課題解決のために必要となる憲法事実について、衆参の憲法審査会の場で審査をし、国民に選択肢を示すべく結論を出すこと、このことこそが現代社会の課題解決という職務を担っている国会議員、憲法審査会のメンバーの重大な職責であるということを強く申し上げて、私からの意見とさせていただきます。
ありがとうございます。