東徹の発言 (憲法審査会)
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○東徹君 日本維新の会の東徹です。
参議院選挙における合区の解消について申し上げます。
憲法上の要請として、投票価値の平等が実現される選挙制度にしていくことは当然のことです。参議院は一票の較差の是正を最高裁から求められており、その対応策として参議院改革協議会で自民党から提案されてきたのが徳島県と高知県、鳥取県と島根県の選挙区を合区することでした。我が国は都市部よりも地方の方が人口減少スピードが速いため、都道府県単位の選挙区を残したまま一票の較差を是正しようとすれば合区は避けられません。
先ほども話がありましたが、憲法第四十三条にもあるように、参議院も衆議院議員も全国民の代表であります。合区解消の理由として地方の声が届かなくなるとよく言いますが、地方の声が届かなくなることはありません。徳島県と高知県、鳥取県と島根県、それぞれ二人ずつの参議院議員がおり、その人たちが両県民の声を聞いて国政に届ければいいだけのことです。当然、それぞれの県には衆議院議員もいます。地方の声が届かなくなるというのは詭弁でしかありません。
七月の参議院選挙をめぐり、一票の較差が最大三・〇三倍だった七月の参議院選挙に選挙無効を求めた判決では、先ほども話がありましたとおり、違憲状態八件、合憲七件、違憲一件となり、重く受け止めなくてはなりません。
日本維新の会の憲法改正項目は、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所、自衛隊明記、緊急事態条項です。単純に合区解消としようとする憲法改正には反対です。今人口が五十万人の県が更に人口が減っていけば本当に県として成り立つのか、今の都道府県の在り方を見直すべきときに来ていると考えるからです。
都道府県のアイデンティティーは社会的にも重要であるものの、平成二十九年の最高裁判決でも指摘されているとおり、都道府県を選挙区の単位としなければならないという憲法上の要請はなく、投票価値の平等という憲法上の要請と調和に図られた上で都道府県という単位の意義を超えるだけにすぎません。将来の道州制導入など我が国の統治機構改革を視野に入れ、都道府県選挙区をブロック制へ変更するなど選挙制度の抜本的な改革を実行すべきであり、以前から我が党が主張している統治機構改革に向けた憲法改正を行うべきであるということを強く主張いたします。
代わりに、合区解消するのであれば、憲法改正ではなくて抜本的な参議院の選挙制度改正によって行うべきであります。議論のすり替えはよくありません。このことは本来なら参議院改革協議会で議論すべきことです。憲法審査会を最高裁判決のアリバイづくりに利用することはやめるべきです。
衆議院では、この臨時国会で十増十減法案が成立いたしました。このことによって選挙区替えをしなければならない議員も出てきます。それなのに、参議院では、議員としての身分を守るために合区解消とは恥ずかしい限りです。
また、衆議院では、この臨時国会で毎週のように憲法審査会を行い、緊急事態条項の具体的な検討を進めています。大自然災害だけでなく、我が国が武力攻撃を受けたときの緊急事態における対応です。この議論は、参議院の緊急集会の在り方や緊急事態における参議院の役割にも関わってきます。重要なテーマであるにもかかわらず、参議院では議論が進んでいません。国家が危機対応よりも参議院議員の身分を優先する参議院の憲法審査会の在り方に、全く残念というか、恥ずかしく思います。
維新としては、選挙制度の抜本的な改革を進めるべきところ、ブロック制を九年前から提案し続けてきたにもかかわらず、自民党から抜本的な改革の提案はされずに、議員定数六増という人口が減少しているのに全く理解できない提案がされ、強行、強引に採決が行われました。このことは絶対に許すことはできません。議員定数は削減すべきと考えますが、せめて参議院の議員定数は元に戻すべきです。
参議院の選挙制度には都道府県選挙区百四十八議席だけではなくて全国比例の百議席があり、地方の代表だけの仕組みではありません。地方の代表といった理由をこじつけて合区を解消し、現在の選挙制度を維持して抜本的な改革を先送りしようとするのは、ただ既得権を守りたい、自分の議席を守りたい、議員の身分を守りたいだけであることを改めて指摘させていただきます。
国家、国家の重要課題に関わる自衛隊明記や緊急事態条項、人口減少を止めるための教育無償化などから議論すべきことを申し上げて、意見とさせていただきます。