友納理緒の発言 (厚生労働委員会)
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○友納理緒君 この法律の重要性も理解しております。ただ、災害派遣は時には命に関わるものでもあります。派遣対象となる医療者が、所属する医療機関から業務命令などに対して事実上拒絶が難しい場合があることなども考慮に入れて今後の制度の運用を考えていただければと思います。これによって登録者の人数が減るということになってしまっては困りますので、その辺りのことを考えた上で運用、医療者のことも考えた上で運用していただければというふうに思います。
最後に、予防接種等の担い手の確保について伺います。
今回新設される特措法三十一条の二、三十一条の三では、同三十一条による医療関係者の確保が困難であると認められる場合など、一定の要件の下で医師、看護師等以外の一部の者が診療の補助として予防接種のための注射行為などを行うことができる、業とすることができると規定されています。
感染症発生、蔓延時に国民の皆様に必要な予防接種を適時に行うことの重要性は理解しておりますが、これまで医療安全に携わってきた経験から、少し懸念もございます。
ここでは、予防接種について、少し法律論から考えてみたいと思います。
一般論として、注射行為のような人の身体への侵襲を伴う治療行為は刑法上の傷害罪等の構成要件に該当するものです。その上で、社会的相当性、これは本人の同意、医学的適応性、医術的適応性などから判断されるというのが有力説ですが、これが認められる場合に限り、刑法三十五条に規定される正当業務行為として違法性が阻却されることになります。医師、看護師が新型コロナワクチン接種を行う行為については、このように考え、違法性が阻却されます。
それに対し、医師、看護師以外の一部の者については、今回改正される特措法により予防接種等を行うことが可能になりますので、これは刑法三十五条の法令行為として違法性が阻却されるものと考えられます。
今回の筋肉注射のような注射行為が神経損傷等の一定のリスクがある行為であることからしますと、この法令を規定するに当たっては様々な事情が考慮されたものと思料いたします。今回はこのような状況ですから必要性は認められるとして、法令を規定した合理性の判断について御説明ください。