古川俊治の発言 (財政金融委員会)
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○古川俊治君 一つ申し上げておくと、やっぱりフォワードルッキングな期待形成を起こしていくというのがやっぱり論理破綻していると思うんです、私、現時点の状況ではね。やはり、今おっしゃいましたように、ずうっとデフレに慣れちゃっていると。ここに来て、偶然、初めて物価が動くって、この九年半で分かったんですよ、みんな、やっぱり物価って上がるんですねという感じですね。だから、これが一つの契機になったことは私は事実だと思っています、現在の、外来性の問題ですけどね。
二〇一六年の検証でも、日本においては適合的な期待形成の影響が大きいんで、結局なかなか二%の予想物価上昇率が起きないということを言っているんですね。ですから、結論から言うと、日本人の今の国民性を考えた場合に、やっぱり二%というのはずうっと言い続けるというのは無理なんですよね、私から言わせれば。そのことは是非ちょっと考えていただきたいと思うんですね。
ちょっと申し訳ない、時間を随分と超過していますんで、問題、質問の順番を変えます。
黒田総裁は、前から、一般論としながら、持続可能な財政構造の確立は日本経済が持続的に成長してくる前提と言っていて、財政構造の、財政再建が、日本が国全体として取り組まなきゃいけないと、財政再建問題にもおっしゃっているんですね。確かに異次元緩和の下では、その規律が、やっぱり財政規律弱まりますから、自民党の中にも声の大きい人がいらっしゃいますよね、ちゃんと、もう要らぬとかね、そういう、言う人がいるのは、これって確かに一つは金融緩和の悪影響かもしれないと私も思っています。
もう一方で、やっぱり経済成長は需給面の要素が非常に大きいと御指摘をされ、規制緩和やその他の成長戦略など供給面の施策を充実することも重要と言ったんですね。私は、やっぱりその日本の成長率の問題というのは、総裁がなかなか二%達成できないということと非常に密接に関連していると思うんですね。
異次元緩和がずっと今日まで継続されている一番の理由というのは、まあ二%が達成できないからなんですけども、要はなかなか期待インフレが高まらないと、要するに国民が二%成長していくというのが信じていないんですね、基本的に。それは金融緩和だけの問題なのかという問題意識はもちろん、金融政策だけで解決すべき問題ではないだろうというように私はひそかに思っていますんで、そのことを申し上げたいと思っています。
で、近年ですと、やっぱり自然、済みません、自然利子率の議論がすごく高まってきています。これは、要は金融政策というのは、自然利子率よりもこれはまあ落としていけばいいということになるわけですね。ですから、実質金利を自然金利、自然金利以下にしていくということが本来の目的、これは伝統的、非伝統的にかかわらないと思うんですけども。
その中で、日銀の例えば二〇一六年の報告によりますと、大体の、総括的な検証で今の自然、日本の自然利子率は大体ゼロ%と、それは低迷しているともおっしゃっています。確かに今、今の状況ではゼロ%以下と思っています。だからすごい金融が緩和的なんですけども、だからずっとその状況をつくり上げているとおっしゃいましたけど、要は金融緩和って、必要なものを今買えという政策なんですよね。だから、今車を買ったら、来年買いませんよ。だから、要するに消費を先食いしているだけなんですよ。だから、結局、景気が回復、これから成長していくということがないと、次にもう需要がなくなっちゃうんですね。そういう性質を持っていると。
それから、もう一つ言うと、やっぱり緩和していると、要は、それだけの利率で稼いでいれば企業はやっぱり生き残れちゃうんですよ、まあいろんな民間自体がですね。それは、やはり成長力のないところを容認していくということにもなりかねないと、こういう面はすごくあると思っています、特に九年半やっているとですね。
一般に自然利子率というのは、短期的には貯蓄と投資のバランスで決まってきますんで、貯蓄性向が上がってきたり、あるいは投資意欲が減退してくると、これは自然利子率は上がらないということになりますね。それから同時に、長期的には潜在成長率に大体一致してくるというふうに知られています。
結局、潜在成長率を上げていくという、そういうことをやらないと、結局二%というのは達成できないんじゃないかと。その点では、残念ながら、我々が政権で取り組んできたイノベーションとか、そういう力がちょっと力不足だったというふうに私は考えるんですけども、総裁が、その二%の物価安定目標と成長戦略の関係について、一般論としてお考えを述べていただきたいと思います。