財政金融委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和四年十一月十日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
十一月一日
辞任 補欠選任
越智 俊之君 野上浩太郎君
山本佐知子君 宮本 周司君
十一月七日
辞任 補欠選任
梅村 聡君 高木かおり君
十一月八日
辞任 補欠選任
高木かおり君 梅村 聡君
十一月九日
辞任 補欠選任
野上浩太郎君 星 北斗君
十一月十日
辞任 補欠選任
勝部 賢志君 古賀 千景君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 酒井 庸行君
理 事
浅尾慶一郎君
大家 敏志君
西田 昌司君
横沢 高徳君
上田 勇君
委 員
佐藤 信秋君
馬場 成志君
藤川 政人君
古川 俊治君
星 北斗君
宮沢 洋一君
宮本 周司君
古賀 千景君
柴 愼一君
秋野 公造君
横山 信一君
浅田 均君
梅村 聡君
大塚 耕平君
小池 晃君
安達 澄君
神谷 宗幣君
堂込麻紀子君
副大臣
内閣府副大臣 藤丸 敏君
財務副大臣 秋野 公造君
事務局側
常任委員会専門
員 小松 康志君
政府参考人
金融庁監督局長 伊藤 豊君
財務省主税局長 住澤 整君
参考人
日本銀行総裁 黒田 東彦君
日本銀行理事 内田 眞一君
日本銀行理事 加藤 毅君
日本銀行理事 清水 誠一君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
(日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく
通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件
)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
十一月一日
辞任 補欠選任
越智 俊之君 野上浩太郎君
山本佐知子君 宮本 周司君
十一月七日
辞任 補欠選任
梅村 聡君 高木かおり君
十一月八日
辞任 補欠選任
高木かおり君 梅村 聡君
十一月九日
辞任 補欠選任
野上浩太郎君 星 北斗君
十一月十日
辞任 補欠選任
勝部 賢志君 古賀 千景君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 酒井 庸行君
理 事
浅尾慶一郎君
大家 敏志君
西田 昌司君
横沢 高徳君
上田 勇君
委 員
佐藤 信秋君
馬場 成志君
藤川 政人君
古川 俊治君
星 北斗君
宮沢 洋一君
宮本 周司君
古賀 千景君
柴 愼一君
秋野 公造君
横山 信一君
浅田 均君
梅村 聡君
大塚 耕平君
小池 晃君
安達 澄君
神谷 宗幣君
堂込麻紀子君
副大臣
内閣府副大臣 藤丸 敏君
財務副大臣 秋野 公造君
事務局側
常任委員会専門
員 小松 康志君
政府参考人
金融庁監督局長 伊藤 豊君
財務省主税局長 住澤 整君
参考人
日本銀行総裁 黒田 東彦君
日本銀行理事 内田 眞一君
日本銀行理事 加藤 毅君
日本銀行理事 清水 誠一君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
(日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく
通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件
)
─────────────
酒
酒井庸行#1
○委員長(酒井庸行君) ただいまから財政金融委員会を開会をいたします。
委員の異動について御報告をいたします。
昨日までに、越智俊之君及び山本佐知子君が委員を辞任をされ、その補欠として宮本周司君及び星北斗君が選任をされました。
また、本日、勝部賢志君が委員を辞任され、その補欠として古賀千景君が選任をされました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告をいたします。
昨日までに、越智俊之君及び山本佐知子君が委員を辞任をされ、その補欠として宮本周司君及び星北斗君が選任をされました。
また、本日、勝部賢志君が委員を辞任され、その補欠として古賀千景君が選任をされました。
─────────────
酒
酒井庸行#2
○委員長(酒井庸行君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁監督局長伊藤豊君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁監督局長伊藤豊君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
酒
酒
酒井庸行#4
○委員長(酒井庸行君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君、同理事内田眞一君、同理事加藤毅君及び同理事清水誠一君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行総裁黒田東彦君、同理事内田眞一君、同理事加藤毅君及び同理事清水誠一君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
酒
酒
酒井庸行#6
○委員長(酒井庸行君) 財政及び金融等に関する調査のうち、日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づく通貨及び金融の調節に関する報告書に関する件を議題といたします。
日本銀行から説明を聴取いたします。黒田日本銀行総裁。
この発言だけを見る →日本銀行から説明を聴取いたします。黒田日本銀行総裁。
黒
黒田東彦#7
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行は、毎年六月と十二月に通貨及び金融の調節に関する報告書を国会に提出しております。本日、最近の経済金融情勢と日本銀行の金融政策運営について詳しく御説明申し上げる機会をいただき、厚く御礼申し上げます。
まず、最近の経済金融情勢について御説明いたします。
我が国経済は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進む下で持ち直しています。海外経済は、総じて見れば緩やかに回復していますが、先進国を中心に減速の動きが見られます。輸出や鉱工業生産は、供給制約の影響が和らぐ下で、基調として増加しています。企業収益は全体として高水準で推移しており、業況感は横ばいとなっています。こうした下で、設備投資は、一部業種に弱さが見られるものの、持ち直しています。雇用・所得環境は、全体として緩やかに改善しています。個人消費は、感染症の影響を受けつつも、緩やかに増加しています。先行きの我が国経済は、資源高や海外経済減速による下押し圧力を受けるものの、感染症や供給制約の影響が和らぐ下で、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果にも支えられて、回復していくと見ています。
物価面を見ますと、生鮮食品を除いた消費者物価の前年比は、エネルギーや食料品、耐久財などの価格上昇により、三%程度となっています。先行きは、本年末にかけてエネルギーや食料品、耐久財などの価格上昇により上昇率を高めた後、これらの押し上げ寄与の減衰に伴い、来年度半ばにかけてプラス幅を縮小していくと予想しています。その後は、マクロ的な需給ギャップが改善し、中長期的な予想物価上昇率や賃金上昇率も高まっていく下で、再びプラス幅を緩やかに拡大していくと考えています。
先行きのリスク要因を見ますと、海外の経済・物価動向、今後のウクライナ情勢の展開や資源価格の動向、内外の感染症の動向やその影響など、我が国経済をめぐる不確実性は極めて高い状況です。その下で、金融・為替市場の動向やその我が国経済、物価への影響を十分注視する必要があると考えています。この間、我が国の金融システムは、全体として安定性を維持しています。先行き、グローバルな金融環境のタイト化の影響などには注意が必要ですが、金融機関が充実した資本基盤を備えていることなどを踏まえると、全体として相応の頑健性を有しています。より長期的な金融面のリスクとしては、金融機関収益への下押しが長期化すると、金融仲介が停滞方向に向かうおそれがある一方、利回り追求行動などから、金融システム面の脆弱性が高まる可能性もあります。現時点では、これらのリスクは大きくないと判断していますが、先行きの動向を注視する必要があります。
次に、金融政策運営について御説明します。
我が国経済は、感染症による落ち込みからの回復途上にある上、我が国経済をめぐる不確実性は極めて高い状況です。また、物価面では、消費者物価の前年比は、来年度以降二%を下回る水準まで低下していくと見ています。
このような経済・物価情勢を踏まえ、日本銀行としては、金融緩和を継続することで、我が国経済をしっかりと支え、賃金の上昇を伴う形で二%の物価安定の目標を持続的、安定的に実現することを目指してまいります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →まず、最近の経済金融情勢について御説明いたします。
我が国経済は、資源高の影響などを受けつつも、新型コロナウイルス感染症抑制と経済活動の両立が進む下で持ち直しています。海外経済は、総じて見れば緩やかに回復していますが、先進国を中心に減速の動きが見られます。輸出や鉱工業生産は、供給制約の影響が和らぐ下で、基調として増加しています。企業収益は全体として高水準で推移しており、業況感は横ばいとなっています。こうした下で、設備投資は、一部業種に弱さが見られるものの、持ち直しています。雇用・所得環境は、全体として緩やかに改善しています。個人消費は、感染症の影響を受けつつも、緩やかに増加しています。先行きの我が国経済は、資源高や海外経済減速による下押し圧力を受けるものの、感染症や供給制約の影響が和らぐ下で、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果にも支えられて、回復していくと見ています。
物価面を見ますと、生鮮食品を除いた消費者物価の前年比は、エネルギーや食料品、耐久財などの価格上昇により、三%程度となっています。先行きは、本年末にかけてエネルギーや食料品、耐久財などの価格上昇により上昇率を高めた後、これらの押し上げ寄与の減衰に伴い、来年度半ばにかけてプラス幅を縮小していくと予想しています。その後は、マクロ的な需給ギャップが改善し、中長期的な予想物価上昇率や賃金上昇率も高まっていく下で、再びプラス幅を緩やかに拡大していくと考えています。
先行きのリスク要因を見ますと、海外の経済・物価動向、今後のウクライナ情勢の展開や資源価格の動向、内外の感染症の動向やその影響など、我が国経済をめぐる不確実性は極めて高い状況です。その下で、金融・為替市場の動向やその我が国経済、物価への影響を十分注視する必要があると考えています。この間、我が国の金融システムは、全体として安定性を維持しています。先行き、グローバルな金融環境のタイト化の影響などには注意が必要ですが、金融機関が充実した資本基盤を備えていることなどを踏まえると、全体として相応の頑健性を有しています。より長期的な金融面のリスクとしては、金融機関収益への下押しが長期化すると、金融仲介が停滞方向に向かうおそれがある一方、利回り追求行動などから、金融システム面の脆弱性が高まる可能性もあります。現時点では、これらのリスクは大きくないと判断していますが、先行きの動向を注視する必要があります。
次に、金融政策運営について御説明します。
我が国経済は、感染症による落ち込みからの回復途上にある上、我が国経済をめぐる不確実性は極めて高い状況です。また、物価面では、消費者物価の前年比は、来年度以降二%を下回る水準まで低下していくと見ています。
このような経済・物価情勢を踏まえ、日本銀行としては、金融緩和を継続することで、我が国経済をしっかりと支え、賃金の上昇を伴う形で二%の物価安定の目標を持続的、安定的に実現することを目指してまいります。
ありがとうございました。
酒
古
古川俊治#9
○古川俊治君 では、質問させていただきます。
私は、黒田総裁になって九年半ですけれども、その間、多分四年ここにいたと思います、途中で委員長もやらせていただきましたけれども。ちょっと今日はその総裁の任期を振り返って御質問をしたいと思います。
円安が続いていますけれども、日本銀行、十月二十八日、金融緩和続けるということを決定されました。その前日には、欧州中央銀行が二会合連続で〇・七五%の利上げを決めて、またFRBも十一月二日、四会合連続で〇・七五%引き上げたと。で、十一月三日にはイギリスの中央銀行も〇・七五%の利上げを決められたということですね。
やっぱり物価上昇がずっとしていますので、これ世界的なことですよね、で、中央銀行がそれぞれかなり急速に利上げを進めている中で、ずっと日本のこの二%物価水準、目標と言ってやってきた金融緩和、これがずっと変わらず九年半続いているんですよね。もう今や日本だけが変というか特別、あとは日本以外はみんな金融緩和、こうなっているという状況です。
総裁がなられてからいろいろやったって、これちょっと今日表にしてきたんですけど、資料を御覧ください。
たくさんいろいろ試してみた、壮大な実験だったというふうに思っております。伝統的には、私は、大学生、八〇年代の大学生ですけども、あの頃の経済の教科書には、金融政策というのは名目の短期金利に水準を定めると、そして金融市場でのオペレーションでこれを達成していくのが、これが伝統的な金融政策と、こう書かれていたわけですね。その後、ただ、もうゼロ金利制約が出てきますと、それができないということになって、いわゆる非伝統的な金融政策ということで日銀もいろいろやりましたよね。量的緩和やる、あるいは政策金利、これをフォワードガイダンスをやって、さらにイールドカーブコントロールもやられたと。それから、例えばJ―REITとかETFとか、そういう資産も買い入れて、かつその資産買入れもフォワードガイダンスをやってきたと。で、同時にマイナス金利もやってきたと。これは、これ様々試してみたんですけれども、さあそれがどうだったかというのがちょっと今日の質問なんですね。
ずうっと、異次元金融緩和は、消費者物価の前年比上昇率二%の物価安定目標を達成しなきゃいけないということでずっとやってきて、今、今日も総裁それをおっしゃられておりますね。その間に、何でこの二%なのかという問題と、それから大量に国債を買うと何で物価が上昇が実現できるのか、この点がちょっと論理的にもう一度整理をして御質問いただきたい、あの、答えていただきたいと思うんですね。
総裁は、何で二%かというと、一つが、まずCPIがGDPデフレーターと比較して一%ぐらい上振れするということなので、それを一%ぐらい、消費者物価ということを見るとそうなるということをおっしゃっている。それから、景気悪化への政策、金融政策の対応力、これは確かにちょっとあった方が対応しやすいのでという意味でしょう、のり代を確保するんだとおっしゃっています。それから、経験値に基づいてグローバルスタンダードは二%なんだと、こういう御発言を二〇一四年にされておりました。
二%がこれ望ましいレベルだということはよく分かるんですけども、ただ、GDPデフレーターを必ず一%にしなきゃいけないという理由はないと思うんですね。それから、のり代も二%じゃなきゃいけないという理由もない。これ別に一・五%だってできるはずですし、現に今ほとんどゼロ金利制約の中で日銀はやられていますよね。それからまた、その経験値というの、これ一番いけないんですよ。経験で知っていますというのはこれ説明になっていないんですよね。
何で二%なのかというのをもう一度分かりやすくお答えください。
この発言だけを見る →私は、黒田総裁になって九年半ですけれども、その間、多分四年ここにいたと思います、途中で委員長もやらせていただきましたけれども。ちょっと今日はその総裁の任期を振り返って御質問をしたいと思います。
円安が続いていますけれども、日本銀行、十月二十八日、金融緩和続けるということを決定されました。その前日には、欧州中央銀行が二会合連続で〇・七五%の利上げを決めて、またFRBも十一月二日、四会合連続で〇・七五%引き上げたと。で、十一月三日にはイギリスの中央銀行も〇・七五%の利上げを決められたということですね。
やっぱり物価上昇がずっとしていますので、これ世界的なことですよね、で、中央銀行がそれぞれかなり急速に利上げを進めている中で、ずっと日本のこの二%物価水準、目標と言ってやってきた金融緩和、これがずっと変わらず九年半続いているんですよね。もう今や日本だけが変というか特別、あとは日本以外はみんな金融緩和、こうなっているという状況です。
総裁がなられてからいろいろやったって、これちょっと今日表にしてきたんですけど、資料を御覧ください。
たくさんいろいろ試してみた、壮大な実験だったというふうに思っております。伝統的には、私は、大学生、八〇年代の大学生ですけども、あの頃の経済の教科書には、金融政策というのは名目の短期金利に水準を定めると、そして金融市場でのオペレーションでこれを達成していくのが、これが伝統的な金融政策と、こう書かれていたわけですね。その後、ただ、もうゼロ金利制約が出てきますと、それができないということになって、いわゆる非伝統的な金融政策ということで日銀もいろいろやりましたよね。量的緩和やる、あるいは政策金利、これをフォワードガイダンスをやって、さらにイールドカーブコントロールもやられたと。それから、例えばJ―REITとかETFとか、そういう資産も買い入れて、かつその資産買入れもフォワードガイダンスをやってきたと。で、同時にマイナス金利もやってきたと。これは、これ様々試してみたんですけれども、さあそれがどうだったかというのがちょっと今日の質問なんですね。
ずうっと、異次元金融緩和は、消費者物価の前年比上昇率二%の物価安定目標を達成しなきゃいけないということでずっとやってきて、今、今日も総裁それをおっしゃられておりますね。その間に、何でこの二%なのかという問題と、それから大量に国債を買うと何で物価が上昇が実現できるのか、この点がちょっと論理的にもう一度整理をして御質問いただきたい、あの、答えていただきたいと思うんですね。
総裁は、何で二%かというと、一つが、まずCPIがGDPデフレーターと比較して一%ぐらい上振れするということなので、それを一%ぐらい、消費者物価ということを見るとそうなるということをおっしゃっている。それから、景気悪化への政策、金融政策の対応力、これは確かにちょっとあった方が対応しやすいのでという意味でしょう、のり代を確保するんだとおっしゃっています。それから、経験値に基づいてグローバルスタンダードは二%なんだと、こういう御発言を二〇一四年にされておりました。
二%がこれ望ましいレベルだということはよく分かるんですけども、ただ、GDPデフレーターを必ず一%にしなきゃいけないという理由はないと思うんですね。それから、のり代も二%じゃなきゃいけないという理由もない。これ別に一・五%だってできるはずですし、現に今ほとんどゼロ金利制約の中で日銀はやられていますよね。それからまた、その経験値というの、これ一番いけないんですよ。経験で知っていますというのはこれ説明になっていないんですよね。
何で二%なのかというのをもう一度分かりやすくお答えください。
黒
黒田東彦#10
○参考人(黒田東彦君) 二%としている理由を改めて申し上げますと、ただいま委員が御指摘されたように、消費者物価指数に一定の上方バイアスがあるとか、あるいは景気が悪化した場合の金融政策の対応力を確保しておく必要があるといったことを考慮したものであるというふうに考えておりまして、海外の主要な中央銀行もほとんど全て、先進国の中央銀行はほとんど全て消費者物価上昇率を二%という目標として政策を運営しているということであります。
我が国の場合に、九〇年代後半以降、潜在成長率や自然利子率が趨勢的に低下する下で予想物価上昇率も低下してまいりました。その結果、委員御指摘のとおり、短期金利がゼロ金利制約に直面して、実質金利を十分引き下げ、景気あるいは物価を刺激するということが難しくなった下で、景気の低迷とデフレが長期にわたって続くことになったわけでございます。
これも御指摘されたように、ゼロ金利制約に直面した下でも様々な工夫を通じて金融緩和を進めてきたことは事実でありますが、我が国では自然利子率や予想物価上昇率が低いことを踏まえますと、やはり二度とデフレに戻らないようにするためには、短期の政策金利の引下げ余地も含めて、やはり金融政策の対応力は十分確保しておくことが望ましいというふうに考えております。
その上で、九年半にわたって金融緩和を続けてまいりましたけども、経済全体としてはかなり好転し、デフレでない状況になりましたけども、物価上昇率はずっと一%弱ぐらいで続いてきて、このところ二%を上回って三%になっているわけですが、ほとんど輸入物価の上昇を背景とした価格転嫁によるものであって、先ほど申し上げたように、来年度以降はまた二%以下の物価上昇率に戻っていくという状況の中で、やはり二%の物価目標、グローバルスタンダードだからというだけではなくて、やはりそこに一定の合理性があるということでやってきたわけですが、今後ともこの二%の物価安定目標というものは維持する必要があるのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →我が国の場合に、九〇年代後半以降、潜在成長率や自然利子率が趨勢的に低下する下で予想物価上昇率も低下してまいりました。その結果、委員御指摘のとおり、短期金利がゼロ金利制約に直面して、実質金利を十分引き下げ、景気あるいは物価を刺激するということが難しくなった下で、景気の低迷とデフレが長期にわたって続くことになったわけでございます。
これも御指摘されたように、ゼロ金利制約に直面した下でも様々な工夫を通じて金融緩和を進めてきたことは事実でありますが、我が国では自然利子率や予想物価上昇率が低いことを踏まえますと、やはり二度とデフレに戻らないようにするためには、短期の政策金利の引下げ余地も含めて、やはり金融政策の対応力は十分確保しておくことが望ましいというふうに考えております。
その上で、九年半にわたって金融緩和を続けてまいりましたけども、経済全体としてはかなり好転し、デフレでない状況になりましたけども、物価上昇率はずっと一%弱ぐらいで続いてきて、このところ二%を上回って三%になっているわけですが、ほとんど輸入物価の上昇を背景とした価格転嫁によるものであって、先ほど申し上げたように、来年度以降はまた二%以下の物価上昇率に戻っていくという状況の中で、やはり二%の物価目標、グローバルスタンダードだからというだけではなくて、やはりそこに一定の合理性があるということでやってきたわけですが、今後ともこの二%の物価安定目標というものは維持する必要があるのではないかというふうに考えております。
古
古川俊治#11
○古川俊治君 それ、最初に申し上げましたように、これ結構壮大な実験なんですよね。それで、実際九年半やってみて結果が出なかったことをこれからも続けなきゃいけないかどうか、今そういう時期に来ているというふうに思っております。
今日おっしゃいましたけども、それはやっぱり二%あったらいいなというの、よく分かるんですよ。だけど、今日おっしゃいましたような、実際副作用もそろそろ出始めているんですね、これ金融緩和には。その中で、やはり二%をずうっと言い続けなきゃいけないのかどうかというのは、やっぱり再考する時期には来ていると私は理解しておりまして、それをずうっと従来と同じことをやってて結局九年半達成できなかったと、引き続きこれを続けるというのは、なかなか説明になっていないというのは考えております。
それからもう一つが、要は、今までやってきたのはマネタリーベースを拡大してきたんですね。何で物価がこれで上がるんですかね。マネタリーベースを拡大する、国債買ってやっているのというのは、結局、民間銀行が日銀に持っている、結局その当座預金が増えるだけですよね。それは何か別にみんなの実入りが増えるけど何でもないんですよ。何で、そうすると総裁は、どうして物価が上がっていくと、マネタリーベース拡大すると、そうお考えなのか。それは実際起こっていないわけですから、総裁が考えられているメカニズムと、起こっていない理由をどうお考えなのか、教えてください。
この発言だけを見る →今日おっしゃいましたけども、それはやっぱり二%あったらいいなというの、よく分かるんですよ。だけど、今日おっしゃいましたような、実際副作用もそろそろ出始めているんですね、これ金融緩和には。その中で、やはり二%をずうっと言い続けなきゃいけないのかどうかというのは、やっぱり再考する時期には来ていると私は理解しておりまして、それをずうっと従来と同じことをやってて結局九年半達成できなかったと、引き続きこれを続けるというのは、なかなか説明になっていないというのは考えております。
それからもう一つが、要は、今までやってきたのはマネタリーベースを拡大してきたんですね。何で物価がこれで上がるんですかね。マネタリーベースを拡大する、国債買ってやっているのというのは、結局、民間銀行が日銀に持っている、結局その当座預金が増えるだけですよね。それは何か別にみんなの実入りが増えるけど何でもないんですよ。何で、そうすると総裁は、どうして物価が上がっていくと、マネタリーベース拡大すると、そうお考えなのか。それは実際起こっていないわけですから、総裁が考えられているメカニズムと、起こっていない理由をどうお考えなのか、教えてください。
黒
黒田東彦#12
○参考人(黒田東彦君) このマネタリーベースの拡大につきましては、二〇一六年に行った総括的な検証でお示ししたとおり、物価安定の目標に対するコミットメント、あるいは国債買入れと併せて金融政策レジームの変化をもたらすことにより、人々の物価観に働きかけ、予想物価上昇率の押し上げに寄与してきたと考えております。これに加えて、イールドカーブコントロールの下で大規模な国債買入れを行って、長期金利を押し下げてきております。これらによって、名目金利から予想物価上昇率を差し引いた実質金利を引き下げて緩和的な金融環境を実現することで需給ギャップを改善し、物価に影響を及ぼすというメカニズムが働いてきたと考えております。
実際、昨年三月に実施した点検でも確認したとおり、大規模な金融緩和が行われなかった場合と比べますと、この間の実質GDPは平均プラス〇・九から一・三%程度、消費者物価の前年比は同じくプラス〇・六から〇・七%程度押し上げられていたという試算結果を得ております。そういう意味で、量的・質的金融緩和というのは、予想物価上昇率の押し上げとともに、何といっても長期金利、名目長期金利を押し下げて、それによって実質金利を引き下げて緩和的な金融環境を実現することで需給ギャップを改善して物価に影響を及ぼすというメカニズム、これが一定程度働いてきたということは確かですが、確かに御指摘のとおり、九年半たってもというか、むしろコロナを除いたその前の段階でも、物価上昇率は二%に達していなかったわけですね。
その意味では、二%の目標が達成されていなかったということは事実なんですけれども、その背景には、やはり一九九八年から二〇一二年まで続いた長期のデフレの中で、賃金も上がらない、物価も上がらない、成長もしないという形の、賃金、物価に対する非常に消極的なマインドセットというものが深く企業あるいは組合側にも根付いていたということが影響したのではないかというふうに思っておりますが、それもこのところ少し変化の兆しが見られまして、御承知のように、連合は来年の春闘で三%のベアを目指すということを明言しておられまして、少し変化の兆しがあるのかもしれませんが、まだ二%の物価安定目標を安定的、持続的に達成する状況になっていないというのは、大変残念ですが、そのとおりであります。
この発言だけを見る →実際、昨年三月に実施した点検でも確認したとおり、大規模な金融緩和が行われなかった場合と比べますと、この間の実質GDPは平均プラス〇・九から一・三%程度、消費者物価の前年比は同じくプラス〇・六から〇・七%程度押し上げられていたという試算結果を得ております。そういう意味で、量的・質的金融緩和というのは、予想物価上昇率の押し上げとともに、何といっても長期金利、名目長期金利を押し下げて、それによって実質金利を引き下げて緩和的な金融環境を実現することで需給ギャップを改善して物価に影響を及ぼすというメカニズム、これが一定程度働いてきたということは確かですが、確かに御指摘のとおり、九年半たってもというか、むしろコロナを除いたその前の段階でも、物価上昇率は二%に達していなかったわけですね。
その意味では、二%の目標が達成されていなかったということは事実なんですけれども、その背景には、やはり一九九八年から二〇一二年まで続いた長期のデフレの中で、賃金も上がらない、物価も上がらない、成長もしないという形の、賃金、物価に対する非常に消極的なマインドセットというものが深く企業あるいは組合側にも根付いていたということが影響したのではないかというふうに思っておりますが、それもこのところ少し変化の兆しが見られまして、御承知のように、連合は来年の春闘で三%のベアを目指すということを明言しておられまして、少し変化の兆しがあるのかもしれませんが、まだ二%の物価安定目標を安定的、持続的に達成する状況になっていないというのは、大変残念ですが、そのとおりであります。
古
古川俊治#13
○古川俊治君 一つ申し上げておくと、やっぱりフォワードルッキングな期待形成を起こしていくというのがやっぱり論理破綻していると思うんです、私、現時点の状況ではね。やはり、今おっしゃいましたように、ずうっとデフレに慣れちゃっていると。ここに来て、偶然、初めて物価が動くって、この九年半で分かったんですよ、みんな、やっぱり物価って上がるんですねという感じですね。だから、これが一つの契機になったことは私は事実だと思っています、現在の、外来性の問題ですけどね。
二〇一六年の検証でも、日本においては適合的な期待形成の影響が大きいんで、結局なかなか二%の予想物価上昇率が起きないということを言っているんですね。ですから、結論から言うと、日本人の今の国民性を考えた場合に、やっぱり二%というのはずうっと言い続けるというのは無理なんですよね、私から言わせれば。そのことは是非ちょっと考えていただきたいと思うんですね。
ちょっと申し訳ない、時間を随分と超過していますんで、問題、質問の順番を変えます。
黒田総裁は、前から、一般論としながら、持続可能な財政構造の確立は日本経済が持続的に成長してくる前提と言っていて、財政構造の、財政再建が、日本が国全体として取り組まなきゃいけないと、財政再建問題にもおっしゃっているんですね。確かに異次元緩和の下では、その規律が、やっぱり財政規律弱まりますから、自民党の中にも声の大きい人がいらっしゃいますよね、ちゃんと、もう要らぬとかね、そういう、言う人がいるのは、これって確かに一つは金融緩和の悪影響かもしれないと私も思っています。
もう一方で、やっぱり経済成長は需給面の要素が非常に大きいと御指摘をされ、規制緩和やその他の成長戦略など供給面の施策を充実することも重要と言ったんですね。私は、やっぱりその日本の成長率の問題というのは、総裁がなかなか二%達成できないということと非常に密接に関連していると思うんですね。
異次元緩和がずっと今日まで継続されている一番の理由というのは、まあ二%が達成できないからなんですけども、要はなかなか期待インフレが高まらないと、要するに国民が二%成長していくというのが信じていないんですね、基本的に。それは金融緩和だけの問題なのかという問題意識はもちろん、金融政策だけで解決すべき問題ではないだろうというように私はひそかに思っていますんで、そのことを申し上げたいと思っています。
で、近年ですと、やっぱり自然、済みません、自然利子率の議論がすごく高まってきています。これは、要は金融政策というのは、自然利子率よりもこれはまあ落としていけばいいということになるわけですね。ですから、実質金利を自然金利、自然金利以下にしていくということが本来の目的、これは伝統的、非伝統的にかかわらないと思うんですけども。
その中で、日銀の例えば二〇一六年の報告によりますと、大体の、総括的な検証で今の自然、日本の自然利子率は大体ゼロ%と、それは低迷しているともおっしゃっています。確かに今、今の状況ではゼロ%以下と思っています。だからすごい金融が緩和的なんですけども、だからずっとその状況をつくり上げているとおっしゃいましたけど、要は金融緩和って、必要なものを今買えという政策なんですよね。だから、今車を買ったら、来年買いませんよ。だから、要するに消費を先食いしているだけなんですよ。だから、結局、景気が回復、これから成長していくということがないと、次にもう需要がなくなっちゃうんですね。そういう性質を持っていると。
それから、もう一つ言うと、やっぱり緩和していると、要は、それだけの利率で稼いでいれば企業はやっぱり生き残れちゃうんですよ、まあいろんな民間自体がですね。それは、やはり成長力のないところを容認していくということにもなりかねないと、こういう面はすごくあると思っています、特に九年半やっているとですね。
一般に自然利子率というのは、短期的には貯蓄と投資のバランスで決まってきますんで、貯蓄性向が上がってきたり、あるいは投資意欲が減退してくると、これは自然利子率は上がらないということになりますね。それから同時に、長期的には潜在成長率に大体一致してくるというふうに知られています。
結局、潜在成長率を上げていくという、そういうことをやらないと、結局二%というのは達成できないんじゃないかと。その点では、残念ながら、我々が政権で取り組んできたイノベーションとか、そういう力がちょっと力不足だったというふうに私は考えるんですけども、総裁が、その二%の物価安定目標と成長戦略の関係について、一般論としてお考えを述べていただきたいと思います。
この発言だけを見る →二〇一六年の検証でも、日本においては適合的な期待形成の影響が大きいんで、結局なかなか二%の予想物価上昇率が起きないということを言っているんですね。ですから、結論から言うと、日本人の今の国民性を考えた場合に、やっぱり二%というのはずうっと言い続けるというのは無理なんですよね、私から言わせれば。そのことは是非ちょっと考えていただきたいと思うんですね。
ちょっと申し訳ない、時間を随分と超過していますんで、問題、質問の順番を変えます。
黒田総裁は、前から、一般論としながら、持続可能な財政構造の確立は日本経済が持続的に成長してくる前提と言っていて、財政構造の、財政再建が、日本が国全体として取り組まなきゃいけないと、財政再建問題にもおっしゃっているんですね。確かに異次元緩和の下では、その規律が、やっぱり財政規律弱まりますから、自民党の中にも声の大きい人がいらっしゃいますよね、ちゃんと、もう要らぬとかね、そういう、言う人がいるのは、これって確かに一つは金融緩和の悪影響かもしれないと私も思っています。
もう一方で、やっぱり経済成長は需給面の要素が非常に大きいと御指摘をされ、規制緩和やその他の成長戦略など供給面の施策を充実することも重要と言ったんですね。私は、やっぱりその日本の成長率の問題というのは、総裁がなかなか二%達成できないということと非常に密接に関連していると思うんですね。
異次元緩和がずっと今日まで継続されている一番の理由というのは、まあ二%が達成できないからなんですけども、要はなかなか期待インフレが高まらないと、要するに国民が二%成長していくというのが信じていないんですね、基本的に。それは金融緩和だけの問題なのかという問題意識はもちろん、金融政策だけで解決すべき問題ではないだろうというように私はひそかに思っていますんで、そのことを申し上げたいと思っています。
で、近年ですと、やっぱり自然、済みません、自然利子率の議論がすごく高まってきています。これは、要は金融政策というのは、自然利子率よりもこれはまあ落としていけばいいということになるわけですね。ですから、実質金利を自然金利、自然金利以下にしていくということが本来の目的、これは伝統的、非伝統的にかかわらないと思うんですけども。
その中で、日銀の例えば二〇一六年の報告によりますと、大体の、総括的な検証で今の自然、日本の自然利子率は大体ゼロ%と、それは低迷しているともおっしゃっています。確かに今、今の状況ではゼロ%以下と思っています。だからすごい金融が緩和的なんですけども、だからずっとその状況をつくり上げているとおっしゃいましたけど、要は金融緩和って、必要なものを今買えという政策なんですよね。だから、今車を買ったら、来年買いませんよ。だから、要するに消費を先食いしているだけなんですよ。だから、結局、景気が回復、これから成長していくということがないと、次にもう需要がなくなっちゃうんですね。そういう性質を持っていると。
それから、もう一つ言うと、やっぱり緩和していると、要は、それだけの利率で稼いでいれば企業はやっぱり生き残れちゃうんですよ、まあいろんな民間自体がですね。それは、やはり成長力のないところを容認していくということにもなりかねないと、こういう面はすごくあると思っています、特に九年半やっているとですね。
一般に自然利子率というのは、短期的には貯蓄と投資のバランスで決まってきますんで、貯蓄性向が上がってきたり、あるいは投資意欲が減退してくると、これは自然利子率は上がらないということになりますね。それから同時に、長期的には潜在成長率に大体一致してくるというふうに知られています。
結局、潜在成長率を上げていくという、そういうことをやらないと、結局二%というのは達成できないんじゃないかと。その点では、残念ながら、我々が政権で取り組んできたイノベーションとか、そういう力がちょっと力不足だったというふうに私は考えるんですけども、総裁が、その二%の物価安定目標と成長戦略の関係について、一般論としてお考えを述べていただきたいと思います。
黒
黒田東彦#14
○参考人(黒田東彦君) 日本銀行は、この物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するということを使命としておりまして、これ現在の日銀法に明記されているわけですけども、その下で、自らの責務である物価安定の目標を持続的、安定的に実現するために今金融緩和を推進しておるわけでございます。
御指摘の政府による成長戦略の推進というものは、我が国経済の競争力と成長力を強化する上でもちろん重要であります。このことは、我が国の潜在成長率や自然利子率を引き上げることを通じて、金融緩和の効果を一層高め、物価安定の目標の実現を後押しするということにもつながるというふうに考えられます。
その点では、成長戦略と申しますか、潜在成長率の引上げというのが非常に重要であるということはそのとおりだと思いますが、だからといって、日本銀行の責務が、何というんでしょうか、責任が小さくなるということではないと考えておりまして、自らの責務を果たすべく努力を続けてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →御指摘の政府による成長戦略の推進というものは、我が国経済の競争力と成長力を強化する上でもちろん重要であります。このことは、我が国の潜在成長率や自然利子率を引き上げることを通じて、金融緩和の効果を一層高め、物価安定の目標の実現を後押しするということにもつながるというふうに考えられます。
その点では、成長戦略と申しますか、潜在成長率の引上げというのが非常に重要であるということはそのとおりだと思いますが、だからといって、日本銀行の責務が、何というんでしょうか、責任が小さくなるということではないと考えておりまして、自らの責務を果たすべく努力を続けてまいりたいというふうに考えております。
古
古川俊治#15
○古川俊治君 結局、このままずっと続けていて本当に二%の期待成長率が上がってくるかというのがよくお考えいただきたいと、ここでももちろん申し上げておきます。このままずっと続けていって、九年半起こらなかったものが、これから先同じことをやっていて二%以上になるというお考えになるそのやっぱり根拠は、やはり今日もお話の中では出てきていないと思うんですね。是非、将来どうしていくのか、非常に重要な局面なんで、お考えいただきたいと思っています。
それから、今総裁は、結局、その今の物価高ですね、これに円安がどの程度寄与していると考えられているのか、また、この日米の金利差と円安の関係、まあ日米だけじゃないですけど、諸外国との金利差に円安がどう関係しているのか、お考え述べてください。
この発言だけを見る →それから、今総裁は、結局、その今の物価高ですね、これに円安がどの程度寄与していると考えられているのか、また、この日米の金利差と円安の関係、まあ日米だけじゃないですけど、諸外国との金利差に円安がどう関係しているのか、お考え述べてください。
黒
黒田東彦#16
○参考人(黒田東彦君) 最近のこの円安の進行が急速かつ一方的なものであって望ましくないというふうに考えておりまして、日本銀行としては、政府とも緊密に連携しつつ、金融・為替市場の動向や、その我が国経済、物価への影響を十分注視していく方針でございます。
その上で、金融政策は、こうした為替相場の影響も含めた全体としての経済・物価情勢の評価に基づいて行っておりまして、先ほど来申し上げているとおり、実は我が国経済はコロナ禍からの回復途上にありまして、欧米は既にコロナ前のGDPを回復しているわけですけども、我が国経済はまだそれに近づいてきているという状況であります。さらに、海外の経済・物価動向、あるいはウクライナ情勢、内外の感染症の影響など、我が国経済をめぐる不確実性は極めて大きいわけであります。
その中で、物価、消費者物価の先行きについては、来年度以降は二%を下回る水準まで低下していくというふうに考えておりますので、こうした状況を踏まえると、先ほど来申し上げているように、経済をしっかりと支えて、賃金の上昇を伴う形で物価安定の目標を持続的、安定的に実現するために金融緩和を継続することが適当であるというふうに考えております。
なお、過去、量的・質的金融緩和を拡大してきた中で経済状況は相当改善したんですが、まあ賃金、物価は一%未満の上昇にとどまっていたわけですが、その間、雇用が四百万とも五百万とも言われるぐらい拡大しておりまして、それが成長を支える一方で、賃金、物価の上昇率を一%以下にとどめた一つの要因だと思いますが、現時点では女性の就業率は実はもうアメリカを上回っていまして、これ以上の女性の就業率の高騰、上昇というのはなかなか難しくなっております。
それから、高齢者の雇用というのも、ベビーブーマーが後期高齢者のときに近づきつつありまして、現在、GDPは先ほど申し上げたとおりコロナ前にちょうど近づいて、まだ上回っていないんですけども、労働市場は極めてタイトになっていまして、そういう意味では、賃金上昇を伴って物価上昇が安定的、持続的に達成される環境は整いつつあるということは言えると思いますが、ただ、先ほど来申し上げているように、いろいろな不確実性がありますので、それらをよく注視して、適切な金融政策を運営してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →その上で、金融政策は、こうした為替相場の影響も含めた全体としての経済・物価情勢の評価に基づいて行っておりまして、先ほど来申し上げているとおり、実は我が国経済はコロナ禍からの回復途上にありまして、欧米は既にコロナ前のGDPを回復しているわけですけども、我が国経済はまだそれに近づいてきているという状況であります。さらに、海外の経済・物価動向、あるいはウクライナ情勢、内外の感染症の影響など、我が国経済をめぐる不確実性は極めて大きいわけであります。
その中で、物価、消費者物価の先行きについては、来年度以降は二%を下回る水準まで低下していくというふうに考えておりますので、こうした状況を踏まえると、先ほど来申し上げているように、経済をしっかりと支えて、賃金の上昇を伴う形で物価安定の目標を持続的、安定的に実現するために金融緩和を継続することが適当であるというふうに考えております。
なお、過去、量的・質的金融緩和を拡大してきた中で経済状況は相当改善したんですが、まあ賃金、物価は一%未満の上昇にとどまっていたわけですが、その間、雇用が四百万とも五百万とも言われるぐらい拡大しておりまして、それが成長を支える一方で、賃金、物価の上昇率を一%以下にとどめた一つの要因だと思いますが、現時点では女性の就業率は実はもうアメリカを上回っていまして、これ以上の女性の就業率の高騰、上昇というのはなかなか難しくなっております。
それから、高齢者の雇用というのも、ベビーブーマーが後期高齢者のときに近づきつつありまして、現在、GDPは先ほど申し上げたとおりコロナ前にちょうど近づいて、まだ上回っていないんですけども、労働市場は極めてタイトになっていまして、そういう意味では、賃金上昇を伴って物価上昇が安定的、持続的に達成される環境は整いつつあるということは言えると思いますが、ただ、先ほど来申し上げているように、いろいろな不確実性がありますので、それらをよく注視して、適切な金融政策を運営してまいりたいというふうに考えております。
古
古川俊治#17
○古川俊治君 今ちょっと違う御答弁になっちゃったんでちょっとかみ合わなかったんですけども、ちょっと、じゃ、まあ確かに、総裁が就任されてから九年半、ちょうどあのときはデフレだったと思います。デフレ状況で、政権交代が起こって、それで来られて、確かにデフレの状況でなかなか厳しかった。それで、ゼロ金利制約の中でやれることがもう限られていたと。
そういう中で、確かに、株も株高になってきましたし、あるいは全体的に経済の状況は少なくともデフレじゃないという状況にはなってきたんですよね。まあ、そこは総裁の、ある意味で実験ですからまだ結論が出ていないんですけども、まあ今までうまくいったという評価はあると思うんですよ。
ただ、やっぱりここに来て円安が起こってきたということで、我々も円安に対して、物価対策として大きな補正予算を組んだり、そこへ介入したりやっていますよね、政府もね。これやっぱり、金融緩和しておきながらそんな逆のことをやっていて、政策の整合性がないんじゃないかというのは、これは別に野党の人だけじゃないんです、私もそう思いますよ、逆に言うと。
そういう問題があって、ひたすら、今の状況から、まだやはり二%目標をやらなきゃいけないとお考え、修正する可能性がないのか、これ、しばらくですね、その点は、今の状況ではないというお話なんですけど、今後どうなんでしょうか。
この発言だけを見る →そういう中で、確かに、株も株高になってきましたし、あるいは全体的に経済の状況は少なくともデフレじゃないという状況にはなってきたんですよね。まあ、そこは総裁の、ある意味で実験ですからまだ結論が出ていないんですけども、まあ今までうまくいったという評価はあると思うんですよ。
ただ、やっぱりここに来て円安が起こってきたということで、我々も円安に対して、物価対策として大きな補正予算を組んだり、そこへ介入したりやっていますよね、政府もね。これやっぱり、金融緩和しておきながらそんな逆のことをやっていて、政策の整合性がないんじゃないかというのは、これは別に野党の人だけじゃないんです、私もそう思いますよ、逆に言うと。
そういう問題があって、ひたすら、今の状況から、まだやはり二%目標をやらなきゃいけないとお考え、修正する可能性がないのか、これ、しばらくですね、その点は、今の状況ではないというお話なんですけど、今後どうなんでしょうか。
黒
黒田東彦#18
○参考人(黒田東彦君) 何度も申し上げますとおり、賃金の上昇を伴う形で二%の物価安定目標が持続的、安定的に達成されるという状況が見通せる段階になれば、当然出口の議論もし、適切な金融の正常化ということも始まるということになると思いますが、まだ現時点ではそういう形になっておらないわけです。三%の物価上昇の大半は輸入物価の上昇を消費者物価に転嫁する、これは、それが進んでいるということ自体は適切だと思いますが、そういうことを勘案しますと、来年に入りますと、物価上昇率は少しずつ低下していき、来年度全体としては二%を割るという見通しであります。
そういった下で、経済が今コロナ禍から回復している途上にあるところで金利を引き上げるといったようなことで経済活動にマイナスの影響を与えるのはやはり好ましくないというふうに考えておりまして、現在の金融緩和を継続することによって、日本経済がしっかりと回復し、賃金の上昇を伴う形で物価安定目標が達成されるということを目指しているということであります。
円安が輸入物価の引上げの一つの要因になり、それが家計にいろんな影響を及ぼしているということはよく認識しております。その意味で、政府がエネルギーや食品の異常な高騰に対して適切な対応を取っておられるということは評価しております。
この発言だけを見る →そういった下で、経済が今コロナ禍から回復している途上にあるところで金利を引き上げるといったようなことで経済活動にマイナスの影響を与えるのはやはり好ましくないというふうに考えておりまして、現在の金融緩和を継続することによって、日本経済がしっかりと回復し、賃金の上昇を伴う形で物価安定目標が達成されるということを目指しているということであります。
円安が輸入物価の引上げの一つの要因になり、それが家計にいろんな影響を及ぼしているということはよく認識しております。その意味で、政府がエネルギーや食品の異常な高騰に対して適切な対応を取っておられるということは評価しております。
古
横
横沢高徳#20
○横沢高徳君 皆さん、おはようございます。立憲民主・社民の横沢高徳でございます。
今国会から財政金融委員会の所属となり、初めての質問となります。皆様に御指導いただきながら、国民目線で分かりやすい質問をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
また、黒田総裁におかれましては、BISの国際決済銀行会議から、長旅から帰ってきてお疲れのところと思いますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
まず、基本的姿勢についてお伺いをいたします。
黒田総裁は、この約十年間、物価上昇、先ほど来話がありました、二%実現すれば景気は良くなり、その後、恩恵が社会の、ひずみ、隅々まで行き渡るという、そういう姿を目指して異次元緩和を続けてこられました。しかし、これまで物価や賃金はなかなか上がらず、何かおかしいな、おかしいなという感じで、当初は二年と言っていた目標達成時期は何度も後ろ倒しされ、本来短期で終わらせるべき政策を約十年も続けてこられました。
ここへ来てようやく総裁が目指しておられた目標の二%以上の物価上昇、一時的かどうか分かりませんが、実現し、足下では三%まで達しました。しかしながら、総裁自身も指摘されているように、コストプッシュ型の物価上昇に賃金の上昇が追い付かず、国民の実質賃金は上がらず、家計は厳しい状況になっているところであります。
スポーツの世界で生きてきた身としては、まさにこの異次元緩和はドーピングのようなものではないかというふうに私は考えております。まさに禁じ手を使って当初二年と言っていたものを十年間続けて、そのうち、禁じ手がなくては立ち行かなくなってしまったまま抜け出せなくなっているんではないかというふうに私自身捉えております。
まず、そこで総裁には、このドーピングのような異次元緩和を約十年間も続けてこられている、本当にこれ間違ってなかったのかどうなのか、総裁の認識をお伺いいたします。
この発言だけを見る →今国会から財政金融委員会の所属となり、初めての質問となります。皆様に御指導いただきながら、国民目線で分かりやすい質問をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
また、黒田総裁におかれましては、BISの国際決済銀行会議から、長旅から帰ってきてお疲れのところと思いますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
まず、基本的姿勢についてお伺いをいたします。
黒田総裁は、この約十年間、物価上昇、先ほど来話がありました、二%実現すれば景気は良くなり、その後、恩恵が社会の、ひずみ、隅々まで行き渡るという、そういう姿を目指して異次元緩和を続けてこられました。しかし、これまで物価や賃金はなかなか上がらず、何かおかしいな、おかしいなという感じで、当初は二年と言っていた目標達成時期は何度も後ろ倒しされ、本来短期で終わらせるべき政策を約十年も続けてこられました。
ここへ来てようやく総裁が目指しておられた目標の二%以上の物価上昇、一時的かどうか分かりませんが、実現し、足下では三%まで達しました。しかしながら、総裁自身も指摘されているように、コストプッシュ型の物価上昇に賃金の上昇が追い付かず、国民の実質賃金は上がらず、家計は厳しい状況になっているところであります。
スポーツの世界で生きてきた身としては、まさにこの異次元緩和はドーピングのようなものではないかというふうに私は考えております。まさに禁じ手を使って当初二年と言っていたものを十年間続けて、そのうち、禁じ手がなくては立ち行かなくなってしまったまま抜け出せなくなっているんではないかというふうに私自身捉えております。
まず、そこで総裁には、このドーピングのような異次元緩和を約十年間も続けてこられている、本当にこれ間違ってなかったのかどうなのか、総裁の認識をお伺いいたします。
黒
黒田東彦#21
○参考人(黒田東彦君) 二%のこの物価安定の目標の持続的、安定的な実現に時間が掛かっていることは事実でありまして、その主な理由としては、我が国では長きにわたるデフレの経験によって定着した物価や賃金が上がりにくいことを前提とした考え方、慣行の転換に時間が掛かっているということが挙げられると思います。
もっとも、この間の大規模な金融緩和は経済、物価の押し上げ効果をしっかりと発揮してきておりまして、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなっております。実際、昨年の三月の点検でも確認したとおり、大規模な金融緩和が行われなかった場合と比べますと、実質GDPあるいは消費者物価の前年比は押し上げられていたという試算結果を得ております。したがって、現在の金融緩和は適切なものであったというふうに考えておりますが、これを持続していくことで、時間は掛かるかもしれませんが、物価安定の目標は達成できるというふうに考えております。
なお、この量的緩和というやや異例な金融緩和措置というのは、実は欧米の中央銀行もみんなやっていまして、あのリーマン・ショック後、そしてコロナの感染症拡大する中でずっとやっていたわけです。ただ、現在、欧米は、御承知のように八%から一一%のインフレになっておりまして、現時点でそういった異例の量的緩和、大幅な金融緩和というものは修正されつつあるということは事実ですが、欧米の場合はもうかなり長期にわたって異例の量的緩和を行ってきたという事態は存在しております。
この発言だけを見る →もっとも、この間の大規模な金融緩和は経済、物価の押し上げ効果をしっかりと発揮してきておりまして、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなっております。実際、昨年の三月の点検でも確認したとおり、大規模な金融緩和が行われなかった場合と比べますと、実質GDPあるいは消費者物価の前年比は押し上げられていたという試算結果を得ております。したがって、現在の金融緩和は適切なものであったというふうに考えておりますが、これを持続していくことで、時間は掛かるかもしれませんが、物価安定の目標は達成できるというふうに考えております。
なお、この量的緩和というやや異例な金融緩和措置というのは、実は欧米の中央銀行もみんなやっていまして、あのリーマン・ショック後、そしてコロナの感染症拡大する中でずっとやっていたわけです。ただ、現在、欧米は、御承知のように八%から一一%のインフレになっておりまして、現時点でそういった異例の量的緩和、大幅な金融緩和というものは修正されつつあるということは事実ですが、欧米の場合はもうかなり長期にわたって異例の量的緩和を行ってきたという事態は存在しております。
横
横沢高徳#22
○横沢高徳君 分かりました。じゃ、欧米もドーピングのようなことをしていたという認識ですね。
それではまず、この異次元緩和の次に、副作用の点について総裁にお伺いをしたいというふうに思います。
まず、先ほど来話がありました、この異次元の緩和をこれまで進めてこられて確かに作用もあったと。最近皆さんも注目されておりますワクチンも、作用もあれば、逆に確かに副反応も出るものであります。黒田総裁御自身が、約十年間掛けて積み上げてこられた異次元緩和の副作用、リスクについてどのように認識をされておられるのか。その負の側面についても、やはり国会の場や国民の前でしっかりと説明する必要があるのではないかというふうに考えております。この点について認識をお伺いいたします。
この発言だけを見る →それではまず、この異次元緩和の次に、副作用の点について総裁にお伺いをしたいというふうに思います。
まず、先ほど来話がありました、この異次元の緩和をこれまで進めてこられて確かに作用もあったと。最近皆さんも注目されておりますワクチンも、作用もあれば、逆に確かに副反応も出るものであります。黒田総裁御自身が、約十年間掛けて積み上げてこられた異次元緩和の副作用、リスクについてどのように認識をされておられるのか。その負の側面についても、やはり国会の場や国民の前でしっかりと説明する必要があるのではないかというふうに考えております。この点について認識をお伺いいたします。
黒
黒田東彦#23
○参考人(黒田東彦君) 長期にわたる金融緩和の副作用としては、金融機関の収益を圧迫し、金融仲介機能に悪影響を及ぼす可能性、あるいは国債市場の機能度の低下というものが考えられます。
この点、現在、我が国では、金融機関は充実した資本基盤を備えておりまして、金融仲介機能は円滑に発揮されているというふうに判断しております。また、国債市場の機能度に配慮する観点からは、いわゆるチーペスト銘柄等に係る国債補完供給の要件を緩和するなど、様々な手段も講じてきております。
御指摘のとおり、政策運営に当たっては、常に効果のみならず副作用との比較考量をしながら、最も適切と考えられる政策を実施していく必要がありまして、現時点では、先ほど申し上げた政策の効果が副作用を上回っていると考えておりますが、この副作用の点については引き続き十分注意してまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →この点、現在、我が国では、金融機関は充実した資本基盤を備えておりまして、金融仲介機能は円滑に発揮されているというふうに判断しております。また、国債市場の機能度に配慮する観点からは、いわゆるチーペスト銘柄等に係る国債補完供給の要件を緩和するなど、様々な手段も講じてきております。
御指摘のとおり、政策運営に当たっては、常に効果のみならず副作用との比較考量をしながら、最も適切と考えられる政策を実施していく必要がありまして、現時点では、先ほど申し上げた政策の効果が副作用を上回っていると考えておりますが、この副作用の点については引き続き十分注意してまいりたいというふうに思っております。
横
横沢高徳#24
○横沢高徳君 分かりました。
先ほど古川委員からもありました、今のお答えを踏まえまして、この異次元緩和のやはり出口戦略、これをどうお考えになっているのか、黒田総裁のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →先ほど古川委員からもありました、今のお答えを踏まえまして、この異次元緩和のやはり出口戦略、これをどうお考えになっているのか、黒田総裁のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
黒
黒田東彦#25
○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げておりますとおり、賃金の上昇を伴う形で消費者物価の上昇率が二%程度を安定的、持続的に維持するということが見通せる状況になりましたら、当然、出口戦略を具体的に議論して、さらにそれを、市場とのコミュニケーションもしていくということになると思います。
具体的なそのやり方について今申し上げるのは時期尚早ではありますけれども、基本的に二つの点、つまり政策金利が、政策金利残高に、今マイナス〇・一%の金利になっておりますけども、この政策金利をどのようなペースで引き上げていくかということは、一つの大きな出口戦略の重要な要素になると思います。
もう一つは、拡大したバランスシートをどのように調整していくかということになると思います。現在の欧米の中央銀行の状況を見ておりますと、まずはその政策金利、短期金利をどんどん引き上げていくということをやっておりまして、増加したバランスシートを減らすということまで具体的に検討しているのは、実際に行いつつあるのはイングランド銀行だけでして、FEDもECBも、拡大したバランスシートをまだ、いきなり減少させる、あるいは特に売却するとか、そういうことはしておりませんで、そちらの方はもう少し緩やかにやっていくと。
イングランド銀行は、御承知のようにインフレ率が既に一一%に達して、一三%程度になる可能性があるというふうに言われておりまして、欧米の中でインフレが一番激しいわけですので、短期金利をかなり前から急速に引き上げております。そうした下で、購入した国債の残高を減らすべく、売却を既に、先週ぐらいからだと思います、始めておりまして、そういう意味では出口の形としては最も先行した形でやっておりますが、欧米の中央銀行の状況を見ますと、やはり政策金利の調整と増大したバランスシートの調整というものが出口戦略で最も重要であり、それらをどのように組み合わせてどのようなテンポでやっていくかというのは、やはりそのときの日本の経済や物価、金融情勢を勘案して、最適な組合せ、テンポでやっていくということになると思います。
ただ、まだ、先ほど来申し上げておるように、来年度、それから再来年度も物価上昇率は二%以下にとどまる見込みですので、まだ直ちに出口戦略を具体的に議論してお示しするという段階にはないと。ただ、出口の場合に重要な点は、政策金利の引上げのテンポ、それと増大したバランスシートの調整ということになると思います。
この発言だけを見る →具体的なそのやり方について今申し上げるのは時期尚早ではありますけれども、基本的に二つの点、つまり政策金利が、政策金利残高に、今マイナス〇・一%の金利になっておりますけども、この政策金利をどのようなペースで引き上げていくかということは、一つの大きな出口戦略の重要な要素になると思います。
もう一つは、拡大したバランスシートをどのように調整していくかということになると思います。現在の欧米の中央銀行の状況を見ておりますと、まずはその政策金利、短期金利をどんどん引き上げていくということをやっておりまして、増加したバランスシートを減らすということまで具体的に検討しているのは、実際に行いつつあるのはイングランド銀行だけでして、FEDもECBも、拡大したバランスシートをまだ、いきなり減少させる、あるいは特に売却するとか、そういうことはしておりませんで、そちらの方はもう少し緩やかにやっていくと。
イングランド銀行は、御承知のようにインフレ率が既に一一%に達して、一三%程度になる可能性があるというふうに言われておりまして、欧米の中でインフレが一番激しいわけですので、短期金利をかなり前から急速に引き上げております。そうした下で、購入した国債の残高を減らすべく、売却を既に、先週ぐらいからだと思います、始めておりまして、そういう意味では出口の形としては最も先行した形でやっておりますが、欧米の中央銀行の状況を見ますと、やはり政策金利の調整と増大したバランスシートの調整というものが出口戦略で最も重要であり、それらをどのように組み合わせてどのようなテンポでやっていくかというのは、やはりそのときの日本の経済や物価、金融情勢を勘案して、最適な組合せ、テンポでやっていくということになると思います。
ただ、まだ、先ほど来申し上げておるように、来年度、それから再来年度も物価上昇率は二%以下にとどまる見込みですので、まだ直ちに出口戦略を具体的に議論してお示しするという段階にはないと。ただ、出口の場合に重要な点は、政策金利の引上げのテンポ、それと増大したバランスシートの調整ということになると思います。
横
横沢高徳#26
○横沢高徳君 ありがとうございます。
それでは、次の質問に移ります。物価高による家計への影響についてお伺いします。
我が国の物価は、円安、資源価格の上昇などを背景に上昇を続けています。消費者物価の生鮮食品を除く指数は、前年同月比、二〇二二年四月以降、六か月連続で日銀の掲げる、先ほど話がありました二%を上回っているという状況です。やはり物価の中でも食料ですね、生鮮食品を除く食料は四・六%上がっている、そして食パン一四・六%、食用油に至っては三七・六%の上昇ということです。
やはり日銀総裁にお伺いしたいんですが、この現在の物価高による家計への負担はどのように日銀総裁として認識をされているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →それでは、次の質問に移ります。物価高による家計への影響についてお伺いします。
我が国の物価は、円安、資源価格の上昇などを背景に上昇を続けています。消費者物価の生鮮食品を除く指数は、前年同月比、二〇二二年四月以降、六か月連続で日銀の掲げる、先ほど話がありました二%を上回っているという状況です。やはり物価の中でも食料ですね、生鮮食品を除く食料は四・六%上がっている、そして食パン一四・六%、食用油に至っては三七・六%の上昇ということです。
やはり日銀総裁にお伺いしたいんですが、この現在の物価高による家計への負担はどのように日銀総裁として認識をされているのか、お伺いをしたいというふうに思います。
黒
黒田東彦#27
○参考人(黒田東彦君) 物価上昇が家計に与える影響につきましては、日本銀行が全国約二千名の御協力を得て実施しております政策、生活意識アンケートも含めました各種の調査、それから全国の支店網を活用して得られるヒアリング情報など、様々なデータや情報を活用して的確な把握に努めておりまして、私自身も様々な形で報告を受けております。
最近の物価上昇は、マインドの悪化あるいは実質所得の下押しを通じて家計に影響を与えていると認識をしております。政策意識アンケートの九月調査の結果を見ますと、景況感や暮らし向きに関するDIが悪化しておりまして、これには御指摘のその食料品、日用品など、様々な身の回りの商品の値上げが影響しているというふうに考えられます。
したがいまして、今後とも、物価上昇の影響については丹念に点検してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →最近の物価上昇は、マインドの悪化あるいは実質所得の下押しを通じて家計に影響を与えていると認識をしております。政策意識アンケートの九月調査の結果を見ますと、景況感や暮らし向きに関するDIが悪化しておりまして、これには御指摘のその食料品、日用品など、様々な身の回りの商品の値上げが影響しているというふうに考えられます。
したがいまして、今後とも、物価上昇の影響については丹念に点検してまいりたいというふうに考えております。
横
横沢高徳#28
○横沢高徳君 今お答えいただきました。やはり、物価高によって、私の周りの仲間も消費を抑制するなどのやはり行動を取らざるを得ない状況です。やはり限られている収入の中でやりくりをしていくということでございます。
やはり、家計の行動マインドに与える影響について、総裁としては、やはりこの消費の低迷につながるんじゃないか、そのような懸念もあると思いますが、どのように認識をされているか、お聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →やはり、家計の行動マインドに与える影響について、総裁としては、やはりこの消費の低迷につながるんじゃないか、そのような懸念もあると思いますが、どのように認識をされているか、お聞きしたいと思います。
黒
黒田東彦#29
○参考人(黒田東彦君) 名目賃金は経済活動全般の持ち直しを反映して緩やかに増加しておりますが、その伸び率から物価上昇率を差し引いた実質賃金の前年比はマイナスになっております。
このように、最近の物価上昇は、家計の実質所得を下押ししているほか、先ほど申し上げたようにマインドを悪化させておりまして、個人消費への下押し圧力となっているというふうに考えております。特に、相対的に所得の低い方々ほど食料品やエネルギーへの支出割合が高い傾向にありますために、最近の物価上昇による負担感は高まっているというふうに考えられます。
もっとも、個人消費全体は、物価上昇の影響を受けつつも、感染症の影響が和らぐ下で緩やかに増加しております。これには、感染症の下で積み上がってきた貯蓄にも支えられたペントアップ需要の影響が大きいと見られます。
物価上昇が個人消費に与える影響については引き続き丹念に点検してまいりたいと思いますが、やはり中長期的には賃金の上昇が物価の上昇を上回るような形にならないと、長期に消費が強く上昇する、増加するということは難しくなると思いますので、今の時点では、ペントアップ需要の影響が強いために、マインドが悪化しているんですけれども消費全体としては増加しているという状況ですので、やはりこの賃金がどのように上昇していくかということを今後十分注意して消費動向を見てまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →このように、最近の物価上昇は、家計の実質所得を下押ししているほか、先ほど申し上げたようにマインドを悪化させておりまして、個人消費への下押し圧力となっているというふうに考えております。特に、相対的に所得の低い方々ほど食料品やエネルギーへの支出割合が高い傾向にありますために、最近の物価上昇による負担感は高まっているというふうに考えられます。
もっとも、個人消費全体は、物価上昇の影響を受けつつも、感染症の影響が和らぐ下で緩やかに増加しております。これには、感染症の下で積み上がってきた貯蓄にも支えられたペントアップ需要の影響が大きいと見られます。
物価上昇が個人消費に与える影響については引き続き丹念に点検してまいりたいと思いますが、やはり中長期的には賃金の上昇が物価の上昇を上回るような形にならないと、長期に消費が強く上昇する、増加するということは難しくなると思いますので、今の時点では、ペントアップ需要の影響が強いために、マインドが悪化しているんですけれども消費全体としては増加しているという状況ですので、やはりこの賃金がどのように上昇していくかということを今後十分注意して消費動向を見てまいりたいというふうに思っております。