黒田東彦の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(黒田東彦君) 二%のこの物価安定の目標の持続的、安定的な実現に時間が掛かっていることは事実でありまして、その主な理由としては、我が国では長きにわたるデフレの経験によって定着した物価や賃金が上がりにくいことを前提とした考え方、慣行の転換に時間が掛かっているということが挙げられると思います。
 もっとも、この間の大規模な金融緩和は経済、物価の押し上げ効果をしっかりと発揮してきておりまして、物価が持続的に下落するという意味でのデフレではなくなっております。実際、昨年の三月の点検でも確認したとおり、大規模な金融緩和が行われなかった場合と比べますと、実質GDPあるいは消費者物価の前年比は押し上げられていたという試算結果を得ております。したがって、現在の金融緩和は適切なものであったというふうに考えておりますが、これを持続していくことで、時間は掛かるかもしれませんが、物価安定の目標は達成できるというふうに考えております。
 なお、この量的緩和というやや異例な金融緩和措置というのは、実は欧米の中央銀行もみんなやっていまして、あのリーマン・ショック後、そしてコロナの感染症拡大する中でずっとやっていたわけです。ただ、現在、欧米は、御承知のように八%から一一%のインフレになっておりまして、現時点でそういった異例の量的緩和、大幅な金融緩和というものは修正されつつあるということは事実ですが、欧米の場合はもうかなり長期にわたって異例の量的緩和を行ってきたという事態は存在しております。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2022-11-10

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会