島村大の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○島村大君 自由民主党の島村大です。
 私は、ただいま議題となりました感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部改正案につきまして、会派を代表して質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症との闘いは既に三年を超えています。私の地元神奈川県内の病院は、武漢からのチャーター便や横浜港に入港したクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客など、最初の感染者の対応に当たりました。
 この間、政府・与党は、感染メカニズムすらよく分からなかった未知のウイルスに対して、感染拡大の抑制と医療体制等の構築、そして行動等制限に伴う経済や生活への影響の緩和、さらにはコロナ禍からの需要回復や地域活性化、ウイズコロナ下での感染症対応の強化のために、五度にわたる緊急経済対策を講じ、これまでに例を見ないほどの思い切った措置を講じてきました。今現在、世界は、ウイズコロナ社会の構築に向けて経済活動を元に戻す方向で動いております。
 ただ、国内は現時点で新規陽性者数が増えつつあり、第八波、さらにインフルエンザとの同時流行への不安もあります。ウイルスが変異し、BQ.1、XBBなど、また別のウイルスや細菌による感染症が起こる可能性も否定できません。
 そのような脅威が常に存在する中、国民の皆様の命と暮らしを守るためには、これまでの新型コロナとの闘いの中で得た経験や知識を活用し、より効果的で実効性のある保健医療提供体制の整備を図ることが極めて重要です。
 そこで、ここまでのコロナ対策への認識と、それを踏まえた新たな法的な枠組みを、対応についての基本的な考え方をまず岸田総理にお伺いいたします。
 今回の法改正により、都道府県知事は、国の基本指針や都道府県の予防計画、医療計画に沿って、新型インフルエンザ等感染症等に係る医療提供体制の確保について医療機関等と協定を締結することに加え、公立・公的医療機関等、地域医療支援病院及び特定機能病院に対して、感染症発生時にその役割を踏まえ担うべき医療の提供を義務付けることとなります。
 コロナ感染症拡大時、必要な医療を確保できず感染症病床が不足し、入院を必要とする人が入院待機となったり、発熱外来を実施する医療機関の数が足りず、症状が出ても受診できないことがありましたが、このような事態を回避するためだと思います。
 そこで、この医療機関との協定の法定化や医療提供の義務化により、具体的にどの程度医療提供体制が強化されると想定しているのでしょうか。
 また、協定を締結し、感染症への医療提供の義務化が発生するとなれば、発熱等の症状がある人と一般外来を受診する人との動線を分離するなどの対応が不可欠だと考えますが、必要な準備やその整備に係る費用への財政的な支援措置はどうなるのでしょうか。
 さらに、公立・公的医療機関が感染症への医療提供に比重を移したときに、感染症以外の診療・治療体制をどのように維持していくのでしょうか。これらの点について、加藤厚生労働大臣にお伺いいたします。
 今回の法改正では、協定を締結した医療機関が、感染患者への医療の提供のために一般医療の提供を制限したことで感染症流行前の診療報酬収入を下回った場合、流行初期の診療報酬の上乗せや補助金等が充実するまでの一定期間に限り、その差額に対して財政的な支援が行われることとなります。
 ただ、根本的には、医療提供体制は、しっかりとした経営が成り立つことで医療機器の更新や購入、あるいは人件費の引上げや医療従事者の働き方改革ができるのであり、そのためには、例えて言えば、現在、自転車操業的な医療経営が多い中で、感染症発生時に倒れないようにするだけではなくて、通常時から安定して走る経営体力が必要です。
 まずは、協定を締結する医療機関の減収分への対応として、財政的な支援において、国や都道府県、各保険者の支払割合はどうなるのか、そして基本的な考え方はどのようなものなのでしょうか。
 また、流行初期において、協定締結医療機関がしっかりと対応するには医療経営の安定と医療提供体制の整備が必要ですが、そのためには診療報酬のあるべき姿をどのようにお考えでしょうか。厚生労働大臣にお伺いします。
 今回のコロナ禍で、感染症対策の拠点として機能することを期待されていた保健所は、急速かつ広域な感染拡大の中、業務が逼迫してしまいました。そのこともあり、都道府県と保健所設置市や特別区との間で、円滑な入院調整ができない、応援職員の派遣のニーズを共有できない、迅速な情報共有ができないなどの問題が発生したことは、今後解決すべき課題となりました。
 私の地元神奈川県の政令都市からは、様々なアンケート調査に対して、政府の方針等は都道府県と同時に指定都市に対して情報提供すべき、また、専門性を要する医療体制については地域の実情に応じた医療体制の迅速な確保に向けて感染者が多い指定都市と県の役割分担を明確にすべき、さらには、コロナ緊急包括支援交付金は指定都市が直接交付を受けられるようにするべきといった趣旨の意見が出されています。
 このように、感染症対策における都道府県と政令都市、あるいは保健所設置市との関係について検討すべき課題が明らかにされていますが、これらの関係や連携をどのように改善していくお考えでしょうか。厚労大臣にお伺いいたします。
 新型コロナ感染拡大の重症化の抑制について、ワクチンは大きな効果を果たしました。しかし、海外で開発されたワクチンに頼ることとなったため、ワクチン接種の最初の段階では、国際的なワクチン獲得競争の中で入手への不安があったことも確かです。
 参議院自民党が、令和三年の年初、最初のワクチン接種に向けて準備を進める全国の自治体から懸念や課題を聞き取った際にも、ワクチンがいつどのぐらい届くのかという情報がなかなか入らず、接種に必要な医療従事者の場所の確保ができないといった声が数多くありました。
 そこで、国産ワクチンが開発でき、あるいは国内需要を賄うだけのワクチンが国内製造でできるようになればこの不安は大きく軽減できますが、感染症対策の鍵となるワクチンの確保に向けてどのような対応をしていくこととなるのでしょうか。
 また、全国の自治体から参議院自民党に寄せられた声で最も多かったのは、医療関係者等の人員の確保を訴えるものでありました。政府が行ったアンケート調査でも、自治体の二割程度で医師、看護師の不足があると回答しております。
 このワクチン接種についても、歯科医師など、医師、看護師以外の医療関係者が可能となるよう、あらかじめ法的な枠組みが明確に与えられていれば、いざというときでも迅速かつ円滑な対応ができると考えます。例えば、歯科医師を養成する大学歯学部では、口腔だけではなくて、頭から足先まで一年間を掛けて、献体された皆様方に心から敬意と感謝をささげながら人体解剖を実習させていただき、体全体の筋肉の勉強や筋肉注射の実習も行っております。今まで、実際、延べ三万三千人の歯科医師が約二百万人の方々へワクチン接種を行わさせていただきました。
 これまでの対応への評価を踏まえた上で、実効性の面からどのように法的な側面の整備について対処していくか、お考えでしょうか。
 これらの点を厚生労働大臣にお伺いして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 121015254X00620221111_005

発言者: 島村大

speaker_id: 30321

日付: 2022-11-11

院: 参議院

会議名: 本会議