岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 小沢雅仁議員の御質問にお答えいたします。
寺田大臣の辞任についてお尋ねがありました。
寺田大臣には従来から丁寧に説明責任を尽くすよう指示をしてきたところですが、一昨日、本人から、補正予算、被害者救済新法など重要課題処理の最終段階を迎えているときに、自らの政治資金に関する質疑が続くことで悪影響を与えたくないとの辞任の申出がありました。
総理大臣として、補正予算審議、被害者救済新法、コロナ対応、当初予算編成等の重要課題に答えを一つ一つ出すことを最優先とし、辞任を認めることといたしました。
国会開会中に大臣が辞任する事態となったこと、誠に遺憾であり、私自身、任命責任を重く受け止めております。政策に遅滞が生じないよう、政府一丸となって国政の運営にしっかりと取り組むことで職責を果たしてまいります。
閣僚の辞任、そして国会審議についてお尋ねがありました。
国会審議が重要であるということは言うまでもなく、各大臣とも国会審議の重みをしっかりと理解しているからこそ、国会審議の状況を踏まえて、山積する重要課題についての審議に悪影響を与えてはならないと身の処し方を考え、私も辞任を認めたところであります。
私の政権運営における基本は、これまでも申し上げてきているとおり、信頼と共感にあり、国会審議においても引き続き誠実に対応していかなければならないと考えております。
国会開会中に大臣が辞任する事態に至ったこと、先ほども申し上げましたが、誠に遺憾であり、私自身、任命責任を重く受け止めております。政府一丸となって国政の運営にしっかりと取り組むことによって、国民の信頼を取り戻し、職責を果たしてまいりたいと考えております。
総合経済対策の消費者物価、GDPに対する効果についてお尋ねがありました。
今般の総合経済対策による物価抑制効果については、重点施策であるガソリン、電気・ガス料金の負担軽減策の直接的な効果として、消費者物価上昇率を一・二%程度抑制するという試算を示したところです。そして、総合経済対策全体の消費者物価に与える影響、これについては、定量的にお示しすることは困難であると考えております。
また、総合経済対策は、財政支出三十九兆円、そして事業規模で七十二兆円となっており、これにより実質GDPを四・六%程度押し上げる効果があると見込まれております。
金融政策と円安の認識についてお尋ねがありました。
金融政策の具体的な手法については日銀に委ねられるべきであると考えておりますが、日銀の黒田総裁は、賃金上昇を伴う形で物価安定目標を持続的、安定的に実現すべく取り組んでいると承知をしております。
政府の累次の物価高騰対策は、ウクライナ情勢、円安に伴うエネルギー、食料品の物価高騰の影響に焦点を当て、きめ細かく対応しようとするものであります。
政府と日銀は、内外の経済や金融市場をめぐる不確実性が極めて高い中、密接に連携しながら、経済・物価情勢に応じて機動的な政策運営を行い、構造的な賃上げを伴う経済成長と物価安定目標の持続的、安定的な実現、これを図っていく、こうした認識において一致をしていると考えております。
また、為替相場は様々な要因により市場において決定されるものであり、変動の要因を一概に申し上げることは困難であると考えます。
そして、エネルギー価格対策と脱炭素、円安との関係についてお尋ねがありました。
今回のエネルギー価格の激変緩和措置については、脱炭素の流れに逆行しないよう、来年九月に激変緩和の幅を縮小することを予定しております。そして、それまでに、省エネ対策の抜本強化、さらには再エネ、原子力の推進などにより、GXを加速し、需要側、そして供給側双方で燃料価格高騰の影響を緩和できる構造への転換も最大限進めてまいります。
エネルギー価格だけではなく、食料品等様々な商品の物価が上昇して家計を圧迫し、節約志向が高まる中で、今回の緩和措置がエネルギー消費量の積極的な増大を招き、化石燃料の消費を後押しすることになるとは考えてはおりません。
また、一般に円安は輸入物価の上昇につながりかねないものですが、貿易収支は様々な物品の輸出入の動向から決まるものであり、また、為替相場は様々な要因を背景に市場において決められるのが原則であるため、この貿易収支や為替相場について一概に申し上げることは困難であると考えております。
そして、補正予算の規模と財政健全化目標についてお尋ねがありました。
経済対策の決定に至るまでの調整過程について逐一コメントすることは控えますが、まずは、需給ギャップというものがある中で、足下の物価高騰など経済情勢の変化に切れ目なく対応し、日本経済の再生を図るために必要な個別施策を積み上げ、その上で、さらに世界経済の下方リスクを十分に視野に入れた上で最終的な規模を決定をいたしました。
また、私の経済財政運営の基本は、従来から申し上げてきたとおり、経済あっての財政であり、経済を立て直し、そして財政健全化に取り組んでいくというものであります。この方針は、今年の骨太方針において示したとおり、財政健全化の旗は下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む、このようにしておるところであります。
そして、予備費についてお尋ねがありました。
予備費の計上については、予算の一部として国会で御審議いただいた上で、その支出については、憲法、財政法の規定に従って事後に国会の承諾を得る必要があることから、財政民主主義に反するものではないと考えております。
今般の予備費の追加、創設については、新型コロナや物価高騰の影響に加え、緊迫しているウクライナ情勢や現時点で見通し難い世界規模の経済下振れリスクに備え、万全の対応を図るため必要な措置であると考えております。
また、これまでの国会開会中の予備費の使用については、新型コロナの感染拡大やウクライナ情勢等による原油価格、物価高騰といった予測困難な事態に対して臨機応変に、かつ時機を逸することなく対応していくため、その趣旨に合致するものについて予備費の使用を決定しており、財政法や御指摘の閣議決定に照らして適切な対応であったと考えております。
賃上げについてお尋ねがありました。
企業収益については、業種や企業規模により業況は異なるものの、大企業、中堅企業を中心に増加することで、四月―六月期、四―六月期の経常利益が過去最高となるなど、総じて見れば改善をしております。こうした企業収益を賃金、そして人への投資、設備投資等の形で未来に向けてしっかりと活用していただくことは、成長と分配の好循環を実現する上で重要です。
このため、短期的には、来年春の賃金交渉に向けて、物価上昇を特に重視すべき要素として、これに負けない対応を労使の皆さんにお願いするとともに、政府としてもその取組、後押しをしてまいります。具体的な賃上げ率については、各企業の支払能力を踏まえながら個別に労使が交渉し、合意をした上で決定されるべきものでありますが、そうした中での最大限の賃上げを期待したいと考えております。
また、中長期的には、賃上げ、労働移動の円滑化、学び直しやリスキリングなどの人への投資という三つの課題の一体改革による構造的な賃上げの実現が成長と分配の好循環を加速するために必須であり、その実現に向け対応を進めてまいります。
そして、電気料金、都市ガス料金に対する支援策の出口に向けた考え方についてお尋ねがありました。
今回のエネルギー価格の激変緩和措置については、脱炭素の流れに逆行しないよう、来年九月に激変緩和の幅を縮小することを予定しております。それまでに、省エネ対策の抜本強化、さらには再エネ、原子力の推進などによりGXを加速いたします。
特に、エネルギーコスト高に強い体質を構築する観点から、今回の補正予算でも、今後三年程度を集中的な支援期間とした省エネ対策の抜本強化を盛り込んでおり、例えば企業の省エネ対策については、今後三年間で五千億円規模の支援を行ってまいります。
こうした取組を併せて講じることで、需要側、供給側双方で燃料価格高騰の影響を緩和できる構造への転換、最大限進めてまいります。
子供政策の拡充についてお尋ねがありました。
少子化は危機的な状況にあり、全ての妊婦、子供、子育て世帯に対する支援の充実は喫緊の課題であると考えます。
このため、来年度の当初予算を待つことなく、今般の補正予算案で、妊娠から出産、子育てまでの身近な伴走型の相談支援と経済的な支援を一体として実施する出産・子育て応援交付金事業を創設をいたします。その上で、継続的な実施に向けて令和五年度予算編成過程で調整をしてまいります。
この事業で行う経済的支援は、伴走型の相談支援と一体として実施をし、電子的な方法の活用や広域的な連携による効率的な事業の実施、これを推進してまいります。
今後の子供政策に関する予算については、こども家庭庁の下で、子供の視点に立って、必要な子供政策が何かをしっかりと議論した上で体系的に取りまとめ、社会全体での費用負担の在り方を検討することと併せて、自治体の意見も聞きながら、子供政策の充実に取り組んでまいります。
そして最後に、閣僚の任命責任についてお尋ねがありました。
私の政権運営における基本は、これまでも申し上げてきておるとおり、信頼と共感であります。国会開会中に大臣が辞任する事態に至ったことは誠に遺憾であり、私自身、任命責任を重く受け止めておりますが、補正予算審議、被害者救済新法、コロナ対応、当初予算編成等の重要課題に答えを一つ一つ出すことを最優先に、政策に遅滞が生じないよう、政府一丸となって国政の運営にしっかりと取り組むことで、国民の信頼を取り戻し、職責を果たしてまいりたいと考えております。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕