岸田文雄の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 音喜多駿議員の御質問にお答えいたします。
 補正予算の緊要性と効果についてお尋ねがありました。
 今般の補正予算は、世界的な物価高騰や経済の下振れリスクといった足下の難局をいち早く乗り越えるべく策定された総合経済対策を速やかに実施するために編成したものです。そして、本補正予算に盛り込まれた事業は、それぞれ緊要性のある政策課題に対応するために、必要額を精査した上で計上しております。
 また、今般の総合経済対策は、財政支出で約三十九兆円、事業規模で約七十二兆円となっており、これにより実質GDPを四・六%程度押し上げる効果があると見込まれております。
 こうした試算はこれまで累次の経済対策を策定した際にも行ってきましたが、重要なことは、今般の総合経済対策に盛り込まれた施策を速やかに実施し、国民の皆様に生活を支えていると実感していただくことであり、政府として、本対策が期待した効果を上げられるよう、効果的かつ迅速な執行に努めてまいります。
 そして、公会計制度と外為特会についてお尋ねがありました。
 我が国では、憲法上、予算を毎年度国会で御審議いただく、いわゆる単年度主義の原則を取っており、国会における予算の審議権の確保の観点から重要な原則であると考えております。
 御提案の国の会計制度の改革については、国会による財政の確実なコントロールや国民にとっての分かりやすさという観点から、確定性、客観性、そして透明性に優れた現金主義が適切であると考えており、慎重な検討が必要であると考えております。
 また、外為特会の外国為替評価損益は、各年度決算を基に毎年三月末の数値をお示ししており、最新の今年三月末は一兆円ですが、昨年の三月末にはマイナス十一・五兆円の評価損を計上しているなど、その時々の為替レート次第で大きく変動するものです。したがって、一局面における外国為替評価益を裏付けとして財源を捻出することは適切ではないと考えております。
 そして、これまでの経済対策や減税についてお尋ねがありました。
 政府は、これまで新型コロナや物価高に対して、それぞれの危機の性質や経済を取り巻く環境等に応じて必要な対策を講じてきました。
 新型コロナ対応については、未知の新型コロナウイルスによる感染拡大の状況等が予測できない中で、国民の命と暮らしを守るための万全な対策を期すため、切れ目ない支援を行うべく、十分な予算を措置してきました。
 また、物価高騰に対しては、エネルギー、食料品に重点を置きながら、構造的な対策を含め、これまで累次にわたる重層的な施策を講じ、必要な方に必要な支援が行き届くように、きめ細やかな対応を行っています。
 他方、こうした対策の中で、減税については、元々負担の少ない方への効果が小さいなどの問題点があり、減税で対応をすることは政府としては考えておりません。
 そして、出産費用無償化など、将来世代への投資についてお尋ねがありました。
 出産・子育て応援交付金事業は、核家族化が進み、地域のつながりも希薄となる中で、妊娠から出産、子育てまで身近な伴走型の相談支援と、その実効性を高める経済的支援を一体として実施することとしたものです。
 また、授業料や給食費について必要な支援を行うことが重要であり、給付型奨学金等の拡充により高等教育の教育費負担を軽減するとともに、今般の物価高騰に対応した保護者の給食費負担の軽減、これについても取り組んでまいります。
 出産費用に関しては、先般、来年四月からの出産育児一時金の大幅な増額を表明したところです。全国に様々なケースがある中で、平均的な標準費用が全て賄えるようにしたいと考えており、その具体的な水準や財源の在り方について予算編成過程で決定してまいります。
 なお、出産費用の保険適用については、出産費用に大きな地域差が生じているほか、自由で様々なサービスが選択されている現実を踏まえると慎重に考える必要があり、むしろ、出産費用の見える化を進め、妊婦の方々が費用やサービスを踏まえて適切に医療機関を選択できる環境を整備することが重要であると考えております。
 防衛費増額に必要とされる財源についてお尋ねがありました。
 財源の在り方については、政策課題によって様々であり、防衛力強化についても、必要となる防衛力の内容に応じて財源確保策を考えていきます。有識者の御意見も踏まえ、与党とも十分に連携しつつ、防衛力強化の内容、予算、財源の三つに関する議論を一体的かつ強力に進め、年末までに結論を出してまいりたいと考えております。
 そして、サイバーセキュリティーについてお尋ねがありました。
 サイバー攻撃が高度化、複雑化する中、サイバーセキュリティー人材の育成、確保、これは重要な課題であり、質、量両面で官民の取組を推進していきます。サイバー分野における我が国の方針については、新たな国家安全保障戦略等を策定する中で議論をしっかり進めてまいります。
 今後の新型コロナ対応についてお尋ねがありました。
 政府としては、今年の秋以降の感染拡大がオミクロン株と同程度の感染力あるいは病原性の変異株によるものであれば、新たな行動制限を行わず、社会経済活動を維持しながら、高齢者等を守ることに重点を置いて感染拡大防止策講じるとともに、季節性インフルエンザとの同時流行も想定した外来等の保健医療体制を準備することを基本的な方針としてお示しをいたしました。
 この政府の方針の下、引き続き、地域の実情をよく知る都道府県と連携し、必要な支援を行いながら、できる限り平時に近い社会経済活動が可能となるよう取り組んでまいります。
 被害者救済新法についてお尋ねがありました。
 現在政府で検討している被害救済・再発防止のための寄附適正化の仕組みは、随時検討状況の報告を受けており、私が指示をした、消費者契約法の対象とならない寄附一般について社会的に許容し難い悪質な勧誘行為を禁止すること、また、悪質な勧誘行為に基づく寄附について取消しを可能とすること、そして子や配偶者に生じた被害の救済を可能とすること、こういった点を盛り込んだものとしております。
 さらに、借入れ等による資金調達の要求の禁止、刑事罰を含めた罰則規定を設けることなども盛り込んでおります。
 政府としては、寄附適正化の仕組みの概要、これを土台としながら、各党からの御意見も参考にしつつ、法案化の作業をこれから精力的に進めてまいりたいと考えております。
 そして、最後に、議員歳費についてお尋ねがありました。
 議員の歳費については、これは政治活動の根幹に関わることであることからして、各党各会派の間で御議論をいただくべき事柄であると考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 121015254X00820221122_018

発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2022-11-22

院: 参議院

会議名: 本会議