吉田宣弘の発言 (外務委員会)

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○吉田(宣)委員 大臣、ありがとうございます。
 本当に御努力には感謝をせざるを得ないと思っております。極めて大切な取組でございます。これからの御予定も御紹介があったところでございますので、引き続き、関係国との協力関係、信頼関係というのを醸成していっていただきたいと存じます。
 繰り返しですけれども、国際秩序が破壊されようとしていることが今の国際社会の一番の問題であると私は痛感をしています。破壊しようとしている国は、言うまでもなくロシアです。ロシアは民主主義国家ですが、残念ながら、プーチン大統領による、人による支配の国です。法の支配の価値を認識している多くの国家の共通認識であろうというふうに私は思っております。
 本来、他国の模範となって国際法を遵守し、国際秩序の維持と国際平和のために国連の中で中心となって取り組むべき国連の安全保障理事会の常任理事国でありながら、人による支配というものは、今申し上げた真逆の行為を国家にいざなう危険というものを現実に証明したものだと私は思っております。たとえ民主主義国家であっても、人による支配がいかに恐ろしいか、私は、人間の内証に対する考察はこれからも続けていかなければならないというふうに思っております。
 ところで、人による支配の反対に存在している概念が法の支配です。これは国家の統治形態の変遷を見ると少し分かりやすいのですけれども、大ざっぱに歴史をたどれば、専制君主制、立憲君主制、立憲民主制と変遷してきたと私は理解をしております。
 専制君主制という制度は、国家君主に主権があって、人による支配の典型です。立憲君主制は、主権は国家君主にありますが、憲法の支配に従う統治形態で、法の支配が取り入れられていますが、民主主義ではない。そして、近代革命を経て主権が国民に移ると、憲法が民主化し、立憲民主制が始まる。日本も現行憲法でこの立憲民主制を採用しているということでございます。
 立憲民主制は、国家権力は無制限に人権を制約してはいけないという立憲主義はもとより、民主主義による多数決の結論であっても、人権を無制限に制約することを許さない制度です。ここに、立憲民主制、現行日本国憲法ですけれども、すなわち、立憲民主主義の究極の目的が私は存在するというふうに理解をしています。人権保障、とりわけ少数者の人権擁護の点に、立憲民主制を採用した現行憲法の究極の価値があると私は存じております。
 日本は、今申し上げた法の支配に基づく立憲民主制を獲得するまで、一度は国を滅ぼすような犠牲を払った歴史的事実というものを私は重く受け止めておかなければいけないというふうに思っております。
 前回の外務委員会で、価値観外交と言われる議論が行われました。この点は、この場におられる吉良先生が、昨年の年末の質疑から始まったというふうに私は承知をしておりまして、非常に感慨深くお聞きをしておりました。
 歴史的に、多くの人間の血を流すことによって獲得された法の支配というものは、私は、簡単に身につかないものなのかもしれないな、そのようにも思っております。ただし、この価値観は絶対に間違いでないことを私は断言したいと思いますし、まさに人類の普遍的価値であろうというふうに思っております。
 今、グローバルサウスという言葉が多く聞かれます。先ほど林外務大臣から御答弁いただいたソロモン諸島、クック諸島も含まれているのではないかと思います。昨日成立した来年度予算、昨年成立している今年度の第二次補正予算と併せて、これまでにないODA予算を獲得しておられますことに、私、外務省には本当に心から感謝を申し上げたいと思っております。法の支配の価値を有する日本がODAを効果的に活用し、グローバルサウスに対し、法の支配という普遍的価値の重要性を感じていただきたいな、そのように思うところでございます。決して押しつけであってはならないとは思いますけれども、今申し上げた観点から、ODAの活用について林外務大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 吉田宣弘

speaker_id: 23085

日付: 2023-03-29

院: 衆議院

会議名: 外務委員会