外務委員会

2023-03-29 衆議院 全265発言

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会議録情報#0
令和五年三月二十九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 黄川田仁志君
   理事 小田原 潔君 理事 鈴木 馨祐君
   理事 中川 郁子君 理事 西銘恒三郎君
   理事 源馬謙太郎君 理事 徳永 久志君
   理事 和田有一朗君 理事 吉田 宣弘君
      秋本 真利君    伊藤信太郎君
      上杉謙太郎君    城内  実君
      島尻安伊子君    新藤 義孝君
      鈴木 貴子君    鈴木 隼人君
      高木  啓君    辻  清人君
      寺田  稔君    平沢 勝栄君
      本田 太郎君    務台 俊介君
      青山 大人君    篠原  豪君
      松原  仁君    青柳 仁士君
      杉本 和巳君    金城 泰邦君
      鈴木  敦君    穀田 恵二君
      吉良 州司君
    …………………………………
   外務大臣         林  芳正君
   総務副大臣        柘植 芳文君
   外務副大臣        山田 賢司君
   外務大臣政務官      秋本 真利君
   外務大臣政務官      高木  啓君
   外務大臣政務官      吉川ゆうみ君
   国土交通大臣政務官    清水 真人君
   防衛大臣政務官      木村 次郎君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電波部長)         豊嶋 基暢君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 石月 英雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 實生 泰介君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 日下部英紀君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 原  圭一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房政策立案参事官)         岡野結城子君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 宮本 新吾君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 北村 俊博君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 片平  聡君
   政府参考人
   (外務省アジア大洋州局長)            船越 健裕君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    中込 正志君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    安藤 俊英君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           住友 一仁君
   政府参考人
   (国土交通省道路局次長)佐々木正士郎君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)           上田 幸司君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 田部井貞明君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 三浦  潤君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十九日
 辞任         補欠選任
  伊藤信太郎君     務台 俊介君
  高木  啓君     本田 太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  本田 太郎君     高木  啓君
  務台 俊介君     伊藤信太郎君
    ―――――――――――――
三月二十八日
 女性差別撤廃条約選択議定書の速やかな批准を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第六一五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とオーストラリアとの間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一号)
 日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第二号)
     ――――◇―――――
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黄川田仁志#1
○黄川田委員長 これより会議を開きます。
 日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とオーストラリアとの間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における相互のアクセス及び協力の円滑化に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両件審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房長志水史雄君、大臣官房審議官石月英雄君、大臣官房審議官實生泰介君、大臣官房審議官日下部英紀君、大臣官房審議官原圭一君、大臣官房政策立案参事官岡野結城子君、大臣官房参事官宮本新吾君、大臣官房参事官北村俊博君、大臣官房参事官片平聡君、アジア大洋州局長船越健裕君、欧州局長中込正志君、領事局長安藤俊英君、総務省総合通信基盤局電波部長豊嶋基暢君、国土交通省大臣官房審議官住友一仁君、道路局次長佐々木正士郎君、防衛省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官上田幸司君、大臣官房審議官田部井貞明君、防衛政策局次長三浦潤君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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黄川田仁志#2
○黄川田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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黄川田仁志#3
○黄川田委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。城内実君。
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城内実#4
○城内委員 自由民主党の城内実でございます。
 通告した質問に入る前に、林大臣はこれまで、大臣就任以来、総訪問回数二十四回、そして総訪問国数二十八か国と、本当に精力的に海外に出張されております。アメリカは五回、そして、私が議連の幹事長を務めているドイツには既に四回訪問されております。そして、先般、ソロモン諸島及びクック諸島を訪問されました。昨年五月のフィジーとパラオ訪問に続く太平洋島嶼国への訪問でありますが、米英独といった主要国のみならず、こういった太平洋島嶼国に大臣自ら訪問されていることに対しまして、改めて敬意と感謝を表したいと思います。
 それでは、通告した質問に入りますが、岸田総理のウクライナ訪問についてであります。
 二十一日、岸田総理はウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領との首脳会談を実施し、特別なグローバルパートナーシップに関する共同声明を発出したところであります。
 現地の情勢を岸田総理御自身の目と耳で直接体感されたことはよかったのではないかと思います。また、力による一方的な現状変更の試みや核兵器による威嚇を断固として拒否し、法の支配に基づく国際秩序を守り抜くとのG7議長国としての強い意思を国際社会に示すことができたわけであります。このままG7広島サミットにつなげていただければというふうに思います。
 本件については、既に、先週二十四日金曜日の衆議院本会議で辻清人議員、そして立憲民主党の徳永久志議員等による質疑がなされたところでありますが、改めて、岸田総理のウクライナ訪問の意義と成果についてお尋ねしたいと思います。
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中込正志#5
○中込政府参考人 お答えいたします。
 三月二十一日、岸田総理はウクライナを訪問いたしまして、ロシアによるウクライナ侵略による被害などの状況を直接視察されるとともに、ゼレンスキー大統領と首脳会談を行い、ウクライナ国民に対する日本の揺るぎない連帯を伝えさせていただきました。
 その際に、両首脳は、ウクライナはもちろん、世界のいかなる場所においても力による一方的な現状変更を許してはならないということを改めて確認したところでございます。
 それから、広島サミットの関係でございますけれども、岸田総理の方からゼレンスキー大統領に対して、今回のウクライナ訪問も踏まえ、広島サミットにおいては、法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意を改めて明確にするとともに、G7の結束を維持してウクライナを力強く支えること、また、国際社会が直面する食料問題などにもしっかり取り組むことを示していくということを伝達したところでございます。
 また、総理の方からゼレンスキー大統領に対しまして、これまで、日本は合計七十一億ドルの支援を着実に実施していくということ、それから、新たにエネルギー分野などへの二国間無償支援等を四・七億ドル、それから、NATOの信託基金を通じた殺傷能力のない装備品支援に三千万ドルを拠出するということをお伝えして、ゼレンスキー大統領から、日本からの支援に対して深甚なる謝意が示されたところでございまして、二国間では、先ほど委員の方から御説明がありましたとおり、特別なグローバルパートナーシップにするという声明を発出したということでございます。
 以上でございます。
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城内実#6
○城内委員 分かりました。
 それで、まさに岸田総理がウクライナを電撃訪問しているさなかに、中国の習近平国家主席がロシアを訪問して中ロ首脳会談が行われたわけであります。これはかなり衝撃的なことだと思いますが、いわゆるグローバルサウスと言われる国々は別として、欧米の有志国あるいは我が国にどのような影響を及ぼし、あるいは各国はどういう反応をしたのか、外務省はどう捉えているのかについてお尋ねしたいと思います。
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中込正志#7
○中込政府参考人 お答えいたします。
 習近平国家主席でございますけれども、三月二十日から二十二日にかけてロシアを訪問しまして、二十日にプーチン大統領とのテタテ会談及び夕食会、二十一日に首脳会談等を実施したというふうに承知しているところでございます。
 この訪問のときにウクライナ情勢についても議論されたということでございまして、プーチン大統領は共同記者発表におきまして、中国によって提示された和平案の条項の多くがロシアのアプローチと一致しており、西側及びキーウが平和的解決の準備ができたとき、その土台となり得るなどと発言したというふうに承知しているところでございますが、一方で、両首脳から、ロシアのウクライナ領土からの即時撤兵等について何らの言及はなかったというふうに承知しているところでございます。
 中ロの首脳会談が国際社会に与える影響等について予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、我が国としましては、中ロの連携を注視しながら、グローバルサウスを含めた国際社会に対して、法の支配に基づく国際秩序の維持強化の重要性を引き続き訴えていきたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。
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城内実#8
○城内委員 中ロというと、歴史的にはどちらかというと仲が悪い国でありますけれども、こういう状況になっているわけですから、今局長がおっしゃったように、中ロの結びつきを是非注意深くフォローしていただきたいというふうに思います。
 そして、昨日、自民党の外交部会がございましたけれども、そこで説明資料が配られました。そこで、中ロの共同声明の中で、全ての核兵器国は、自国領土外に核兵器を配備すべきではなく、国外に配備された全ての核兵器を撤去しなければならないというふうに書かれている。ところが、報道によりますと、ロシアはベラルーシに戦術核兵器の配備を計画している。言っていることとやっていることが全く真逆という、本当に驚いたわけであります。
 そしてまた、共同声明では、中国側の文書に、ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場というのに記載された建設的な考慮をロシアが歓迎するみたいなことが書いてあるんですね。多分、中国がウクライナ問題を仲介して解決するみたいなことを言っているようですけれども、私はこれはとんでもないと思っていまして、むしろ、中国ではなくて、G7の議長国である我が国こそがロシア及びウクライナに対話と停戦を呼びかけ、唯一の被爆国として、ロシアに対して核兵器による威嚇をやめるようもっと強く働きかけるべきだというふうに私自身は考えております。
 これについての答弁は結構ですけれども、是非、そういったことを念頭に置いて外交政策を企画立案していただきたいと思います。
 次の質問に入りますが、報道によりますと、アステラスの社員が中国当局によってスパイ容疑で拘束されている。またかという感じがいたしました。
 実は、二月十七日に、私も入っている議連で、中国による人権侵害を究明し行動する議員連盟というのがございまして、そこに元日中青年交流協会の理事長の鈴木さんという方が来られまして、それで、拘束されていたような話をされて、もう驚くべき話だったんですね。弁護士は全く役に立たずに、早く罪を認めたら刑期が短くなるよとか、あらぬ嫌疑で拘束されたという話を聞きまして、また同じことが繰り返されるんじゃないかというふうに思うんですが、こういうことが度々起こるということは、本当に断固たる対応をしなきゃいけないと思っておりますが、まず、本拘束事案の事実関係について御説明いただきたいと思います。
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安藤俊英#9
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 今月、中国当局から在中国日本国大使館に対し、北京市で五十代の邦人男性一名が中国の国内法違反があったとして中国当局に拘束された旨の通報がございました。
 政府といたしましては、本件拘束事案が判明して以降、中国側に対して当該邦人の早期解放を強く求めてきているところでございます。また、邦人保護の観点から、中国側に対し領事面会の実施を強く申し入れるとともに、関係者との連絡等、できる限りの支援を行っているところでございます。
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城内実#10
○城内委員 事柄の性質上、それ以上の詳細については説明できないというのは分かりますが、同様の拘束事件、いわゆる不当なスパイ容疑によるもの、これについて、過去、大体十年ぐらいでいいんですけれども、件数及び人数、そして、いまだ拘束中の事案の件数及び人数について御説明いただきたいんですが、よろしいでしょうか。
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安藤俊英#11
○安藤政府参考人 お答え申し上げます。
 中国での一連の邦人拘束事案につきましては、二〇一五年五月以降、今回拘束された一名を含めまして、合計十七名の邦人が拘束されたことを確認してございます。
 その中で、現在も拘束されておりますのは、今回拘束されました一名を含め五名で、その五名のうち、二名については刑が確定し、一名は公判中、二名が逮捕又は拘禁中でございます。
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城内実#12
○城内委員 その五名の方については、とにかくあらゆる手段を使って早期解放をやっていただきたいと思いますし、また、報道等によりますと、林大臣の訪中というのも報道されておりますけれども、訪中されたら、是非この件についても相当強く中国側に早期解放を迫っていただきたいというふうに思います。このような事案が再び発生しないために、再発防止をしっかりやっていただきたいと思います。答弁は結構であります。
 次の質問に入りたいと思います。
 先般、十八日ですが、ドイツのショルツ首相が訪日いたしました。日独首脳会談のみならず、日独政府間協議ということで、首相、総理を除いて六名の日本及びドイツの閣僚が政府間協議をしたわけであります。
 ドイツは、こういった政府間協議は、隣国のフランス、あるいは中国、インド等とやってきたわけであります。どちらかというと、メルケル政権時代後半はさておき、メルケル政権前半は、ドイツというと、アジアは中国、日本はその他という感じだったんですが、ここに来てようやく、遅ればせながら、ドイツとの間でも2プラス2の閣僚協議が実施され、そしてまた、今回初めて日独政府間協議が開催されたわけであります。
 この日独首脳会談及び日独政府間協議の成果について御説明いただきたいと思います。
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中込正志#13
○中込政府参考人 お答え申し上げます。
 日独政府間協議でございますけれども、今お話がありましたとおり、幅広いテーマに関する日独間の協力を推進することを目的に、首脳と複数の閣僚が参加する日独間の新たな協議の枠組みとして、昨年四月の日独首脳会談の際に立ち上げが確認されたものでございます。
 その第一回目として、三月十八日に東京で会合が開催されまして、今回は経済安全保障が中心テーマということで実施をされました。経済安全保障及び関連するグローバルな課題における日独の役割、国際社会における協力等について、両国の首脳、関係閣僚間で幅広く議論が行われまして、連携を強化することで一致し、今回の首脳会談の成果として共同声明を発出しております。
 また、経済安全保障分野での取組を含めて、G7広島サミットに向けて緊密に連携していくことを確認したところでございまして、この際に、政府間の協議とともに日独の首脳会談も行われたということでございます。
 以上でございます。
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城内実#14
○城内委員 冒頭申しましたように、林大臣は、ドイツにはたしか四回ほど、G7の外相会合、2プラス2、そしてミュンヘン安保会議、そういった会合に出席されたわけでありますが、カウンターパートの緑の党のベアボック、女性の方ですけれども、外務大臣とは何度か会談をされていると思います。
 林外務大臣といいますと、実は、十一月二十三日、去年ですけれども、カタールのワールドカップ、日独サッカーの大会がございまして、その際、ドイツの文化会館に私も日独議連の代表として、どうせ負ける試合かなと思って参加したら、林外務大臣もいらして、負けるかなと思ったら勝ってしまって、隣に座っていたフォン・ゲッツェ大使に本当に申し訳なかったなという感じがしましたけれども、それだけ林大臣もドイツに対する思い入れが非常に強い方であるということが分かったわけであります。
 今般、林外務大臣も日独政府間協議に参加されました。その参加された大臣としての所感についてお尋ねしたいと思います。
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林芳正#15
○林国務大臣 城内委員とドイツ戦を一緒に見ることができました。私も、たしか、後半でかなり点が入るまでは、外交的にもいい方向でというように思っておったわけでございますが、結果、ああいう結果になってびっくりすると同時に、大使には、くれぐれも気を落とさないようにという外交的配慮をしたわけでございます。
 まさに、ドイツとは、昨年は向こうがG7の議長国ということもあって、ミュンヘン等も含めてかなり緊密にお会いをしてきたところでございますが、そうした中で、今政府委員からありましたように、政府間協議の立ち上げが確認されました。やはり、基本的価値を共有する日独間の協力関係を拡充して更なる高みに引き上げたいという両国共通の思いがあったと思っております。
 三月十八日にショルツ首相と六名の閣僚を東京にお迎えして、当然、私のカウンターパートのベアボック大臣を含めて、第一回会合を非常に盛大な形で開催できたことをうれしく思っております。
 この全体会合に先立ちまして、ベアボック外相との間でバイ会談を実施しました。
 ベアボック外相との間では、緊密な意思疎通、また信頼関係に基づきまして、同じ頃に就任したということもあって、そういった意味でも非常に強い信頼関係を持たせていただいておりますが、今委員からも少し触れていただきましたけれども、特に安全保障の協力、そして経済安全保障の分野について日独間で連携を強化していくということを確認いたしました。
 さらに、ウクライナ情勢、インド太平洋情勢、それから安保理改革を含む国際場裏における幅広い協力、これは、御案内のように、日独はG4ということでそれも一緒にやっているわけでございます。こうしたことについて率直に意見交換を行いまして、来月の軽井沢におけるG7の外相会合、さらには五月のG7広島サミットに向けまして緊密に連携していこうということを確認いたしました。
 全体会合では、日独の首脳と関係閣僚とともに経済安全保障を中心テーマとして幅広い意見交換を行いました。会合の最後に、経済安全保障及び関連するグローバルな課題について日独間で協力を強化していくということを確認し、共同声明を発出するなど、内容面でも大変充実した成果を上げることができたと考えております。
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城内実#16
○城内委員 今大臣がおっしゃったように、グローバルな課題が多々あります。今回は安全保障あるいは経済安全保障を中心にということでありますけれども、日独間では、エネルギーあるいは環境といった分野について両国の英知を結集して技術開発、技術協力をするというようなことも大事なテーマでございますので、今後、日独政府間協議を続けていく際には、こういった分野についてもしっかり協力を推進すべきだというふうに考えております。
 また、ショルツ首相の訪日を契機に、政府間交流のみならず、議員間交流あるいは民間レベルでの交流、企業間交流や文化交流、人的交流、こういったものを私はもっと深化させるべきではないかというふうに思います。
 それでは、次の質問に入りたいと思います。
 二月のことでありますけれども、ラマ・アルバニア首相が訪日いたしました。
 アルバニアというと、余りなじみのない方も多いかと思いますけれども、実際、人口は二百七十九万人となっておりますが、実は、イタリアにもアルバニア系の方もいますし、コソボがまさに、コソボの人口のたしか九割はアルバニア系でありますし、また、隣の北マケドニアにもアルバニア人がおります。こういったアルバニアについて、私自身は、地政学的にも非常に重要ですし、西バルカンの平和と安定にとって非常に鍵となる国じゃないかと思います。
 私はたまたま、先ほど日独議連の役員をやっていると申しましたけれども、西バルカンについて言うと、西バルカン六か国のうち、アルバニアのみならず、セルビアとボスニア・ヘルツェゴビナの議連の事務局長をしておりまして、この地域については、日本も、特に歴史的にドイツと違って何の負の遺産もございませんので、かつ、西バルカン六か国はEU加盟を目指していますので、そういった点で、日本がいろいろな分野で、特に環境技術等で協力をして、EU加盟の背中を押すというようなこともできるかと思います。
 私が非常に驚いたのは、私自身、議連の会長に細田衆議院議長になっていただいて、事務局長として細田議長の代わりに非公式夕食会をさせていただきまして、ある居酒屋を借り切っていろいろ歓待させていただいたわけですけれども、ラマ首相がおっしゃったのは、中国の投資は受け付けませんと。何でですかと言うと、中国はリスクがあるからというようなことをおっしゃって、日本の投資は大歓迎です、もっと日本は投資をしてくださいと。これはリップサービスじゃなくて、本当にそういう方のようでありまして、岸田総理との会談でも大いに話が盛り上がったということであります。
 そしてまた、外務省の作った資料にもありますように、ラマ首相が岸田総理による歓迎に深く感謝を述べるとともに、近年、高田アルバニア大使の活躍を得て、二国間関係が飛躍的によくなったと。高田大使というのは三菱商事から来られている民間企業の大使ですが、私は、実は、ラマ首相の訪日については、高田大使と私が直接やり取りしながら相当日程を詰めて、細田議長にも夕食会をやっていただくとか、相当いろいろやらせていただきました。大変立派な大使が活躍されているということをここで紹介させていただきたいと思います。
 このアルバニアの訪日は大変成果があったと思いますが、今後の友好協力関係発展の可能性についてお尋ねしたいと思います。
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山田賢司#17
○山田(賢)副大臣 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、二月二十一日から二十五日、アルバニアのラマ首相が実務訪問賓客として訪日されました。
 訪日中、ラマ首相は、岸田総理との間で首脳会談を行ったほか、経済関係者との面談、城内委員が事務局長をお務めになられています日・アルバニア友好議員連盟のメンバーとの懇談を行い、さらには、広島を訪問、被爆の実情にも触れていただきました。
 岸田総理との首脳会談におきましては、アルバニアは我が国とともに本年の国連安保理非常任理事国を務めており、そのアルバニアとの間で国際場裏における協力をより一層強化していくことを確認し、国連安保理改革の重要性でも一致したところであります。
 また、ロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みにほかならず、強く非難することでも一致し、同志国が引き続き結束、連携して対応していくことの重要性を改めて確認いたしました。
 アルバニアを含みます西バルカンは、歴史的にロシアを始めとする大国の利害が交錯する地域であり、地政学的にも重要であって、西バルカンの安定の鍵を握るアルバニアとの会談を通じて、ウクライナや東アジア情勢を含む地域情勢についての理解の一致を見たことは成果であります。
 また、今般の訪日では、農業大臣を始めとする経済閣僚も同行され、経済セミナーが行われ、同国産のワインやハーブ等の紹介や、観光資源の紹介が行われるなど、今後の二国間の経済分野の協力の拡大という観点でも大きな成果がございました。
 引き続き、西バルカン地域において重要な位置を占めるアルバニアとの間で幅広い分野での協力を推進するべく取り組んでまいります。
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城内実#18
○城内委員 こういったアルバニアは、西バルカン六か国の平和と安定にとって鍵となる国であります。
 私自身、ラマ首相に、実は私はセルビアの議連の事務局長もやっていますと。まさに、セルビアとコソボは、仲が悪いというか、国家承認していませんし、問題を抱えております。コソボのバックにはアルバニアがいます。こういう話もしましたところ、よく分かっている、ブチッチ大統領と上手にやっていくからみたいな話を非公式の夕食会でおっしゃっていまして、こういった観点から、西バルカン六か国、先ほど申しましたアルバニア、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ以外にも、モンテネグロ、北マケドニア、コソボと六か国ございまして、ちょうど安倍総理がこの地域を訪問した際に、西バルカン協力イニシアティブというのを立ち上げました。
 そういった西バルカンの平和と安定に対する我が国のこれまでの取組は非常に重要だと思いますけれども、これについてお尋ねしたいと思いますが、いかがでしょうか。
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山田賢司#19
○山田(賢)副大臣 お答え申し上げます。
 我が国は、二〇一八年以降、西バルカン協力イニシアティブの下、バルカン半島の西側に位置するEU未加盟であるアルバニア、北マケドニア、コソボ、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロの六か国のEU加盟に向けた改革努力を支援してまいりました。
 具体的には、西バルカン地域における大使館の開設や西バルカン担当大使の任命を通じた対話の促進等の取組を通じ、西バルカン各国との関係強化や、ODA等を通じた西バルカン各国のEU加盟に資する経済社会改革支援を行っているほか、同地域への日本企業進出の後押しも行っております。
 また、防災や中小企業振興等の西バルカン地域の共通課題に関するセミナーの開催や、西バルカン諸国からの実務者招聘等を通じた日本の知見共有を行っているほか、西バルカン青年交流事業等を通じ、紛争の歴史から民族間の不信感が根強く残る西バルカン地域内の和解、協力及び域内協力の推進に取り組んできております。
 加えて、同イニシアティブの下、西バルカンの欧州統合を重視するEU諸国とも連携し、西バルカン諸国に対する協調支援の実施等、西バルカン協力イニシアティブを効果的に推進できるよう努めております。
 先般の日・アルバニア首脳会談におきましても、西バルカン協力イニシアティブを通じ、西バルカン諸国のEU加盟に向けた改革努力を支援する取組を更に強化すべく、西バルカン担当大使の派遣を発表したところでございます。
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城内実#20
○城内委員 今、山田副大臣から、日本の西バルカン諸国のEU加盟に向けての経済社会分野での支援、これは本当に大事だと思いますし、中国がよく、各国の大統領府とか首相官邸とか、政府の建物をばんと建ててというようなそういうあれじゃなくて、日本のノウハウ、技術、これを教えてあげる、技術を移転する。コストもそれほどかかりませんので、こういった支援をきめ細かく、中国流のやり方ではなくて、日本流のやり方、人道支援も含めて、環境支援、こういったものもしっかりやっていくと大変評価されると思います。
 是非、林大臣におかれましてはアルバニアを一度訪問していただきたいと思いますし、こういう場で言うのもなんですが、アルバニア議連のメンバーはまだ足りませんので、この中にいらっしゃる方は是非、超党派ですので、入っていただければというふうに思います。
 最後に、時間も余りありませんが、外交実施体制の強化について質問しようと思っております。
 実は、今日私がした質問は、ウクライナ、ドイツ、アルバニア、全て欧州局中・東欧課という課でやっていたわけであります。特に、岸田総理のウクライナ訪問とショルツ・ドイツ首相の訪日が、多少ずれていますけれども、ほぼ重なっていましたので、中・東欧課は相当大変だったかと思います。
 私は、中・東欧課の前身でもある、昔、西欧第一課というところの首席事務官をやっていた経験がありますが、いまだに、これだけ国もたくさん抱えていますし、どんどん仕事は増えていますよね、そういう中でなかなか定員が増えていないわけでございます。
 私も、今回、質問通告は、金曜日に大まかな通告をし、月曜日にはしたつもりでありますけれども、もっと早くやればよかったなと反省していますが、やはり相当課員に負担がありますので、外交実施体制については、大臣も是非率先して、定員そして足腰予算はまだまだ私は十分じゃないと思いますので、是非、小出し小出し、緊縮的な財務省にも働きかけていただきまして、しっかりとした外交実施体制ができるようにしていただきたいというふうに思います。
 以上で私の質問は終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
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黄川田仁志#21
○黄川田委員長 次に、吉田宣弘君。
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吉田宣弘#22
○吉田(宣)委員 おはようございます。公明党の吉田宣弘でございます。
 本日も質疑の機会を賜りまして、本当に感謝申し上げます。
 早速質疑に入りますが、私、先週金曜日に、本会議において岸田総理の帰朝報告に対する質問に立たせていただいたわけでございますが、その際に、昨年末に改定された国家安全保障戦略を改めて読み直してみました。
 その最後の部分には、次のように記載をされております。
  我々は今、希望の世界か、困難と不信の世界のいずれかに進む分岐点にあり、そのどちらを選び取るかは、今後の我が国を含む国際社会の行動にかかっている。我が国は、国際社会が対立する分野では、総合的な国力により、安全保障を確保する。国際社会が協力すべき分野では、諸課題の解決に向けて主導的かつ建設的な役割を果たし続けていく。我が国の国際社会におけるこのような行動は、我が国の国際的な存在感と信頼を更に高め、同志国等を増やし、我が国を取り巻く安全保障環境を改善することに繋がる。
  希望の世界か、困難と不信の世界かの分岐点に立ち、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の下にあっても、安定した民主主義、確立した法の支配、成熟した経済、豊かな文化を擁する我が国は、普遍的価値に基づく政策を掲げ、国際秩序の強化に向けた取組を確固たる覚悟を持って主導していく。
とあります。
 本会議でも訴えましたが、安保戦略にあるとおり、今、日本はこの分岐点に立っているのではないかと思っております。そして、政府は、困難と不信の世界ではなく、希望の未来を手元に手繰り寄せるために、国際秩序の強化に向けた取組を主導する確固たる覚悟を決めた、私はこのように受け止めております。
 このことは、林外務大臣も共有をされていることだと存じます。普遍的価値を守り抜く覚悟、日本の平和と安全を守り抜く覚悟、論点は少し違うかもしれませんが、地球規模の課題に向き合い国際社会を主導する覚悟、この三つにしっかり表れているんじゃないかと思っております。
 安保戦略の改定に直接私も携わったこともありますが、私自身、同じ思いを共有して仕事に取り組みたいと改めて感じているところでございます。
 その上で、この日豪、日英協定について質問をさせていただきます。
 これらの協定は、日豪、日英、それぞれの一方国の部隊が相手国を訪問して協力活動を行う際の手続及び部隊の地位などを定めると説明を受けております。協定により、両国部隊の共同活動等における手続などが簡略化され、両国の安全保障への取組が強化されると認識をしております。
 この点、先ほど述べた国家安全保障戦略によると、同盟国、同志国間のネットワークを重層的に構築するとともに、それを拡大し、抑止力を強化していく、そのため、オーストラリア、中略いたしますけれども、NATO、このNATOには言うまでもなくイギリスが加盟しているわけでございますが、との安全保障上の協力を強化するとされているところでございます。
 そこで、まず確認の意味でもお聞きしたいのは、日豪、日英間における協定の締結により、国家安全保障戦略に述べられた安全保障上の協力関係がどのように強化されるかについて、林外務大臣から答弁をいただきたく存じます。
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林芳正#23
○林国務大臣 我が国と豪州でございますが、厳しさを増す戦略環境の下で、情報、後方支援、運用面へと分野を拡大いたしまして、協力の枠組みを整えてきたところでございます。近年、東シナ海や南シナ海での共同訓練やアセット防護、こうした共同活動が拡大をしております。
 昨年十月には、岸田総理とアルバニージー首相との間で、長期的な協力の方向性を明確に示す新たな日豪安全保障協力共同宣言を発出いたしまして、間を置かず、昨年十二月に外務・防衛閣僚協議、2プラス2を開催をいたしまして、この共同宣言のフォローアップを行い、二国間や日米豪による安全保障、防衛協力の拡大、充実に取り組んできておるところでございます。
 また、我が国は、インド太平洋への関与の強化を進める英国との間でも、二〇二一年の空母クイーン・エリザベスの我が国への寄港、また、各種共同訓練の実施、次期戦闘機の共同開発に係る協力など、安全保障、防衛協力を一層深化させてきております。
 その上で、今お触れいただきました我が国の国家安全保障戦略ですが、安全保障上の協力を強化する具体策の一つとして、この円滑化協定の締結が挙げられているところでございます。
 日豪、日英部隊間協力円滑化協定は、日豪又は日英、この一方の国の部隊が他方の国を訪問して活動を行う際の手続を定めることや、同部隊の法的地位を明確にすること等を通じまして、共同訓練や災害救助等の部隊間の協力活動の実施を円滑にするとともに、部隊間の相互運用性の向上を図るものであります。
 本協定の締結及び実施によりまして、我が国と豪州、また我が国と英国、それぞれとの間の安全保障、防衛協力が更に促進をされまして、ひいてはインド太平洋地域の平和と安定が強固に支えられるということが期待されるところでございます。
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吉田宣弘#24
○吉田(宣)委員 大臣、ありがとうございます。
 次に進みます。
 協定の中身として、訪問部隊、その構成員などが接受国において接受国の法令を尊重する義務が課されております。
 しかし、例えば、オーストラリア国防軍の隊員が仮に日本に入国をして日本に滞在するというようなことのときに、日本国内法に従うことというのは当然のことだと素朴に思うわけでございますけれども、あえてこのような取決めを行う理由について、外務省から国民の皆様に分かりやすく御説明賜りたいと思います。
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船越健裕#25
○船越政府参考人 お答え申し上げます。
 本協定の第三条に、接受国において接受国の法令を尊重することは訪問部隊及びその構成員等の義務であり、また、そのために必要な措置を取ることは派遣国の義務である旨規定されております。
 これは、国際法上、一般に、受入れ国の同意を得て当該受入れ国内にある外国軍隊及びその構成員等は、個別の取決めがない限り、軍隊の性質に鑑みまして、その滞在目的の範囲内で行う公務につきましては、受入れ国の法令の執行や裁判権等から免除されると考えられております。
 同時に、当該外国軍隊及びその構成員等が受入れ国の法令を無視してよいということでは全くございませんで、国内法令を尊重することは一般国際法上の義務でございます。
 御指摘の規定は、そうした考えを踏まえて置かれたものでございます。
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吉田宣弘#26
○吉田(宣)委員 次に、両協定では、訪問部隊の構成員などの出入国の手続や武器の携帯などが取り決められています。
 ただ、例えば、二〇二二年十一月には、日本国内においてイギリス陸軍と陸上自衛隊との共同訓練が行われているところでございます。当時は、当然この協定はなかったわけでございます。それにもかかわらず、両国ではしっかり訓練が実施されている。
 そこで、お聞きしたいのは、協定のないこれまでの訪問部隊の構成員などの出入国の手続や武器の携帯などはどのような手続で行われていたのか、また、あわせて、本協定によってどのようになるのかについて答弁をお願いします。
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船越健裕#27
○船越政府参考人 お答え申し上げます。
 これまで、例えば、我が国における自衛隊と外国部隊との共同訓練等の実施に際しましては、その都度、相手国政府との協議の上、訪問部隊の入国や軍用機の領空通過等、所要の事項につきまして、個別の活動内容を踏まえまして、両国間で外交ルートを通じた口上書の交換等を通じてあらかじめ確認するなどの方法で対処してまいりました。
 共同訓練や災害救助等の部隊間の協力活動の実施を円滑にするための本協定は、御指摘のような出入国や武器の取扱いを含めた条件や手続を定め、これによりまして、協力活動の実施に際しての調整を容易にし、予見可能性を高め、ひいては部隊間の相互運用性の向上を図るものでございます。
 例えば、出入国に際しまして、本協定六条の規定に基づきまして、派遣国は、協定に従って入国する者を特定する事項について事前に接受国に通報し、また、出入国に関連して接受国が定める手続に従うこと等を条件といたしまして、査証を申請する要件を免除される、手続が簡素化されることになっております。
 また、武器の取扱いにつきましては、本協定第十二条の規定に基づきまして、訪問部隊に属する者は、協力活動の実施のために武器及び弾薬を所持し、又は携帯することができると規定されておりますとともに、また、本協定十四条の規定に基づきまして、接受国が決定する手続及び要件に従うことを条件といたしまして、派遣国の責任において訪問部隊が武器、弾薬、爆発物及び危険物を輸送し、保管し、及び取り扱うことができるとなっております。
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吉田宣弘#28
○吉田(宣)委員 御説明ありがとうございます。
 協定によって手続が明確になる、円滑になるということで、協力関係が強化され、また、緊急の対応が必要な災害対応、そういったものにも非常に資するということが分かったと思います。
 次に、岸田総理は、先日、電撃的にウクライナを訪問されました。その前にインドを訪問されておられます。インドにおいてはFOIPの新プランが発表されましたこと、深く感謝と敬意を表するところでございます。インドのモディ首相とも、実に充実した会談を実施できたと承知しております。
 岸田総理はこの場にはおられませんけれども、あえてこの場をかりて、その御努力に敬意を表するものでございます。
 これまで数問にわたり日豪、日英間の両協定について質問してまいりましたが、これにとどまらず、多くの同志国との間においてこのような協定が結ばれていくことは、国際社会の平和と安定、国際秩序の維持の観点から非常に有意義なことではないかと考えるところです。
 そこで、インドを始め、安全保障に関する協定を締結する相手国についての考え方、また今後の交渉予定及び方針、これはどのようなものになるのか、林外務大臣から答弁をお願いしたいと思います。
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林芳正#29
○林国務大臣 昨年十二月に定めました国家安全保障戦略では、自由で開かれたインド太平洋を実現するとともに、同志国間のネットワークを重層的に構築、拡大し、抑止力を強化する取組の一つとして安全保障に関する協定を位置づけているところでございます。
 これまでも、我が国は、情報保護協定、また物品役務相互提供協定、いわゆるACSA等の安全保障に関する協定を各国との間で締結してきておりまして、これらの協定の締結は、各国との安保協力関係を強化するものになっております。
 安全保障に関する協定に関しましては、各国との安全保障、防衛協力を進める中で、相手国との二国間関係、また自衛隊と相手国軍隊との協力の実績、そして相手国からの要望等を総合的に勘案しつつ、締結の要否を検討しておるところでございます。
 今後の交渉の見通しについて現時点で具体的に申し上げるということは困難でございますが、政府としては、同志国等との連携の強化の観点から、安全保障分野に関する必要な協定の締結に取り組んでいきたいと考えておるところでございます。
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