篠原孝の発言 (環境委員会)
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○篠原(孝)委員 おはようございます。立憲民主党、略称民主党の篠原孝でございます。
冒頭、ちょっとおわびをしなければなりません、質問ですけれども。東京都にもおいでいただく予定だったんですが、昨日の三時過ぎに皆さんお忙しくて来れないということで断られまして、それで急遽質問を作り直したりして、環境省の事務方の皆さんにはどたばたさせたんじゃないかと思って反省しております。おわびいたします。
では、質問に入らせていただきます。
熱中症対策、この法案、我々は何の異論もありません。大事なことですから、どんどんやっていただきたいと思います。
ヒートアイランドというのを最近余り言われなくなりましたけれども、東京はひどいんですね。全部コンクリートに覆われて緑がだんだんだんだんなくなっているということで、学者先生をイントロで御紹介させていただきたいと思います。
三上岳彦さんという東京都立大学の教授が、都市の木とヒートアイランドの関係をいろいろ研究されています。東京都は都心部の気温が非常に上昇していると。これは、皆さん当たり前になって感じておられないと思いますけれども、二つあるんです、高層ビル化と緑地の減少です。この間質問したことにみんな深く関わっているわけです。
人工表面の熱収支変化、この五十年間で二度。地球全体の温暖化の問題とよく言われていますけれども、東京の温暖化が著しいんです、五十年間で二度高くなっているそうです。このままの割合でいくと四十年後には東京の気温が現在の鹿児島と全く同じになるそうです、年平均気温が十八・八度Cになる。特に、夏には、海風の恩恵を受ける沿岸部と異なり、高層ビル群は海風が遮られて気温が上昇する。だから、ビルを三つ造るとかいっていますけれども、これに拍車をかけるんですね。
それに対して木はどういう効果があるかというと、木陰ですね。皆さん木の下に行って、日陰に。牛も、放牧しておくとみんな木の下に行きますよ、夏は。牧場へ行くとよく分かります、夏になると木の下を奪い合っています。それと、もう一つある、蒸散効果があるんです、これで気温を下げる働きがあるんです。だから、夏に森林に行けば、フィトンチッドとかいっていますけれども、気持ちがいいわけです。
目黒の自然教育園、ここにまで手をつけて変なことをしないと思いますけれども、二十ヘクタールあります、樹木が約一万本植わっているそうです。家庭用のエアコンの二千台分の冷却効果があるそうです。木がいっぱいあるからですね。
一九七〇年から二〇二〇年の間に、日本は湿度と気温を合わせた仕組みというのができていないんです、僕はこれをつくるべきだと思いますけれども、熱帯夜というのがありますね、皆さん定義は御存じだと思います、熱帯夜がこの五十年間に増え続けて三倍になっているんです。
全部が二つの原因なんです、東京は。高層ビル化と緑地の減少です。だから、今の法律は熱中症になった人たちを助けるものですけれども、我々は予防措置を講ずることに相当力を注がなければいけないんじゃないかと思います。
もう一つあるんです、神宮外苑は周辺と比べて気温が常に二度から四度低いんだそうです。木の効果というのは絶大なんです。寄らば大樹の陰というのは、違うものでよく使われますけれども、熱中症についてはまさに寄らば大樹の陰なんです。その大樹をみんな切ろうとしているんです。私は、皆さんお気づきでしょうけれども、今は神宮外苑の再開発の阻止に熱中しております。
もう一つ、ついでだから、この法律のヒートアイランドのことなんですけれども、脱炭素。今、経済産業委員会でGX脱炭素電源法の審議に入っています。私は経済産業委員会で、あっちでも質問したいんですけれども、こっちの方が大事なので、こっちに来ています。
それについては、糸長浩司さんという、日大の生物資源科学部ですね、生物の関係を研究されている。農村計画学会に入っておられます、緑のことを研究されているんです、その方が言っておられます。とてもじゃないが、今このままでいったら二〇三〇年に四六%のCO2の削減なんかできないと。二〇五〇年にゼロにして二一〇〇年までに一・五度Cの上昇に抑えるためには二〇三〇年までに、糸長教授の計算によると、四六じゃなくて六二%削減しなければならない、こういうことを言っておられます。
それで、面白いことを計算されているんです。建物の機器もあるんですが、土木工事、建設工事をするといっぱいCO2を排出する、お分かりになりますよね、いろいろなエネルギーを使うので。計算で、平米当たり、何平米、何坪とかよく言われますけれども、それで約一トン、大体そのぐらい排出するんだそうです、一平米の建物を建てるときに。十年間で、新築したりして、二〇三〇年までといっていますから、三〇年まではあと七年ですけれども、新築が、いろいろ関係すると毎年百万トンぐらいCO2を出すんじゃないかと言っているんです。
今度、CO2を吸収するとなると、これは林野庁の計算ですけれども、普通の杉の林、日本ではいっぱい杉がありますけれども、杉は一ヘクタール当たり八・八トンのCO2を吸収してくれるんだそうです。
それで計算していくと、収支がどうなっているかというと、東京都は圧倒的にCO2を出しているわけです。ほかの県、山ばかりあるところに、農村地帯とか、そちらの方にツケを回しているんです。自賄いしなくちゃいけない、日本国は日本国でCO2の排出を下げて一・五度Cにならないように努力しなくちゃいけませんけれども、東京が首都だからといって野方図にビルをどんどん建てて、冷房をどんどんかけ、どんどん暖房もやって、そういうようなことをしていたらよくないということです。自分で自助努力をして、自己完結でやっていかなくちゃいけないんじゃないかと私は思います。
それで、質問というか提案ですけれども、その延長線上で、今回の法律は、堀内委員がいろいろ質問されていましたけれども、熱中症になってしまった者の救済が中心ですよ。これはいいことだと思う、やらなくちゃいけないと思います。だけれども、熱中症にかからないように都市の緑を残すこと。具体的には、我田引水ですけれどもね、二十三区内、特にここですよ。多摩とか、あっちの方の檜原村とかは、あっちは大丈夫ですけれどもね。東京都二十三区内では、少しでも緑で被覆する土地を多くする。
そういうふうなことをしていかなければならないと思うんですが、環境省はこれについて意を余り注いできておられないと思いますね。ほかの省庁がいろいろやることですけれども、号令はかけてもいいんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。