山崎誠の発言 (経済産業委員会)
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○山崎(誠)委員 立憲民主党、山崎誠でございます。
政府提出の脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案について、反対の理由を申し述べます。
現下の気候危機への対応、脱炭素社会の実現は地球規模の要請です。その下で日本経済を成長軌道に乗せるために、脱炭素社会への移行を経済成長のエンジンにする必要があります。グリーントランスフォーメーションの推進は極めて重要でありまして、そのための制度構築には賛成です。
また、グリーントランスフォーメーションは大きな産業、経済、社会の構造変革を伴うものであり、国がその実行の責任を担い、政官民が一体となって進めることが必須です。特に、基幹産業の構造変革には巨額の投資が必要であり、国家プロジェクトとして国を挙げて支援、実行をすることが求められています。
さらに、こうした国全体の構造変革において、大企業のみならず中小企業や地域経済への配慮も不可欠です。変革の主役は働く皆様であり、それぞれの持てる力をGXにおいて存分に発揮できるよう、付加価値の高いグリーンでディーセントな雇用の創出、スキルアップのための教育機会の創造など、雇用の公正な移行を実現することがGXを成功させる鍵となります。
こうした観点から、政府提出の本法案について、以下、問題点を指摘します。
第一に、投資の規模についてです。政府は、GX経済移行債を発行し、十年間で二十兆円規模の投資を行うとしていますが、償還プロセスについて再エネ賦課金、石油石炭税の減額分を充てるとしており、投資額について実質的にキャップがかかる構造になっています。これでは、必要な規模の投資につながりません。また、民間から投資を呼び込み、官民合わせて百五十兆の投資を見込んでいますが、政府の基本方針からはその道筋が見えません。
第二に、脱炭素成長型経済構造移行推進戦略を経産省が策定し、また、脱炭素成長型経済構造移行推進機構の設置、運営も経産省に委ねられておりブラックボックス化が懸念される、経産省にGXを白紙委任するに等しい本法案は憲法上も問題があると言わざるを得ません。失敗を繰り返してきたこれまでの経産省の産業政策からの脱却が期待できません。
例えば、本法案のベースとなるGX基本方針には、次世代革新炉として高温ガス炉、高速炉の実証炉の開発、建設、運転等が投資対象に含まれるなど、原発依存低減という基本的な方向性に反する政策が盛り込まれている点も大きな問題です。
戦略策定において地域の声や地方自治体、有識者などの提案を受ける仕組みがありません。また、政労使が関わる社会対話の仕組み、戦略策定プロセスの透明化を担保する規定もなく、問題です。
第三に、政府が提案している化石燃料賦課金、特別事業負担金、いわゆるカーボンプライシングについても、その導入のタイミングが極めて遅いなど、本法案の制度設計では効果が期待できません。これでは、カーボンプライシングの凍結に等しいと言えます。
立憲民主党は、今こそ日本の大きな変革のときであり、日本経済復活の最後のチャンスと捉えて、既存の政策の延長にとどまらない大胆かつ実効性のあるGX戦略の立案と、必要な規模の投資の実施、全ての国民の生活と暮らしを支えるGXの実行を訴えて、反対討論といたします。