大石眞の発言 (憲法審査会)

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○大石参考人 お答えいたします。
 先ほどから申し訳ありません。少し喉の具合が悪いので大変お聞き苦しいと思いますが、御容赦願います。
 確かに、今おっしゃったように、いわゆる有事といいますか、広い意味でいろいろな事態が起きるということを全て想定した規定にはなっていないことは確かです。
 ただ、その問題はずっと昔から指摘されておりまして、特に、昔の内閣の憲法調査会でも、この参議院の緊急集会に関連して、あるいは別個の条項の問題として、もう少し、根本的な問題が起こったときにどうするのかという点についての議論が足りないのではないかと。当然に、それは憲法改正すべきかどうかという問題に直結するわけではなくて、その事態を考えた場合に我々はどう考えるべきなのかという点についての議論が深まっていないということは、かなり前から指摘されているわけです。
 もちろん、その場合に問題となっていたのは、いわば伝統的な有事といいますか、大規模な内乱、戦争、あるいは、今先生も御指摘いただいたような強力な感染症の蔓延事態というのはそこでも議論されていましたが、最近では、ウクライナの情勢もあって、あるいは地震の問題もあって、新たにその問題が加わってきたことは、新たな論点になろうとは思います。
 ただしかし、共通するのは、通常の事態とは異なる事態が起こった場合、先ほど長谷部参考人は国家の存立云々というお話もされましたが、そこまでの問題を掘り下げたときに、現行憲法がどこまでの対処をしているというふうに考えるのかははっきりしないですね。
 やはりそれは、はっきりしないというのは、それまでの事態がそこまでには生じなかったということもありましょうし、それがしょっちゅう繰り返し起こってくるものではないという前提がありましたから、それこそ全てを見通すということは不可能なので、取りあえずは必要な部分だけをちゃんと手当てをしていくという思考でずっと我々来たものですから、根源的にどうするかという問題になかなか立ち至らない。もちろん、その問題をやると、かなり強力な力を発揮する場面を考えざるを得ません。それに対するアレルギーというのも理解できないわけではない。
 ですから、今回は参議院の緊急集会の問題に絞られていますが、これ自体はもちろん大切なことなんですが、それを離れて一般的に、より深い問題として、いわば国家緊急事態というものを、条文化するかは別として、議論がなさ過ぎることは確かなんです。その点についての検討が進められていけばいいなというふうに個人的には思っております。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 大石眞

speaker_id: 32875

日付: 2023-05-18

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会