福島伸享の発言 (国土交通委員会)
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○福島委員 それはもう、大臣、国交省を担当されて長いですけれども、まさに役人的なんですよ。
だって、町で僕らが演説するときに、日本の将来はコンパクトだ、デジタル・アンド・リアルでどうたらこうたらって、私は少なくとも地元で演説するときはそう言いませんね。そこにいる、目の前の人の暮らしがどうなるかという、夢を持ってもらえるような言葉をなるべく言うようにしますよ。今の言葉はお役所言葉であって、我々政治家が国民に語りかける言葉ではないというふうに思うんですね。
何でそうなっちゃったのか。これは、最後の全総、さっきの二十一世紀の国土のグランドデザインを作るときに、下河辺さんがメモを残しているんですね。それが本のどこかに書いてあって、後で参考資料で読んでいただければいいと思うんですけれども。
例えば、そこに書いてあるのは、そのときの全総、平成十年のですよ、作るときに、二十世紀の国土軸の改造、改造ですよ、二十一世紀の東日本国土軸の整備、太平洋新国土軸と日本海新国土軸の整備、その後が、歴史的東アジア国土軸の復興とか、復興なんですよ。太古の昔は、大陸との交流が、長崎とかああいうところとか、盛んでしたよね。もう一度、歴史的な東アジア国土軸の復興というのは、平成十年の時点で、これからはアジアが中心になるからそっちの軸をつくりましょうと、これは文明論なんですよ。
「人と国土」という、それを作るときに書いた雑誌の巻頭言では、第五次計画というのは戦後五十年の歴史の延長線上ではない、新しい日本の次の五十年のための第一次計画として位置づけられることに意味があると思う。物すごい長期で、理念的なものを考えているんですよ。そうした歴史認識とか理念とか哲学が、申し訳ないけれども、さっきから繰り返しているコンパクトとかデジタルとリアルとか、その片仮名言葉からは全く出てきません。
何でそうなっちゃったのかなと思って、この国土審議会計画部会のメンバーを見たら、確かに、それぞれの分野では、縦割りの分野では専門家なんでしょうけれども、文明論とか哲学とか、そういうことを論じられるいわゆる幅広い教養を持った人というのは入っていないんですよ。これは国土審議会でも議論されますので、国土審議会のメンバーもしかりで、唯一入っているのが、ここにいる小宮山泰子さんが国土審議会のメンバーになっている。政治家が入る審議会というのは珍しいんですよ。
私は、このプロセス自体が余りにもお役所仕事過ぎだったんじゃないかと思うんですよ。官僚の答弁、後ろからの、読まないでくださいね、あらかじめ申し上げておきますけれども。
やはり、ここに日本の最高の知性を入れなきゃ駄目なんです。国土交通省の所管の専門分野の学者じゃなくて、日本の将来を見通せる人、我々政治家もそういう存在じゃなきゃならないから、この審議会には政治家も入っているんですよ。
もう一度、そういう観点から、でも、そう思ったら、余りいないんですね。かつては丹下健三さんとか梅澤忠雄さんとか名立たる人たちがこうした計画を作るのに携わってきましたし、下河辺さんという人も、旧制水戸高校で教養を学んだ、水戸学の素養もある非常な教養人であり、異色の、異能の官僚だったんです。昔でいえば堺屋太一さん、国土交通省は嫌いかもしれないけれども、静岡県知事の川勝さんとかは下河辺さんの流れを引く人なんですよ。
でも、やはり、そうした国土のデザインをやる、その知的な基盤を持った人を加えて議論しなければならないと思いますし、ちょうどここに来る前、国土交通省のホームページを見ていたら、かつての、首都機能移転のときに、いろいろな人たちの、有識者のコメントをホームページに載せています。そこに恐らく日本の知性の最高レベルの人の多くが並んでいるんですね。
ですから、私は、この作るプロセスがそもそも間違えたから、さっきからおっしゃるコンパクトとかデジタル、リアルとかという血の通わない言葉になっちゃっているんですよ。国会議員にだっているんですよ、猪瀬直樹さんとかね。いっぱいいるんですよ、そういう知見を持った人は。だから、もうちょっとそうしたバックグラウンドを持った人の声も聞いて、まだ作るまでに時間が多少あるでしょうから、話を聞いた方がいいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。