篠原孝の発言 (農林水産委員会)

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○篠原(孝)委員 十五ページの資料を皆さんにお配りしてあります。お分かりいただけると思いますけれども、相当時間をかけて作りましたので、じっくり見ていただきたいと思います。
 一ページ、漁業法改正に関する会議がどうやって開催されてきたか。
 副大臣は、ここに委員として、あるいは政務官として携わられたということですけれども、見ていただきたいんですが、この一番右側、国家戦略特区ですね。これだけ水産庁ヒアリングというのをやっているんです。これを見てみますと、非常にでたらめな審議です。本当は、七、八人、ワーキンググループの人たちがいて、半分出席しないと会議は成り立たないと書いてあるんですけれども、うそっぱちでして、一人だけのものもあるんです。一人だけしか出席せずに、あと水産庁の真面目なお役人が行って、ああでもない、こうでもないと言われている。
 ここにみんな、時間と、水産庁の人が何人行っているかというのを書き出しました。
 つまり、二〇一四年から、漁業権の民間開放というのを、後で触れますが、これを議論しているんです。
 次に、漁業権の免許優先順位の見直しというのをここでやっているんです。
 そして、一六年の真珠に関わる漁業権の民間緩和というのは、これもまた変なあれで、これは皆さん御存じだと思いますが、国家戦略特区というのは、申請に基づいて委員たちがやって、それで議論して、はい、規制緩和してやったよと。典型的なのは加計学園の問題ですけれどもね。これもひどいものですけれども、似たようなことがずっと行われていたということなんです。
 それで、二〇一七年になると、規制改革会議の方のワーキンググループになって、またぎっちりとやる。それで、規制改革の方はちょっと真面目で、業界ヒアリングというのをいっぱいやっているんですが、国家戦略特区は、水産庁を呼び出しては、ああでもない、こうでもないと。業界も呼び出しているんです。一緒のときもあります。議事録にないんです。そこで非常に何か変な議論が行われているんです。全部じゃないんです、実は。そういうのがあるんです。そして最後に、最後はやはり水産政策審議会のところへ行くんです。
 次に、二ページを見ていただきたいんです。
 じゃ、同じような大改正、漁業法としては七十年ぶりですけれども、一九九六年に大改正をやっているんです、TAC法。二百海里というのを設定した。
 このときにこういう形で、そのときには沿岸漁業振興審議会というのが、今の水産政策審議会、そこで海洋法制度研究会の設置を決めて、それから精力的に議論を重ねるんです。何時間もやっています。そして、沿審、水産政策審議会に当たるところに法案を提出して、そして、一九九六年に非常にきちんと審議したのが、ここに書いておきましたけれども、海洋法条約の批准と法律八本です。これを四つの委員会で連合審査、総理入りでやっています。
 参議院は、青木幹雄さんが新人議員でおられて、参議院は衆議院と同じようにはしないといって、わざと特別委員会をおつくりになって審議したんです。しかし、念入りに審議して、七月に、条約も法案もみんな通って、そして、七月二十日、海の日というのをつくったんです。
 なぜこれを滑らかに説明できるかというと、このときの水産庁企画課長が私です。三年間やりました。普通は二年で替わるんですけれども、長官三人、漁政部長三人にお仕えしました。このときのメンバーをちょっと見てください。次、三ページ。どういう人たちが議論して、どういう人がやっているか。
 この規制改革会議と水産ワーキンググループは、私からするとめちゃくちゃです。私は、はっきり言って、こんな人たちの意見をほとんど聞かなくていいと思いますよ。ずっと農業の、これは大臣もお分かりだと思います。同じなんです。農業ワーキンググループで最初やったりしていたんです、聞いたことない人たちばかりで。辛うじて有識者なのは、新山陽子さんという京都大学の前の農学部の教授で、食の問題とか畜産の問題をやっておられます。この方が農業ワーキンググループと水産ワーキンググループにいて、国家戦略の方はもっとひどくて、誰もそんな人はいません。この人たちが思いつきでいろいろ聞いているんです。
 それに対して、TAC法というのを作ったわけです。それの担当課長、海洋法制度全体の取りまとめを私がやっていました。政府全体のところでも、私が一番関わりがあるところのヘッドをしておりました。
 四ページを見ていただきたいんですが、丸をつけてあります。この丸、三人だけが水産界に関わりのない人、これはちょっと、もっと多くした方がいいと思います。余り資料が多くなりますのでつけませんでしたが、今はもっと水産関係以外の人が入っています。したがって、客観的な議論ができます。
 外部の人を入れちゃいけないんじゃないんです。外部の意見も必要だけれども、外部の意見だけで何か決めていくなんというのは、それはとんでもないことです。例えば私が感染症対策についてのメンバーになって意見を言って、それでいろいろお医者さんや厚生労働省に意見を言ってと。そんなことは、委員会でちょっと質問するぐらいなんていうのはあり得ないことだと思います。そういう政策決定をずっと、この十年間ぐらい、我が国はしてきているんですよ。
 私は、これはだから、この二〇一八年の漁業法の改正というのはめちゃくちゃな感じで行われたと思うんですよね。水産業界の意見など、いろいろよく見ました、見ましたけれども、ほとんど取り入れられていなくて、最後は、簡単に言うと丸め込まれたみたいな感じになって、まあこれでいいやということになっています。現場の人たちは全然知らないと。
 ちょっと私の勘違いがありまして、ここで一斉更新というのを、五年物と十年物があって、農地と違いまして、漁業者は非常に不安定な地位にあるわけですね。五年に一回、つまり、養殖をやっていると、続けることができるかどうかというのは知事に判断してもらわなくちゃいけないんです。だから、五年後、十年後、心配なんです。
 それをどうしたかというと、今まで優先順位がきちんとしていたのを、それを取っ払って、適切かつ有効に資源を活用する、そして、最も水産業の発展に寄与する人に許可を与える、そういうふうになってしまっているんですね。だから、ただでさえ将来が不安でやっていけるのかなと思っているのに、できなくなるわけです。そういう状況になってしまっているんです。そんなのをさっさとやってしまう。僕は、これは本当に間違っている、この改正は間違っていると思う。
 農林水産委員会は大きく対立するのはほとんどありません。与党も野党も、日本の農林水産業をきちんと発展させていくんだと。環境委員会も似たような雰囲気ですけれども。ほかの委員会は、結構、どんちゃかどんちゃか、いろいろ対立、抗争があるんですけれども、ここはないんです。
 だけれども、この二〇一八年の漁業法の改正については非常に問題があって、私はそんなに長く、長いと言えるんですかね、十九年、思いのほか長く国会議員をやらせていただいていますけれども、私は、ずっとこの委員会、メンバーではないんですけれども、このように何回も質問に立たせていただいています。党内の会合は私が出席率は一番いいんじゃないかと思います。ずっと出ております。
 そういう中で、最悪の改正が二〇一八年の漁業法の改正ですね。これは大問題だと思います。現場から本当にかけ離れちゃっている。大臣にこの質問をするのは酷だと思いますが、農業界でやっておられる。だけれども、農業と比べるという点では、大臣の方がきちんと見られるんじゃないかと思います。
 例えば、今の農業、ただでさえ将来が不安だ、だけれども、おやじの土地があって、自分が帰れば、今は耕作放棄地になっている、しかし、行けばすぐ、あと一年か二年やって、土づくりをやっていけば農業はできると。それを、今やっているのに、五年後、あんたは適切かつ有効に活用していないから、あんたに漁業権は渡さない、ほかの者にやらせるとか。そんなの、不安で、漁業をやる気がしないですよね、養殖業。こういう状況にしてしまったんです。
 農業界は、しつこく、しつこく、農地は企業になど渡さないとやっているのに、はい、渡しますよという、とんでもない改正をしたんです。
 これは大問題だと思うんですけれども、農業と比べて、大臣、どのように思われるでしょうか。

発言情報

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発言者: 篠原孝

speaker_id: 13215

日付: 2023-03-29

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会