荒井優の発言 (文部科学委員会)
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○荒井委員 そうですね。まさに、フェアユースがない日本にとっては、一つ一つ著作権者に許諾を求めていくということが必要になっていくわけですね。
有名な話でいうと、だからこそ日本ではグーグルがつくれなかったというふうにも言われているわけですね。一九九四年に、元々、インターネットの検索のサービスの仕組みというのができてくるわけですが、検索というのは当然いろいろなウェブページとリンクを結んでいくということになるわけですけれども、日本の著作権の規定になれば、そのリンクを結ぶ先に、権利を、一個一個許諾を取らなきゃいけないという形になるわけです。
一方、アメリカでは、フェアユースですので、リンクに対して許諾を取る必要がない。グーグルは、元々、アメリカでまさに裁判をして、結果的に裁判に勝って、このグーグルのサービスというのはフェアユースだというふうに認められて広がっていくわけです。
でも、考えてみてください。日本人は、みんなグーグルをずっと使っているわけですね。アメリカのフェアユースの前提でつくられたサービスによって日本人も恩恵を受けている。なぜ日本ではグーグルのサービスが、著作権違法できっとつくれなかったと思うし、若しくは、つくることを萎縮してしまって、つくろうという意識が出てこない中、アメリカだったら、アメリカでつくることができる。
もう一度申し上げます。やはり日本の著作権法というのは、アナログを前提とした著作権になっていて、インターネットの時代に適した著作権の在り方にやはりなっていないんじゃないかということを感じております。
続いて、著作権、今日、触れるか触れないかちょっと悩みましたけれども、せっかく著作権の法の改正の話をしていますので、今ちまたで有名になっている映画の話を一点触れさせてください。
ウィニー事件という映画が、今六本木ヒルズの映画館でもやっていますので、是非、委員や関係者の皆さんも御覧いただきたいわけですが、二〇〇二年にウィニーというファイル共有ソフトを開発した人が逮捕される、著作権違反幇助の罪で逮捕されて、そして、七年の裁判の結果、最高裁で無罪をかち取るわけです。
このウィニーを作った金子勇さんという東大の助手の方は、日本の天才エンジニアだというふうに言われていた方でしたが、この裁判で無罪になった後、半年後に亡くなってしまうわけですね、病気で亡くなられたわけですけれども。
日本のインターネットの父と言われる慶応大学の村井純さんは、ひょっとしたらウィニーというこの仕組みのシステムがビジネスの基盤に育っていた可能性があったかもしれない、本当に亡くなったことは残念だというふうにおっしゃられていますし、実際、最近、ウェブ3・0みたいに言われているビットコインやNFTと言われているようなブロックチェーンの技術というものの先駆けが、まさにこの金子勇さんが開発したウィニーの技術だったんじゃないかというふうに言われてもいるわけです。
我々日本国は、著作権法の違反の幇助という罪で、この金子勇さんという天才と、そしてその技術を、やはりそれを進化させる機会を失わせてしまったんじゃないかというのは、この映画を見て、僕は個人的に感じました。
大臣は映画を御覧になっていないかもしれませんが、是非、ウィニーのこの事件について、今の政府の見解というものを、これは質問通告を出させていただいていますので、よければ教えていただきたいと思っております。