小田原潔の発言 (本会議)
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○小田原潔君 自由民主党の小田原潔であります。
ただいま議題となりました我が国の防衛力の抜本的な強化等のために必要な財源の確保に関する特別措置法案について、会派を代表して質問させていただきます。(拍手)
現在、我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しています。ロシアによるウクライナへの侵略や、中国、北朝鮮による軍事行動が活発化している中、我が国の主権と独立を維持し、国民の生命と財産を守るためには、抑止力を高め、その裏づけとなる防衛力を強化していくことが重要であります。
このような状況下において、岸田内閣は、昨年十二月十六日に、国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画の安保関連三文書を取りまとめ、相手に攻撃を思いとどまらせるための反撃能力の保有など、我が国自身が防衛力を抜本的に強化していく方針を明確にし、歴史の転換点とも言える今、新たな一歩を踏み出すための決断を行いました。
新たに策定された防衛力整備計画においては、抜本的に強化される防衛力の具体的な達成目標とともに、今後五年間で必要となる防衛力整備の金額として、四十三兆円程度という規模が示されたところであります。この計画に基づき、先般成立した令和五年度予算においては、防衛関係費について、これまでの水準を大幅に上回る六・八兆円が確保され、スタンドオフ防衛能力や統合防空ミサイル能力などの重点分野を中心に、防衛力の強化が図られています。
防衛力整備計画で示された防衛力の抜本的な強化の内容と、それを裏づける今後五年間の防衛力整備の水準に係る方針は、政策の大転換ともいうべきものです。この意義について国民の十分な理解を得るためには、四十三兆円の中身が、我が国が直面する厳しい安全保障環境に対処するために必要不可欠なものであるということを国民に対して丁寧に説明していく必要があると考えます。
そこで、防衛力の抜本的な強化に向けた決意を改めて岸田総理にお伺いするとともに、今後五年間で必要となる防衛力整備の水準である四十三兆円についての具体的な内容について御説明願います。
こうした防衛力強化のための取組は、将来にわたって維持していく必要があります。今後五年間のみならず、令和十年度以降も、裏づけとなる安定的な財源によってこれを支え、将来世代に先送りすることなく、今を生きる我々が将来世代への責任として対応することが重要であると考えます。その上で、今後必要となる予算に対する財源の見通しを示し、国民に対する説明責任を果たしていくことが必要であります。
その財源の確保を図るために、防衛力強化のための財源確保法案が今国会に提出されたところであります。本法案においては、その財源として必要となる、特別会計からの繰入れや独立行政法人からの国庫納付といった税外収入の確保や、これらの税外収入を活用した防衛力強化資金の創設のために必要な規定が盛り込まれています。
今後五年間における防衛力整備の水準である四十三兆円と、令和十年度以降の防衛費増額のために必要となる財源をどのように確保していくのか、今回の財源確保法案の必要性と併せて、鈴木財務大臣にお伺いいたします。
なお、財源確保に当たっては、国民の負担をできる限り抑制し、国民の不安感を払拭する必要があると考えております。国民生活に関わる多くの品目が値上げされている状況下で増税を伴うということになると、本来あるべき、国防費を倍増してでも行うべき防衛力強化の論点がややずれ、国民の皆さんに応援してもらいにくくなることを懸念いたします。税制措置について、具体的にどのように国民負担を抑えていくこととしているのか、岸田総理から御説明いただけないでしょうか。
また、税制措置の実施時期については、税制改正大綱において、令和六年以降の適切な時期とされています。十分かつ慎重な検討を行っていくことが必要であると考えますが、実施時期の判断に当たっては、具体的にどのようなことを考慮し、どのように議論を進めていかれるおつもりなのか、岸田総理から御説明いただきたいと思います。
最後に、新たな税制措置によって、賃上げの流れを止めるようなことがあってはなりません。防衛財源の確保も重要ですが、持続的な賃上げの実現も日本経済の再生のために取り組むべき課題であります。足下の物価高に負けない賃上げに向けた政府の具体的な取組を総理にお伺いし、質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕