笠井亮の発言 (本会議)

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○笠井亮君 私は、日本共産党を代表して、原子力基本法、電気事業法、原子炉等規制法、再処理法、再エネ特措法を改定する、いわゆる原発推進五法案に断固反対の討論を行います。(拍手)
 東京電力福島第一原発事故から十二年、いまだ事故は終わっていません。被害が深刻化しているにもかかわらず、原発回帰へと大転換する本法案を僅か一か月足らずの審議で採決するのですか。あの事故を忘れたのかと、国民の怒りの声が上がるのは当然であります。
 反対理由の第一は、脱炭素を口実に原発を最大限活用し、その利用を将来にわたり固定化、永続化するものだからです。
 原子力基本法に原発利用を国の責務と明記し、安定的な事業環境整備を行うとする本法案は、財界や原子力産業界の要求を丸のみしたもので、まさに原子力産業救済法にほかなりません。
 しかも、核のごみ処分は見通しがなく、核燃料サイクルは既に完全に破綻しています。安全神話に陥り、福島事故を防げなかったことを真摯に反省といいながら、全く逆行するものであります。
 第二は、福島第一原発事故の反省と教訓から生まれた原発運転期間の原則、推進と規制の分離を踏みにじるものだからです。
 原子力規制委員会は、原発の停止期間を運転期間から除外せよとの原子力産業界の要求を、時計の針は止めないとはねつけてきました。ところが、運転期間の規定を推進側の経済産業省が所管する電気事業法に移す本法案は、経産大臣の延長認可によって、最長で東日本大震災から十二年間の時計の針を止めるものです。
 延長は何度でも可能であり、現行の原子炉等規制法にあった一年前までという申請期限もなくなりました。その審査には科学的、技術的要素はなく、形式的な事項を確認するだけの名ばかり。しかも、非公開で全くのブラックボックスです。
 現行法は原則四十年で廃炉なのに、老朽原発の七十年超の運転さえ可能とする仕組みになることを、審議の中で政府は認めました。
 こんな重大な法案を、推進側の資源エネルギー庁と規制側の原子力規制庁が密談で進めていたことは言語道断です。
 原子炉圧力容器の設計寿命は四十年。原発が停止している間も経年劣化は進み、安全上のリスクは増大します。政府は規制委員会が厳格に審査するといいますが、運転開始から六十年以降の劣化状況の審査方針すらまだ決まっていません。
 規制委員会の長期施設管理計画認可制度も、電力会社の申請書類をチェックするだけで、現地で設備、機器の状態確認を行うことすら要件としておらず、老朽原発の安全を担保するものになり得ません。
 第三は、電源のあらゆる選択肢を口実に原発を推進することが、再生可能エネルギーの導入を一層阻害するものになるからです。
 再エネこそ、エネルギーの安定供給と自給率向上に大きな力を発揮します。化石燃料の価格高騰が電気料金の大幅な引上げを招いているときに、燃料費ゼロの再エネの出力を抑制する、こんな愚策はありません。
 破局的な気候危機回避には、もはや一刻の猶予もありません。世界で広がる再エネ一〇〇%、RE一〇〇の取組に、経済界と産業界の期待も需要も高まっています。我が国は、再エネ潜在量が電力量の七倍も存在する、再エネ資源大国です。
 今こそ、地産地消型で地域経済活性化に資する再エネ最優先で、多くの国民が願う原発ゼロに転換することを強く求め、反対討論といたします。(拍手)

発言情報

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発言者: 笠井亮

speaker_id: 27017

日付: 2023-04-27

院: 衆議院

会議名: 本会議