岸田文雄の発言 (予算委員会)

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○岸田内閣総理大臣 様々な御指摘をいただきました。
 まず、冒頭、田中元総理のお話を挙げられ、世代が替わり、時代が変わる、だからこそ今を生きる我々の責任は大きいという御指摘がありました。私もそのとおりだと思います。
 今、世界はポスト冷戦期が終わったという時代認識が盛んに言われています。また、グローバル化を進めれば私たちの世界は幸せになると信じていた時代、これに対しても、経済安全保障の議論等において様々な疑問も呈されている、こういった時代を迎えています。そして、国連の安全保障理事国であるロシアがウクライナを侵略するということによって国際秩序が問われている。そして、今、東アジアにおいても、急速なミサイル技術の進歩等において不透明な状況が指摘をされている。
 この中で、私たちは、日本の国民の命や暮らし、そして繁栄を守っていかなければいけない。改めて大きな責任を感じます。だからこそ、今、防衛力の強化について大きな議論になっていると認識をしています。
 そして、その防衛力の強化も、従来の伝統的な防衛力の強化の議論だけにとどまらず、外交、安全保障あるいは経済等、総合安全保障と言われるような、国全体のありようが問われる、こういった防衛力の強化の議論をしていかなければいけない、こうした時代の中にあるんだと思っております。
 その上で、いろいろ御質問いただきましたのでお答えをしなければいけませんので、ちょっとお答えする方に入らせていただきたいと思いますが、まず、冒頭、専守防衛について御指摘がありました。
 まず、私は、平和国家として専守防衛に徹し、そして非核三原則を堅持する、この基本方針は今後も変わらないと思います。
 安全保障の観点からこれについてどうかという御指摘はありましたが、やはり、先ほど言いました総合安全保障ということを考えますときに、周辺国あるいは同志国、同盟国から我が国の安全保障の姿勢というものが十分理解されるということが重要だと思います。そういった点から、我が国の基本的な姿勢という意味で、私は、専守防衛、非核三原則、こういった姿勢は今後もしっかりと維持していかなければならないと思っています。
 そして、その上で、現実的なシミュレーションを行い、様々な議論を積み上げて、現状では十分でなかったミサイルや弾薬についても、必要な装備あるいは数量を積み上げた。つまり、専守防衛等の基本的な原則を維持しつつ、防衛力の抜本的強化など安全保障政策の実践面を大きく転換する、これらの取組によって自衛隊の抑止力、対処力を向上させる、こうしたことで大きな転換を図っていくというのが基本的な考え方であります。
 そして、トマホーク等についても御指摘がありました。
 これについては、我が国に侵攻している艦艇や上陸部隊等に対して脅威圏外から対処するスタンドオフ防衛能力を抜本的に強化する、こういった考え方に基づいて導入を考えているわけですが、我が国に導入するトマホーク、御案内のとおり最新型であります。迎撃を回避する飛翔も可能とするなど、様々な観点から評価した上での導入を考えているということであります。
 また、核政策等についても御指摘がありました。
 米国の拡大抑止は、我が国の安全保障にとって不可欠です。拡大抑止の信頼性、強靱性の確保、向上のため、日米2プラス2や拡大抑止協議を含め、日米間で一層緊密に連携していきたいと思いますが、核共有については、非核三原則や原子力基本法を始めとする法体系との関係からは認められず、政府として議論することは考えていない、これが基本的な考え方であります。
 そして、それ以外にも、シェルターについても御指摘がありました。
 従来より、シェルターの重要性、委員は御指摘をされておられましたが、現在、緊急一時避難施設の指定促進に取り組んでいるわけですが、二〇二一年度から二〇二五年度までの五年間を集中的な取組期間として、例えば地下駅舎は昨年十月までに五百十六か所を指定しているなど、様々な取組を進めているところであります。
 また、常設の統合司令部の設置についてですが、国家防衛戦略において記述されているように、統合運用の実効性を強化するためには、陸海空自衛隊の一元的な指揮を行い得る常設の統合司令部を速やかに創設する必要があるということで、準備を進めたいと思っていますが、日米間の協力について御指摘がありましたが、まずは、我が国の陸海空自衛隊の一元的な指揮のために常設の統合司令部を速やかに設置するということであり、現在においても日米間の様々なレベルで緊密な連携をしていきますが、この連携については一層強化していくということであり、こうした考え方を整理した上で取組を進めているところであります。
 そして、それ以外にも、統合的な防衛力整備ということについて御指摘がありました。
 要は、防衛力整備を統合的に行うということについて、その組織論ということについて様々な御意見がある、これは十分承知をしておりますが、三文書の作成に当たっては、防衛力の抜本的強化に向けた積み上げや、その実現のための自衛隊の体制について、内局と各幕僚監部が一丸となって統合的な運用構想を前提に議論を積み重ねた、このような作業を行ったと承知をしております。
 そして、イージス・アショアの配備プロセスについても御指摘がありました。
 反省すべき点も多かったと認識はしておりますが、一方で、ロフテッド軌道で打ち上げられた弾道ミサイルや同時複数の発射などに対応するために、高い迎撃能力を持つイージスシステム搭載艦は非常に有用な装備であり、海上自衛隊の負担軽減に留意しつつ整備を進めていく、こうしたことを考えております。
 あと、残りにつきましては、ちょっと答弁、十分でなかったかもしれませんが、基本的に、冒頭委員からありました、今の時代の重要性、これを認識し、そして、先ほど申し上げました、総合安全保障の観点から我が国の防衛力を強化することは、今の時代に生きる我々にとって大きな責任であるということを強く痛感しながら、こうした取組を進めていきたいと考えております。

発言情報

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発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2023-02-15

院: 衆議院

会議名: 予算委員会