高橋洋一の発言 (財務金融委員会安全保障委員会連合審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○高橋参考人 高橋洋一でございます。
 本日、このような機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。
 私の方は、資料を用意しましたのでそれに沿ってお話ししますけれども、元々財務官僚だったので、もしおまえが担当だったらどのように予算を組むか、そういう観点をちょっと入れながら話をさせていただきたいと思います。
 最初に二ページ目ですけれども、新たな防衛力整備に関する財源確保というので、これは事務局からいただいた資料ですけれども、防衛力整備の水準が四十三兆円ですけれども、予算総額としては四十・五兆円。それで、これは今の予算を伸ばして二十五・九兆円ですから、追加的には十四・六兆円という形であります。
 それで、その中で内訳がありまして、十四・六兆円の中で、上から、税制措置、これは増税ですね。次に防衛力強化資金、これは今回の法律の話だと思います。それとあと決算剰余金の活用、これがあって、その後に歳出改革というのがあって、それぞれ数字が出ているんですね。防衛力強化資金は四・六兆円、決算剰余金の活用というのは三・五兆円、あと歳出改革というのが三と書いてあるんですね。なぜか一番上の赤い数字だけ余り数字が書いてないんですけれども、引き算すれば出てきます。引き算すれば三・五です。五年間で三・五を確保すればいい、そういうふうなことであります。
 多分これは、色を変えているのはちょっと意味がありまして、青いやつとそうじゃないやつと分かれていますね。
 青いやつというのは、私の経験では、歳出改革というのは、言うはやすしで、いろいろな省庁から非常に文句が来るので、結構これは実行するのは難しいです。あと決算剰余金の話、これは財務省の方がかなり、いろいろな会計操作の関係で数字が動き得るやつですね。
 それで、その後の数字をこの法律でということで、先ほどから言われましたけれども、外為特会の話というのと財投、それとあとその他というので四・六兆円ということであります。
 その次の三ページ目。
 私は財務官僚だったんですけれども、アメリカに留学したときに、何を勉強してもいいと言われたので、元々データ分析が趣味だったので、戦争の確率というのを、過去の戦争データをデータ分析して、どのようにしたら減るかという話をやりました。もちろん今までの御発言になった参考人ほど専門家ではなくて、非常に漠とした話なんですけれども。
 そのときに、過去の、三百年間ぐらいですかね、戦争データを見ていますと、大体三つぐらいの要素で戦争の確率は決まる。それで、それをどういうふうにやるかというと、戦争の確率は減らせるというのが実は統計的には言えます。
 一つは、相手国が民主主義国かどうかというのは非常に大きな違いがあります。
 これは、日本をそのまま当てはめますと、周辺三か国は非民主主義国で核兵器保有国ですから、これは極めて危険地帯という形に出てきます。これはもういかんともし難いですね。要するに、相手国の話ですから。
 そうすると、二番目、三番目でやるんですけれども、防衛費のアンバランスというのを防ぐというのが一番、ファーストステップですね。今回は、この防衛力強化というのはその第一歩というふうに評価できると思います。
 三番目は、同盟関係を強化するということです。
 これは、ちょっと前に安保法制をやっていただいたのでそれなりに戦争確率は減っているんですけれども、それでも不完全であります。
 でも、一番目がある以上、二番目と三番目でやるしかない。
 これがいわゆる抑止力という話でして、実際に相手を思いとどまらせるという意味で、簡単に言っちゃうと、何かあったときには二倍返しする、三倍返しする、そういうふうな言い方になります。そういうことで相手に思いとどまらせるというのが一番ポイントであって、そこが結構データ分析で出るんですね。実際、こういう防衛力の話とか、同盟関係を強化しますと、戦争確率は有意に減ります。
 ということで、今回、その意味では、総論的には結構評価はできるんですけれども、あと、財源の話にちょっと関わっていきたいと思います。それは、次の四ページ目を御覧になっていただきたいと思います。これで四つほど。
 私が若しくはあれでしたら、先ほど申し上げた外為。外為といっても、これは利差益というやつでして、昔からやっているやつです。その意味では新しい手法ではなくて、私は以前、小泉政権のときに埋蔵金男と言われましたけれども、そのときもやりました。
 それで、それ以外でちょっと考えられるのを四つほど挙げました。
 一つは建設国債、もうちょっと増額できるでしょうと。それとあと、国債整理基金特会で債務償還費が使えますねと。それとあと、外為特会、ここは評価益ですね、評価益のところは使えますよと。それからもう一個は、ふるさと納税というのがありますね。それぞれについてお話ししたいと思います。
 最初の建設国債ですけれども、ここは、安倍元総理が防衛国債を言って、次の五ページ目の資料です。
 今度の新しい予算では、それなりに広がっています。建設国債対象経費というのは予算総則に全部載っているんですけれども、以前は、防衛省のところは欄がなかったですね。欄がなくて、海上保安庁のところしかなくて、海上保安庁のところで船舶建造費しかなかったんですね。それに今回は防衛省の欄ができておるので、これはこれで一歩前進だと思いますけれども、ちょっと見ると、海の話ばかりですね。何でほかの話がないのかよく分からないです。多分、海上保安庁に合わせたんでしょう。海上保安庁を建設国債対象経費でやって、私はいろいろなところで言いましたけれども、海上保安庁は当然のことながら海のものしかないんですけれども、自衛隊は陸も空もあるわけですから、どうしてここは海なのか私にはよく分からないところであります。
 ちなみに、ここにずっと防衛省の欄がなかったのは、私は物すごく不思議に思っていまして、ちょっと変な仮説を持っております。私は元々財務官僚でしたし、GDP比一%というのがずっと続いたというのもちょっと不思議な話なのでここにも変な仮説を私は持っておりまして、ずばり言うと、防衛省の会計課長、これが財務省からの出向者であるからというのが私の仮説であります。まだ検証されておりません。大体、出向して変な予算要求をすると帰ってこれなくなるといううわさがあったということだけ言っておきます。本当にそうだったかどうかは分かりません。
 あと、国債を出すと大変だということに対しては、実は、財政を見るときに、これはバランスシートで見るのが当たり前です。まず、連結された政府、それが次の六ページにあります。
 ここで、政府の子会社を全部含めた、連結したもので見るというのが普通です。これは統合政府という見方です。そういう観点から出すと、当分の間大丈夫なんですね。
 実は、このほかにも隠れた資産として徴税権というのが数百兆ありますので、日本の財政がちょっとやそっとではへこたれるような話ではないということだけ言っておきたいと思います。
 実は、債務が、国債が大きいから大変だと言う人がいますけれども、普通はこのバランスシートで見ていて、これが実は財政の破綻確率に極めて関係があるというのは過去のデータから見ても実証もされているところでもあります。
 これは、もうちょっと言うと、建設国債を出していて、抑止力の観点から考えると、実際に資産はまだ残るんですよね。だから、その意味で、財政を余り悪化させる話じゃないので、こういうふうに国債を活用するという手はあるとは思います。
 次の七ページ、これは国債に関連する話ですけれども、債務償還費というのがありまして、これは日本独特であります。ちなみに、これは財務省の資料から、私も役人のときにこれも書いた記憶があるんですけれども、それから取ってきました。
 先進各国、これは減債基金という言い方をするんですけれども、実は、国債整理基金みたいなもので、基金を積んでおくというのはないです。ですから、その意味では、債務償還費を計上する国もない。だから、あれを使ってもどうってことない。あれを使ったらどうなるかというと、その分、国債が出ていますので、ある意味で防衛国債と同じような形になります。これが普通であります。
 ですから、国債を使うのは全然不思議じゃなくて、例えばドイツなんかも今回のウクライナ危機の関係で基金をつくりましたけれども、これも国債でやっております。
 その次のページ、これが外為で、利差益というのは今回も入っています。そこは分かります。でも、評価益の話。これは、評価益を入れると残高が減るんですけれども、日本は評価益を使っていないという資料であります。
 G20の中で外貨準備が、これは大体外為特会の資産なんですけれども、これの対GDP比を見ると、変動相場制の国、自由変動相場制と書いてありますけれども、日本だけが突出して大きいというので、非常に変な形になっております。ですから、これを活用するという手はあるんだと思います。
 その次は、ふるさと納税、次のページ、九ページ目に入ります。
 この制度、実は私が結構関わってつくって、菅さんが総務大臣のときにつくったんですけれども、言ってみると、寄附するけれどもその分だけ税額控除するという仕組みで、非常に珍しい制度であることは間違いないんです。
 ですから、これをもって、寄附するけれども税金がその分安くなるという意味で、その当時、中川秀直さんが、これは家計が主計官になるのか、そういうふうな面白い表現をされましたけれども、全くそのとおりです。
 この点について、財務省の方は、これは予算から外れるから問題だという言い方をするんですけれども、税額控除するというのは法律で決めるわけなので、実は議会統制は整っています。要するに、議会統制するときに、法律と予算という二つのやり方があるというだけでして、財務省はいつも、これは予算じゃないからいかぬと言うんですけれども、それは自分で集めて配るのが仕事の人が言うというだけで、これはある意味で非常に民主的なやり方であります。
 ですから、こういうのを活用するという手もあると思いますし、これでやると納得感が非常に高いですね。ですから、それで活用するという手もあるということも申し上げておきたいと思います。
 以上、また繰り返しになりますけれども、四つほど、財源、簡単に確保できるのがあるので、何で増税なのか私にはちょっとさっぱり分からないというところで話を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。(拍手)

発言情報

speech_id: 121105369X00320230428_008

発言者: 高橋洋一

speaker_id: 3736

日付: 2023-04-28

院: 衆議院

会議名: 財務金融委員会安全保障委員会連合審査会