伊波洋一の発言 (外交防衛委員会)

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○伊波洋一君 我が国が直接的な武力攻撃がされていない場合でも、ということが存立危機事態などの集団的自衛権の行使における要件なんですね。そのことを言っているわけです。ですから、その際に、今一般的に言われておりますのは、要するに、集団的自衛権の行使も、この安保三文書は集団的自衛権の行使にも該当するとちゃんと書いてあるんですよね、文脈は違っていますけれども、場所はですね。でも、それは何度も確認をしておりまして、いわゆる日本が攻撃されていなくても攻撃し得るという話なんですね。でも、そのこと自体がやはり大きな問題ではないかと、このように思います。
 防衛省は、抑止が破れたという仮定のシナリオに沿って、岸田首相も国会でしっかり言いましたけれども、現実的なシミュレーションを実施していると。この現実的なシミュレーションには、外務省や外交の問題は出てきません。外務省はそれに含まれないんですね。つまり、外務省こそが主体になって、戦争に至らせないためにシミュレーションを実施する必要があるのではありませんか。もし実施しているのなら、外務省から国民にきちんと説明をすべきです。
 私は、少なくとも、日本が直接武力攻撃を受けていないならば、相互に武力を行使しないという条約を優先すべきだと思います。集団的自衛権を行使し、日本の自衛隊が戦争に介入すれば、要するに平和友好条約を破られた相手国からすれば、より厳しい反撃が予想され、自衛隊員や基地周辺住民の生命が犠牲になります。いわゆる集団的自衛権という抽象的な国家の利益と、戦争による具体的な国民の命、どちらが優先すべきですか。言うまでもなく、国民の生命を最優先に判断をすべきです。
 二〇一三年十二月に閣議決定された国家安全保障戦略は、敵国を名指しせず、近隣諸国との全方位外交やグローバルな平和と安定を志向するような外交方針を示していました。ところが、二〇二二年の国家安全保障戦略は、配付資料一のように、同盟国米国や有志国との連携強化による対中国、ロシア、北朝鮮封じ込めのような、日米の同盟国側にいかにグローバルサウスを取り込むかという外交方針を示しています。また、我が国に望ましい環境を能動的に創出するための力強い外交を展開するために防衛力を整備する、と表明しています。
 どんなふうなことが書いてあるのか。皆さん、お手元に資料一がありますけれども、二〇一三年の当時の国家安全保障戦略、そして二〇二二年十二月十六日のその戦略です。
 変わったこと、主にやっぱり目立つところを言いますと、まず、これは全部、外交という文言が入ったところなんですけれども、我が国に望ましい安全保障環境を能動的に創出するための力強い外交を展開する。
 自分の国は自分で守り抜ける防衛力を持つことは、そのような外交の地歩を固めるものとなる。
 総合的な国力の最大限を活用し、国家の安定を高次のレベルで統合させる作戦が必要である。
 国家としての力の発揮は国民の決意から始まる。国民が我が国の安全保障政策に自発的かつ主体的に参画できる環境を政府が整えることが不可欠。
 一部の国家が、自国の勢力を拡大し、一方的な現状変更を試み、国際秩序に挑戦する動きを加速させている。軍事、外交、経済、技術等の幅広い分野での国家間の競争や対立を先鋭化させ、国際秩序の根幹を揺るがしている。
 核兵器を含む大規模な軍事力を有し、普遍的価値やそれに基づく政治・経済体制を共有しない国家や地域が複数存在する。
 我が国の主権と独立を維持し、我が国が国内、外交に関する政策を自主的に外交できる国であり続け、我が国の領域、国民の命、身体、財産を守る、と。
 第一に外交力であると。国家安全保障の基本は、予見可能性が高い国際環境を能動的に創出し、脅威の出現を未然に防ぐことである。我が国の立場への理解と支持を集める外交活動や他国との共存共栄のための国際協調を展開する。
 根本的に強化される防衛力は、我が国に望ましい安全保障環境を能動的に創出するための外交の地歩を固めるものとなる。
 日米の戦略レベルでの連携を図り、米国とともに、外交、防衛、経済等のあらゆる分野において日米同盟を強化していく。
 影響力が高まっている途上国への外交的関与を強化する。そのことにより、多くの国とともに、法の支配に基づき自由で開かれた国際秩序を強化する。
 中国が力による一方的な現状変更の試みを拡大していることについては、強く反対し、そのような行為を行わないことを強く求め、冷静かつ毅然と対応する。
 これらの文言は、前回はほとんどなかったものなんです。前回のものは普通の外交なんですよ。
 ですから、こういう中で国家安全保障戦略の外交方針が二〇一三年と二〇二二年とでこのように大きく転換した理由は何でしょうか。お答えください。

発言情報

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発言者: 伊波洋一

speaker_id: 1359

日付: 2023-06-01

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会