伊波洋一の発言 (外交防衛委員会)

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○伊波洋一君 どの国を相手にしているわけじゃないと言うけど、しかし、事実上、中ロ、北朝鮮を明記しているし、米誌タイムも、安保三文書が、自国を真の軍事大国にすることを望んでいる、と評価しています。
 安保三文書のメッセージは間違いなく中ロ、北朝鮮敵視、世界の分断、軍事大国化の思考で、この現状を、この安保三文書が、今後五年間具体的に整備が進み、そして更に十年間、合わせて、そういう中で私たちの国が一体どう変わっていくのか、そのことをやはり考えなきゃいけないと思います。
 実は、皆さんに以前の委員会でもお示しをしましたが、このシミュレーションで、実は、要するに反撃力という名の敵基地攻撃能力がどこで使われるのか。(資料提示)これは、まず「我が国への侵攻そのものを抑止するために、遠距離から侵攻戦力を阻止・排除」するというところのスタンドオフ防衛の能力が使われることになっています。さらに、統合防空ミサイル防衛もありますね。その後、抑止が破られるわけです。抑止が破られて、そして、現実の問題として、前回指摘をした十五兆円による「持続性・強靱性」の、要するに三百の自衛隊基地の強化が行われるわけです。そういうことになる前には、本来外交が出なきゃいけないと思うんですよ。
 しかし、前回の防衛大臣の答弁は、日本全国が戦場になるというようなお話がありましたが、そういったことをシミュレートする前の段階のシミュレーションを我々はしなければならない、と。なぜならば、そのような状況になるまで我々が手をこまねいているような状況であってはならない、とし、あらゆる手段を使ってでもこの国という国家の領土が戦場になるようなことを我々としては当然のごとくシミュレーションとするようなものではない、と、こうお答えになりました。
 でも、戦争が始まったら、防衛省がそういったことをやれる話じゃないと思うんですよ。戦争をやらないための取組が全く今回の国家安全保障戦略の中から抜けているわけですよ。戦争に至らないような、近隣諸国との平和をどう実現するかという問いがですね。私は、やはりそこをしっかりやらなければ私たちの外交が日本の国を誤ってしまうと、このように思います。
 先日、参考人質疑がありました。そういう中で、現状のウクライナの状況について、かつての空将をやった防衛省関係者が何と言ったかというと、冒頭、先生がおっしゃられたウクライナの状況ですねと。ウクライナは、残念ながらロシアに攻め込む能力を持っておりません。したがって、今のような惨状がウクライナの国内で広がっているわけです。私は、あのような状況を日本の国内で絶対に起こさせてはいけないと思っておりますので、この三文書を早く実効性のあるものにしたいと思っています。しかし、本当にそれで我が国が国土が戦場にならないことが保証できるのかと、こういうことについて極めて疑問に思うんです。
 今先ほどの議論のように、国内の要するに防衛力産業のありようもそうですし、私たちの国自体が、これから質疑をしますけれども、今どういう方向に向かっているのか、そういうことも踏まえながら、日本として中国との間で培ってきた四文書、そしてまた、私たちが決して中国とは敵対していないという今の現状、これをどう生かしていくかということがやっぱり問われているんだと思います。ですから、是非、このような状況であと五年進めば、もうますます中国や周辺三か国と日本の間には話すらできない状況になってしまうんじゃないかと、このように懸念します。
 是非、外務大臣には、二〇二二年の国家安全保障戦略の下でどのような外交を展開しようとしているのか、そして、昨年の安全保障戦略そのものに沿った外交は二〇一三年の戦略に基づく外交方針よりも国民の安全にとってより優れているとお考えなのかどうか、お伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 伊波洋一

speaker_id: 1359

日付: 2023-06-01

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会