伊波洋一の発言 (外交防衛委員会)
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○伊波洋一君 あと一つだけ掲示します。
これ、アメリカ軍の関係者が、エコノミスト誌が掲載しているんですけれども、中国のミサイルの要するに範囲の中にも入れなくなっていると、空母打撃群も含めて。ですから、要するにミサイルギャップが米国と中国の中にあって、そのミサイルギャップを埋めるための二千発か千五百発かの今回のいわゆるミサイル、長距離敵基地攻撃能力だろうと私は理解しておりまして、それが使われるタイミングというのがいわゆるここら辺のスタンドオフなんですね。つまり、まだ日本は攻撃されていないかもしれないけれども、攻撃をしていくことができる、攻撃することによっていよいよもう地上戦が始まっていく、こういう中に、日本が計画の中に入れてしまっている。つまり、そういう戦略を日本は取るべきではないと私は思うんですよ。
つまり、中国が日本を攻撃するというのは、米軍基地云々というのはありますけれども、でも、そのことを前提にしての話では必ずしもなくて、いわゆる日米の共同作戦の中の一つのこまとして、この千五百のミサイルを使うということになれば、まさに私たちはそのことを起こしてしまう当事者になっていく。しかし、日本はそれだけの力があるんだろうかということを引き続き質疑をしてまいりたいと思います。
四月二十六日、国立社会保障・人口問題研究所が、配付資料二のように、日本の将来推計人口の結果を公表しました。
この中で、出生数は下がるものの、外国人の流入により、二〇七〇年の人口は、二〇二〇年の一億二千六百十五万より三千九百十五万減って、八千七百万人になると推計されています。実に人口が四千万人減るのです。
沖縄は、今年で施政権返還から五十一年です。この四十七年後は、この沖縄の五十一年を超えているわけで、あっという間にすぐ来ます。この推計自体、新興国の賃金上昇による外国人の日本離れを考慮していないことや、足下の出生率低下を軽視していることなど、楽観的という批判もあります。それでも、このままいけば、五十年後は日本の人口は四分の三になり、GDPも大きく減少します。
以前にも御紹介した、配付資料三のように、米国ゴールドマン・サックスの投資部門は、昨年十二月六日、将来の各国GDPの長期予測を発表しました。
二〇三五年には中国のGDPが米国を上回り、これは購買力平価じゃないですね、ドルベースで、二〇七五年にはインドも米国を上回ると予測しています。また、日本については、現在の世界第三位から、二〇七五年には十二位に落ちると分析されています。メキシコの次、ロシア、フィリピンの前です。
また、配付資料四のように、今年三月に、野村総合研究所未来創発センターは、研究レポート、「先進国から滑り落ちる日本。復活のカギは社会のマインドチェンジ」を公表しました。
レポートは、「日本経済の地盤沈下が進む。一人当たりのGDPも、給与も全く伸びず、もはや先進国の座から滑り落ちそうな状況にある。それなのに社会の危機感は一向に高まらない。変革の最初のステップは危機感の醸成であり、このステップを飛ばして変革の成功はない。リーダーには日本復活に向けたあるべき論を説いて満足するのではなく、社会の危機感、変革マインドを高めるための戦略を練り上げ、実行していくことが求められる。」という書き出しで始まり、統計データを基に日本経済の厳しい現実を指摘しています。
日本の一人当たりGDPは、二〇〇〇年には世界第二位だったのが、二〇二二年の予測値ではランク外の三十位まで落下します。去年は二十二位です。レポートは、これで先進国と呼べるのか、G7のメンバーでいていいのかというレベルと酷評しています。一人当たり賃金も全く伸びておらず、一人当たりGDPも、かつてNIESと呼ばれた韓国、台湾、香港、シンガポールに追い抜かれていることを認識すべき、と指摘しています。
ほかにも、かつて、時価総額ランキングで世界トップ五十で一九八九年には三十二を占めていた日本企業は、二〇二二年にはゼロ、スタートアップ企業、ユニコーン企業についても日本の存在感は極めて薄い、製造業の国際比較でも生産性が低い、科学技術力も低下傾向、経済の成長なしには財政がもたないところまで来ている、にもかかわらず、日本社会のムードは、世の中は良くならない、今の状態でも十分、など、変革への意欲が乏しく、危機感が高まらないことに警鐘を鳴らしています。
アベノミクスの十年は、世界の中心で輝く日本だとか、美しい国日本などのありもしない過去の大国意識の幻影に取りつかれて、経済の衰退や社会の閉塞を見ないできた時代でした。今の防衛費四十三兆円、六十兆円も、まさに同じ延長線上で、かつての経済大国であるとの幻影から、米中対立の大国間競争に当事者として関わろうとするものです。まさにマインドチェンジが必要です。
林大臣は将来の総理候補と度々表現されていますが、先進国から滑り落ちる日本という現実、こうした厳しい指摘についてどのような御所見をお持ちでしょうか。