山添拓の発言 (外交防衛委員会)
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○山添拓君 日本共産党を代表し、防衛装備品基盤強化法案に反対の討論を行います。
政府が安保三文書改定に向けて設置した有識者会議では、武器輸出の拡大により軍需産業を成長産業にすべきとの主張が相次ぎました。既に政府は、イギリス、イタリアと共同開発する次世代戦闘機について、たくさん売れば売るほど単価が下がるなどと言い、海外への輸出をもくろんでいます。安倍政権が憲法九条に反して武器輸出の解禁に転じた上に、与党協議で殺傷能力のある兵器まで全面的な輸出解禁を狙っています。
戦争を企業のもうけに利用し経済成長を図ろうとするのは、杉原参考人が指摘した死の商人国家への堕落との批判を免れず、断じて許されません。
軍需品製造ラインの強化や事業承継など、企業が策定する計画を防衛大臣が認定し、その費用を国が負担することとされますが、支援対象は民需品と共用の製造ラインでもよく、また、黒字の大企業も対象とされ、複数の支援メニューを受けることも可能です。それでもなお手段がないときは国有化のスキームを用意され、軍需産業にとってまさに至れり尽くせりです。国有化後、民間に譲渡する期限の定めはなく、国有民営が続けば、事実上、戦前、戦中の工廠の復活に道を開くことになります。
佐藤参考人は、官が認定し官の裁量を増やす点で潜在的に不祥事のリスクがあると指摘しました。武器輸出を支援する指定法人も基盤強化の計画認定も、軍需産業側とも防衛省側とも構造的な癒着が懸念されます。しかし、審議を通じて明らかになったように、法文中にこれを排除する規定はなく、繰り返されてきた汚職や腐敗の危険は一層高まります。
秘密保全の措置は、防衛省と契約する企業に対し、特約条項にとどまらず、従業員を刑事罰の対象として義務を課すものです。しかし、従来、情報漏えいに対する違約金の対象となった事業者の例をただの一件も挙げることはできませんでした。そもそも立法事実を欠きます。
従業者情報を防衛大臣に報告させる対象は防衛大臣の定める事項とされ、限定がなく、プライバシー侵害の危険が軽視できません。軍需産業を特別扱いで支え、産業と経済を軍事に従属させることは、社会全体にゆがみをもたらします。官民一体での武器輸出の促進は、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出どころか、東アジアの緊張関係を高めることにつながります。
日米の軍事一体化を中心に軍事的対抗を強めるのではなく、地域の全ての国々を包摂する平和の枠組みを発展させることにこそ力を尽くすべきです。
以上、反対討論とします。