松久保肇の発言 (経済産業委員会)
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○参考人(松久保肇君) ありがとうございます。
特に問題になってくるのは、原子炉の圧力容器の中性子照射脆化という問題です。これ、何が起きているかというと、原子炉の中で核分裂が起きるわけですね。そうすると、中性子がたくさん出てくるわけですけれども、これが原子炉の炉壁にぶつかって、金属なんですけれども、その金属にぶつかってその金属の分子的な構造を変えてしまうわけですね。劣化していけばいくほど、金属って元々粘り強い性質、ぱりんと割れない性質があるんですけれども、これがだんだんぱりんと割れる性質に変わっていく、中性子照射脆化ということなんですね、これが。
例えば、何かしらの原子炉で事故があって、原子炉を急速に冷却しなきゃいけないというときに冷却水を入れますよね。そうすると、その原子炉の中と外で温度差がすごく出てしまうわけですね、急冷するために。そうすると、場合によっては原子炉がぱりんと割れてしまうということになりかねないわけです。そうすると、冷却水入れても冷やすことができない、まあ漏れていくわけですから冷やすことができないという状況になってしまいかねないわけですね。それ、非常に危機的な状況だというふうに思います。
ほかにも、最近、高浜原発で明らかになったところですけれども、原発を造ったときに施工不良なんかがあって、ケーブルが、ケーブルの問題なんですけど、ケーブルがほかのケーブルに覆いかぶさってしまっていて、それがためにハンダ付けが緩んでしまって電気信号がうまく送れなくなって制御棒が入っちゃったというふうな問題があります。
これは、制御棒が入ったからまだよかったんですけれども、安全側の事故だったのでよかったんですけれども、危険側に、例えば制御棒を入れようと思っても入らないような問題だってあり得るかもしれない。そういった水平展開、きちんとできているのかどうか。
それ、施工時にそういう施工をしてしまったがためにそういう事故が起きたわけですけれども、ただ、それから四十年近くたってそれ分かっていなかったわけです。ずっとその施工状況がずっと続いていたわけですね。それが見付からなかった、四十年間、というのが非常に問題だと思うんですね。
原発の老朽化の評価というのは、原発が完璧に施工されたことを前提にして評価を行っています。ということは、でも、そういった完璧に施工されたということはまああり得ないわけですよね。何かしらの人為的なミスというのは当然あり得るわけで、そういった事故は、事象はきちんと評価できているのかというのはやっぱり非常に懸念されるところだというふうに思います。