経済産業委員会
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会
会議録情報#0
令和五年五月二十五日(木曜日)
午前十時二分開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 沙織君
理 事
青山 繁晴君
石井 正弘君
中田 宏君
田島麻衣子君
石井 章君
委 員
越智 俊之君
太田 房江君
片山さつき君
北村 経夫君
小林 一大君
長峯 誠君
松村 祥史君
村田 享子君
森本 真治君
石川 博崇君
里見 隆治君
猪瀬 直樹君
礒崎 哲史君
岩渕 友君
平山佐知子君
事務局側
常任委員会専門
員 山口 秀樹君
参考人
公益財団法人地
球環境産業技術
研究機構理事長
東京大学名誉教
授 山地 憲治君
東京大学生産技
術研究所教授 岩船由美子君
特定非営利活動
法人原子力資料
情報室事務局長 松久保 肇君
─────────────
本日の会議に付した案件
○脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立
を図るための電気事業法等の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時二分開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 沙織君
理 事
青山 繁晴君
石井 正弘君
中田 宏君
田島麻衣子君
石井 章君
委 員
越智 俊之君
太田 房江君
片山さつき君
北村 経夫君
小林 一大君
長峯 誠君
松村 祥史君
村田 享子君
森本 真治君
石川 博崇君
里見 隆治君
猪瀬 直樹君
礒崎 哲史君
岩渕 友君
平山佐知子君
事務局側
常任委員会専門
員 山口 秀樹君
参考人
公益財団法人地
球環境産業技術
研究機構理事長
東京大学名誉教
授 山地 憲治君
東京大学生産技
術研究所教授 岩船由美子君
特定非営利活動
法人原子力資料
情報室事務局長 松久保 肇君
─────────────
本日の会議に付した案件
○脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立
を図るための電気事業法等の一部を改正する法
律案(内閣提出、衆議院送付)
○連合審査会に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
吉
吉川沙織#1
○委員長(吉川沙織君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、公益財団法人地球環境産業技術研究機構理事長・東京大学名誉教授山地憲治君、東京大学生産技術研究所教授岩船由美子君及び特定非営利活動法人原子力資料情報室事務局長松久保肇君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、山地参考人、岩船参考人、松久保参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず山地参考人からお願いいたします。山地参考人。
この発言だけを見る →脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、公益財団法人地球環境産業技術研究機構理事長・東京大学名誉教授山地憲治君、東京大学生産技術研究所教授岩船由美子君及び特定非営利活動法人原子力資料情報室事務局長松久保肇君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、山地参考人、岩船参考人、松久保参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず山地参考人からお願いいたします。山地参考人。
山
山地憲治#2
○参考人(山地憲治君) 御紹介いただきました地球環境産業技術研究機構、RITEの理事長を務めております山地でございます。
私は、今はほとんど卒業しましたが、二十年以上にわたって総合資源エネルギー調査会の様々な審議会に関与させていただきました。その経験も踏まえて、略称ですけど、GX脱炭素電源法、この法案について、お配りしております意見メモ、本当一枚物の簡単なメモですが、それに沿って参考人として発言させていただきます。
まず、本法案の位置付けについてですが、本法案は、GX実現に向けた基本方針に基づいておりまして、既に成立した、これも略称ですけど、GX推進法とともにGX実現のために不可欠な法案と考えております。
重要なことは、我が国のエネルギー政策の基本であるSプラス3Eのバランスを回復することです。最近のエネルギー政策は、二〇五〇年カーボンニュートラル実現という野心的な目標が掲げられたことで気候変動対策に偏っていたと思います。そのような状況の中で、ロシアのウクライナ侵攻によってエネルギー安全保障やエネルギー価格の安定の重要性がハイライトされました。つまり、エネルギー安定供給確保を前提としたGXに向けた取組が必要です。そのためには、再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限に活用する必要があり、本法案はその政策を明確にしたものと考えます。
本法案は大きく、再生可能エネルギーの導入支援と原子力の活用、この二つで構成されていると思います。
まず、再生可能エネルギーについては、規律ある再生可能エネルギーの主力電源化が必要ですが、これまでの政策について、二〇一二年から施行されているFIT、固定価格買取り制度の導入以降を振り返ってみたいと思います。
劇薬と呼ばれたFITには功罪があります。劇薬と言われたのは、効果も大きいが副作用も大きいと懸念されていたためです。FITの導入によって、特に太陽光発電が急速に拡大し、今では八千万キロワット以上、以前の、第五次のエネルギー基本計画の二〇三〇年目標はもう既に上回っています。また、太陽光発電の発電量は水力の発電量を超えました。
一方で、FIT賦課金という名の国民負担が二〇一七年度に年間で二兆円を超えまして、昨年度まででの累積で十七兆円という巨大なものに膨れ上がっております。しかも、残念なことに、国民が負担したお金の多くは国内で回らず、太陽光パネルのほとんどは中国からの輸入という状況でございます。
ここ十年ほどで太陽光や風力など自然条件によって出力が変動する電源が急速に増大して、へき地とか洋上など需要地から遠く離れた位置に設置されていたために、電力需給バランスの維持のために、発電コストに加えて、調整力の調達や電力系統整備など、系統の統合費用と呼ばれる発電に加えた外部コストが発生しています。また、FITによって投資リスクが大幅に低下しまして、リスクの低い小規模太陽光案件が乱立して、設備認定の権利を転売するなどの行為も多発しております。これに伴い、景観の悪化や土壌流出など、地域社会とのトラブルとか不十分な管理による災害なども発生しております。
このような状況に対して、二〇一七年から運用を始めた改正FIT法、それから二〇二〇年に成立して順次運用が始まっているエネルギー強靱化法による対応が行われました。
改正FIT法では、健全な再エネ事業促進に向けて、それまで設備認定ということでやっていたんですけど、事業認定ということに変えまして、認定時期の変更を行って運転開始期限を設定しました。これは太陽光パネルの値下がりを待って建設や稼働を遅らせる未稼働案件への対応です。また、FIT対象事業者に設備管理や情報開示などを義務付けました。そのほか入札制度の導入等も行われました。
エネルギー強靱化法、これは束ね法案ですけど、その中で再エネ特措法の改正、電事法の改正があるんですが、ここでは市場価格に一定のプレミアムを上乗せする市場連動型のFIPという制度を導入を定めました。フィード・イン・プレミアムと申します。また、再エネのポテンシャルを生かすため、送電網の増強費用の一部を賦課金方式で支える制度、それから太陽光パネルなど設備の廃棄を適切に行わさせるために廃棄費用の外部積立てを原則義務化としました。また、認定後も一定期間内に運転開始しない場合には認定を失効させるということが可能になりました。
このような対応を踏まえた上で、今回のGX脱炭素電源法が準備されたわけです。今回の法案では、地域と共生した再エネの導入拡大支援として大きく三項目設定されています。既に説明されていると思いますけれども、系統整備のための制度、それから再エネの追加投資の促進、それと事業規律の強化です。いずれも今までの対応を更に充実させるものです。系統整備では、マスタープランとも呼ばれる整備計画の認定、それから工事に着手した段階からの交付金の交付などがあります。
また、追加投資促進では、追加投資部分に既設部分と区分した新たな買取り価格を適用する制度が導入されます。従来は、既設部分も含めて新たな買取り価格を適用していたわけですが、買取り価格は時間とともに低下されますので、既設部分に対しても低い買取り価格が適用されるということで追加投資のインセンティブがなかったんですけれども、インセンティブを付けるようにした。
それから、事業規律強化では、法令等への違反をした事業者に対してFIT・FIP交付金の一時留保、それから違反が解消されなかった場合は交付金の返還措置、それから認定要件として周辺地域への事前の周知が追加されております。
今回の改正法案、審議会での議論も踏まえて、今までの対応をより充実させて実効性のあるものにするということで、規律ある再エネの主力電源化に向けて高い意義を持つと考えております。
次に、原子力の活用についてですけれども、私自身は関連する審議会での議論には関わっておりませんので、断片的になりますが私見を述べさせていただきたいと思います。
今回の法案は、原子力活用の意義の確認と活用のための制度整備に向けたものと受け止めております。
まず、二〇一一年三月、福島原子力事故後、原子力政策は極めて曖昧な状態が続いていたと思います。最新の第六次エネルギー基本計画でも、二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けた課題と対応というところにおいてこう書かれている。原子力については、国民からの信頼確保に努め、安全性の確保を大前提に、必要な規模を持続的に活用していくと、こう記述されているんですけど、その上で、安全を最優先し、経済的に自立し脱炭素化した再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減するとも記されているわけです。
また、二〇五〇年を見据えた二〇三〇年に向けた政策対応についても、原子力は長期的なエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源であると記してはおりますが、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進めると記されています。
結局のところ、原子力の価値は認めつつも、安全性が確認された原子力発電所の再稼働を進めると書かれているだけで、原子力の未来が開かれていないと感じておりました。
これに対して、今年二月に示されたGX実現に向けた基本方針では、再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用するとしておりまして、その上で、地元の理解を得た原子炉の再稼働を進めるに加えて、次世代革新炉の開発、建設に取り組むとか敷地内での次世代革新炉への建て替えに言及しておりまして、運転期間についても、原子力規制委員会による厳格な安全審査を前提に、一定の停止期間に限り、追加的な延長を認めるとしております。
今回の法案は、このGX実現に向けた基本方針に沿うもので、冒頭にも述べましたが、Sプラス3Eのバランスの回復に向け意義あるものと考えております。
ただ、運転期間について、原則四十年を維持していることには科学的観点から違和感を持っております。現行の原子炉等規制法の運転期間制限と、これを電事法に移管して柔軟性を持たせたこと自体は改善だと考えておりますけれども、そもそも、現行の炉規法における運転期間制限は政治的に決められたことであって科学的根拠はないと私は考えておりますので、そのことは指摘しておきたいと思います。
それから、ロシアのウクライナ侵攻以降、世界的な原子力復活の動きがありますが、この動向に沿って我が国でもというのではなくて、そもそも、エネルギー政策の基本方針であるSプラス3Eのバランスある実現のために我が国では原子力活用が必要だという認識を持っていただきたいと思います。
最後に、今回の法案に廃炉拠出金制度が含まれておりますが、電力自由化の中で原子力活用を進めるためには、この制度も必要だと思っております。原子力の電源としての経済的特徴は、投資が巨大、つまり固定費が高くて燃料費などの運転費が安いということです。また、原子力への懸念を持つ方が多くて、巨額の投資には大きなリスクが伴います。したがって、新設投資の回収リスクを下げる対応が必要です。今年から実行される長期脱炭素電源オークションで対応できるかどうか、ここについては見極めが必要と考えています。また、原子力には、運転後あるいは運転終了後も使用済核燃料とか廃炉とか、負のバックエンド資産が残ります。これに対応しなきゃいけない。今回の法案における廃炉拠出金は、このような負の残存資産に対応するものとして適切と考えております。
私からは以上でございます。
この発言だけを見る →私は、今はほとんど卒業しましたが、二十年以上にわたって総合資源エネルギー調査会の様々な審議会に関与させていただきました。その経験も踏まえて、略称ですけど、GX脱炭素電源法、この法案について、お配りしております意見メモ、本当一枚物の簡単なメモですが、それに沿って参考人として発言させていただきます。
まず、本法案の位置付けについてですが、本法案は、GX実現に向けた基本方針に基づいておりまして、既に成立した、これも略称ですけど、GX推進法とともにGX実現のために不可欠な法案と考えております。
重要なことは、我が国のエネルギー政策の基本であるSプラス3Eのバランスを回復することです。最近のエネルギー政策は、二〇五〇年カーボンニュートラル実現という野心的な目標が掲げられたことで気候変動対策に偏っていたと思います。そのような状況の中で、ロシアのウクライナ侵攻によってエネルギー安全保障やエネルギー価格の安定の重要性がハイライトされました。つまり、エネルギー安定供給確保を前提としたGXに向けた取組が必要です。そのためには、再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限に活用する必要があり、本法案はその政策を明確にしたものと考えます。
本法案は大きく、再生可能エネルギーの導入支援と原子力の活用、この二つで構成されていると思います。
まず、再生可能エネルギーについては、規律ある再生可能エネルギーの主力電源化が必要ですが、これまでの政策について、二〇一二年から施行されているFIT、固定価格買取り制度の導入以降を振り返ってみたいと思います。
劇薬と呼ばれたFITには功罪があります。劇薬と言われたのは、効果も大きいが副作用も大きいと懸念されていたためです。FITの導入によって、特に太陽光発電が急速に拡大し、今では八千万キロワット以上、以前の、第五次のエネルギー基本計画の二〇三〇年目標はもう既に上回っています。また、太陽光発電の発電量は水力の発電量を超えました。
一方で、FIT賦課金という名の国民負担が二〇一七年度に年間で二兆円を超えまして、昨年度まででの累積で十七兆円という巨大なものに膨れ上がっております。しかも、残念なことに、国民が負担したお金の多くは国内で回らず、太陽光パネルのほとんどは中国からの輸入という状況でございます。
ここ十年ほどで太陽光や風力など自然条件によって出力が変動する電源が急速に増大して、へき地とか洋上など需要地から遠く離れた位置に設置されていたために、電力需給バランスの維持のために、発電コストに加えて、調整力の調達や電力系統整備など、系統の統合費用と呼ばれる発電に加えた外部コストが発生しています。また、FITによって投資リスクが大幅に低下しまして、リスクの低い小規模太陽光案件が乱立して、設備認定の権利を転売するなどの行為も多発しております。これに伴い、景観の悪化や土壌流出など、地域社会とのトラブルとか不十分な管理による災害なども発生しております。
このような状況に対して、二〇一七年から運用を始めた改正FIT法、それから二〇二〇年に成立して順次運用が始まっているエネルギー強靱化法による対応が行われました。
改正FIT法では、健全な再エネ事業促進に向けて、それまで設備認定ということでやっていたんですけど、事業認定ということに変えまして、認定時期の変更を行って運転開始期限を設定しました。これは太陽光パネルの値下がりを待って建設や稼働を遅らせる未稼働案件への対応です。また、FIT対象事業者に設備管理や情報開示などを義務付けました。そのほか入札制度の導入等も行われました。
エネルギー強靱化法、これは束ね法案ですけど、その中で再エネ特措法の改正、電事法の改正があるんですが、ここでは市場価格に一定のプレミアムを上乗せする市場連動型のFIPという制度を導入を定めました。フィード・イン・プレミアムと申します。また、再エネのポテンシャルを生かすため、送電網の増強費用の一部を賦課金方式で支える制度、それから太陽光パネルなど設備の廃棄を適切に行わさせるために廃棄費用の外部積立てを原則義務化としました。また、認定後も一定期間内に運転開始しない場合には認定を失効させるということが可能になりました。
このような対応を踏まえた上で、今回のGX脱炭素電源法が準備されたわけです。今回の法案では、地域と共生した再エネの導入拡大支援として大きく三項目設定されています。既に説明されていると思いますけれども、系統整備のための制度、それから再エネの追加投資の促進、それと事業規律の強化です。いずれも今までの対応を更に充実させるものです。系統整備では、マスタープランとも呼ばれる整備計画の認定、それから工事に着手した段階からの交付金の交付などがあります。
また、追加投資促進では、追加投資部分に既設部分と区分した新たな買取り価格を適用する制度が導入されます。従来は、既設部分も含めて新たな買取り価格を適用していたわけですが、買取り価格は時間とともに低下されますので、既設部分に対しても低い買取り価格が適用されるということで追加投資のインセンティブがなかったんですけれども、インセンティブを付けるようにした。
それから、事業規律強化では、法令等への違反をした事業者に対してFIT・FIP交付金の一時留保、それから違反が解消されなかった場合は交付金の返還措置、それから認定要件として周辺地域への事前の周知が追加されております。
今回の改正法案、審議会での議論も踏まえて、今までの対応をより充実させて実効性のあるものにするということで、規律ある再エネの主力電源化に向けて高い意義を持つと考えております。
次に、原子力の活用についてですけれども、私自身は関連する審議会での議論には関わっておりませんので、断片的になりますが私見を述べさせていただきたいと思います。
今回の法案は、原子力活用の意義の確認と活用のための制度整備に向けたものと受け止めております。
まず、二〇一一年三月、福島原子力事故後、原子力政策は極めて曖昧な状態が続いていたと思います。最新の第六次エネルギー基本計画でも、二〇五〇年カーボンニュートラル実現に向けた課題と対応というところにおいてこう書かれている。原子力については、国民からの信頼確保に努め、安全性の確保を大前提に、必要な規模を持続的に活用していくと、こう記述されているんですけど、その上で、安全を最優先し、経済的に自立し脱炭素化した再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減するとも記されているわけです。
また、二〇五〇年を見据えた二〇三〇年に向けた政策対応についても、原子力は長期的なエネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源であると記してはおりますが、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進めると記されています。
結局のところ、原子力の価値は認めつつも、安全性が確認された原子力発電所の再稼働を進めると書かれているだけで、原子力の未来が開かれていないと感じておりました。
これに対して、今年二月に示されたGX実現に向けた基本方針では、再生可能エネルギー、原子力などエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源を最大限活用するとしておりまして、その上で、地元の理解を得た原子炉の再稼働を進めるに加えて、次世代革新炉の開発、建設に取り組むとか敷地内での次世代革新炉への建て替えに言及しておりまして、運転期間についても、原子力規制委員会による厳格な安全審査を前提に、一定の停止期間に限り、追加的な延長を認めるとしております。
今回の法案は、このGX実現に向けた基本方針に沿うもので、冒頭にも述べましたが、Sプラス3Eのバランスの回復に向け意義あるものと考えております。
ただ、運転期間について、原則四十年を維持していることには科学的観点から違和感を持っております。現行の原子炉等規制法の運転期間制限と、これを電事法に移管して柔軟性を持たせたこと自体は改善だと考えておりますけれども、そもそも、現行の炉規法における運転期間制限は政治的に決められたことであって科学的根拠はないと私は考えておりますので、そのことは指摘しておきたいと思います。
それから、ロシアのウクライナ侵攻以降、世界的な原子力復活の動きがありますが、この動向に沿って我が国でもというのではなくて、そもそも、エネルギー政策の基本方針であるSプラス3Eのバランスある実現のために我が国では原子力活用が必要だという認識を持っていただきたいと思います。
最後に、今回の法案に廃炉拠出金制度が含まれておりますが、電力自由化の中で原子力活用を進めるためには、この制度も必要だと思っております。原子力の電源としての経済的特徴は、投資が巨大、つまり固定費が高くて燃料費などの運転費が安いということです。また、原子力への懸念を持つ方が多くて、巨額の投資には大きなリスクが伴います。したがって、新設投資の回収リスクを下げる対応が必要です。今年から実行される長期脱炭素電源オークションで対応できるかどうか、ここについては見極めが必要と考えています。また、原子力には、運転後あるいは運転終了後も使用済核燃料とか廃炉とか、負のバックエンド資産が残ります。これに対応しなきゃいけない。今回の法案における廃炉拠出金は、このような負の残存資産に対応するものとして適切と考えております。
私からは以上でございます。
吉
岩
岩船由美子#4
○参考人(岩船由美子君) 東京大学生産技術研究所の岩船と申します。
こちらの資料を基に御説明させていただきます。
私の今日のお話は、GX脱炭素電源法、この議論には直接触れるものではないですけれども、一つの大きな柱が再生可能エネルギーの主力化ということですので、その文脈で、かつそれを実際に進めていくためにはどうすればいいかという視点で、山地先生と一緒ですけれども、3EプラスSという視点を重視してお話ししたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、二枚目になります。
3EプラスSの実現ですけれども、よくよく考えると、確かにこれを同時実現したいのは事実なんですけれども、やはりトレードオフがあるなと。しかも、優先順位がある。先ほどもお話ありましたけれども、やはりその安定供給をマストとして、環境も今回の、今の方向性ではマストだとすると、やはり経済性の面でどこまで負担できるかという視点で考えなくてはいけないと思います。経済的な負担をどこまで受け入れられるか、受け入れられる水準に収めるためには、やはりエネルギーシステム、電力システム全体の全体最適化、効率化が私は重要だと思っております。
三ページ目、お願いいたします。
私は、元々は山地研究室を出まして山地先生の弟子ということもありまして、各種の国の委員としても参加させていただいております。そこで、方々でこれまで言ってきたことを一通り整理してみたいとここで思いました。
まず、一つ目のポツです。費用対効果の良い順にやはり政策は進められるべきだろう。ここは、もちろん取る時間軸ですとか技術の分解に、解像度によって何がいいかというのを決めるのは非常に難しいんですけれども、長期的な見通しというのは不確実性も大きいですので、手前ではなるべく最大限確度の高い既存技術の導入を進めるべきではないかと思っております。
次の二つ目が、GXで経済が潤い、国民負担を増やすことなくカーボンニュートラルができるというのは、やはり私は幻想だと思っております。もちろん、ここは丁寧な分析は必要です。でも、恐らく確実に国民は痛みを伴うので、ここは政治的にしっかりした説明が必要ではないかと思います。カーボンニュートラルに対する国民の取組をなるべく促すような支援が必要だと思います。
三つ目です。系統運用の効率化が非常に重要だと思っております。自由化によって様々な市場が乱立しているような状況でありますけれども、市場が必ずしも適切に機能するわけではないと思います。非効率な運用になっていないか、もちろん市場の監視はたゆまなく続ける必要があるんですけれども、もっと良い運用の仕組みがないかということを常に考えるべきではないかと思います。ここで今、もうちょっと先になりますけれども、キロワットアワー、前日のスポット市場とデルタキロワット、調整力市場ですね、これを今、同時約定していこうという方向になっていますので、これは非常に効率化という観点から見ると適切だと思います。
四つ目、長期脱炭素電源オークションの導入がこれからされますと。ということは、電源確保というのは、結局のところ、まあFITもそうなんですけれども、基本、総括原価的な方向に向かっていると思います。そうしなければ、そもそも脱炭素は難しいですし、安定供給も難しい状況にあると思います。ですので、じゃ、競争して何がうれしいかということを、もう少し競争の価値というものをこの辺りで立ち止まって考えるべきではないかと思います。
次が電化です。
電化というのは、カーボンニュートラル政策にとっては非常に重要だと思うんですけれども、昨今の電気代高騰もありまして、今余り人気のないメニューになっております。ですけれども、柔軟性向上、脱燃焼という視点からは非常に重要だと思います。これは、ただ黙っていても電化は進みませんので、何らか促進のドライバーが必要かと思います。電化できる分野は電化で対応し、電化できない分野で、例えば水素ですとかそういう高いオプションを入れていくというような対応が必要かと思います。
下から二つ目、これはまた何度かこの後も述べるんですけれども、電力の市場価格をやはり小売価格に連動させるような仕組みが必要だと思います。
最後ですけれども、今は一律のエネルギー料金補助のようなかなり巨額な補助がされているわけですけれども、それも一定は必要ではあるんですけれども、やはりそのカーボンニュートラルに向かう方向を支援するようなめり張りのある政策をお願いしたいと思います。こんな感じです。
四枚目なんですけれども、これは再エネ関連に関して私がこれまで述べてきたことです。
やはり再エネ、小さいものがたくさんできる、で、事業者も本当に多数です。そういう小容量の発電設備がもう何万、何百万と増加する中、管理のためのデータベースをまずはしっかり作るべきではないかと。駄目な事業者がいれば、やはりその地域の、地元の再エネに対する風当たりというのは非常に強くなります。今、あちこちで反対運動が起こっているのも管理が不十分なものも多いからと認識しております。そういうデータベースが作ればそのデータベースを管理に生かすこともできると思いますので、是非ここはもっと進めていただきたいと思います。
先ほどマスタープランのお話もありましたけれども、基本的には、今電源は固定、電源の位置は固定で、それに対して最適なネットワークという視点でマスタープランは検討されております。ただ、本来は、ネットワークと電源配置というのはセットで全体最適の観点で私は検討されるべきではないかと思います。
これは何かといいますと、やはり需要に近いところに電源が立地誘導できると余分なネットワーク増強が要らないということがあります。もちろん、気候的に、風が強い北海道とかに再エネの賦存量がたくさんあることは分かるんですけれども、例えば千葉の辺りの洋上風力をもっと増やすとか、そういうことによって需要地に近い方向に電源を立地誘導してくるという視点も私は重要かと思っております。
太陽光発電は、やはり地面型は、かなりもう非常にその景観ですとか、あとは様々な土地利用の観点から難しくなってきておりますので、建物屋根上のPVの設置というのを後押しする制度が必要で、今そちらの方には向かっていると思います。
あとは、これも後ほど話すんですけれども、抑制ありきでの制度設計をお願いできないかと思います。太陽光の抑制が今非常に問題になっておりますが、それ自体はそこまで、それ自体が問題ではなく、抑制はなるべく避けたいんですけれども、ただ一定抑制していくことを見越した上で太陽光が入っていかないと、二〇五〇年のカーボンニュートラルにはとても届かないのではないかと思います。
四ページ目は、系統の柔軟性確保のために需要側のデマンドレスポンスが重要で、制度設計と技術開発が必要という点でございます。
ちょっと時間的にもしかしたら厳しいのかもしれないんですけれども、五ページ目には、そのカーボンニュートラル実現のための、少しでも経済性を良くするような仕組みですね、それについてリストアップしたものでございます。
ここは、まあ繰り返しになる部分もありますけれども、基本的に需要側の仕組みをうまく取り込んでいく必要があるのではないかと思います。
五ページで、これまで言っていないことで強調したいのは、スマートメーターですね。例えば、日本ではもう全ての需要家にスマートメーターが付くという、非常に価値高いわけですけれども、このデータ利用に関してはかなり制約があります。
もちろんプライバシーを懸念される需要家さんが多いことは理解できるんですけれども、ただ、そのために全く研究者ですらこのデータが扱いにくいというような状況に今なっておりますので、プライバシーには配慮しつつ、もう少しうまくデータを活用していくような方向、デジタル化にも資すると思いますので、そこを何とか進めていけないかと思います。
一番下の既存技術の徹底的な活用ということでは、これまでにもお話出ているような気もするんですけれども、従来型の電気温水器のヒートポンプ式へのリプレースですとか、既にあるヒートポンプ給湯器の昼運転化への補助、あとは建物の性能向上というのが非常に重要な視点かと思います。
六ページがその出力抑制の議論なんですけれども、こちらは当然、経済産業省さんの方でも対策の検討は進んでおります。
系統対策、連系線等の増強、供給対策、火力発電、バイオマスも含むですね、最低出力の引下げ、そして需要対策、これは電池への補助とかそういうものでございます。
ただ、非常にこちら頑張っていると思うんですけれども、それでも、特にこの春ですね、物すごく抑制量が増えて、また、もっと抑制量何とかしてくれという強い要望はあるようなんですけれども、出力抑制の抑制のための過度な費用負荷というのは、増加というのは私は避けるべきではないかと思います。
基本的な視点に立ち返れば、そもそも需給が一致しなければ不要なものは不要ですと。例えば、水力発電でも、水が多いときは水あふれちゃって使えないわけです。でも、それはもったいないとは誰も言わないわけですね。ということもあります。
PV、太陽光発電の過積載というのは、全て、ほとんど今の事業者さんみんなやっていると思います。パネル容量に対してパワコンの容量が小さくて、パワコンの容量に対してパネル容量が一・五倍とかになっているんですけど、その分というのは実は捨てているわけですね、そこをある意味。なので、事業者判断でそういうところは捨てているのに、系統側の理由で進める、捨てることに関しては物すごくネガティブな印象を持たれるということがあります。
出力抑制自体は悪ではなくて、ある意味調整力とも言えるわけです。カーボンニュートラルの実現レベルには、需要を大幅に上回るような再エネが必要です。一定程度、出力抑制前提で経済性が成立するコスト水準が必要かと思います。
それでも、ただ、まだ再エネは増やしたい、たとえ九州のようなところでも増やしていきたいというのであれば、かつコスト低下が最近止まっている感じもありますので、やはり出力抑制を含めた事業性成立のための支援というかなり高いレベルの支援が必要になるかと思われます。
次のページが、再エネ出力抑制緩和のための需要対策として、これは今年の四国電力の四月二十七日の需給バランスとスポット価格を示したものです。黄色い部分が太陽光発電です。黒い線が需要です。上の茶色い部分がこれ太陽光が抑制された部分ということになります。
私がこれで一番言いたいことは、実は、四国電力は非常に、これ中国電力もそうなんですけど、電気温水器がまだ多い。ヒートポンプ給湯器でもなくて電気温水器が実は多くて、下に数字あるんですけれども、環境省さんの統計から持ってきているんですけれども、電気温水器が一二・七%の普及率、ヒートポンプ給湯器が三割なので、夜中にそれが動いているんですね。
このグラフの中で、赤い枠で囲った部分が電気温水器、これはヒートポンプ給湯器と電気温水器両方なんですけど、の需要で、私がその出力から推計した矢印の長さが恐らく夜中に動いている部分だと思われます。これだけの、今、夜中にわざわざ動いて、しかも昼間はPV捨てているというのが四国電力さんの現状なわけです。これは四国電力さんだけじゃなくて、今、電気温水器、ヒートポンプ給湯器は基本夜に動かすように設計されていますので、これが昼間にもしシフトできれば非常に価値が高いわけです。
しかも、今、スポット価格見ると、下の図です、これ四十八こまになっていますので三十分単位の価格なんですけれども、昼間ずっとゼロ円になっているわけですね。という状況ですので、このスポット価格が適切に小売料金に連動できれば、この赤い部分の需要を、まあ最初はその制御機能ないので難しいですけれども、シフトできる可能性はあるのではないかと私は思います。
当然、電気温水器を制御付きのヒートポンプにするインセンティブを与えれば、この赤い部分というのは大分削除されて、このオレンジの、上の茶色のその部分が削減できるというようなこともあり得ると思います。
八ページになります。八ページは、需要の柔軟性向上ということで、EV、ヒートポンプ給湯器、電池の、この辺りの制御価値について申しております。
これからEV、電気自動車、ヒートポンプ給湯器たくさん入ってきますので、それらが入ってくると大型発電所数十基分の調整力になります。料金メニューによる誘導というのができると、それに、そういう機器を、小さい機器もうまく活用することができると思います。
九ページが参照にすべきと思われるカリフォルニアの例でして、カリフォルニアでは、州内の五大電力会社に対して地域ごとにダイナミックなプライシングを義務付けるような新基準を設定して、それをデータベースで価格を管理するというような仕組みがあります。こういったものを参照していくべきではないかと思います。
済みません、まとめます。
十ページが最後に申し上げたいことでして、産業政策的視点はこのとおりなんですけれども、やはりエネルギー政策的な視点は、供給対策だけじゃなくて需要対策を、それが再エネをうまく活用することになると思います。ここにあるように、これまで安定供給、安定供給と言ってきたんですけれども、需要もうまく活用して安定需給へ向かうべきではないかと思っております。
長くなりました。以上です。
この発言だけを見る →こちらの資料を基に御説明させていただきます。
私の今日のお話は、GX脱炭素電源法、この議論には直接触れるものではないですけれども、一つの大きな柱が再生可能エネルギーの主力化ということですので、その文脈で、かつそれを実際に進めていくためにはどうすればいいかという視点で、山地先生と一緒ですけれども、3EプラスSという視点を重視してお話ししたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、二枚目になります。
3EプラスSの実現ですけれども、よくよく考えると、確かにこれを同時実現したいのは事実なんですけれども、やはりトレードオフがあるなと。しかも、優先順位がある。先ほどもお話ありましたけれども、やはりその安定供給をマストとして、環境も今回の、今の方向性ではマストだとすると、やはり経済性の面でどこまで負担できるかという視点で考えなくてはいけないと思います。経済的な負担をどこまで受け入れられるか、受け入れられる水準に収めるためには、やはりエネルギーシステム、電力システム全体の全体最適化、効率化が私は重要だと思っております。
三ページ目、お願いいたします。
私は、元々は山地研究室を出まして山地先生の弟子ということもありまして、各種の国の委員としても参加させていただいております。そこで、方々でこれまで言ってきたことを一通り整理してみたいとここで思いました。
まず、一つ目のポツです。費用対効果の良い順にやはり政策は進められるべきだろう。ここは、もちろん取る時間軸ですとか技術の分解に、解像度によって何がいいかというのを決めるのは非常に難しいんですけれども、長期的な見通しというのは不確実性も大きいですので、手前ではなるべく最大限確度の高い既存技術の導入を進めるべきではないかと思っております。
次の二つ目が、GXで経済が潤い、国民負担を増やすことなくカーボンニュートラルができるというのは、やはり私は幻想だと思っております。もちろん、ここは丁寧な分析は必要です。でも、恐らく確実に国民は痛みを伴うので、ここは政治的にしっかりした説明が必要ではないかと思います。カーボンニュートラルに対する国民の取組をなるべく促すような支援が必要だと思います。
三つ目です。系統運用の効率化が非常に重要だと思っております。自由化によって様々な市場が乱立しているような状況でありますけれども、市場が必ずしも適切に機能するわけではないと思います。非効率な運用になっていないか、もちろん市場の監視はたゆまなく続ける必要があるんですけれども、もっと良い運用の仕組みがないかということを常に考えるべきではないかと思います。ここで今、もうちょっと先になりますけれども、キロワットアワー、前日のスポット市場とデルタキロワット、調整力市場ですね、これを今、同時約定していこうという方向になっていますので、これは非常に効率化という観点から見ると適切だと思います。
四つ目、長期脱炭素電源オークションの導入がこれからされますと。ということは、電源確保というのは、結局のところ、まあFITもそうなんですけれども、基本、総括原価的な方向に向かっていると思います。そうしなければ、そもそも脱炭素は難しいですし、安定供給も難しい状況にあると思います。ですので、じゃ、競争して何がうれしいかということを、もう少し競争の価値というものをこの辺りで立ち止まって考えるべきではないかと思います。
次が電化です。
電化というのは、カーボンニュートラル政策にとっては非常に重要だと思うんですけれども、昨今の電気代高騰もありまして、今余り人気のないメニューになっております。ですけれども、柔軟性向上、脱燃焼という視点からは非常に重要だと思います。これは、ただ黙っていても電化は進みませんので、何らか促進のドライバーが必要かと思います。電化できる分野は電化で対応し、電化できない分野で、例えば水素ですとかそういう高いオプションを入れていくというような対応が必要かと思います。
下から二つ目、これはまた何度かこの後も述べるんですけれども、電力の市場価格をやはり小売価格に連動させるような仕組みが必要だと思います。
最後ですけれども、今は一律のエネルギー料金補助のようなかなり巨額な補助がされているわけですけれども、それも一定は必要ではあるんですけれども、やはりそのカーボンニュートラルに向かう方向を支援するようなめり張りのある政策をお願いしたいと思います。こんな感じです。
四枚目なんですけれども、これは再エネ関連に関して私がこれまで述べてきたことです。
やはり再エネ、小さいものがたくさんできる、で、事業者も本当に多数です。そういう小容量の発電設備がもう何万、何百万と増加する中、管理のためのデータベースをまずはしっかり作るべきではないかと。駄目な事業者がいれば、やはりその地域の、地元の再エネに対する風当たりというのは非常に強くなります。今、あちこちで反対運動が起こっているのも管理が不十分なものも多いからと認識しております。そういうデータベースが作ればそのデータベースを管理に生かすこともできると思いますので、是非ここはもっと進めていただきたいと思います。
先ほどマスタープランのお話もありましたけれども、基本的には、今電源は固定、電源の位置は固定で、それに対して最適なネットワークという視点でマスタープランは検討されております。ただ、本来は、ネットワークと電源配置というのはセットで全体最適の観点で私は検討されるべきではないかと思います。
これは何かといいますと、やはり需要に近いところに電源が立地誘導できると余分なネットワーク増強が要らないということがあります。もちろん、気候的に、風が強い北海道とかに再エネの賦存量がたくさんあることは分かるんですけれども、例えば千葉の辺りの洋上風力をもっと増やすとか、そういうことによって需要地に近い方向に電源を立地誘導してくるという視点も私は重要かと思っております。
太陽光発電は、やはり地面型は、かなりもう非常にその景観ですとか、あとは様々な土地利用の観点から難しくなってきておりますので、建物屋根上のPVの設置というのを後押しする制度が必要で、今そちらの方には向かっていると思います。
あとは、これも後ほど話すんですけれども、抑制ありきでの制度設計をお願いできないかと思います。太陽光の抑制が今非常に問題になっておりますが、それ自体はそこまで、それ自体が問題ではなく、抑制はなるべく避けたいんですけれども、ただ一定抑制していくことを見越した上で太陽光が入っていかないと、二〇五〇年のカーボンニュートラルにはとても届かないのではないかと思います。
四ページ目は、系統の柔軟性確保のために需要側のデマンドレスポンスが重要で、制度設計と技術開発が必要という点でございます。
ちょっと時間的にもしかしたら厳しいのかもしれないんですけれども、五ページ目には、そのカーボンニュートラル実現のための、少しでも経済性を良くするような仕組みですね、それについてリストアップしたものでございます。
ここは、まあ繰り返しになる部分もありますけれども、基本的に需要側の仕組みをうまく取り込んでいく必要があるのではないかと思います。
五ページで、これまで言っていないことで強調したいのは、スマートメーターですね。例えば、日本ではもう全ての需要家にスマートメーターが付くという、非常に価値高いわけですけれども、このデータ利用に関してはかなり制約があります。
もちろんプライバシーを懸念される需要家さんが多いことは理解できるんですけれども、ただ、そのために全く研究者ですらこのデータが扱いにくいというような状況に今なっておりますので、プライバシーには配慮しつつ、もう少しうまくデータを活用していくような方向、デジタル化にも資すると思いますので、そこを何とか進めていけないかと思います。
一番下の既存技術の徹底的な活用ということでは、これまでにもお話出ているような気もするんですけれども、従来型の電気温水器のヒートポンプ式へのリプレースですとか、既にあるヒートポンプ給湯器の昼運転化への補助、あとは建物の性能向上というのが非常に重要な視点かと思います。
六ページがその出力抑制の議論なんですけれども、こちらは当然、経済産業省さんの方でも対策の検討は進んでおります。
系統対策、連系線等の増強、供給対策、火力発電、バイオマスも含むですね、最低出力の引下げ、そして需要対策、これは電池への補助とかそういうものでございます。
ただ、非常にこちら頑張っていると思うんですけれども、それでも、特にこの春ですね、物すごく抑制量が増えて、また、もっと抑制量何とかしてくれという強い要望はあるようなんですけれども、出力抑制の抑制のための過度な費用負荷というのは、増加というのは私は避けるべきではないかと思います。
基本的な視点に立ち返れば、そもそも需給が一致しなければ不要なものは不要ですと。例えば、水力発電でも、水が多いときは水あふれちゃって使えないわけです。でも、それはもったいないとは誰も言わないわけですね。ということもあります。
PV、太陽光発電の過積載というのは、全て、ほとんど今の事業者さんみんなやっていると思います。パネル容量に対してパワコンの容量が小さくて、パワコンの容量に対してパネル容量が一・五倍とかになっているんですけど、その分というのは実は捨てているわけですね、そこをある意味。なので、事業者判断でそういうところは捨てているのに、系統側の理由で進める、捨てることに関しては物すごくネガティブな印象を持たれるということがあります。
出力抑制自体は悪ではなくて、ある意味調整力とも言えるわけです。カーボンニュートラルの実現レベルには、需要を大幅に上回るような再エネが必要です。一定程度、出力抑制前提で経済性が成立するコスト水準が必要かと思います。
それでも、ただ、まだ再エネは増やしたい、たとえ九州のようなところでも増やしていきたいというのであれば、かつコスト低下が最近止まっている感じもありますので、やはり出力抑制を含めた事業性成立のための支援というかなり高いレベルの支援が必要になるかと思われます。
次のページが、再エネ出力抑制緩和のための需要対策として、これは今年の四国電力の四月二十七日の需給バランスとスポット価格を示したものです。黄色い部分が太陽光発電です。黒い線が需要です。上の茶色い部分がこれ太陽光が抑制された部分ということになります。
私がこれで一番言いたいことは、実は、四国電力は非常に、これ中国電力もそうなんですけど、電気温水器がまだ多い。ヒートポンプ給湯器でもなくて電気温水器が実は多くて、下に数字あるんですけれども、環境省さんの統計から持ってきているんですけれども、電気温水器が一二・七%の普及率、ヒートポンプ給湯器が三割なので、夜中にそれが動いているんですね。
このグラフの中で、赤い枠で囲った部分が電気温水器、これはヒートポンプ給湯器と電気温水器両方なんですけど、の需要で、私がその出力から推計した矢印の長さが恐らく夜中に動いている部分だと思われます。これだけの、今、夜中にわざわざ動いて、しかも昼間はPV捨てているというのが四国電力さんの現状なわけです。これは四国電力さんだけじゃなくて、今、電気温水器、ヒートポンプ給湯器は基本夜に動かすように設計されていますので、これが昼間にもしシフトできれば非常に価値が高いわけです。
しかも、今、スポット価格見ると、下の図です、これ四十八こまになっていますので三十分単位の価格なんですけれども、昼間ずっとゼロ円になっているわけですね。という状況ですので、このスポット価格が適切に小売料金に連動できれば、この赤い部分の需要を、まあ最初はその制御機能ないので難しいですけれども、シフトできる可能性はあるのではないかと私は思います。
当然、電気温水器を制御付きのヒートポンプにするインセンティブを与えれば、この赤い部分というのは大分削除されて、このオレンジの、上の茶色のその部分が削減できるというようなこともあり得ると思います。
八ページになります。八ページは、需要の柔軟性向上ということで、EV、ヒートポンプ給湯器、電池の、この辺りの制御価値について申しております。
これからEV、電気自動車、ヒートポンプ給湯器たくさん入ってきますので、それらが入ってくると大型発電所数十基分の調整力になります。料金メニューによる誘導というのができると、それに、そういう機器を、小さい機器もうまく活用することができると思います。
九ページが参照にすべきと思われるカリフォルニアの例でして、カリフォルニアでは、州内の五大電力会社に対して地域ごとにダイナミックなプライシングを義務付けるような新基準を設定して、それをデータベースで価格を管理するというような仕組みがあります。こういったものを参照していくべきではないかと思います。
済みません、まとめます。
十ページが最後に申し上げたいことでして、産業政策的視点はこのとおりなんですけれども、やはりエネルギー政策的な視点は、供給対策だけじゃなくて需要対策を、それが再エネをうまく活用することになると思います。ここにあるように、これまで安定供給、安定供給と言ってきたんですけれども、需要もうまく活用して安定需給へ向かうべきではないかと思っております。
長くなりました。以上です。
吉
松
松久保肇#6
○参考人(松久保肇君) NPO法人原子力資料情報室の松久保肇と申します。
原子力資料情報室は、一九七五年から脱原発を目指して研究活動を行っている市民シンクタンクです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
資料の方、お手元の資料をおめくりください。
本日、テーマ、GX電源法でございますけれども、大きく四点の問題点があると考えています。第一に、福島の教訓がないがしろにされているということです。
おめくりください。
今回、法改正に当たっては、国や国会は福島の被災者の声に全く耳を傾けてきませんでした。私、原子力小委員会という経産省の委員会の委員も務めていますけれども、その場でも全く福島の声は聞いていません。国策民営の果てにあったあの事故から十二年たった今でも故郷に帰ることができない人々が数万人単位でいるという中で、これは非常に大きな問題だと思います。
原子力基本法改正案では、福島事故を真摯に反省するという記述があります。であれば、今からでも遅くはないので、被災者を招いたヒアリングなど、参議院で行われてはいかがでしょうか。
おめくりください。
また、この間、国会議論を拝見していますと、運転期間制限は利用政策で導入されたと言わんばかりの答弁が繰り返されています。しかしながら、運転期間制限が福島原発事故の教訓を踏まえて安全規制として導入されたことは、当時の政府資料や答弁を見れば明らかなことです。例えば、二〇一二年の内閣官房の資料には、経年劣化等により安全上のリスクが増大することから、運転することができる期間を制限というふうに明記されています。
おめくりください。
また、二〇一二年の高市早苗議員の質問主意書に対し政府は、安全上のリスクを低減するため発電用原子炉の運転期間を制限とか、現行の制度においては運転期間を制限していない点が十分ではないというふうに答弁しています。
運転期間規制が導入された際、安全規制としてこれ導入されたことはもう明らかなことです。運転期間規制が利用政策だというのであれば、それはそれで構わないんです。でも、であれば、原子力規制委員会はそう判断した理由を示すべきだと考えます。
そもそも、世界に存在する最高齢原発、五十四年です。まだ六十年の原発は存在しません。また、例えばフランス規制当局、ASNというものありますけれども、こちら、二〇二一年の年次報告書では、原発の運転期間延長について、現時点では原子炉の五十年を超える継続運転に関する結論を導き出すことはできないとか、一部の原子炉の特殊な特徴のために現在の方法では六十年までの運転能力を実証することはできない可能性などという記述があります。
六十年超原発の審査基準まだ決まっていない中で、なぜ原子力規制委員会、六十年超の原発の劣化状況を確認できるというふうに断言できるのでしょうか。余りに前のめり過ぎるのではないでしょうか。
おめくりください。
もう一点、福島事故の大きな教訓は規制と推進の分離でした。運転期間規制は安全規制として導入されました。だから、推進から分離した規制当局が運転期間を認めるということになったわけです。
今回、法改正では、原子力規制委員会が認可していた運転期間延長を電事法に移管して、経産省が認可するというふうにしています。これは、推進と規制の分離への大きな逆行だと考えます。国際的に見ても、運転期間を認可しているのは多くが規制機関であり、それ以外の国でも規制機関が安全性を確認した上で認可しているという状況です。電事法改正案では、運転期間の認可に当たって原子力規制委員会は何ら関与しません。最低でも原子力規制委員会に何らかの関与をさせるべきだと考えます。
おめくりください。
今回、法改正の検討過程では、原子力規制庁と経済産業省が運転期間延長に関して事前に調整を行っていたことが明るみに出ました。この経緯、昨年十二月、私ども原子力資料情報室に情報提供いただいたことで明らかになったわけですけれども、その中でいろいろおかしなことが出てきています。中でも、規制庁と経産省の答弁に矛盾が出ているというところが問題だと思っています。
昨年七月以来、経産省と事前協議を規制庁は行っていたわけですけれども、その中で、経産省側から示された資料について、規制庁は、協議とは関係のないメモを受け取った資料に書いてしまったということで、経産省から再度霞ケ関駅でその資料を受け渡すという怪しげなことまでして入手して、既存のものは破棄したというふうに説明しています。ところが、経産省側は国会での答弁で、規制庁は面談時に説明した内容を書き込んで、そのメモを書き込んでしまったので、きれいなものが欲しいといって渡したというふうに説明しています。つまり、規制庁側と経産省側の答弁に矛盾が生じているわけです。どちらかが間違った説明をしていることになります。なぜこんなことになっているのでしょうか。
おめくりください。
七月二十七日に岸田首相が原子力に関する政策的課題を示すように指示した翌日、経産省は運転期間規制の改正イメージを規制庁に説明しています。その中にこのような資料がありました。運転期間規制、制限は利用政策、規制庁が提案者とならない法構成が必要、安全規制が緩んだように見えないことも大事などという記載です。内容自体もおかしく、他省庁に示すのは極めて不適切なものだと思います。実際、西村経産大臣も個人的なイメージやメモだと答弁されています。
しかしながら、経産省は、省として他省庁に他省庁が所管する法の改正を申入れする際に、担当管理職の個人的なイメージやメモを上司との相談なく勝手に説明しに行くものなのでしょうか。元々規制庁は、経産省傘下の原子力安全・保安院でした。規制庁の現在のトップファイブは全て経産省出身者となっています。であればこそ、経産省は規制庁に対して慎重な距離感が必要なはずだと考えます。規制庁はそのような口出しに対して問題視しているようにも見えません。高い独立性が求められる規制庁と推進官庁である経産省の間になれ合いの関係性があることも示しているのではないでしょうか。
電事法改正案では、運転期間延長認可は脱炭素や電力安定供給に資することが要件だというふうにされています。つまり、経産省は、脱炭素、電力安定供給にこの原発が必要だから運転期間を延長を認可するわけです。一方で、原子炉の劣化状況に、ここまでが安全とかここまでが危険という明確な境界線というのはなかなか見出しにくいところがあります。
そういった不確かさの中で、人間が総合的にいろんな状況を判断して評価することになります。こういった微妙な判断をするときに、原発が脱炭素、安定供給に必須という推進側からの圧力が存在する中で、推進側とさらになれ合いの関係がある中で、規制委は安全側の判断ができるのか、非常に疑問だと考えています。
おめくりください。
次に、時間軸の問題です。おめくりください。
世界気象機関が最近出した報告書によれば、今後五年間で世界の平均気温が産業革命前と比べて一・五度以上になることは六六%の確率で発生するというふうに報告されています。パリ協定の達成目標は実質的にほぼ不可能になったということです。極めて危機的な事態だと考えます。
おめくりください。
二〇二二年のG7で、二〇三五年までに電力部門の完全又は大部分の脱炭素化というものが合意されまして、今回のG7でも確認されました。
この間、原発の建設期間は長期化傾向にあります。中には十年を超えるものも全く珍しくありません。今回お示ししているのは原発の建設期間の中央値ですけれども、これは完成したもののみをお示ししています。建設中のものを含めると更に長期化しています。政府は二〇三〇年代前半に革新軽水炉を建設開始するという計画示していますけれども、二〇三五年の脱炭素化には原発新設は全く役に立ちません。
おめくりください。
一九九五年以降、風力、太陽光、原発の設備容量の推移を見ると、この三十年近く、風力、太陽光は著しく成長している一方で、原発は各国の強力な支援があったにもかかわらずほとんど成長していません。成長、将来の予測を見ても、風力、太陽光の飛躍的な伸びと比べて、原子力鈍いことが分かります。
なお、このグラフ、国際エネルギー機関の資料を基に作っていますけれども、国際原子力機関の資料では、近年の原発の設備容量は減少傾向にあるということがあります。
おめくりください。
新設原発はこういった問題があるわけですけれども、既設原発にも多くの問題があります。特に、多くの原発再稼働できていないということもそうですけれども、再稼働できても使用済燃料貯蔵能力という問題があるからです。原子力事業者は対策取っていますが、現状のままであれば、近い将来、各原発、貯蔵能力の限界を迎えます。つまり、再稼働しても数年でまた止まってしまうということになりかねないということです。
おめくりください。
原発、CO2排出量が比較的少ない電源だというふうにされています。しかし、CO2排出量だけで原発を選択するべきではありません。原発建て替えや運転期間延長を考えると二一〇〇年を見据える必要があるからです。気象庁によれば、日本沿岸の海面水位は上昇していき、浸水被害は増加、極端な水位の評価も必要。さらに、豪雪が増加したり、台風の強度が強まるといった可能性も指摘されています。原発立地の多くは一九七〇年までに選択されました。つまり、今から五十年前に行われたわけです。つまり、気候変動への評価は全く行われていません。
原子力基本法改正案では、原子力利用が脱炭素社会の実現に資するよう、国が措置をとる責務があるというふうに記載されています。原発が単にCO2を排出しないから脱炭素だというのは誤りだと考えます。気候変動が現実のものとして存在する以上、例えば極端気象と事故の重ね合わせや安全性、例えば原発の温排水などによる環境影響などが考慮されてしかるべきだと考えます。
おめくりください。
この間、原子力政策、高い目標を立てては失敗するということを繰り返してきています。新設は期待できず、再稼働も安全性や地元理解の観点から限定的だと思います。今回、原子力基本法では、原発推進を国の責務だというふうにしています。しかし、これでは政策の柔軟性を失うことにつながります。既にエネルギー政策基本法の中で、エネルギー安定供給や温暖化対策などは明記されているところです。原子力という単一の電源にこのような責務を明記する必要は全くないと考えます。
現行エネルギー基本計画では、二〇三〇年に原子力で二〇から二二%を賄うというふうにしていますけれども、同じ失敗を繰り返しているようにも見えます。もう原子力に政策資源を投資、浪費しているような余裕はないんだと考えます。
おめくりください。
一方、最新のIPCC報告書によれば、CO2削減効果では、太陽光、風力が圧倒的に大きく安価だということになっています。一方、原発や例えばCCS、CCUSは、高価で削減効果はそれほどないというところです。
おめくりください。
環境省の報告によれば、日本の現在の発電電力量の二倍という豊かな再エネポテンシャルが日本には存在します。また、太陽光や風力は導入が比較的短期間にできるというメリットもあります。これを使わない手はないと考えます。
おめくりください。
次に、原発のコストになります。おめくりください。
この十二年間、多くの原発が稼働しないまま、それでも維持費は電気料金に計上されて消費者が負担してきています。原発でこの間一キロワットアワーも発電しなかった事業者の原発維持費を各社の有価証券報告書から分析しました。そうしたところ、十二・六二兆円、私たち払ってきているということになります。結果、電気料金、原発維持費分上昇しているということです。今後も再稼働状況を見通せず、それでも消費者は負担を強いられているということになります。一体あとどれだけ負担させるつもりなのかということです。どこかで損切りを考えるべきだと考えます。
おめくりください。
この間、国内外で発電コスト試算が何度も行われてきています。ここでは、経産省の試算と米国の投資銀行ラザードのものを示しました。原子力の発電コストは上昇、再エネの発電コストは下落著しいことが分かります。以前から、電力会社は原発の巨額の新設コストを負担できないというふうに言ってきており、経産省は、建設費などを事業環境整備だと称して電力消費者に転嫁する方針を審議会などで示しています。
おめくりください。
他方、国のエネルギー関連の研究開発支出を見ると、一九七四年から二〇二一年の累計で十六・六兆円、そのうち原子力関連が十一兆円と、圧倒的に原子力が優遇されてきたことが分かります。事故後ある程度減少していますけれども、それでも最大の支出先はいまだ原子力であります。今後、政府はGX債で捻出した資金を用いるなどして原子力への支出を増やす方針ですけれども、原子力にそこまでの価値があるのか考えるべきだと考えます。
おめくりください。
最後に、核燃料サイクルについてお話しします。おめくりください。
政府は、高速炉サイクルが実現すれば、使用済燃料の有害度が減るまでに、そのまま処分すると十万年掛かるところを高速炉サイクルでは三百年になるのだと説明しています。
ですが、高速炉サイクルの実現には二つの要素があります。高速炉と再処理です。そしてこの二つがいずれもまだ成立していません。
高速炉は、一九六〇年代には七〇年代に実用化だというふうに言っていたものが、いまだ完成していないものです。世界で唯一高速炉が動いているロシアでは、高速炉で二十七回のナトリウム漏れ事故、十四回のナトリウム火災事故があったと報告されています。このようにハイリスクな施設を日本は許容可能なのでしょうか。
再処理にしても、一九九三年に建設が始まった六ケ所再処理工場が、一九九七年に完成するはずが、二十六回の延長を重ねていまだ完成していません。しかも、完成してもこの工場はプルサーマル後の使用済燃料、使用済MOX燃料ですね、は再処理できません。六ケ所再処理工場の事業費は現時点で十三・五兆円とされています。使用済MOX燃料を再処理する場合、これをもう一つ造る必要があるということです。
おめくりください。
高速炉は再処理、実用化できるかで、実用化できても商業的には成立可能か未知数です。MOX再処理はできても非常にコスト高です。一方、プルサーマル後に出る使用済MOX燃料の放射性毒性は通常の使用済燃料に比べて高いのが特徴です。なので、使用済燃料の十万年時点の毒性が、使用済MOX燃料の百万年時点の値とほぼ同等になっているわけです。
つまり、高速炉サイクルが実現しなければ、私たち三百年どころか百万年の使用済燃料を大量に抱え込むということになるわけです。将来世代への責任を言うのであれば、せめて高速炉サイクルの技術的、商業的な実現可能性が見えるまで再処理やプルサーマルは停止するべきだと思います。
おめくりください。結論申し上げます。
福島第一原発事故の教訓や反省をうたうのであれば、まず福島の被災者の声を聞くべきだと思います。
炉規法や電事法改正も明らかな規制の後退ですので、改正案は廃案にするべきだと思います。少なくとも、運転期間延長に当たっては規制委員会の関与を明記するべきだと考えます。
原子力基本法で原発推進を国の責務だとすることは、国の政策判断の自由度をなくすことです。
この発言だけを見る →原子力資料情報室は、一九七五年から脱原発を目指して研究活動を行っている市民シンクタンクです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
資料の方、お手元の資料をおめくりください。
本日、テーマ、GX電源法でございますけれども、大きく四点の問題点があると考えています。第一に、福島の教訓がないがしろにされているということです。
おめくりください。
今回、法改正に当たっては、国や国会は福島の被災者の声に全く耳を傾けてきませんでした。私、原子力小委員会という経産省の委員会の委員も務めていますけれども、その場でも全く福島の声は聞いていません。国策民営の果てにあったあの事故から十二年たった今でも故郷に帰ることができない人々が数万人単位でいるという中で、これは非常に大きな問題だと思います。
原子力基本法改正案では、福島事故を真摯に反省するという記述があります。であれば、今からでも遅くはないので、被災者を招いたヒアリングなど、参議院で行われてはいかがでしょうか。
おめくりください。
また、この間、国会議論を拝見していますと、運転期間制限は利用政策で導入されたと言わんばかりの答弁が繰り返されています。しかしながら、運転期間制限が福島原発事故の教訓を踏まえて安全規制として導入されたことは、当時の政府資料や答弁を見れば明らかなことです。例えば、二〇一二年の内閣官房の資料には、経年劣化等により安全上のリスクが増大することから、運転することができる期間を制限というふうに明記されています。
おめくりください。
また、二〇一二年の高市早苗議員の質問主意書に対し政府は、安全上のリスクを低減するため発電用原子炉の運転期間を制限とか、現行の制度においては運転期間を制限していない点が十分ではないというふうに答弁しています。
運転期間規制が導入された際、安全規制としてこれ導入されたことはもう明らかなことです。運転期間規制が利用政策だというのであれば、それはそれで構わないんです。でも、であれば、原子力規制委員会はそう判断した理由を示すべきだと考えます。
そもそも、世界に存在する最高齢原発、五十四年です。まだ六十年の原発は存在しません。また、例えばフランス規制当局、ASNというものありますけれども、こちら、二〇二一年の年次報告書では、原発の運転期間延長について、現時点では原子炉の五十年を超える継続運転に関する結論を導き出すことはできないとか、一部の原子炉の特殊な特徴のために現在の方法では六十年までの運転能力を実証することはできない可能性などという記述があります。
六十年超原発の審査基準まだ決まっていない中で、なぜ原子力規制委員会、六十年超の原発の劣化状況を確認できるというふうに断言できるのでしょうか。余りに前のめり過ぎるのではないでしょうか。
おめくりください。
もう一点、福島事故の大きな教訓は規制と推進の分離でした。運転期間規制は安全規制として導入されました。だから、推進から分離した規制当局が運転期間を認めるということになったわけです。
今回、法改正では、原子力規制委員会が認可していた運転期間延長を電事法に移管して、経産省が認可するというふうにしています。これは、推進と規制の分離への大きな逆行だと考えます。国際的に見ても、運転期間を認可しているのは多くが規制機関であり、それ以外の国でも規制機関が安全性を確認した上で認可しているという状況です。電事法改正案では、運転期間の認可に当たって原子力規制委員会は何ら関与しません。最低でも原子力規制委員会に何らかの関与をさせるべきだと考えます。
おめくりください。
今回、法改正の検討過程では、原子力規制庁と経済産業省が運転期間延長に関して事前に調整を行っていたことが明るみに出ました。この経緯、昨年十二月、私ども原子力資料情報室に情報提供いただいたことで明らかになったわけですけれども、その中でいろいろおかしなことが出てきています。中でも、規制庁と経産省の答弁に矛盾が出ているというところが問題だと思っています。
昨年七月以来、経産省と事前協議を規制庁は行っていたわけですけれども、その中で、経産省側から示された資料について、規制庁は、協議とは関係のないメモを受け取った資料に書いてしまったということで、経産省から再度霞ケ関駅でその資料を受け渡すという怪しげなことまでして入手して、既存のものは破棄したというふうに説明しています。ところが、経産省側は国会での答弁で、規制庁は面談時に説明した内容を書き込んで、そのメモを書き込んでしまったので、きれいなものが欲しいといって渡したというふうに説明しています。つまり、規制庁側と経産省側の答弁に矛盾が生じているわけです。どちらかが間違った説明をしていることになります。なぜこんなことになっているのでしょうか。
おめくりください。
七月二十七日に岸田首相が原子力に関する政策的課題を示すように指示した翌日、経産省は運転期間規制の改正イメージを規制庁に説明しています。その中にこのような資料がありました。運転期間規制、制限は利用政策、規制庁が提案者とならない法構成が必要、安全規制が緩んだように見えないことも大事などという記載です。内容自体もおかしく、他省庁に示すのは極めて不適切なものだと思います。実際、西村経産大臣も個人的なイメージやメモだと答弁されています。
しかしながら、経産省は、省として他省庁に他省庁が所管する法の改正を申入れする際に、担当管理職の個人的なイメージやメモを上司との相談なく勝手に説明しに行くものなのでしょうか。元々規制庁は、経産省傘下の原子力安全・保安院でした。規制庁の現在のトップファイブは全て経産省出身者となっています。であればこそ、経産省は規制庁に対して慎重な距離感が必要なはずだと考えます。規制庁はそのような口出しに対して問題視しているようにも見えません。高い独立性が求められる規制庁と推進官庁である経産省の間になれ合いの関係性があることも示しているのではないでしょうか。
電事法改正案では、運転期間延長認可は脱炭素や電力安定供給に資することが要件だというふうにされています。つまり、経産省は、脱炭素、電力安定供給にこの原発が必要だから運転期間を延長を認可するわけです。一方で、原子炉の劣化状況に、ここまでが安全とかここまでが危険という明確な境界線というのはなかなか見出しにくいところがあります。
そういった不確かさの中で、人間が総合的にいろんな状況を判断して評価することになります。こういった微妙な判断をするときに、原発が脱炭素、安定供給に必須という推進側からの圧力が存在する中で、推進側とさらになれ合いの関係がある中で、規制委は安全側の判断ができるのか、非常に疑問だと考えています。
おめくりください。
次に、時間軸の問題です。おめくりください。
世界気象機関が最近出した報告書によれば、今後五年間で世界の平均気温が産業革命前と比べて一・五度以上になることは六六%の確率で発生するというふうに報告されています。パリ協定の達成目標は実質的にほぼ不可能になったということです。極めて危機的な事態だと考えます。
おめくりください。
二〇二二年のG7で、二〇三五年までに電力部門の完全又は大部分の脱炭素化というものが合意されまして、今回のG7でも確認されました。
この間、原発の建設期間は長期化傾向にあります。中には十年を超えるものも全く珍しくありません。今回お示ししているのは原発の建設期間の中央値ですけれども、これは完成したもののみをお示ししています。建設中のものを含めると更に長期化しています。政府は二〇三〇年代前半に革新軽水炉を建設開始するという計画示していますけれども、二〇三五年の脱炭素化には原発新設は全く役に立ちません。
おめくりください。
一九九五年以降、風力、太陽光、原発の設備容量の推移を見ると、この三十年近く、風力、太陽光は著しく成長している一方で、原発は各国の強力な支援があったにもかかわらずほとんど成長していません。成長、将来の予測を見ても、風力、太陽光の飛躍的な伸びと比べて、原子力鈍いことが分かります。
なお、このグラフ、国際エネルギー機関の資料を基に作っていますけれども、国際原子力機関の資料では、近年の原発の設備容量は減少傾向にあるということがあります。
おめくりください。
新設原発はこういった問題があるわけですけれども、既設原発にも多くの問題があります。特に、多くの原発再稼働できていないということもそうですけれども、再稼働できても使用済燃料貯蔵能力という問題があるからです。原子力事業者は対策取っていますが、現状のままであれば、近い将来、各原発、貯蔵能力の限界を迎えます。つまり、再稼働しても数年でまた止まってしまうということになりかねないということです。
おめくりください。
原発、CO2排出量が比較的少ない電源だというふうにされています。しかし、CO2排出量だけで原発を選択するべきではありません。原発建て替えや運転期間延長を考えると二一〇〇年を見据える必要があるからです。気象庁によれば、日本沿岸の海面水位は上昇していき、浸水被害は増加、極端な水位の評価も必要。さらに、豪雪が増加したり、台風の強度が強まるといった可能性も指摘されています。原発立地の多くは一九七〇年までに選択されました。つまり、今から五十年前に行われたわけです。つまり、気候変動への評価は全く行われていません。
原子力基本法改正案では、原子力利用が脱炭素社会の実現に資するよう、国が措置をとる責務があるというふうに記載されています。原発が単にCO2を排出しないから脱炭素だというのは誤りだと考えます。気候変動が現実のものとして存在する以上、例えば極端気象と事故の重ね合わせや安全性、例えば原発の温排水などによる環境影響などが考慮されてしかるべきだと考えます。
おめくりください。
この間、原子力政策、高い目標を立てては失敗するということを繰り返してきています。新設は期待できず、再稼働も安全性や地元理解の観点から限定的だと思います。今回、原子力基本法では、原発推進を国の責務だというふうにしています。しかし、これでは政策の柔軟性を失うことにつながります。既にエネルギー政策基本法の中で、エネルギー安定供給や温暖化対策などは明記されているところです。原子力という単一の電源にこのような責務を明記する必要は全くないと考えます。
現行エネルギー基本計画では、二〇三〇年に原子力で二〇から二二%を賄うというふうにしていますけれども、同じ失敗を繰り返しているようにも見えます。もう原子力に政策資源を投資、浪費しているような余裕はないんだと考えます。
おめくりください。
一方、最新のIPCC報告書によれば、CO2削減効果では、太陽光、風力が圧倒的に大きく安価だということになっています。一方、原発や例えばCCS、CCUSは、高価で削減効果はそれほどないというところです。
おめくりください。
環境省の報告によれば、日本の現在の発電電力量の二倍という豊かな再エネポテンシャルが日本には存在します。また、太陽光や風力は導入が比較的短期間にできるというメリットもあります。これを使わない手はないと考えます。
おめくりください。
次に、原発のコストになります。おめくりください。
この十二年間、多くの原発が稼働しないまま、それでも維持費は電気料金に計上されて消費者が負担してきています。原発でこの間一キロワットアワーも発電しなかった事業者の原発維持費を各社の有価証券報告書から分析しました。そうしたところ、十二・六二兆円、私たち払ってきているということになります。結果、電気料金、原発維持費分上昇しているということです。今後も再稼働状況を見通せず、それでも消費者は負担を強いられているということになります。一体あとどれだけ負担させるつもりなのかということです。どこかで損切りを考えるべきだと考えます。
おめくりください。
この間、国内外で発電コスト試算が何度も行われてきています。ここでは、経産省の試算と米国の投資銀行ラザードのものを示しました。原子力の発電コストは上昇、再エネの発電コストは下落著しいことが分かります。以前から、電力会社は原発の巨額の新設コストを負担できないというふうに言ってきており、経産省は、建設費などを事業環境整備だと称して電力消費者に転嫁する方針を審議会などで示しています。
おめくりください。
他方、国のエネルギー関連の研究開発支出を見ると、一九七四年から二〇二一年の累計で十六・六兆円、そのうち原子力関連が十一兆円と、圧倒的に原子力が優遇されてきたことが分かります。事故後ある程度減少していますけれども、それでも最大の支出先はいまだ原子力であります。今後、政府はGX債で捻出した資金を用いるなどして原子力への支出を増やす方針ですけれども、原子力にそこまでの価値があるのか考えるべきだと考えます。
おめくりください。
最後に、核燃料サイクルについてお話しします。おめくりください。
政府は、高速炉サイクルが実現すれば、使用済燃料の有害度が減るまでに、そのまま処分すると十万年掛かるところを高速炉サイクルでは三百年になるのだと説明しています。
ですが、高速炉サイクルの実現には二つの要素があります。高速炉と再処理です。そしてこの二つがいずれもまだ成立していません。
高速炉は、一九六〇年代には七〇年代に実用化だというふうに言っていたものが、いまだ完成していないものです。世界で唯一高速炉が動いているロシアでは、高速炉で二十七回のナトリウム漏れ事故、十四回のナトリウム火災事故があったと報告されています。このようにハイリスクな施設を日本は許容可能なのでしょうか。
再処理にしても、一九九三年に建設が始まった六ケ所再処理工場が、一九九七年に完成するはずが、二十六回の延長を重ねていまだ完成していません。しかも、完成してもこの工場はプルサーマル後の使用済燃料、使用済MOX燃料ですね、は再処理できません。六ケ所再処理工場の事業費は現時点で十三・五兆円とされています。使用済MOX燃料を再処理する場合、これをもう一つ造る必要があるということです。
おめくりください。
高速炉は再処理、実用化できるかで、実用化できても商業的には成立可能か未知数です。MOX再処理はできても非常にコスト高です。一方、プルサーマル後に出る使用済MOX燃料の放射性毒性は通常の使用済燃料に比べて高いのが特徴です。なので、使用済燃料の十万年時点の毒性が、使用済MOX燃料の百万年時点の値とほぼ同等になっているわけです。
つまり、高速炉サイクルが実現しなければ、私たち三百年どころか百万年の使用済燃料を大量に抱え込むということになるわけです。将来世代への責任を言うのであれば、せめて高速炉サイクルの技術的、商業的な実現可能性が見えるまで再処理やプルサーマルは停止するべきだと思います。
おめくりください。結論申し上げます。
福島第一原発事故の教訓や反省をうたうのであれば、まず福島の被災者の声を聞くべきだと思います。
炉規法や電事法改正も明らかな規制の後退ですので、改正案は廃案にするべきだと思います。少なくとも、運転期間延長に当たっては規制委員会の関与を明記するべきだと考えます。
原子力基本法で原発推進を国の責務だとすることは、国の政策判断の自由度をなくすことです。
吉
松
松久保肇#8
○参考人(松久保肇君) はい、分かりました。
屋上屋を重ねる必要はないと、ここに書かせていただいているとおりの内容ですので、お読みいただければと思います。
以上になります。済みません。
この発言だけを見る →屋上屋を重ねる必要はないと、ここに書かせていただいているとおりの内容ですので、お読みいただければと思います。
以上になります。済みません。
吉
吉川沙織#9
○委員長(吉川沙織君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
小
小林一大#10
○小林一大君 自由民主党の小林一大です。
本日は質疑の機会をいただきまして、ありがとうございました。また、参考人の先生方には、それぞれのお立場より貴重な御意見いただきまして、ありがとうございました。
まず、山地参考人にお話をお伺いしたいと思いますけれども、再エネ発電事業について、今回の法案では、安全面、防災面、景観、環境への影響など、地域の懸念に対応するための再エネ特措法を改正し、事業規律の強化を行うこととしております。
こうした取組、地域と共生した再エネの導入に当たっては重要だと思いますけれども、一方で、再エネに対する投資を萎縮させないことも重要だと思っています。
政府の掲げる目標に対して事業者の取組を加速させていくことが必要と考えますが、事業規律と再エネの最大限導入のバランス、どうこれから考えていくべきと思いますか。山地参考人に伺います。
この発言だけを見る →本日は質疑の機会をいただきまして、ありがとうございました。また、参考人の先生方には、それぞれのお立場より貴重な御意見いただきまして、ありがとうございました。
まず、山地参考人にお話をお伺いしたいと思いますけれども、再エネ発電事業について、今回の法案では、安全面、防災面、景観、環境への影響など、地域の懸念に対応するための再エネ特措法を改正し、事業規律の強化を行うこととしております。
こうした取組、地域と共生した再エネの導入に当たっては重要だと思いますけれども、一方で、再エネに対する投資を萎縮させないことも重要だと思っています。
政府の掲げる目標に対して事業者の取組を加速させていくことが必要と考えますが、事業規律と再エネの最大限導入のバランス、どうこれから考えていくべきと思いますか。山地参考人に伺います。
山
山地憲治#11
○参考人(山地憲治君) 御質問ありがとうございます。
事業規律、非常に重要なことと考えておりますので、先生もそこはお考えだと思うんですけど、ただ、それが今後の再エネの新しい展開に阻害要因になるんじゃないかと、そういう御懸念かと思います。
私は、事業規律は維持しながらも、例えば再エネを増やしていく方策、先ほどちょっと屋根の上の太陽電池とありましたけど、これに関してはむしろ買取り価格を上げるという対応をしましたし、あるいは洋上風力の開発においては、セントラル方式という言い方もしていますけれども、政府がある意味区域を指定して事業の整備環境をつくる、あるいは協議体をつくるとか、あるいは系統との接続のところでも一体として考えるとか、そういう事業環境整備という方も進めていっておりますので、事業規律を保ちながら再エネを増やしていくという対応は、今も行われていますし、今後も注意深くその点に配慮しながら進めていけばいいんではないかと考えております。
以上です。
この発言だけを見る →事業規律、非常に重要なことと考えておりますので、先生もそこはお考えだと思うんですけど、ただ、それが今後の再エネの新しい展開に阻害要因になるんじゃないかと、そういう御懸念かと思います。
私は、事業規律は維持しながらも、例えば再エネを増やしていく方策、先ほどちょっと屋根の上の太陽電池とありましたけど、これに関してはむしろ買取り価格を上げるという対応をしましたし、あるいは洋上風力の開発においては、セントラル方式という言い方もしていますけれども、政府がある意味区域を指定して事業の整備環境をつくる、あるいは協議体をつくるとか、あるいは系統との接続のところでも一体として考えるとか、そういう事業環境整備という方も進めていっておりますので、事業規律を保ちながら再エネを増やしていくという対応は、今も行われていますし、今後も注意深くその点に配慮しながら進めていけばいいんではないかと考えております。
以上です。
小
小林一大#12
○小林一大君 次に、系統整備についてお聞かせをいただきたいと思いますけれども、再エネの適地と大消費地が離れている我が国では、系統の整備は本当に必要だというふうに思います。
今回の法案でも、安定供給の確保の観点から、特に重要な送電線のうち、再エネの利用の促進に資するものについて資金調達環境の整備が措置されておりますけれども、山地参考人の系統整備の更なる加速化に向けた取組について何かお考えがあれば教えてください。
この発言だけを見る →今回の法案でも、安定供給の確保の観点から、特に重要な送電線のうち、再エネの利用の促進に資するものについて資金調達環境の整備が措置されておりますけれども、山地参考人の系統整備の更なる加速化に向けた取組について何かお考えがあれば教えてください。
山
山地憲治#13
○参考人(山地憲治君) ありがとうございます。
系統整備非常に重要だということは、私の最初の冒頭の意見の中でも申し上げました。
そのときにちょっと時間がなかったので余り触れられませんでしたけれども、系統混雑のために系統の利用を抑制しているというルールがありますけれども、その部分を、例えば、一回線が使えなくてもちゃんと需給バランス取れるというようなところで一回線の余裕を持っているんだけれども、その部分も日頃から一部は使っていこうじゃないか、もし事故が起こったら対応をしていく、あるいは、そういうのをコネクト・アンド・マネージ、まず接続させておいてその後で系統混雑においてマネージしていくというやり方です。ノンファーム型の接続ということで対応をしていく。これは今後の情報社会でいろんなアジャイルな制御が可能になっていきますから、いけます。
もう一つは、費用便益分析、マスタープランがそうなんですけれども、やはり系統整備、費用が掛かりますけれども、便益についてもちゃんと評価をして、費用便益分析をして、費用を上回る便益が期待できる分、しかも、それは例えば温暖化対策のような場合ですと、全国民で賦課金方式で負担するとか、そういうことを進めていく。そういうことも今までもやってきたし、今回の法案の中で更にそれを充実させていく、そういう対応をしていると考えております。
この発言だけを見る →系統整備非常に重要だということは、私の最初の冒頭の意見の中でも申し上げました。
そのときにちょっと時間がなかったので余り触れられませんでしたけれども、系統混雑のために系統の利用を抑制しているというルールがありますけれども、その部分を、例えば、一回線が使えなくてもちゃんと需給バランス取れるというようなところで一回線の余裕を持っているんだけれども、その部分も日頃から一部は使っていこうじゃないか、もし事故が起こったら対応をしていく、あるいは、そういうのをコネクト・アンド・マネージ、まず接続させておいてその後で系統混雑においてマネージしていくというやり方です。ノンファーム型の接続ということで対応をしていく。これは今後の情報社会でいろんなアジャイルな制御が可能になっていきますから、いけます。
もう一つは、費用便益分析、マスタープランがそうなんですけれども、やはり系統整備、費用が掛かりますけれども、便益についてもちゃんと評価をして、費用便益分析をして、費用を上回る便益が期待できる分、しかも、それは例えば温暖化対策のような場合ですと、全国民で賦課金方式で負担するとか、そういうことを進めていく。そういうことも今までもやってきたし、今回の法案の中で更にそれを充実させていく、そういう対応をしていると考えております。
小
小林一大#14
○小林一大君 ありがとうございました。
先ほどの参考人の御説明の中では出てこなかったですけれども、立地地域の理解についてお伺いをしたいと思います。
今回の原子力基本法改正案では、国や事業者が防災対策など地域の課題の解決に向けた取組を推進していく責務を負うことは明記されましたけれども、その具体策までは示されていません。
うちの地元にも柏崎刈羽原子力発電所ありますけれども、立地地域が求めているのは、避難道路の整備や防災拠点施設の整備など地域の実情に応じた防災対策の更なる充実、そして立地地域の経済の活性化や、福祉、教育など暮らしの基盤づくりに、地域を支える一員であるとの自覚を持って国や事業者も取り組んでいただきたいということだと思います。
この点について、長年原子力政策に携わってこられたお立場から、政府の取組をどのように評価して、今後の課題はどこにあるのか、お考えか、山地参考人にお伺いをします。
この発言だけを見る →先ほどの参考人の御説明の中では出てこなかったですけれども、立地地域の理解についてお伺いをしたいと思います。
今回の原子力基本法改正案では、国や事業者が防災対策など地域の課題の解決に向けた取組を推進していく責務を負うことは明記されましたけれども、その具体策までは示されていません。
うちの地元にも柏崎刈羽原子力発電所ありますけれども、立地地域が求めているのは、避難道路の整備や防災拠点施設の整備など地域の実情に応じた防災対策の更なる充実、そして立地地域の経済の活性化や、福祉、教育など暮らしの基盤づくりに、地域を支える一員であるとの自覚を持って国や事業者も取り組んでいただきたいということだと思います。
この点について、長年原子力政策に携わってこられたお立場から、政府の取組をどのように評価して、今後の課題はどこにあるのか、お考えか、山地参考人にお伺いをします。
山
山地憲治#15
○参考人(山地憲治君) この問題、やっぱり地域の方の理解を得つつ進めていく。その電源開発、あるいはそれに関係する様々な設備を建てていく中で、やっぱり地域が振興して活性化していくと、そういう施策、今までも進めてきたわけですけれども、そこは非常に重要なところだと考えています。
だから、単に発電設備あるいはそれに関する設備を造っていくというだけじゃなくて、それを通して地域が発展していく、それを例えば地域と事業者の間で、あるいは国も介在して、相談していく場をつくるとか、そういうことが今までも議論の中では出てきておりますし、これは別に法律に定めなくてもやれることですし、今後も進めていく。だから、地域の発展とともにエネルギーシステムの拡充を図っていく。非常に重要なポイントだと考えております。
この発言だけを見る →だから、単に発電設備あるいはそれに関する設備を造っていくというだけじゃなくて、それを通して地域が発展していく、それを例えば地域と事業者の間で、あるいは国も介在して、相談していく場をつくるとか、そういうことが今までも議論の中では出てきておりますし、これは別に法律に定めなくてもやれることですし、今後も進めていく。だから、地域の発展とともにエネルギーシステムの拡充を図っていく。非常に重要なポイントだと考えております。
小
小林一大#16
○小林一大君 加えて、関連して、今度は立地地域の方々だけでなく、電気の利用者である都市部の方々にも原子力の価値や必要性を理解いただきたいというふうに立地地域の人間としては思っています。
しかし、原子力がなくなると安定供給や価格がどうなってしまうのかや、一方で原子力の利用に伴うリスクにはどんなものがあるのか、こうした点は特に発電所が身近にない地域の皆さんにはイメージがしにくい面もあろうかと思います。
これまでエネルギーの国民理解に携わってこられた御経験から、山地参考人、都市部を含めた消費者に原子力の必要性、メリット、デメリットを的確に御理解いただく上で、どのような説明の仕方やコミュニケーションの在り方が必要になるとお考えか、教えてください。
この発言だけを見る →しかし、原子力がなくなると安定供給や価格がどうなってしまうのかや、一方で原子力の利用に伴うリスクにはどんなものがあるのか、こうした点は特に発電所が身近にない地域の皆さんにはイメージがしにくい面もあろうかと思います。
これまでエネルギーの国民理解に携わってこられた御経験から、山地参考人、都市部を含めた消費者に原子力の必要性、メリット、デメリットを的確に御理解いただく上で、どのような説明の仕方やコミュニケーションの在り方が必要になるとお考えか、教えてください。
山
山地憲治#17
○参考人(山地憲治君) この問題も昔からある問題でして、例えば東京に住んでいる我々が使っている電気が新潟や福島から送られてきている、あるいはそれ以外の遠くから送られてきている、それに対する東京で電気を使用する我々が十分理解しなきゃいけないんですけれども、そこが不足していることは確かだと思います。
これまでもそういうことに関していろいろな説明の努力をしてきたわけですけれども、更にその電源地域と消費地域との間の対話を促進していく、情報を共有していく、そういうことは引き続き重要だと思っております。
この発言だけを見る →これまでもそういうことに関していろいろな説明の努力をしてきたわけですけれども、更にその電源地域と消費地域との間の対話を促進していく、情報を共有していく、そういうことは引き続き重要だと思っております。
小
小林一大#18
○小林一大君 ありがとうございます。
続きまして、岩船参考人にお話を伺いたいと思います。
岩船参考人からの御説明のページの四ページにもありましたけれども、再エネの発電設備は小規模なものが全国各地に多数存在をして、それを網羅的に把握して管理して、事業規律を強化していくことが重要だと、データベース化することが重要だというお話をお伺いをさせていただきました。
加えて、再エネ発電事業の実施には、土地開発などに関する法令など様々な法令を遵守する必要があるため、関係省庁や自治体などとの連携も欠かせないというふうに思います。一方で、現時点においては、関係省庁や自治体が横断的に活用できるシステムの構築がまだ十分ではないというふうに思います。
データベースの活用を含め、関係省庁や自治体との更なる連携強化に向けて今後どのように対応していくべきか、岩船参考人の御見解をお伺いします。
この発言だけを見る →続きまして、岩船参考人にお話を伺いたいと思います。
岩船参考人からの御説明のページの四ページにもありましたけれども、再エネの発電設備は小規模なものが全国各地に多数存在をして、それを網羅的に把握して管理して、事業規律を強化していくことが重要だと、データベース化することが重要だというお話をお伺いをさせていただきました。
加えて、再エネ発電事業の実施には、土地開発などに関する法令など様々な法令を遵守する必要があるため、関係省庁や自治体などとの連携も欠かせないというふうに思います。一方で、現時点においては、関係省庁や自治体が横断的に活用できるシステムの構築がまだ十分ではないというふうに思います。
データベースの活用を含め、関係省庁や自治体との更なる連携強化に向けて今後どのように対応していくべきか、岩船参考人の御見解をお伺いします。
岩
岩船由美子#19
○参考人(岩船由美子君) 御質問ありがとうございます。
この点に関しましては、大量小委の委員会等でもかなり前から指摘したつもりなんですけれども、やはり、何というんですかね、その管理のためのシステムつくるというところにきちんとした予算が充てられていない気がしています。
もちろん、ホームページの拡充ですとか、その辺りは取組はされているんですけれども、かなりその事務コストも膨大になっているような気もしますので、少しそこは前倒しできちんとした予算を付けた上で全国管理するものをつくるべきだと私は思いますし、それによって、日本はそこまでは進んでいないんですけれども、例えばアメリカなどでは再生可能エネルギーのリアルタイムな発電量等もかなり公開の方向に進んでいますので、そういうものと連動して、もっと活用可能性も広がると思いますので、まずはしっかりした予算を付けていただいて管理システムをつくる。
かつ、もう一つ思っているのは、その市民からの、地元の方からの声を吸い上げるような仕組み。もちろん、今もあるんですけれども、ホームページのところ、サイトにあるんですけれども、そういうものがもっと利用しやすくなるような仕組みで、例えば柵がない施設を報告していただくとか、そういうようなことがやりやすくなるようなことを目指すべきではないかと思います。それは、エネルギー分野の人だけでは駄目で、恐らく情報系の人たちと議論しながらいい仕組みをつくることが私は重要ではないかと思っております。
以上です。
この発言だけを見る →この点に関しましては、大量小委の委員会等でもかなり前から指摘したつもりなんですけれども、やはり、何というんですかね、その管理のためのシステムつくるというところにきちんとした予算が充てられていない気がしています。
もちろん、ホームページの拡充ですとか、その辺りは取組はされているんですけれども、かなりその事務コストも膨大になっているような気もしますので、少しそこは前倒しできちんとした予算を付けた上で全国管理するものをつくるべきだと私は思いますし、それによって、日本はそこまでは進んでいないんですけれども、例えばアメリカなどでは再生可能エネルギーのリアルタイムな発電量等もかなり公開の方向に進んでいますので、そういうものと連動して、もっと活用可能性も広がると思いますので、まずはしっかりした予算を付けていただいて管理システムをつくる。
かつ、もう一つ思っているのは、その市民からの、地元の方からの声を吸い上げるような仕組み。もちろん、今もあるんですけれども、ホームページのところ、サイトにあるんですけれども、そういうものがもっと利用しやすくなるような仕組みで、例えば柵がない施設を報告していただくとか、そういうようなことがやりやすくなるようなことを目指すべきではないかと思います。それは、エネルギー分野の人だけでは駄目で、恐らく情報系の人たちと議論しながらいい仕組みをつくることが私は重要ではないかと思っております。
以上です。
小
小林一大#20
○小林一大君 ありがとうございます。
先ほど来、系統整備の話、山地参考人にもお伺いをいたしましたし、先ほど岩船参考人からもいただきました。
偏在する再エネを大需要地に送電するために本当に必要だと思いますが、一方で、先ほどもちらりとお話しいただきましたけど、再エネが多く入るエリアにデータセンターなど大きな需要を逆に立地誘導できれば、増強が必要となる系統を効率化することも考えられると思います。また、新設には費用も時間も掛かることから、今ある系統を有効に使うことが本当に重要だと思いますが、今ある系統の有効活用や、電源、需要の立地誘導をどのように進めていくべきか、岩船参考人の御意見をお伺いします。
この発言だけを見る →先ほど来、系統整備の話、山地参考人にもお伺いをいたしましたし、先ほど岩船参考人からもいただきました。
偏在する再エネを大需要地に送電するために本当に必要だと思いますが、一方で、先ほどもちらりとお話しいただきましたけど、再エネが多く入るエリアにデータセンターなど大きな需要を逆に立地誘導できれば、増強が必要となる系統を効率化することも考えられると思います。また、新設には費用も時間も掛かることから、今ある系統を有効に使うことが本当に重要だと思いますが、今ある系統の有効活用や、電源、需要の立地誘導をどのように進めていくべきか、岩船参考人の御意見をお伺いします。
岩
岩船由美子#21
○参考人(岩船由美子君) これもすぐにできることではないんですけれども、例えば一つの方法として価格シグナルで誘導するという方法もあると思います。
今議論、今進められている発電側課金も、元々は立地誘導的な観点もあった課金方法なんですけれども、更にもっと言うと、ネットワーク上で地点別に料金を決めていく、しかもそれが時間別に変わっていくみたいなところで、需要が少ないところはその価格が、何ですかね、安くなってしまうわけですね。そういうふうに、そういう地点別の料金みたいなものがうまく稼働すると、もう少し立地誘導の方向に向かう可能性はあるかなと思います。
ただ、土地の安い部分、賦存量の大きいところと需要地に近いところってどうしてもその土地代とかが高くなると思いますので、限界はあると思うんですけれども、そこは、洋上風力の場合、あれほど大規模なものであれば、ある程度国としてここがいい地域だというような縛り方はできると思うんですけれども、太陽光は本当に難しいとは思うんですけれども、そこはやっぱり補助のめり張りを付けていく。さっきの屋根上に関しては賦課金、あっ、賦課金じゃないですね、もうちょっと、FIT上げましたというような話もありますので、そういうようなめり張りを付けていくことが私は重要ではないかと思います。都市型には厚く手当てすると、屋根上には手当てすると、そういうことです。
この発言だけを見る →今議論、今進められている発電側課金も、元々は立地誘導的な観点もあった課金方法なんですけれども、更にもっと言うと、ネットワーク上で地点別に料金を決めていく、しかもそれが時間別に変わっていくみたいなところで、需要が少ないところはその価格が、何ですかね、安くなってしまうわけですね。そういうふうに、そういう地点別の料金みたいなものがうまく稼働すると、もう少し立地誘導の方向に向かう可能性はあるかなと思います。
ただ、土地の安い部分、賦存量の大きいところと需要地に近いところってどうしてもその土地代とかが高くなると思いますので、限界はあると思うんですけれども、そこは、洋上風力の場合、あれほど大規模なものであれば、ある程度国としてここがいい地域だというような縛り方はできると思うんですけれども、太陽光は本当に難しいとは思うんですけれども、そこはやっぱり補助のめり張りを付けていく。さっきの屋根上に関しては賦課金、あっ、賦課金じゃないですね、もうちょっと、FIT上げましたというような話もありますので、そういうようなめり張りを付けていくことが私は重要ではないかと思います。都市型には厚く手当てすると、屋根上には手当てすると、そういうことです。
小
小林一大#22
○小林一大君 電力の需給バランスのお話、最後に御説明をいただきましたけれども、電気が余る時間帯に再エネの発電が抑制されることもあります。今後、更なる再エネ大量導入のためにも、こうした再エネの発電量の抑制を低減することは重要な取組だというふうに御説明をいただきました。
このためには、系統整備に加えて、例えば日中の太陽光が余る時間帯に需要を創出するなどによる、需要をシフトする、いわゆるディマンドリスポンスと呼ばれる取組など需要側の対策を更に大胆に推し進めていくことが重要とのことでありますけれども、この点に関して政府が改めてどのように取り組んでいくべきか、岩船参考人の御見解をお聞かせください。
この発言だけを見る →このためには、系統整備に加えて、例えば日中の太陽光が余る時間帯に需要を創出するなどによる、需要をシフトする、いわゆるディマンドリスポンスと呼ばれる取組など需要側の対策を更に大胆に推し進めていくことが重要とのことでありますけれども、この点に関して政府が改めてどのように取り組んでいくべきか、岩船参考人の御見解をお聞かせください。
岩
岩船由美子#23
○参考人(岩船由美子君) 去年から分散資源の活用に関する議論というのは実は経済産業省さんの方でもスタートしておりまして、私もその委員を務めさせていただいております。
これまで、デマンドレスポンスは高圧、特高といった産業需要のような大きいものがターゲットだったわけなんですけれども、今後は、先ほど途中でも説明しましたように、電気自動車ですとかヒートポンプ給湯器のような小さい低圧リソースをうまく活用していくことが重要で、今はそれが市場取引できる環境にないわけですね。そこをどうアグリゲートしてうまく市場に取り込んでいって取引をするか。取引する前には、途中で申しましたように、小売価格をうまく設計することによって、そういうものを活用できるような、需要家側が活用したくなるようなインセンティブをつくっていくことが私は重要だと思います。
ダイナミックのプライシングまでいかなくても、少なくとも昼間安い価格で夕方と朝高い価格というのは、小売事業者さんにとっても本来はその方が望ましい状況にもう既になってきていると思います。そういう料金メニューをうまくつくっていくことが重要ではないか。少なくとも、それを用意して、小売事業者さんに用意していただいて、選ぶか選ばないかは最終的には需要家さんの判断ですけれども、そういうものをまずは整備していくようなルールを作ることが重要ではないかと思います。
以上です。
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ダイナミックのプライシングまでいかなくても、少なくとも昼間安い価格で夕方と朝高い価格というのは、小売事業者さんにとっても本来はその方が望ましい状況にもう既になってきていると思います。そういう料金メニューをうまくつくっていくことが重要ではないか。少なくとも、それを用意して、小売事業者さんに用意していただいて、選ぶか選ばないかは最終的には需要家さんの判断ですけれども、そういうものをまずは整備していくようなルールを作ることが重要ではないかと思います。
以上です。
小
小林一大#24
○小林一大君 岩船参考人、ありがとうございました。
そろそろ時間になりましたので、最後、済みません、松久保参考人には御質問できず、申し訳ございませんでした。
お三方、ありがとうございました。
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お三方、ありがとうございました。
村
村田享子#25
○村田享子君 立憲民主・社民の村田享子です。
今日は、参考人の皆様、貴重なお話をどうもありがとうございます。
私、まず山地参考人にお聞きをいたします。
山地参考人のお話の中で、今回この法案の中でも、この原子力発電所の運転期間というのをやっぱりどう考えていくのかというのがこの委員会でもテーマになっています。山地参考人からは、この運転期間原則四十年というのは非科学性がある、科学的観点から疑問があるといったお話ございましたが、山地参考人から見たこの運転期間というのはどういうふうなお考えなのか、教えていただければと思います。
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私、まず山地参考人にお聞きをいたします。
山地参考人のお話の中で、今回この法案の中でも、この原子力発電所の運転期間というのをやっぱりどう考えていくのかというのがこの委員会でもテーマになっています。山地参考人からは、この運転期間原則四十年というのは非科学性がある、科学的観点から疑問があるといったお話ございましたが、山地参考人から見たこの運転期間というのはどういうふうなお考えなのか、教えていただければと思います。
山
山地憲治#26
○参考人(山地憲治君) 御質問ありがとうございます。
発電所、原子力発電所を造る、運用する、しかし、定期検査をする、悪いところは補修していく、取り替える。例えば、PWRですと蒸気発生器のような大きなものも取り替えていますし、BWRでも原子炉圧力容器の中の炉心部のところの構造物を取り替えたこともある、そういう保守とか修理をしていくわけですね。定期的にそれで安全を確認していく。
今回の法案でいうと、炉規法の方の中に残っている三十年運転、それ以降は十年以内にチェックしていく、そういうことで私は運転期間を定めていくというのが基本だと考えております。単に時間経過で四十年というのは余りにも乱暴な議論だったと私は考えております。
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今回の法案でいうと、炉規法の方の中に残っている三十年運転、それ以降は十年以内にチェックしていく、そういうことで私は運転期間を定めていくというのが基本だと考えております。単に時間経過で四十年というのは余りにも乱暴な議論だったと私は考えております。
村
村田享子#27
○村田享子君 ありがとうございます。
あわせて、山地参考人に原子力発電に関わるコストについてお聞きをしたいんですけれども、先ほど松久保参考人の方からは、原子力発電には巨額なコストが掛かるというお話もありました。山地参考人のお話の中でも、やっぱり原子力発電所は新設の投資の最初のコストが掛かる、動かしたらコストは安いというようなお話がございましたが、トータルで見てきたときに、山地参考人が今原子力発電のコスト、どういうふうなお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
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山
山地憲治#28
○参考人(山地憲治君) まず、新設とそれから既設の再稼働と、これ両方分けて考える必要がある。
既設の分については、安全対策を強化して、ほとんどの部分、既に投資済みです。つまり、サンクコストになっているわけですので、それ、今から掛かるコストじゃないわけですよね。もちろんそれもありますけどね、運転開始までに。だから、その部分を考えると、既設に関しては圧倒的に私は経済性は高いと考える。
それから、じゃ、新設はどうか。確かに、ヨーロッパのEPRなんて十年以上掛かって建設しているというところがある。建設期間が長いということは巨額の資金を投入しますから、利子もありますし、当然コストが上がります。ただ一方で、例えば韓国がアブダビに造ったPWRは非常に短い、まあ短いといっても標準的な時間ですね、今までの経過、それで造れている。そういうケースもある。ケース・バイ・ケースである。
きちんと工期を守って造れれば、私は投資回収年か運転期間にもよりますけれども、それで十分回収できる経済性を今も原子力が持っていると思っております。
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それから、じゃ、新設はどうか。確かに、ヨーロッパのEPRなんて十年以上掛かって建設しているというところがある。建設期間が長いということは巨額の資金を投入しますから、利子もありますし、当然コストが上がります。ただ一方で、例えば韓国がアブダビに造ったPWRは非常に短い、まあ短いといっても標準的な時間ですね、今までの経過、それで造れている。そういうケースもある。ケース・バイ・ケースである。
きちんと工期を守って造れれば、私は投資回収年か運転期間にもよりますけれども、それで十分回収できる経済性を今も原子力が持っていると思っております。
村
村田享子#29
○村田享子君 あともう一つ、山地参考人にお聞きをしたいんですけれども、山地参考人は大学で原子力工学を学ばれてずっと原子力の研究をされてきたということで、今週新聞報道があったんですけれども、日本の企業が海に浮かぶ浮体式の原子力発電所の開発プロジェクトに参画をするといったニュースがございました。
新聞記事の中では、こういった浮体式の原子力発電所は地震の影響を受けにくいであるとか、また陸上の原子力発電所に比べると建設費用を下げられるといったことも載っていたんですけれども、山地参考人、この浮体式原子力発電所についてどうお考えなのか、教えてください。
この発言だけを見る →新聞記事の中では、こういった浮体式の原子力発電所は地震の影響を受けにくいであるとか、また陸上の原子力発電所に比べると建設費用を下げられるといったことも載っていたんですけれども、山地参考人、この浮体式原子力発電所についてどうお考えなのか、教えてください。