牧野たかおの発言 (憲法審査会)

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○牧野たかお君 自民党の牧野たかおです。
 参議院の緊急集会について、私の見解を申し上げます。
 参議院の法制局からの説明や審査会での議論を通じまして、私は、国会召集ができない場合に緊急事態が発生したとき、できる限り民主政治を徹底するための暫定的な対応として参議院による緊急集会の規定を設けたというふうに、という趣旨があるというふうに受け止めました。参議院の緊急集会をめぐる四つの大きな論点についても、その趣旨を踏まえて考えるべきだと思います。
 第一に、条文上明示されている衆議院が解散されたときというのは、それほど長くない期間の一時的な衆議院議員の不存在の例示でもあると考えます。したがって、任期満了後の衆議院議員の不存在も解釈により緊急集会に含まれると考えます。
 第二に、緊急集会を開く期間については、解散が衆議院議員の不存在の例示ということであれば、特別国会が開催されるまでの最長七十日間であると考えます。
 第三に、参議院の緊急集会を求めることができるのは内閣だけであり、参議院が自発的に集会を行うことができないと考えます。ただし、昭和三十年改正による国会法百一条の規定では、参議院議員は当該案件に関連のあるものに限り議案を発議することができるとされており、国の最高機関の一翼を占める参議院の位置付けを踏まえるならば、議員が発議できる議案の範囲については事実上広いものであると捉えることができると思います。
 第四に、緊急集会の権能の範囲については、それほど長くない期間の衆議院議員の不存在を念頭に、民主政治を徹底させるという趣旨を踏まえれば、国会の権能の全てに及ぶとの考えの下、特別会の召集を待つことができない程度の即時に対応すべきものに限り、広く認められると考えます。
 一方、参議院の緊急集会を超えた事態が発生したときに、憲法に条文がないエマージェンシーパワーに委ねることには民主政治の視点からの議論が必要だと考えます。
 早急に結論を得るべき論点の一つは、解散後七十日間を超えて国会を召集できないほどの緊急事態が発生しているときでも参議院の緊急集会で対応するのか、あるいは議員任期の特例を設けるかということだと思います。
 憲法学者の中には、七十日間に縛られず、衆議院総選挙及び国会の召集がこうした事態の収束まで延長できるという考えもありますが、その一方で、憲法五十四条の解釈については条文の文言どおりに解釈すべきという学者の意見もあります。
 いざというときに議論をしているということはできませんので、国会議員がこの場に集まることができるかどうかも分かりません。世界で起きている今の厳しい現実を踏まえ、起こり得る最悪の事態に備えて、憲法に対する考えをはっきりさせることが今求められていると思います。今こそ、参議院としてしっかり議論を深め、憲法にこの緊急集会をどう位置付けるかという結論を得るべきと考えます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 牧野たかお

speaker_id: 26614

日付: 2023-04-12

院: 参議院

会議名: 憲法審査会