憲法審査会
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会
会議録情報#0
令和五年四月十二日(水曜日)
午後一時七分開会
─────────────
委員の異動
四月五日
辞任 補欠選任
神谷 政幸君 松山 政司君
山本 啓介君 進藤金日子君
新妻 秀規君 矢倉 克夫君
四月十一日
辞任 補欠選任
松川 るい君 吉井 章君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 中曽根弘文君
幹 事
浅尾慶一郎君
片山さつき君
堀井 巌君
牧野たかお君
山本 順三君
熊谷 裕人君
杉尾 秀哉君
西田 実仁君
音喜多 駿君
大塚 耕平君
山添 拓君
委 員
青山 繁晴君
赤池 誠章君
臼井 正一君
衛藤 晟一君
加藤 明良君
小林 一大君
古庄 玄知君
佐藤 正久君
進藤金日子君
中西 祐介君
松下 新平君
松山 政司君
丸川 珠代君
山田 宏君
山谷えり子君
吉井 章君
石川 大我君
打越さく良君
小西 洋之君
古賀 千景君
辻元 清美君
福島みずほ君
佐々木さやか君
矢倉 克夫君
安江 伸夫君
山本 香苗君
浅田 均君
東 徹君
猪瀬 直樹君
礒崎 哲史君
舟山 康江君
仁比 聡平君
山本 太郎君
事務局側
憲法審査会事務
局長 加賀谷ちひろ君
法制局側
法制局長 川崎 政司君
─────────────
本日の会議に付した案件
○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基
本法制に関する調査
(憲法に対する考え方について(参議院の緊急
集会について))
─────────────
この発言だけを見る →午後一時七分開会
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委員の異動
四月五日
辞任 補欠選任
神谷 政幸君 松山 政司君
山本 啓介君 進藤金日子君
新妻 秀規君 矢倉 克夫君
四月十一日
辞任 補欠選任
松川 るい君 吉井 章君
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出席者は左のとおり。
会 長 中曽根弘文君
幹 事
浅尾慶一郎君
片山さつき君
堀井 巌君
牧野たかお君
山本 順三君
熊谷 裕人君
杉尾 秀哉君
西田 実仁君
音喜多 駿君
大塚 耕平君
山添 拓君
委 員
青山 繁晴君
赤池 誠章君
臼井 正一君
衛藤 晟一君
加藤 明良君
小林 一大君
古庄 玄知君
佐藤 正久君
進藤金日子君
中西 祐介君
松下 新平君
松山 政司君
丸川 珠代君
山田 宏君
山谷えり子君
吉井 章君
石川 大我君
打越さく良君
小西 洋之君
古賀 千景君
辻元 清美君
福島みずほ君
佐々木さやか君
矢倉 克夫君
安江 伸夫君
山本 香苗君
浅田 均君
東 徹君
猪瀬 直樹君
礒崎 哲史君
舟山 康江君
仁比 聡平君
山本 太郎君
事務局側
憲法審査会事務
局長 加賀谷ちひろ君
法制局側
法制局長 川崎 政司君
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本日の会議に付した案件
○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基
本法制に関する調査
(憲法に対する考え方について(参議院の緊急
集会について))
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中
中曽根弘文#1
○会長(中曽根弘文君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、憲法に対する考え方についてのうち、参議院の緊急集会について委員間の意見交換を所要一時間三十分を目途に行います。
発言を希望される方は、氏名標をお立ていただき、会長の指名を受けた後、御発言願います。
発言が終わりましたら、氏名標を横にお戻しください。
一回の発言時間は各五分以内でお述べいただき、法制局に答弁を求める場合は、答弁を含め五分以内といたします。
発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、発言を希望される方は氏名標をお立てください。
牧野たかお君。
この発言だけを見る →日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、憲法に対する考え方についてのうち、参議院の緊急集会について委員間の意見交換を所要一時間三十分を目途に行います。
発言を希望される方は、氏名標をお立ていただき、会長の指名を受けた後、御発言願います。
発言が終わりましたら、氏名標を横にお戻しください。
一回の発言時間は各五分以内でお述べいただき、法制局に答弁を求める場合は、答弁を含め五分以内といたします。
発言時間につきましては、経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らしますので、あらかじめ御承知願います。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、発言を希望される方は氏名標をお立てください。
牧野たかお君。
牧
牧野たかお#2
○牧野たかお君 自民党の牧野たかおです。
参議院の緊急集会について、私の見解を申し上げます。
参議院の法制局からの説明や審査会での議論を通じまして、私は、国会召集ができない場合に緊急事態が発生したとき、できる限り民主政治を徹底するための暫定的な対応として参議院による緊急集会の規定を設けたというふうに、という趣旨があるというふうに受け止めました。参議院の緊急集会をめぐる四つの大きな論点についても、その趣旨を踏まえて考えるべきだと思います。
第一に、条文上明示されている衆議院が解散されたときというのは、それほど長くない期間の一時的な衆議院議員の不存在の例示でもあると考えます。したがって、任期満了後の衆議院議員の不存在も解釈により緊急集会に含まれると考えます。
第二に、緊急集会を開く期間については、解散が衆議院議員の不存在の例示ということであれば、特別国会が開催されるまでの最長七十日間であると考えます。
第三に、参議院の緊急集会を求めることができるのは内閣だけであり、参議院が自発的に集会を行うことができないと考えます。ただし、昭和三十年改正による国会法百一条の規定では、参議院議員は当該案件に関連のあるものに限り議案を発議することができるとされており、国の最高機関の一翼を占める参議院の位置付けを踏まえるならば、議員が発議できる議案の範囲については事実上広いものであると捉えることができると思います。
第四に、緊急集会の権能の範囲については、それほど長くない期間の衆議院議員の不存在を念頭に、民主政治を徹底させるという趣旨を踏まえれば、国会の権能の全てに及ぶとの考えの下、特別会の召集を待つことができない程度の即時に対応すべきものに限り、広く認められると考えます。
一方、参議院の緊急集会を超えた事態が発生したときに、憲法に条文がないエマージェンシーパワーに委ねることには民主政治の視点からの議論が必要だと考えます。
早急に結論を得るべき論点の一つは、解散後七十日間を超えて国会を召集できないほどの緊急事態が発生しているときでも参議院の緊急集会で対応するのか、あるいは議員任期の特例を設けるかということだと思います。
憲法学者の中には、七十日間に縛られず、衆議院総選挙及び国会の召集がこうした事態の収束まで延長できるという考えもありますが、その一方で、憲法五十四条の解釈については条文の文言どおりに解釈すべきという学者の意見もあります。
いざというときに議論をしているということはできませんので、国会議員がこの場に集まることができるかどうかも分かりません。世界で起きている今の厳しい現実を踏まえ、起こり得る最悪の事態に備えて、憲法に対する考えをはっきりさせることが今求められていると思います。今こそ、参議院としてしっかり議論を深め、憲法にこの緊急集会をどう位置付けるかという結論を得るべきと考えます。
以上です。
この発言だけを見る →参議院の緊急集会について、私の見解を申し上げます。
参議院の法制局からの説明や審査会での議論を通じまして、私は、国会召集ができない場合に緊急事態が発生したとき、できる限り民主政治を徹底するための暫定的な対応として参議院による緊急集会の規定を設けたというふうに、という趣旨があるというふうに受け止めました。参議院の緊急集会をめぐる四つの大きな論点についても、その趣旨を踏まえて考えるべきだと思います。
第一に、条文上明示されている衆議院が解散されたときというのは、それほど長くない期間の一時的な衆議院議員の不存在の例示でもあると考えます。したがって、任期満了後の衆議院議員の不存在も解釈により緊急集会に含まれると考えます。
第二に、緊急集会を開く期間については、解散が衆議院議員の不存在の例示ということであれば、特別国会が開催されるまでの最長七十日間であると考えます。
第三に、参議院の緊急集会を求めることができるのは内閣だけであり、参議院が自発的に集会を行うことができないと考えます。ただし、昭和三十年改正による国会法百一条の規定では、参議院議員は当該案件に関連のあるものに限り議案を発議することができるとされており、国の最高機関の一翼を占める参議院の位置付けを踏まえるならば、議員が発議できる議案の範囲については事実上広いものであると捉えることができると思います。
第四に、緊急集会の権能の範囲については、それほど長くない期間の衆議院議員の不存在を念頭に、民主政治を徹底させるという趣旨を踏まえれば、国会の権能の全てに及ぶとの考えの下、特別会の召集を待つことができない程度の即時に対応すべきものに限り、広く認められると考えます。
一方、参議院の緊急集会を超えた事態が発生したときに、憲法に条文がないエマージェンシーパワーに委ねることには民主政治の視点からの議論が必要だと考えます。
早急に結論を得るべき論点の一つは、解散後七十日間を超えて国会を召集できないほどの緊急事態が発生しているときでも参議院の緊急集会で対応するのか、あるいは議員任期の特例を設けるかということだと思います。
憲法学者の中には、七十日間に縛られず、衆議院総選挙及び国会の召集がこうした事態の収束まで延長できるという考えもありますが、その一方で、憲法五十四条の解釈については条文の文言どおりに解釈すべきという学者の意見もあります。
いざというときに議論をしているということはできませんので、国会議員がこの場に集まることができるかどうかも分かりません。世界で起きている今の厳しい現実を踏まえ、起こり得る最悪の事態に備えて、憲法に対する考えをはっきりさせることが今求められていると思います。今こそ、参議院としてしっかり議論を深め、憲法にこの緊急集会をどう位置付けるかという結論を得るべきと考えます。
以上です。
中
杉
杉尾秀哉#4
○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾秀哉です。
前回の本審査会では、参議院法制局が提示する緊急集会の四つの論点について私たちの会派の見解を申し上げました。また、与党を始めとした各会派からも私たちと同じ問題意識や考え方が近い憲法解釈も示されていまして、大変有意義な意見交換だったと考えます。中でも特筆すべきは、緊急集会に関する論点整理、検討は急務という意見で、今後、参考人質疑も含めて議論を更に深めていく必要があると思います。
なお、前回私が触れました憲法制定時の金森大臣の答弁、戦前の反省から、民主政治を徹底させ国民の権利を十分に擁護するため、万年議会である参議院に国会代替機能を定めたという緊急集会の根本趣旨は衆議院ではほとんど議論されておりません。こうしたいわゆる七十日間限定説のような改憲ありきの意図的かつ便宜的な解釈論とは、私たち参議院は一線を画すべきことを申し添えさせていただきます。
その上で、先週の議論を踏まえて、私からは衆議院議員の任期満了後の緊急集会の可否について更に申し上げたいと思います。
先週、私たちの会派の打越委員から、高見上智大名誉教授のもちろん解釈、それから土井京大教授、只野一橋大教授の類推解釈、これらを紹介しながら、二院制の下での参議院の存在理由でもある緊急集会の重大な機能及び参議院の権威に懸けて、任期満了後も緊急集会は開催できる旨の説明がありました。
これについて、先週、自民党の山本筆頭幹事から、衆議院の解散というのは衆議院議員の不在の例であり、制定経緯の第三回交渉で衆議院の解散等の事情によりの等が日本政府側から示されていること、あるいはまた、貴族院での質疑で金森大臣が改選期云々という答弁をされたことからしますと、任期満了による衆議院の不在を含めていると解することも可能だという、こうした注目すべき発言もございました。
ここで山本筆頭が述べられたとおり、緊急集会制度の立法経緯に照らせば、当時、日本政府が衆議院の解散以外の国会を召集できない場合についても想定し、検討していたことは明白であります。としますと、任期満了後にも緊急集会が可能だというもちろん解釈や類推解釈の法的正当性が一層明らかであること、また、任期満了の場合であっても、五十四条三項の衆議院の事後同意が担保されていること、さらに、土井教授が指摘するように、議院が存在しない状況で緊急集会を認めなければ内閣が独断で必要な措置を講ずる事態を招きかねないこと、こうしたことを考えますと、憲法五十四条二項を衆議院の任期満了後の緊急集会も可能と解することは立憲主義とも符合するというふうに考えております。
これについて、公明党、佐々木さやか委員は、前回、現実問題として緊急集会で対応するほかないのではないか、緊急の場合、参議院の緊急集会は全国民の代表として行政権に対する民主的コントロールに及ぼす重要な役割を担うもので、国民の基本的人権を保障し、行政権の濫用を防ぐためにも緊急集会が果たすべき役割は極めて重い、こういう発言をされました。これらの見解には私たちも深く賛同するものであります。
そこで、最後に、法的問題について参議院法制局長に伺います。
仮に衆議院議員の任期満了後も緊急集会を開催できるという憲法解釈に立った場合、現行の国会法の条文改正は必要になるんでしょうか、どうでしょうか。
この発言だけを見る →前回の本審査会では、参議院法制局が提示する緊急集会の四つの論点について私たちの会派の見解を申し上げました。また、与党を始めとした各会派からも私たちと同じ問題意識や考え方が近い憲法解釈も示されていまして、大変有意義な意見交換だったと考えます。中でも特筆すべきは、緊急集会に関する論点整理、検討は急務という意見で、今後、参考人質疑も含めて議論を更に深めていく必要があると思います。
なお、前回私が触れました憲法制定時の金森大臣の答弁、戦前の反省から、民主政治を徹底させ国民の権利を十分に擁護するため、万年議会である参議院に国会代替機能を定めたという緊急集会の根本趣旨は衆議院ではほとんど議論されておりません。こうしたいわゆる七十日間限定説のような改憲ありきの意図的かつ便宜的な解釈論とは、私たち参議院は一線を画すべきことを申し添えさせていただきます。
その上で、先週の議論を踏まえて、私からは衆議院議員の任期満了後の緊急集会の可否について更に申し上げたいと思います。
先週、私たちの会派の打越委員から、高見上智大名誉教授のもちろん解釈、それから土井京大教授、只野一橋大教授の類推解釈、これらを紹介しながら、二院制の下での参議院の存在理由でもある緊急集会の重大な機能及び参議院の権威に懸けて、任期満了後も緊急集会は開催できる旨の説明がありました。
これについて、先週、自民党の山本筆頭幹事から、衆議院の解散というのは衆議院議員の不在の例であり、制定経緯の第三回交渉で衆議院の解散等の事情によりの等が日本政府側から示されていること、あるいはまた、貴族院での質疑で金森大臣が改選期云々という答弁をされたことからしますと、任期満了による衆議院の不在を含めていると解することも可能だという、こうした注目すべき発言もございました。
ここで山本筆頭が述べられたとおり、緊急集会制度の立法経緯に照らせば、当時、日本政府が衆議院の解散以外の国会を召集できない場合についても想定し、検討していたことは明白であります。としますと、任期満了後にも緊急集会が可能だというもちろん解釈や類推解釈の法的正当性が一層明らかであること、また、任期満了の場合であっても、五十四条三項の衆議院の事後同意が担保されていること、さらに、土井教授が指摘するように、議院が存在しない状況で緊急集会を認めなければ内閣が独断で必要な措置を講ずる事態を招きかねないこと、こうしたことを考えますと、憲法五十四条二項を衆議院の任期満了後の緊急集会も可能と解することは立憲主義とも符合するというふうに考えております。
これについて、公明党、佐々木さやか委員は、前回、現実問題として緊急集会で対応するほかないのではないか、緊急の場合、参議院の緊急集会は全国民の代表として行政権に対する民主的コントロールに及ぼす重要な役割を担うもので、国民の基本的人権を保障し、行政権の濫用を防ぐためにも緊急集会が果たすべき役割は極めて重い、こういう発言をされました。これらの見解には私たちも深く賛同するものであります。
そこで、最後に、法的問題について参議院法制局長に伺います。
仮に衆議院議員の任期満了後も緊急集会を開催できるという憲法解釈に立った場合、現行の国会法の条文改正は必要になるんでしょうか、どうでしょうか。
川
川崎政司#5
○法制局長(川崎政司君) お答えいたします。
衆議院議員の任期満了後の総選挙の場合の参議院の緊急集会の可否につきましては、様々な議論のあるところであり、先生方において御議論の上、御判断される問題であると思っております。
その上で、仮に任期満了後の衆議院総選挙の場合の緊急集会について、憲法上可能であるとの見解を取るのであれば、現行の国会法では、文言上、緊急集会を開くことができる場合を衆議院解散時に限定するような規定は設けられていないことから、国会法を改正する必要はないとの理解が可能ではないかと考えているところでございます。
この発言だけを見る →衆議院議員の任期満了後の総選挙の場合の参議院の緊急集会の可否につきましては、様々な議論のあるところであり、先生方において御議論の上、御判断される問題であると思っております。
その上で、仮に任期満了後の衆議院総選挙の場合の緊急集会について、憲法上可能であるとの見解を取るのであれば、現行の国会法では、文言上、緊急集会を開くことができる場合を衆議院解散時に限定するような規定は設けられていないことから、国会法を改正する必要はないとの理解が可能ではないかと考えているところでございます。
杉
杉尾秀哉#6
○杉尾秀哉君 今お聞きいただきましたように、国会法の解釈で対応可能ということであります。
私たちの会派は、憲法五十四条二項の解釈により衆議院の任期満了後も緊急集会が可能というふうに考えますけれども、その解釈と両立するものとして、国会法や公選法の改正により任期満了前に必ず総選挙を実施するという制度改革案があることをこれまでの本審査会でも何度も指摘させていただいております。どうか皆様も御検討をよろしくお願いいたします。
以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →私たちの会派は、憲法五十四条二項の解釈により衆議院の任期満了後も緊急集会が可能というふうに考えますけれども、その解釈と両立するものとして、国会法や公選法の改正により任期満了前に必ず総選挙を実施するという制度改革案があることをこれまでの本審査会でも何度も指摘させていただいております。どうか皆様も御検討をよろしくお願いいたします。
以上です。ありがとうございました。
中
安
安江伸夫#8
○安江伸夫君 公明党の安江伸夫です。
現在、衆議院の憲法審査会において、緊急事態に関する論点整理が進み、とりわけ議員の任期延長に関する議論が詰められている状況にあります。
我々参議院としては、こうした衆議院の議論を踏まえつつも、それに過度に引きずられることなく、一つ一つの議論を整理していくことが重要と考えます。すなわち、緊急事態における現行憲法下での課題は何か、問題への対応として議員の任期延長等の憲法改正まで要するのかといった事柄について丁寧な議論が必要なことは言うまでもありません。仮に我々が衆議院の論議を追随するようなことがあっては、それこそ参議院は不要との議論にもつながり得るのであり、まさにこの憲法審査会での審議を通じて良識の府としての矜持を示し、責任を果たすべきものと考えます。
さて、参議院法制局から緊急集会をめぐる論点が説明されているところです。まずは、これらの論点の一部についての意見を述べます。
第一に、任期満了による総選挙の場合の緊急集会の可否についてですが、肯定的に捉えることに理があるものと考えます。確かに文理上は衆議院が解散されたときと明記してあります。しかし、かといって、任期満了に伴って衆議院が不存在となり、かつ何らかの事情で選挙を行うことができない場合において、その必要性があるのに緊急集会を行わないとすれば、国会の機能が停止してしまいます。もし仮にそうだとすれば、長谷部恭男先生が指摘されるように、内閣が緊急事態の法理に依拠するなどして単独で必要な措置を講じる事態を招きかねないという懸念も生じ、それこそ憲法が想定しない事態ともいうべきではないでしょうか。
緊急集会は、まさに衆議院の不存在の状況において、緊急の必要があるときに国会の機能を維持して民主的な統制を維持するために設けられたものであり、任期満了の際も開会できると解するべきではないでしょうか。
第二に、緊急集会が開くことができる期間についても議論があります。文理上、衆議院解散・総選挙を経て特別会が召集されるまでの最長七十日間とも読めますが、第一の論点でも言及したように、緊急集会が衆議院の不存在という緊急事態において国会の機能を維持することに意義があると理解する立場からは、緊急の必要が継続する限り開催できると理解することが妥当ではないでしょうか。もっとも、緊急集会が二院制の例外中の例外であることから、あくまでもその機能は暫定的なものであり、可及的速やかに総選挙を実施し、原則の状態に復帰させることが憲法上の要請であることは言うまでもありません。
第三に、これは問題提起にとどまりますが、参議院の緊急集会の権限の範囲を憲法論としてどのように捉えるべきでしょうか。議員の任期延長の議論も、これをどう捉えるかによって結論が異なってくるものと考えております。すなわち、文理上は緊急集会の開会は内閣が求めることになっていることに加えて、臨時会と異なって、議員による招集の要求もできません。また、緊急集会があくまで二院制の例外として暫定的な機能であることにも鑑みれば、国会と同等の権限を認めることは困難ではないかとの議論があるところです。
この点、現行の国会法九十九条一項が緊急集会は総理が案件を示して請求することとし、同法百一条や百二条は緊急集会で議員が発議できる案件や請願は総理が示した案件に関連あるものに限るとしています。こうした規定が、こうした規律が憲法上の要請であって、法改正等によってもその範囲を拡大できないとすれば、どういった問題が考えられるでしょうか。とりわけこの点についての議論を本審査会において深めることができればと考えております。
このほか、本日のテーマではないため別の機会に譲りますが、仮に衆議院議員の任期延長を論ずるとしても、参議院議員の任期延長はどういうことになるかということも論点整理されるべきです。参議院の半数が任期満了を迎えつつ、何らかの事情で選挙ができない場合も理論上は想定され、例えば衆議院及び参議院の半数が存在する状態をどう考えるべきでしょうか。
また、緊急事態の対応の一つに緊急政令、緊急財産処分に類する規定の要否が論じられるところですが、我が党といたしましては、消極の立場を取ります。明治憲法から現在の憲法になった際、民主的統制を強化するために旧来の緊急勅令や緊急財産処分の規定はなくなり、言わばその代替として参議院の緊急集会の制度が創設された経緯などを踏まえますと、緊急政令等の規定の憲法としての許容性には疑義があるものと考えます。また、法に基づく政令委任や予備費などで措置可能であることから、必要性にも乏しいものと考えております。
以上で私の発言を終わります。
この発言だけを見る →現在、衆議院の憲法審査会において、緊急事態に関する論点整理が進み、とりわけ議員の任期延長に関する議論が詰められている状況にあります。
我々参議院としては、こうした衆議院の議論を踏まえつつも、それに過度に引きずられることなく、一つ一つの議論を整理していくことが重要と考えます。すなわち、緊急事態における現行憲法下での課題は何か、問題への対応として議員の任期延長等の憲法改正まで要するのかといった事柄について丁寧な議論が必要なことは言うまでもありません。仮に我々が衆議院の論議を追随するようなことがあっては、それこそ参議院は不要との議論にもつながり得るのであり、まさにこの憲法審査会での審議を通じて良識の府としての矜持を示し、責任を果たすべきものと考えます。
さて、参議院法制局から緊急集会をめぐる論点が説明されているところです。まずは、これらの論点の一部についての意見を述べます。
第一に、任期満了による総選挙の場合の緊急集会の可否についてですが、肯定的に捉えることに理があるものと考えます。確かに文理上は衆議院が解散されたときと明記してあります。しかし、かといって、任期満了に伴って衆議院が不存在となり、かつ何らかの事情で選挙を行うことができない場合において、その必要性があるのに緊急集会を行わないとすれば、国会の機能が停止してしまいます。もし仮にそうだとすれば、長谷部恭男先生が指摘されるように、内閣が緊急事態の法理に依拠するなどして単独で必要な措置を講じる事態を招きかねないという懸念も生じ、それこそ憲法が想定しない事態ともいうべきではないでしょうか。
緊急集会は、まさに衆議院の不存在の状況において、緊急の必要があるときに国会の機能を維持して民主的な統制を維持するために設けられたものであり、任期満了の際も開会できると解するべきではないでしょうか。
第二に、緊急集会が開くことができる期間についても議論があります。文理上、衆議院解散・総選挙を経て特別会が召集されるまでの最長七十日間とも読めますが、第一の論点でも言及したように、緊急集会が衆議院の不存在という緊急事態において国会の機能を維持することに意義があると理解する立場からは、緊急の必要が継続する限り開催できると理解することが妥当ではないでしょうか。もっとも、緊急集会が二院制の例外中の例外であることから、あくまでもその機能は暫定的なものであり、可及的速やかに総選挙を実施し、原則の状態に復帰させることが憲法上の要請であることは言うまでもありません。
第三に、これは問題提起にとどまりますが、参議院の緊急集会の権限の範囲を憲法論としてどのように捉えるべきでしょうか。議員の任期延長の議論も、これをどう捉えるかによって結論が異なってくるものと考えております。すなわち、文理上は緊急集会の開会は内閣が求めることになっていることに加えて、臨時会と異なって、議員による招集の要求もできません。また、緊急集会があくまで二院制の例外として暫定的な機能であることにも鑑みれば、国会と同等の権限を認めることは困難ではないかとの議論があるところです。
この点、現行の国会法九十九条一項が緊急集会は総理が案件を示して請求することとし、同法百一条や百二条は緊急集会で議員が発議できる案件や請願は総理が示した案件に関連あるものに限るとしています。こうした規定が、こうした規律が憲法上の要請であって、法改正等によってもその範囲を拡大できないとすれば、どういった問題が考えられるでしょうか。とりわけこの点についての議論を本審査会において深めることができればと考えております。
このほか、本日のテーマではないため別の機会に譲りますが、仮に衆議院議員の任期延長を論ずるとしても、参議院議員の任期延長はどういうことになるかということも論点整理されるべきです。参議院の半数が任期満了を迎えつつ、何らかの事情で選挙ができない場合も理論上は想定され、例えば衆議院及び参議院の半数が存在する状態をどう考えるべきでしょうか。
また、緊急事態の対応の一つに緊急政令、緊急財産処分に類する規定の要否が論じられるところですが、我が党といたしましては、消極の立場を取ります。明治憲法から現在の憲法になった際、民主的統制を強化するために旧来の緊急勅令や緊急財産処分の規定はなくなり、言わばその代替として参議院の緊急集会の制度が創設された経緯などを踏まえますと、緊急政令等の規定の憲法としての許容性には疑義があるものと考えます。また、法に基づく政令委任や予備費などで措置可能であることから、必要性にも乏しいものと考えております。
以上で私の発言を終わります。
中
浅
浅田均#10
○浅田均君 参議院の緊急集会について意見を述べます。
参議院の緊急集会は、衆議院が解散されたとき、国会の機能をどう維持するのかという議論です。これは、私たちが言う緊急事態のごく一部の話でしかありません。司法機能も行政機能も立法機能も喪失した事態さえ想定しておく必要があると思いますが、私たちは現実的な緊急事態条項を条文化しました。しかし同時に、関連する現行憲法の問題点も解決する必要があります。
以下、問題点を指摘します。
令和三年五月十九日の当審査会で、私は、現行憲法の成立の過程と憲法条文の関連について、特に九条の成立過程について発言しました。今回は、まず九条に関することで、条文以外で私が問題であると思う点を三点指摘したいと思います。
一点目は、主権、国家主権に関してです。
現行憲法は、前文で、ここに主権が国民に存することを宣言し、ソブリン・パワー・リザイズ・ウイズ・ザ・ピープルと、主権在民について述べていますが、国家主権、ソブリン・パワー・オア・ソブリンティーそのものについては何も書かれていません。これは、国連憲章二条一項にある加盟国の主権平等の原則、ザ・プリンシプル・オブ・ジ・イコーリティー・オブ・オール・イッツ・メンバーズと同じだと考えられますが、世界中の国が国家主権を持っているということを述べているだけで、肝腎の主権、国家主権が何であるかは何も記載がありません。
ウェストファリア条約によって初めて成立した主権国家体制、つまり、国家より上位の権力を認めず、ここでは国連等の国際機関は除外しておきます、国家間が対等な立場に置かれることを前提とした国家間関係は今も生きているということになります。この主権国家は、一、国境により他国と区別された領土を持つ、二、領土内統治については排他的権利を持つ、三、他国とは対等ということであり、だからロシアのウクライナ侵略は認められないということになります。
二点目は、独立という言葉です。
国家の独立があるから国家主権が成立します。主権があり、他国と対等だから自由があります。ところが、現行憲法にはこの独立という言葉がありません。他方、自衛隊法では、「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、」、自衛隊法三条、とあり、我が国の独立を守るという目的が明記されています。ここで、この独立と平和は言わば対立概念であり、どうバランスさせていくかは国家にとって重要問題です。
そこで、考えなければならないのが国際法と憲法の関係です。これが三点目ですが、前回議論の延長になります。
憲法九十八条二項は、「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。」とありますが、現行憲法の起草時に芦田小委員長と鈴木義男委員らの努力により成文化されたと言われていますが、このとき彼らが国連憲章等の国際法をどれだけ理解していたのか不明です。
一九五一年九月、日本はサンフランシスコ講和条約を結び、独立を回復しますが、同時に、吉田茂内閣総理大臣とディーン・アチソン米国務長官との間で交換された公文には、サンフランシスコ講和条約の効力発生と同時に、日本国は、国際連合が国際連合憲章に従って取るいかなる行動についても同憲章第二条に掲げる義務を引き受けることになると書かれてあります。
この交換公文が要求しているのは、日本が国連に加盟する五年前から国連に加盟したのと同様の義務を果たさなければならないということであり、現に、この公文を根拠に一九五四年二月に日本国における国連地位協定が日本と朝鮮国連軍参加九か国との間で締結され、現在に至っています。つまり、日本は、国連に加盟する前から国連の集団安全保障体制に組み込まれ、国連憲章に従って集団安全保障上の義務を果たしていたのです。
集団安全保障の話をしましたが、緊急事態が要求しているのは、カール・シュミットが言う例外状態において誰が何をどのように守るべきかの議論です。電磁パルス攻撃、サイバーテロから隕石の衝突まで、例外状態リスクはカール・シュミットの時代とは比較にならないほど大きくなっています。いかにして例外状態を法秩序につなぎ止めることができるのかという議論が不可欠です。
以上で終わります。
この発言だけを見る →参議院の緊急集会は、衆議院が解散されたとき、国会の機能をどう維持するのかという議論です。これは、私たちが言う緊急事態のごく一部の話でしかありません。司法機能も行政機能も立法機能も喪失した事態さえ想定しておく必要があると思いますが、私たちは現実的な緊急事態条項を条文化しました。しかし同時に、関連する現行憲法の問題点も解決する必要があります。
以下、問題点を指摘します。
令和三年五月十九日の当審査会で、私は、現行憲法の成立の過程と憲法条文の関連について、特に九条の成立過程について発言しました。今回は、まず九条に関することで、条文以外で私が問題であると思う点を三点指摘したいと思います。
一点目は、主権、国家主権に関してです。
現行憲法は、前文で、ここに主権が国民に存することを宣言し、ソブリン・パワー・リザイズ・ウイズ・ザ・ピープルと、主権在民について述べていますが、国家主権、ソブリン・パワー・オア・ソブリンティーそのものについては何も書かれていません。これは、国連憲章二条一項にある加盟国の主権平等の原則、ザ・プリンシプル・オブ・ジ・イコーリティー・オブ・オール・イッツ・メンバーズと同じだと考えられますが、世界中の国が国家主権を持っているということを述べているだけで、肝腎の主権、国家主権が何であるかは何も記載がありません。
ウェストファリア条約によって初めて成立した主権国家体制、つまり、国家より上位の権力を認めず、ここでは国連等の国際機関は除外しておきます、国家間が対等な立場に置かれることを前提とした国家間関係は今も生きているということになります。この主権国家は、一、国境により他国と区別された領土を持つ、二、領土内統治については排他的権利を持つ、三、他国とは対等ということであり、だからロシアのウクライナ侵略は認められないということになります。
二点目は、独立という言葉です。
国家の独立があるから国家主権が成立します。主権があり、他国と対等だから自由があります。ところが、現行憲法にはこの独立という言葉がありません。他方、自衛隊法では、「自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務とし、」、自衛隊法三条、とあり、我が国の独立を守るという目的が明記されています。ここで、この独立と平和は言わば対立概念であり、どうバランスさせていくかは国家にとって重要問題です。
そこで、考えなければならないのが国際法と憲法の関係です。これが三点目ですが、前回議論の延長になります。
憲法九十八条二項は、「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。」とありますが、現行憲法の起草時に芦田小委員長と鈴木義男委員らの努力により成文化されたと言われていますが、このとき彼らが国連憲章等の国際法をどれだけ理解していたのか不明です。
一九五一年九月、日本はサンフランシスコ講和条約を結び、独立を回復しますが、同時に、吉田茂内閣総理大臣とディーン・アチソン米国務長官との間で交換された公文には、サンフランシスコ講和条約の効力発生と同時に、日本国は、国際連合が国際連合憲章に従って取るいかなる行動についても同憲章第二条に掲げる義務を引き受けることになると書かれてあります。
この交換公文が要求しているのは、日本が国連に加盟する五年前から国連に加盟したのと同様の義務を果たさなければならないということであり、現に、この公文を根拠に一九五四年二月に日本国における国連地位協定が日本と朝鮮国連軍参加九か国との間で締結され、現在に至っています。つまり、日本は、国連に加盟する前から国連の集団安全保障体制に組み込まれ、国連憲章に従って集団安全保障上の義務を果たしていたのです。
集団安全保障の話をしましたが、緊急事態が要求しているのは、カール・シュミットが言う例外状態において誰が何をどのように守るべきかの議論です。電磁パルス攻撃、サイバーテロから隕石の衝突まで、例外状態リスクはカール・シュミットの時代とは比較にならないほど大きくなっています。いかにして例外状態を法秩序につなぎ止めることができるのかという議論が不可欠です。
以上で終わります。
中
礒
礒崎哲史#12
○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
意見を述べさせていただきます。
前回に引き続き、緊急集会について議論を積み重ねていくことは大変意義のあることと考えます。そして、こうした議論を重ねていくに当たって、どのような緊急的な事態の発生においても、国会の機能、例えば立法機能や予算議決機能、行政統制機能を確保していくこと、緊急事態対処措置に対する国会統制を担保することが何よりも重要であるとの認識に立ち、党内、また私自身も様々な議論を積み重ねてきております。
その意味において、衆議院の解散等の事由により衆議院がおらず、国に緊急の事態が発生した際に、国会機能維持の一つとして五十四条の第二項に参議院の緊急集会の規定が置かれていることは非常に重要なことと考えます。一方で、緊急集会に関する規定は、二院制の例外であることから、その運用についてどこまで許容され得るのかについて丁寧に議論を重ねていく必要があると考えます。
加えて、現行の緊急集会は、国会法百二条の二において、緊急の案件が全て議決されたときは、議長は緊急集会が終わったことを宣言するとあることから、仮に国会の一般的な権能を代行させようとすると、国会法との関係において緊急集会の性格が変化してしまうことに注意が必要であると考えます。
その上で、前回の参議院法制局の説明や各委員の発言にもあるとおり、緊急集会の期間については議論の余地があると考えます。また、期間に関しては、それ単体のみならず、緊急集会に与えられる権能の範囲、議員が発議できる議案の範囲にも大きく関わってくるものと考えます。
集会の期間については、衆議院解散後、総選挙までの四十日間と特別集会、特別召集までの三十日間の計七十日間が限界との考え方もありますし、事態の収束までできるとの説があることは承知しているところです。
では、七十日以上を可能とした場合、その期限の上限とは一体どの程度になるのか。仮に緊急的な事態の収束までとした場合、それはどの程度を想定しておけばよいのか。半年か一年か、それ以上か。また、過去の事例においては暫定予算を審議したとのことでありましたが、仮に長期の対応が必要となった場合、その臨時予算の期間としてどの程度まで許容されるのか。
また、第五十四条第三項には、前項のただし書の緊急集会においてとられた措置は臨時のものであって、次の国会開会の後十日以内に衆議院の同意がない場合、その効力を失うとあります。この条文によれば、緊急集会はあくまで臨時の措置であり、長期間を想定していないと理解するのが自然であると考えていますが、仮に緊急事態が長期にわたり、次年度予算の議決が必要になった場合に、一年間に及ぶ予算の議決は許容されるのか、あくまで臨時の対応とする場合、短期間の臨時の予算を繰り返し議決することは可能なのか、また五十四条三項に規定される衆議院による国会同意が得られない状況の中で繰り返しの議決は成立するのかなど、緊急集会の権能、議員発議の範囲等、緊急集会を開くことができる期間において緊急に備えるために検討すべき点は多岐にわたります。
以上、申し上げた論点において、緊急集会があくまで臨時対応であり、長期間への対応が困難とした場合、更に国会機能を維持する策について議論を深めていく必要があると考え、今般、日本維新の会、有志の会、国民民主党の三党派にて合意書を結び、まず衆議院の議員任期延長について提案をさせていただいているところです。本内容に関しての説明は割愛をいたしますが、その根幹は、いかなる緊急事態においても国会機能を維持し、権力を統制、分立することが重要であるとの考えに基づいていることを申し加えておきます。
将来の緊急事態に備え、基本的人権を保障する観点で、私たちが何を想定し、どこまでを想定内として体制を整えていくのか、引き続きこの憲法調査会で丁寧に、憲法審査会で丁寧に議論を重ねていただけますことをお願い申し上げ、私の意見とさせていただきます。
この発言だけを見る →意見を述べさせていただきます。
前回に引き続き、緊急集会について議論を積み重ねていくことは大変意義のあることと考えます。そして、こうした議論を重ねていくに当たって、どのような緊急的な事態の発生においても、国会の機能、例えば立法機能や予算議決機能、行政統制機能を確保していくこと、緊急事態対処措置に対する国会統制を担保することが何よりも重要であるとの認識に立ち、党内、また私自身も様々な議論を積み重ねてきております。
その意味において、衆議院の解散等の事由により衆議院がおらず、国に緊急の事態が発生した際に、国会機能維持の一つとして五十四条の第二項に参議院の緊急集会の規定が置かれていることは非常に重要なことと考えます。一方で、緊急集会に関する規定は、二院制の例外であることから、その運用についてどこまで許容され得るのかについて丁寧に議論を重ねていく必要があると考えます。
加えて、現行の緊急集会は、国会法百二条の二において、緊急の案件が全て議決されたときは、議長は緊急集会が終わったことを宣言するとあることから、仮に国会の一般的な権能を代行させようとすると、国会法との関係において緊急集会の性格が変化してしまうことに注意が必要であると考えます。
その上で、前回の参議院法制局の説明や各委員の発言にもあるとおり、緊急集会の期間については議論の余地があると考えます。また、期間に関しては、それ単体のみならず、緊急集会に与えられる権能の範囲、議員が発議できる議案の範囲にも大きく関わってくるものと考えます。
集会の期間については、衆議院解散後、総選挙までの四十日間と特別集会、特別召集までの三十日間の計七十日間が限界との考え方もありますし、事態の収束までできるとの説があることは承知しているところです。
では、七十日以上を可能とした場合、その期限の上限とは一体どの程度になるのか。仮に緊急的な事態の収束までとした場合、それはどの程度を想定しておけばよいのか。半年か一年か、それ以上か。また、過去の事例においては暫定予算を審議したとのことでありましたが、仮に長期の対応が必要となった場合、その臨時予算の期間としてどの程度まで許容されるのか。
また、第五十四条第三項には、前項のただし書の緊急集会においてとられた措置は臨時のものであって、次の国会開会の後十日以内に衆議院の同意がない場合、その効力を失うとあります。この条文によれば、緊急集会はあくまで臨時の措置であり、長期間を想定していないと理解するのが自然であると考えていますが、仮に緊急事態が長期にわたり、次年度予算の議決が必要になった場合に、一年間に及ぶ予算の議決は許容されるのか、あくまで臨時の対応とする場合、短期間の臨時の予算を繰り返し議決することは可能なのか、また五十四条三項に規定される衆議院による国会同意が得られない状況の中で繰り返しの議決は成立するのかなど、緊急集会の権能、議員発議の範囲等、緊急集会を開くことができる期間において緊急に備えるために検討すべき点は多岐にわたります。
以上、申し上げた論点において、緊急集会があくまで臨時対応であり、長期間への対応が困難とした場合、更に国会機能を維持する策について議論を深めていく必要があると考え、今般、日本維新の会、有志の会、国民民主党の三党派にて合意書を結び、まず衆議院の議員任期延長について提案をさせていただいているところです。本内容に関しての説明は割愛をいたしますが、その根幹は、いかなる緊急事態においても国会機能を維持し、権力を統制、分立することが重要であるとの考えに基づいていることを申し加えておきます。
将来の緊急事態に備え、基本的人権を保障する観点で、私たちが何を想定し、どこまでを想定内として体制を整えていくのか、引き続きこの憲法調査会で丁寧に、憲法審査会で丁寧に議論を重ねていただけますことをお願い申し上げ、私の意見とさせていただきます。
中
山
山添拓#14
○山添拓君 日本共産党の山添拓です。
法制局に伺います。
日本国憲法五十四条二項の緊急集会は、その制定経緯の当初は予定されていなかったものです。日本政府は、緊急事態において法律又は予算に代わる閣令を制定できるとする案を考えていましたが、総司令部との交渉の結果、緊急集会の規定が設けられました。
ここで日本政府側が念頭に置いていた閣令とは、明治憲法八条の緊急勅令や七十条の緊急財政処分といった政府の専断で処理できる仕組みと理解してよいでしょうか。
この発言だけを見る →法制局に伺います。
日本国憲法五十四条二項の緊急集会は、その制定経緯の当初は予定されていなかったものです。日本政府は、緊急事態において法律又は予算に代わる閣令を制定できるとする案を考えていましたが、総司令部との交渉の結果、緊急集会の規定が設けられました。
ここで日本政府側が念頭に置いていた閣令とは、明治憲法八条の緊急勅令や七十条の緊急財政処分といった政府の専断で処理できる仕組みと理解してよいでしょうか。
川
山
山添拓#16
○山添拓君 日本国憲法は、そうした仕組みを排除したことに大きな特徴があると思います。一七八九年のフランス人権宣言十六条、権利の保障が確保されず、権力の分立が定められていない全ての社会は憲法を有しないという規定は立憲主義を端的に表したものですが、日本国憲法は、いかなる緊急事態であっても国会の関与を求め、行政権の専断を許さないこととしています。
法制局に引き続き伺います。
権力分立を維持し、それにより国民の権利保障を全うしようとした、立憲主義を貫こうとするのがこの憲法だという理解でよいでしょうか。
この発言だけを見る →法制局に引き続き伺います。
権力分立を維持し、それにより国民の権利保障を全うしようとした、立憲主義を貫こうとするのがこの憲法だという理解でよいでしょうか。
川
川崎政司#17
○法制局長(川崎政司君) お答えいたします。
日本国憲法の審議過程で、政府は、旧憲法にあるような緊急措置を設けなかった理由として、民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するために行政権の自由判断の余地をできるだけ少なくするように考えたというような説明をしておりますので、先生の御指摘の点も考慮されたというふうに考えられます。
この発言だけを見る →日本国憲法の審議過程で、政府は、旧憲法にあるような緊急措置を設けなかった理由として、民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するために行政権の自由判断の余地をできるだけ少なくするように考えたというような説明をしておりますので、先生の御指摘の点も考慮されたというふうに考えられます。
山
山添拓#18
○山添拓君 自民党の二〇一二年日本国憲法改正草案はこれとは異なり、内閣総理大臣が緊急事態を宣言すれば、内閣ないし内閣総理大臣が法律と同一の効力を有する政令を制定でき、衆議院の解散権を制限し、両議院議員の任期や選挙期日の特例まで設ける。国会を内閣に従属させる、つまり立憲主義を一時的に停止し、かつ、いつまで続けるかも内閣次第であり、歯止めがありません。
法制局に伺います。
戦前、帝国議会で衆議院議員の任期が延長された事例とその理由を御説明ください。
この発言だけを見る →法制局に伺います。
戦前、帝国議会で衆議院議員の任期が延長された事例とその理由を御説明ください。
川
川崎政司#19
○法制局長(川崎政司君) お答えいたします。
衆議院議員の任期につきましては、旧憲法では明文の規定は設けられておらず、衆議院議員選挙法により定められておりました。
その上で、お尋ねのありました旧憲法下における衆議院議員の任期延長の例としまして、昭和十六年二月に成立した衆議院議員ノ任期延長ニ関スル法律により、衆議院議員の任期が昭和十七年四月二十九日まで一年延長されたことがあります。その理由については、帝国議会において、今日の緊迫した時局の下において総選挙を行うことは適当ではないなどといった説明がなされているところでございます。
この発言だけを見る →衆議院議員の任期につきましては、旧憲法では明文の規定は設けられておらず、衆議院議員選挙法により定められておりました。
その上で、お尋ねのありました旧憲法下における衆議院議員の任期延長の例としまして、昭和十六年二月に成立した衆議院議員ノ任期延長ニ関スル法律により、衆議院議員の任期が昭和十七年四月二十九日まで一年延長されたことがあります。その理由については、帝国議会において、今日の緊迫した時局の下において総選挙を行うことは適当ではないなどといった説明がなされているところでございます。
山
山添拓#20
○山添拓君 日中戦争が長期化する中、昭和十二年、一九三七年四月の総選挙で選ばれた議員の任期満了が目前に迫り、一九四一年、第二次近衛内閣は、選挙を行うと、挙国一致、防衛国家体制の整備を邁進しようとする決意について疑いを起こさしめぬとも限らぬという理由で任期を延長しました。そして、その間に真珠湾攻撃を行い、反戦の声を封じ、対アメリカ連合軍との無謀な戦争に突入し、延長後になされた一九四二年の総選挙はいわゆる翼賛選挙であります。
この教訓からも明らかなとおり、緊急事態であればなおさら民主政治を徹底し、国民の審判の機会を保障することこそ必要です。総選挙の間は憲法の規定どおり参議院の緊急集会が対応すれば足ります。
緊急事態の危機をあおり、憲法で定めた参議院の機能を否定するかのように、議員任期の延長、さらに緊急事態条項の創設など改憲論へ突き進もうとするのは、歴史の教訓を踏まえない暴論であり、断じて認められないことを指摘し、発言といたします。
この発言だけを見る →この教訓からも明らかなとおり、緊急事態であればなおさら民主政治を徹底し、国民の審判の機会を保障することこそ必要です。総選挙の間は憲法の規定どおり参議院の緊急集会が対応すれば足ります。
緊急事態の危機をあおり、憲法で定めた参議院の機能を否定するかのように、議員任期の延長、さらに緊急事態条項の創設など改憲論へ突き進もうとするのは、歴史の教訓を踏まえない暴論であり、断じて認められないことを指摘し、発言といたします。
中
山
山本太郎#22
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。
参議院緊急集会は衆院解散時にのみ可能で、衆院任期満了時には行うことができないとの意見に対して、確かに憲法五十四条二項には衆議院が解散されたときは緊急集会を求めることができるといった規定されていると。衆議院議員任期満了を迎えた場合についての規定は明文化されていない。一方で、多くの憲法学者が、任期満了の場合でも緊急集会開くことは解釈によって可能だと指摘しています。参議院の緊急集会を衆議院任期満了の場合にも実施することは、学説上も無理のない解釈だと。
そもそも、政府への全権委任や国家緊急権を避けるために作られた条文であり、その理念に沿う限りにおいては柔軟な解釈による運用を認めるべきだと思います。
これまで憲法に明文化されていないことを政府の解釈で容認している例が多いことは、皆さん御存じのとおりです。不信任案可決以外で首相の裁量で衆院を解散する。ほかにも、宗教活動を禁じられているはずの首相や大臣の靖国参拝は戦没者追悼として認めるような雰囲気。違憲疑いの強い集団的自衛権の容認などなどなど、挙げたら切りがない。このように、時の政府、権力者の権限を強めるための憲法解釈は数多くなされてきています。多数の学説が支持する衆院任期満了時の参議院緊急集会開催を認めることに解釈上の問題は全くないはずなんです。
ほかにも、参議院の緊急集会は七十日間の期間を超えては開催できないから、長期間続く緊急事態に対処できないという主張もある。しかし、この七十日という期間は、衆議院解散後四十日以内に総選挙を行う、その後、選挙日から三十日以内に国会召集という規定、憲法五十四条一項にひも付くものでありますが、非常時でこの期間中に衆議院選挙実施が本当に不可能であれば、この七十日という期間に縛られず、参議院緊急集会を行う運用も当然検討する余地があるでしょう。
参議院緊急集会ではフルスペックの国会機能が果たせないので、それと別に衆議院の任期延長が必要と主張する意見もあります。この提案は、国民にも選ばれていない議会に緊急時を理由にフルスペックの権限を与えようとする危険なアイデアです。確かに参議院の緊急集会では審議する議案が限定され、その決定は暫定的、次の国会で承認されなければ効力を失うもの。その意味で、フルサイズの権限を有する議会でないことはそのとおりです。むしろ、非常事態の例外的な議会運営である以上、フルサイズの権限を与えないことが憲法の趣旨です。緊急時に何らかの理由で衆議院議員選挙を行うことができない状態において、二院制の片方の議会のみでの緊急集会を行って決める以上、当然の限定です。
むしろ、権限に限定を設ける、設けつつも、任期中の正統性のあるメンバーで臨時の決定をするという仕組みこそが重要です。ここに代表制の保障、国民の参政権を尊重する工夫がある。緊急時に国民の参政権が制限された状態で国会にフルサイズの権限を与えることこそが大問題。選挙で選ばれた期間を超えて任期延長された議会にフルサイズの権限を与えようというのは、民主主義をないがしろにする提案です。
数年間にわたって国政選挙を行うことができず、国民の投票権を制限しなければいけない非常事態って一体何なんですか。
二〇一四年、クリミアがロシアに占拠され、東部で内戦と呼べるような状況が続く中でも、二〇一九年、ウクライナは議会選挙を実施しました。ロシアによる軍事侵攻が続く中でも、二〇二四年、大統領選は行われる見通し。東日本大震災以上の被害と言われる大地震を受けても、今年五月、トルコで議会選挙と大統領選挙が行われる予定。エルドアン政権には震災対応も含めて有権者からの評価が下されるでしょう。
非常事態だからこそ、制約はあっても国民に一票を投じる権利を保障することが重要。そのような非常事態への対応を含めて、政権は国民からの評価を受ける必要がある。
この先、選挙ができない事態をでっち上げ、権力温存を図るようなやからが政権を握る可能性を考えても、任期延長改憲は断じて認められない。
終わります。
この発言だけを見る →参議院緊急集会は衆院解散時にのみ可能で、衆院任期満了時には行うことができないとの意見に対して、確かに憲法五十四条二項には衆議院が解散されたときは緊急集会を求めることができるといった規定されていると。衆議院議員任期満了を迎えた場合についての規定は明文化されていない。一方で、多くの憲法学者が、任期満了の場合でも緊急集会開くことは解釈によって可能だと指摘しています。参議院の緊急集会を衆議院任期満了の場合にも実施することは、学説上も無理のない解釈だと。
そもそも、政府への全権委任や国家緊急権を避けるために作られた条文であり、その理念に沿う限りにおいては柔軟な解釈による運用を認めるべきだと思います。
これまで憲法に明文化されていないことを政府の解釈で容認している例が多いことは、皆さん御存じのとおりです。不信任案可決以外で首相の裁量で衆院を解散する。ほかにも、宗教活動を禁じられているはずの首相や大臣の靖国参拝は戦没者追悼として認めるような雰囲気。違憲疑いの強い集団的自衛権の容認などなどなど、挙げたら切りがない。このように、時の政府、権力者の権限を強めるための憲法解釈は数多くなされてきています。多数の学説が支持する衆院任期満了時の参議院緊急集会開催を認めることに解釈上の問題は全くないはずなんです。
ほかにも、参議院の緊急集会は七十日間の期間を超えては開催できないから、長期間続く緊急事態に対処できないという主張もある。しかし、この七十日という期間は、衆議院解散後四十日以内に総選挙を行う、その後、選挙日から三十日以内に国会召集という規定、憲法五十四条一項にひも付くものでありますが、非常時でこの期間中に衆議院選挙実施が本当に不可能であれば、この七十日という期間に縛られず、参議院緊急集会を行う運用も当然検討する余地があるでしょう。
参議院緊急集会ではフルスペックの国会機能が果たせないので、それと別に衆議院の任期延長が必要と主張する意見もあります。この提案は、国民にも選ばれていない議会に緊急時を理由にフルスペックの権限を与えようとする危険なアイデアです。確かに参議院の緊急集会では審議する議案が限定され、その決定は暫定的、次の国会で承認されなければ効力を失うもの。その意味で、フルサイズの権限を有する議会でないことはそのとおりです。むしろ、非常事態の例外的な議会運営である以上、フルサイズの権限を与えないことが憲法の趣旨です。緊急時に何らかの理由で衆議院議員選挙を行うことができない状態において、二院制の片方の議会のみでの緊急集会を行って決める以上、当然の限定です。
むしろ、権限に限定を設ける、設けつつも、任期中の正統性のあるメンバーで臨時の決定をするという仕組みこそが重要です。ここに代表制の保障、国民の参政権を尊重する工夫がある。緊急時に国民の参政権が制限された状態で国会にフルサイズの権限を与えることこそが大問題。選挙で選ばれた期間を超えて任期延長された議会にフルサイズの権限を与えようというのは、民主主義をないがしろにする提案です。
数年間にわたって国政選挙を行うことができず、国民の投票権を制限しなければいけない非常事態って一体何なんですか。
二〇一四年、クリミアがロシアに占拠され、東部で内戦と呼べるような状況が続く中でも、二〇一九年、ウクライナは議会選挙を実施しました。ロシアによる軍事侵攻が続く中でも、二〇二四年、大統領選は行われる見通し。東日本大震災以上の被害と言われる大地震を受けても、今年五月、トルコで議会選挙と大統領選挙が行われる予定。エルドアン政権には震災対応も含めて有権者からの評価が下されるでしょう。
非常事態だからこそ、制約はあっても国民に一票を投じる権利を保障することが重要。そのような非常事態への対応を含めて、政権は国民からの評価を受ける必要がある。
この先、選挙ができない事態をでっち上げ、権力温存を図るようなやからが政権を握る可能性を考えても、任期延長改憲は断じて認められない。
終わります。
中
片
片山さつき#24
○片山さつき君 自由民主党の片山さつきです。
四月六日、宮古島沖陸自ヘリ航空事故でいまだ行方不明の第八師団長外十名の方々の御家族や御関係者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。
折しも、台湾周辺で中国軍が大規模軍事演習を行っており、既に終了したと報じられてはいますが、万が一の場合につき、不測の事態につき国民の間から不安の声が出たのは事実であります。
参議院の緊急集会につきまして法制局の御説明を伺いましたが、やはり日本の危機管理体制はあくまで平時モードであり、網羅的とは言い難いと痛感しました。
東アジアは世界的に見ても安全保障環境が複雑で厳しく、あらゆるケースを想定して国会制度の趣旨を守り、緊急事態においても可能な限り国会の機能を維持し、どうしてもできないような超非常事態においては、行政権限を一時的に強化し、迅速に対処できるような仕組みを設け、制度全体に穴のないようにしていくことが国会の責務ではないかと思料いたします。
現行憲法における国会制度の趣旨を徹底して実行するための方法が参議院の緊急集会という諸外国にほとんど類例を見ない制度であり、参議院が暫定措置として国会の機能を代替するというのが憲法の趣旨であるというのであれば、少なくとも以下の諸点については国会法の改正等の方法で明確化を行い、機能する緊急集会にしておくのが憲法上本来あるべき姿の実現ではないでしょうか。
まず、衆議院が解散ではなく任期満了の場合の緊急集会ですが、解釈は両論あるとの御説明。ただ、平成三十年の法制局長官答弁で、国会で御議論いただくことというふうに答えられたり、今もそういうお話がございましたので、緊急集会が必要なくらいの緊急な事態が、現在の複雑多様な国際情勢では事前予測してそこに入れておくことは困難になっておりますから、ここはきちっと任期満了でできるという法的手当てをすべきではないかと考えます。
また、内閣が提示できる議案の範囲につきましても、当然、憲法改正の発議等々は除かれるでしょうが、国際協定や財産関係で超緊急事態、武力攻撃、あるいは国家機能の重大な損傷事態に面して、回復に緊急な予備費を大きく上回る支出や歳出権が必要な場合はあり得ますし、自治体への指示が必要な場合も出てきますが、これらの重たい議案についてどこまでできるのかをきちっと検討して詰めておかないと、実際そうなった場合、先例がかなり昔のたった二例しかありませんから、内閣が判断できず、国民の身体、生命、財産の保護が遅れて取り返しが付かない事象になる、なりかねません。
また他方、衆参同時選挙の場合もあり得ますが、参議院議員は選挙中でも任期があるやり方を今しており、国会法九十九条の登院義務が生じれば、選挙中ではない半数に加え、選挙中の方や引退予定者も緊急集会で責務を果たすことになるとは想定しますが、その場合の出席要件、定数要件は現在の読替え読替え方式で適切なのか、これも精査してきちっと法的に明らかにする必要があると考えます。
また、緊急集会への登院が物理的に困難になるような超非常事態につきましては、自民党の参照条文として挙げております選挙の適正な実施も困難な場合になると想定されますので、四十日以内の実施は当然できないでしょうから、憲法の国会の章の末尾に、各議院の三分の二の多数で任期の特例を認める条文等、危機管理に穴が空かないように手当てをすることが必要だと思います。
また、国会に両院の議員としての身分があり、召集すれば開ける法的な状態であっても、出席困難なような状況に、危険がある場合には、内閣がその機能をして、個別法に基づく緊急政令の制定ができることを憲法上明確にしておくことは、災害対策法制、国民保護法制、過去の例を見ても実際に動くために非常に必要でございます。
映画「猿の惑星」というのがありました。人間が油断し、危機管理を怠っている間に、人間は制圧されております。笑われないように、我が憲法審査会ではきちっと機能をする緊急集会をつくっていくべきであると思います。
終わります。
この発言だけを見る →四月六日、宮古島沖陸自ヘリ航空事故でいまだ行方不明の第八師団長外十名の方々の御家族や御関係者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。
折しも、台湾周辺で中国軍が大規模軍事演習を行っており、既に終了したと報じられてはいますが、万が一の場合につき、不測の事態につき国民の間から不安の声が出たのは事実であります。
参議院の緊急集会につきまして法制局の御説明を伺いましたが、やはり日本の危機管理体制はあくまで平時モードであり、網羅的とは言い難いと痛感しました。
東アジアは世界的に見ても安全保障環境が複雑で厳しく、あらゆるケースを想定して国会制度の趣旨を守り、緊急事態においても可能な限り国会の機能を維持し、どうしてもできないような超非常事態においては、行政権限を一時的に強化し、迅速に対処できるような仕組みを設け、制度全体に穴のないようにしていくことが国会の責務ではないかと思料いたします。
現行憲法における国会制度の趣旨を徹底して実行するための方法が参議院の緊急集会という諸外国にほとんど類例を見ない制度であり、参議院が暫定措置として国会の機能を代替するというのが憲法の趣旨であるというのであれば、少なくとも以下の諸点については国会法の改正等の方法で明確化を行い、機能する緊急集会にしておくのが憲法上本来あるべき姿の実現ではないでしょうか。
まず、衆議院が解散ではなく任期満了の場合の緊急集会ですが、解釈は両論あるとの御説明。ただ、平成三十年の法制局長官答弁で、国会で御議論いただくことというふうに答えられたり、今もそういうお話がございましたので、緊急集会が必要なくらいの緊急な事態が、現在の複雑多様な国際情勢では事前予測してそこに入れておくことは困難になっておりますから、ここはきちっと任期満了でできるという法的手当てをすべきではないかと考えます。
また、内閣が提示できる議案の範囲につきましても、当然、憲法改正の発議等々は除かれるでしょうが、国際協定や財産関係で超緊急事態、武力攻撃、あるいは国家機能の重大な損傷事態に面して、回復に緊急な予備費を大きく上回る支出や歳出権が必要な場合はあり得ますし、自治体への指示が必要な場合も出てきますが、これらの重たい議案についてどこまでできるのかをきちっと検討して詰めておかないと、実際そうなった場合、先例がかなり昔のたった二例しかありませんから、内閣が判断できず、国民の身体、生命、財産の保護が遅れて取り返しが付かない事象になる、なりかねません。
また他方、衆参同時選挙の場合もあり得ますが、参議院議員は選挙中でも任期があるやり方を今しており、国会法九十九条の登院義務が生じれば、選挙中ではない半数に加え、選挙中の方や引退予定者も緊急集会で責務を果たすことになるとは想定しますが、その場合の出席要件、定数要件は現在の読替え読替え方式で適切なのか、これも精査してきちっと法的に明らかにする必要があると考えます。
また、緊急集会への登院が物理的に困難になるような超非常事態につきましては、自民党の参照条文として挙げております選挙の適正な実施も困難な場合になると想定されますので、四十日以内の実施は当然できないでしょうから、憲法の国会の章の末尾に、各議院の三分の二の多数で任期の特例を認める条文等、危機管理に穴が空かないように手当てをすることが必要だと思います。
また、国会に両院の議員としての身分があり、召集すれば開ける法的な状態であっても、出席困難なような状況に、危険がある場合には、内閣がその機能をして、個別法に基づく緊急政令の制定ができることを憲法上明確にしておくことは、災害対策法制、国民保護法制、過去の例を見ても実際に動くために非常に必要でございます。
映画「猿の惑星」というのがありました。人間が油断し、危機管理を怠っている間に、人間は制圧されております。笑われないように、我が憲法審査会ではきちっと機能をする緊急集会をつくっていくべきであると思います。
終わります。
中
辻
辻元清美#26
○辻元清美君 立憲民主・社民の辻元清美です。
本審査会で国家緊急権の改憲の意見が何人かの委員から述べられました。これについて意見を申し述べます。
我が会派は、こうした意見は、まず第一に、政策的な必要性と合理性、立法事実の検証が欠けているのではないかと考えます。日本国憲法の緊急事態法制は参議院緊急集会を軸に組み立てられており、その緊急集会すら開けられない非常時に、国民の生命と暮らしを守るために、災害対策基本法、国民保護法、新型インフルエンザ等特措法において、あらゆるですね、あらかじめ法律の委任を受けた緊急政令の制定が設けられております。
これらの法律にどう書かれているかというと、内閣は、国会が閉会中又は衆議院が解散中であり、かつ、臨時会の召集を決定し、又は参議院の緊急集会を求めてその措置を待ついとまがないときは、必要な措置を講ずるため政令を制定することができると、あらかじめ法律の中に打ち込まれております。
特に、災害対策基本法の緊急政令については、関東大震災級の非常災害を念頭に昭和三十七年に大幅な改正がなされ、その後、阪神・淡路大震災での百九条二項が追加され、更に強化されました。そして、その後も災害対策基本法は東日本大震災の教訓を踏まえ平成二十四年に改正し、その後に南海トラフ地震を想定した政府審議会での検討を踏まえ平成二十五年に再改正し、さらに、首都直下型地震に備える改正が平成二十六年に行われていますが、これらの改正の際には、政府の審議会等での検討においては新たに加えるべき緊急政令の事項は指摘されておりません。
このように、日本国憲法の緊急事態法制とは、立法機能や予算承認機能は万年議会である参議院の緊急集会が担い、そして緊急集会すら直ちに開催困難な場合の災害緊急事態などには個別の緊急政令の仕組みが措置されており、その不断の検証と改正が積み重ねられてまいっております。
これに対して、自民党や日本維新の会は、いざというときに何でも措置できる緊急政令という事実上の内閣への白紙委任のような改憲を唱えていらっしゃるのではないかとお見受けします。しかし、このような姿勢は、立法事実に欠き、何よりも戦前の緊急勅令などの濫用の経験から、民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するとの根本趣旨に立つ参議院緊急集会を基軸とする日本国憲法の緊急事態法制の考え方と根本的に矛盾するものではないかと考えられます。
なお、公明党におかれましては、衆議院の憲法審査会において、現行の災害対策基本法などの緊急政令の仕組みを、過去の経験を基に想定され得る危機対応を網羅的、網羅しており、ほぼ完成した形、必要であれば法律改正で危機管理法制を更に整備充実をしていけばよいなど、改憲の立法事実の不在の観点から緊急政令の改憲に明確に反対されており、敬意を表するところです。
最後に、会長にお願いをいたしますけれども、本審査会では、今後、参議院の緊急集会の在り方について議論を深めていくというわけですけれども、憲法改正により緊急政令を求める会派の皆さんが、参議院緊急集会と現行の災害対策基本法などの緊急政令の仕組みで何が足りないと具体的に考えているのか、せめて、改憲によって可能としようとする緊急政令の対象分野や、その具体的な例を本審査会に示していただけるように、幹事会での御協議をお願いしたいと思います。
いかがでしょうか。
この発言だけを見る →本審査会で国家緊急権の改憲の意見が何人かの委員から述べられました。これについて意見を申し述べます。
我が会派は、こうした意見は、まず第一に、政策的な必要性と合理性、立法事実の検証が欠けているのではないかと考えます。日本国憲法の緊急事態法制は参議院緊急集会を軸に組み立てられており、その緊急集会すら開けられない非常時に、国民の生命と暮らしを守るために、災害対策基本法、国民保護法、新型インフルエンザ等特措法において、あらゆるですね、あらかじめ法律の委任を受けた緊急政令の制定が設けられております。
これらの法律にどう書かれているかというと、内閣は、国会が閉会中又は衆議院が解散中であり、かつ、臨時会の召集を決定し、又は参議院の緊急集会を求めてその措置を待ついとまがないときは、必要な措置を講ずるため政令を制定することができると、あらかじめ法律の中に打ち込まれております。
特に、災害対策基本法の緊急政令については、関東大震災級の非常災害を念頭に昭和三十七年に大幅な改正がなされ、その後、阪神・淡路大震災での百九条二項が追加され、更に強化されました。そして、その後も災害対策基本法は東日本大震災の教訓を踏まえ平成二十四年に改正し、その後に南海トラフ地震を想定した政府審議会での検討を踏まえ平成二十五年に再改正し、さらに、首都直下型地震に備える改正が平成二十六年に行われていますが、これらの改正の際には、政府の審議会等での検討においては新たに加えるべき緊急政令の事項は指摘されておりません。
このように、日本国憲法の緊急事態法制とは、立法機能や予算承認機能は万年議会である参議院の緊急集会が担い、そして緊急集会すら直ちに開催困難な場合の災害緊急事態などには個別の緊急政令の仕組みが措置されており、その不断の検証と改正が積み重ねられてまいっております。
これに対して、自民党や日本維新の会は、いざというときに何でも措置できる緊急政令という事実上の内閣への白紙委任のような改憲を唱えていらっしゃるのではないかとお見受けします。しかし、このような姿勢は、立法事実に欠き、何よりも戦前の緊急勅令などの濫用の経験から、民主政治を徹底させて国民の権利を十分擁護するとの根本趣旨に立つ参議院緊急集会を基軸とする日本国憲法の緊急事態法制の考え方と根本的に矛盾するものではないかと考えられます。
なお、公明党におかれましては、衆議院の憲法審査会において、現行の災害対策基本法などの緊急政令の仕組みを、過去の経験を基に想定され得る危機対応を網羅的、網羅しており、ほぼ完成した形、必要であれば法律改正で危機管理法制を更に整備充実をしていけばよいなど、改憲の立法事実の不在の観点から緊急政令の改憲に明確に反対されており、敬意を表するところです。
最後に、会長にお願いをいたしますけれども、本審査会では、今後、参議院の緊急集会の在り方について議論を深めていくというわけですけれども、憲法改正により緊急政令を求める会派の皆さんが、参議院緊急集会と現行の災害対策基本法などの緊急政令の仕組みで何が足りないと具体的に考えているのか、せめて、改憲によって可能としようとする緊急政令の対象分野や、その具体的な例を本審査会に示していただけるように、幹事会での御協議をお願いしたいと思います。
いかがでしょうか。
中
辻
辻元清美#28
○辻元清美君 大抵のこの緊急事態は今まで相当議論され、審議会でもどういう事態があるか、それによって法律改正を積み重ねてきていますので、必要であればまず法律改正で対応すべきだと考えます。
以上です。
この発言だけを見る →以上です。
中