礒崎哲史の発言 (憲法審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
 意見を述べさせていただきます。
 前回に引き続き、緊急集会について議論を積み重ねていくことは大変意義のあることと考えます。そして、こうした議論を重ねていくに当たって、どのような緊急的な事態の発生においても、国会の機能、例えば立法機能や予算議決機能、行政統制機能を確保していくこと、緊急事態対処措置に対する国会統制を担保することが何よりも重要であるとの認識に立ち、党内、また私自身も様々な議論を積み重ねてきております。
 その意味において、衆議院の解散等の事由により衆議院がおらず、国に緊急の事態が発生した際に、国会機能維持の一つとして五十四条の第二項に参議院の緊急集会の規定が置かれていることは非常に重要なことと考えます。一方で、緊急集会に関する規定は、二院制の例外であることから、その運用についてどこまで許容され得るのかについて丁寧に議論を重ねていく必要があると考えます。
 加えて、現行の緊急集会は、国会法百二条の二において、緊急の案件が全て議決されたときは、議長は緊急集会が終わったことを宣言するとあることから、仮に国会の一般的な権能を代行させようとすると、国会法との関係において緊急集会の性格が変化してしまうことに注意が必要であると考えます。
 その上で、前回の参議院法制局の説明や各委員の発言にもあるとおり、緊急集会の期間については議論の余地があると考えます。また、期間に関しては、それ単体のみならず、緊急集会に与えられる権能の範囲、議員が発議できる議案の範囲にも大きく関わってくるものと考えます。
 集会の期間については、衆議院解散後、総選挙までの四十日間と特別集会、特別召集までの三十日間の計七十日間が限界との考え方もありますし、事態の収束までできるとの説があることは承知しているところです。
 では、七十日以上を可能とした場合、その期限の上限とは一体どの程度になるのか。仮に緊急的な事態の収束までとした場合、それはどの程度を想定しておけばよいのか。半年か一年か、それ以上か。また、過去の事例においては暫定予算を審議したとのことでありましたが、仮に長期の対応が必要となった場合、その臨時予算の期間としてどの程度まで許容されるのか。
 また、第五十四条第三項には、前項のただし書の緊急集会においてとられた措置は臨時のものであって、次の国会開会の後十日以内に衆議院の同意がない場合、その効力を失うとあります。この条文によれば、緊急集会はあくまで臨時の措置であり、長期間を想定していないと理解するのが自然であると考えていますが、仮に緊急事態が長期にわたり、次年度予算の議決が必要になった場合に、一年間に及ぶ予算の議決は許容されるのか、あくまで臨時の対応とする場合、短期間の臨時の予算を繰り返し議決することは可能なのか、また五十四条三項に規定される衆議院による国会同意が得られない状況の中で繰り返しの議決は成立するのかなど、緊急集会の権能、議員発議の範囲等、緊急集会を開くことができる期間において緊急に備えるために検討すべき点は多岐にわたります。
 以上、申し上げた論点において、緊急集会があくまで臨時対応であり、長期間への対応が困難とした場合、更に国会機能を維持する策について議論を深めていく必要があると考え、今般、日本維新の会、有志の会、国民民主党の三党派にて合意書を結び、まず衆議院の議員任期延長について提案をさせていただいているところです。本内容に関しての説明は割愛をいたしますが、その根幹は、いかなる緊急事態においても国会機能を維持し、権力を統制、分立することが重要であるとの考えに基づいていることを申し加えておきます。
 将来の緊急事態に備え、基本的人権を保障する観点で、私たちが何を想定し、どこまでを想定内として体制を整えていくのか、引き続きこの憲法調査会で丁寧に、憲法審査会で丁寧に議論を重ねていただけますことをお願い申し上げ、私の意見とさせていただきます。

発言情報

speech_id: 121114183X00220230412_012

発言者: 礒崎哲史

speaker_id: 26665

日付: 2023-04-12

院: 参議院

会議名: 憲法審査会