片山さつきの発言 (憲法審査会)
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○片山さつき君 自由民主党の片山さつきです。
四月六日、宮古島沖陸自ヘリ航空事故でいまだ行方不明の第八師団長外十名の方々の御家族や御関係者の方々に心よりお見舞いを申し上げます。
折しも、台湾周辺で中国軍が大規模軍事演習を行っており、既に終了したと報じられてはいますが、万が一の場合につき、不測の事態につき国民の間から不安の声が出たのは事実であります。
参議院の緊急集会につきまして法制局の御説明を伺いましたが、やはり日本の危機管理体制はあくまで平時モードであり、網羅的とは言い難いと痛感しました。
東アジアは世界的に見ても安全保障環境が複雑で厳しく、あらゆるケースを想定して国会制度の趣旨を守り、緊急事態においても可能な限り国会の機能を維持し、どうしてもできないような超非常事態においては、行政権限を一時的に強化し、迅速に対処できるような仕組みを設け、制度全体に穴のないようにしていくことが国会の責務ではないかと思料いたします。
現行憲法における国会制度の趣旨を徹底して実行するための方法が参議院の緊急集会という諸外国にほとんど類例を見ない制度であり、参議院が暫定措置として国会の機能を代替するというのが憲法の趣旨であるというのであれば、少なくとも以下の諸点については国会法の改正等の方法で明確化を行い、機能する緊急集会にしておくのが憲法上本来あるべき姿の実現ではないでしょうか。
まず、衆議院が解散ではなく任期満了の場合の緊急集会ですが、解釈は両論あるとの御説明。ただ、平成三十年の法制局長官答弁で、国会で御議論いただくことというふうに答えられたり、今もそういうお話がございましたので、緊急集会が必要なくらいの緊急な事態が、現在の複雑多様な国際情勢では事前予測してそこに入れておくことは困難になっておりますから、ここはきちっと任期満了でできるという法的手当てをすべきではないかと考えます。
また、内閣が提示できる議案の範囲につきましても、当然、憲法改正の発議等々は除かれるでしょうが、国際協定や財産関係で超緊急事態、武力攻撃、あるいは国家機能の重大な損傷事態に面して、回復に緊急な予備費を大きく上回る支出や歳出権が必要な場合はあり得ますし、自治体への指示が必要な場合も出てきますが、これらの重たい議案についてどこまでできるのかをきちっと検討して詰めておかないと、実際そうなった場合、先例がかなり昔のたった二例しかありませんから、内閣が判断できず、国民の身体、生命、財産の保護が遅れて取り返しが付かない事象になる、なりかねません。
また他方、衆参同時選挙の場合もあり得ますが、参議院議員は選挙中でも任期があるやり方を今しており、国会法九十九条の登院義務が生じれば、選挙中ではない半数に加え、選挙中の方や引退予定者も緊急集会で責務を果たすことになるとは想定しますが、その場合の出席要件、定数要件は現在の読替え読替え方式で適切なのか、これも精査してきちっと法的に明らかにする必要があると考えます。
また、緊急集会への登院が物理的に困難になるような超非常事態につきましては、自民党の参照条文として挙げております選挙の適正な実施も困難な場合になると想定されますので、四十日以内の実施は当然できないでしょうから、憲法の国会の章の末尾に、各議院の三分の二の多数で任期の特例を認める条文等、危機管理に穴が空かないように手当てをすることが必要だと思います。
また、国会に両院の議員としての身分があり、召集すれば開ける法的な状態であっても、出席困難なような状況に、危険がある場合には、内閣がその機能をして、個別法に基づく緊急政令の制定ができることを憲法上明確にしておくことは、災害対策法制、国民保護法制、過去の例を見ても実際に動くために非常に必要でございます。
映画「猿の惑星」というのがありました。人間が油断し、危機管理を怠っている間に、人間は制圧されております。笑われないように、我が憲法審査会ではきちっと機能をする緊急集会をつくっていくべきであると思います。
終わります。