伊波洋一の発言 (行政監視委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○伊波洋一君 ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一です。
本日五月十五日は、一九七二年に沖縄が米軍統治下から日本政府の行政に組み込まれて五十一年目の節目に当たります。県民の四人に一人が命を落とした沖縄戦と、それに続く二十七年間の米軍統治によって沖縄の社会は大きく傷つけられました。特に米軍基地の問題は、沖縄戦から七十八年、日本復帰後五十一年を経ても解決されず、沖縄本島の良好な土地の多くを米軍基地が占めており、沖縄の経済的発展を阻害する一番大きな阻害要因として居座り続けています。さらに、今も、沖縄県民の声を無視して、日米政府の恣意のままに米軍戦略を最優先する政府方針がまかり通っています。
沖縄のすばらしい海と自然を破壊して行われる辺野古新基地建設や、県内移設条件を突き付けられている米軍基地、新たに建設が強行されている自衛隊基地など、沖縄が持っているすばらしい条件を阻害する行為が今も辺野古や宮古島、石垣島、与那国島など南西諸島各地で続いています。
沖縄返還の日に当たり、一日も早くこれらのことが解決されて本来の沖縄の可能性が花開くよう願って、質問いたします。
本日は、まず最低賃金について伺います。
沖縄県では、米軍施政下で基地建設が進められる中、本土への支払をアメリカ側に有利に進めるために経済的に強いドルを維持する政策が取られました。このため、沖縄の経済実態に合わない強いドルの影響で、沖縄では製造業が育たず、基地依存の輸入型経済が形成されました。
その結果、現在まで、沖縄では製造業の割合は全国平均の四分の一であり、主要な産業は一次産業や宿泊や飲食などの観光関連サービス産業となってきていました。一般にサービス業は他産業と比べて低賃金とされ、産業の成果物としての労働力対価が少なく労働生産性が低くなるため、これまで沖縄県は、生産性が低いので労働者の賃金も低くて当然とされて、低賃金状態が正当化されてきました。
日本人の一人当たりの年平均賃金は、配付資料一のとおり、過去三十年全く伸びていません。G7の中で賃金が三十年間増えなかったのは日本とイタリアぐらいで、世界的にも極めて異常な事態です。二〇二一年のOECD三十四か国中二十四位です。物価も上がらなかったのでこれまでは課題として認識されてきませんでしたが、近年ようやく日本の低い賃金水準が議論されるようになり、岸田政権でも賃上げを最優先課題の一つとしています。
最低賃金の引上げに対する格差是正効果及び雇用への影響について、近年の実証研究では、一、最低賃金の引上げは、総じて低賃金層の時間当たりの賃金を押し上げ、所得を底上げし、そして格差是正に貢献をする。二、雇用についても、二〇一〇年から一九年まで最低賃金の引上げは雇用にはプラス影響が観測されていました。二〇一九年まで景気回復局面で人手不足も深刻で、労働力供給を増やす要因となりました。一方、二〇二〇年、二一年はコロナ感染症により最低賃金近傍で働く非正規労働者の多くを抱える飲食、宿泊などの業況が厳しくなり、その好影響が消えたわけでございます。しかし、やはり雇用全体では負の影響は及ばないという結果が多いということが合意されています。まさに最低賃金のアップこそが大きな課題でありますけれども、そのことは社会全体にプラスであるということです。
一方、最低賃金の引上げのマイナス面をできるだけカバーするような政策も必要です。最低賃金引上げに取り組む企業に対してどのような支援を政府として行っていますか。