黒田東彦の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(黒田東彦君) まず、先ほど来申し上げておりますQQE、量的・質的金融緩和というのは、かつての短期国債を売買する、短期国債を大量に購入するという形で金融緩和をしていた、いわゆる量的緩和、QEですね、それに加えて、あるいはそれを超えて、長期国債を直接買って長期国債の金利を下げるという形にしたためにQQEというふうに申し上げているんですが、実は、米国、欧州が行ってきたQEというのも実は長期国債等を大量に購入しておりまして、その意味では、実は欧米の中央銀行も、リーマン・ショック以来、日本の中央銀行と同じく、言わばQQEを行ってきたわけであります。そうした中で、今欧米はかなり高いインフレに見舞われまして、金融の正常化を始めまして、FRBもECBも赤字になりつつあるということであります。
 これにつきまして米国の中央銀行がかなり前から明確に言っておりましたのは、量的緩和を続ける中で国債を大量に購入していきますので、利ざやが拡大するというか、利子の受取が非常に大きくなりますので、連邦政府に対する納付金が非常に大きくなっていると。その代わりに、出口で金利を上げていくときには支払利息の増加の方が大きいのでマイナスになる、連邦政府に納付できなくなるということをはっきりと言われておりました。
 そういう意味では、我が国のQQEの場合も同様な傾向があることは確かであります。ただ、先ほど来申し上げているように、国債の金利も上昇していきますので、我が国の場合は保有国債の平均残存期間は七年ぐらいだと思いますけれども、米国の場合は十数年という非常に長い長期国債をFRBは保有しておりまして、そういった面の影響もあると思いますけれども、当方の場合は平均残存期間が短いためにある程度償還が進んで、そのたびにより金利の高い国債に入れ替わっていくということが起こりますので、赤字になる可能性はあると思いますけれども、そのときの金融情勢によって様々なことが起こり得るというふうに考えております。
 また、米国もECBもそうですし、我が国の中央銀行もそうですけれども、国債保有等について時価評価はしておりません。したがいまして、ネガティブエクイティーというか、資産がマイナスになるという可能性は極めて少ないというふうに思います。
 なお、オーストラリアの準備銀行は資産を時価評価していますので、もう既に債務超過になっています。これは、彼らもやはり長期国債を大量に購入していましたので、インフレで金利が上がり始めたということで、まあ時価評価している国債の評価損が大きくなっているということで債務超過になっているようですけれども、これはオーストラリアの準備銀行の会計の取扱いがちょっと日米欧の中央銀行と違うということもあろうかと思います。

発言情報

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発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2023-03-16

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会