黒田東彦の発言 (財政金融委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(黒田東彦君) まず、長期的な潜在成長率、これにつきまして、潜在成長率が低下したということは確かでありまして、それは一九九〇年代以降、少子高齢化に伴う労働投入の減少、これが長期にわたって低下傾向をたどってまいりました。また、一九九八年から二〇一二年まで続いたデフレの下で、企業が積極的な行動を控えたことで資本ストックの伸びが低下した、さらには、様々なイノベーションが停滞して生産性の伸び率が低下したことなども潜在成長率の下押しに働いたというふうに考えております。
 また、そういった潜在成長率の低下の下で、その時々の経済動向、例えば不良債権問題とか自然災害あるいは感染症といった様々な負のショックが発生して、それが需給バランスを崩して現実的な成長率に下押しに効いたということもあったと思います。
 そういう意味では、何かデフレが唯一の原因で、物価さえ上がれば全てが解決するということではないことは確かだと思いますけど、今申し上げたように、九九年から二〇一二年まで続いたデフレの下で、企業が積極的な行動を控えて資本ストックの伸びが低下し、イノベーションも停滞したということが長期的な成長率の低下に影響したということは確かですので、デフレが問題であったことは事実ですけれども、ただ、デフレだけが唯一の問題で、これが解決して、物価さえ上がれば全ての問題が解決するということでないことは確かだと思います。
 もっとも、日本銀行がこれまで大規模な金融緩和を継続したことは、政府の様々な政策とも相まってデフレではない状況となっておりますし、経済が活発化し、活性化し、そして持続的な経済成長の実現に向けて着実に歩みを進めてきているということは確かだと思います。

発言情報

speech_id: 121114370X00920230406_042

発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2023-04-06

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会