大塚耕平の発言 (財政金融委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○大塚耕平君 大臣、この私がお示しした今日の資料の表面の、その高橋財政のところの右の方の列を見てもらうと、数字がいっぱい並んでいますけれども、MBと書いてあるところがありますよね、MB、上に見ていただくと。これがマネタリーベースなんですよ。高橋財政の頃は、例えば一九三一年は前年比マイナス五・六、三二年は五・二、三三年は七・三とか、こういう水準なんですよ。アベノミクスの前半の頃には、このマネタリーベースは前年比四〇%とか五〇%で増えたわけです。
 ちょっと裏面見ていただくと、結局、あの当時、副総裁になられた岩田規久男さんを中心にした皆さんのお考えに沿って、まあほかの皆さんもいたと思うんですが、政策が組み立てられたんですが、そのきっかけになった岩田規久男元副総裁の「昭和恐慌の研究」というこの本を引用して随分いろんな方がいろんなことをおっしゃっていたんですが、その当時も私申し上げましたけど、結果としては、この岩田さんたちの認識が間違っていたということが、もうこうやって十年たってもう赤裸々になってきているんですね。
 その下の方にその引用が書いてありますが、例えば、赤字国債の日本銀行引受けを実行し、今日、高橋財政と呼ばれる新たな政策レジーム。当時も申し上げていたのは、もうその日銀が公開市場操作で事実上の日銀引受けをやっちゃっているので、これからやるという話じゃなくて、もうそれやっちゃっているんですと。それから、二段目の行も見ていただくと、低金利政策って書いてあるけど、もう低金利政策、もうやるところまでとことんやっちゃっていたわけですよ。
 それから、財政支出の拡大もやっているし、それから一番下のところが、金本位制からの離脱って。これは、そういうことはもうなし得ない状況でしたが、金本位制からの離脱、つまり信用通貨制度を取っていて、だから、日本円が基軸通貨としての役割を果たすような状況をつくるんだったら分かりますよという話で、これは、実は一九八〇年代ぐらいから繰り返しいろんな人が主張して実現できなかった。しかし、これを実現するためには防衛力もしっかり持たなきゃいけないというのが、これが基軸通貨の要諦ですけれども。
 つまり、今日申し上げたいことは、元々もうそういう状況になかったときにマネタリーベースを増やせば何とかなるという政策で十年走ってしまったんだけど、本当はその間に、まさしく科学技術であるとか人材育成であるとか、それから、それを担う人たちがそういうインセンティブを高めるような所得水準がどんどん上がっていくというようなことをやらなければならなかったんだけど、やれないで、十年たってみたら、そういう様々な問題が今ありますということが岸田総理も認めることになった。しかし、そのときに運悪く国際環境が厳しい状況になって、我が国は防衛費を増やさなきゃいけないと。そのときに、昔の伝統的な考え方と手法でやりますかということが今問われているんです。
 だから、西田さんのような御主張とか私のような主張が意味を持ってくるわけで、もうこれは、申し訳ないけど、いかに優秀であっても財務省の官僚の皆さんや日銀の事務方の皆さんでは、これが三十年間平穏無事な中でやっていいですよと言われたらできますけれども、伝統的な考え方で、五年スパンで結論を求められているときに従来型の考え方の財確法ではうまくいかないということを申し上げて、終わりたいと思います。

発言情報

speech_id: 121114370X01520230613_056

発言者: 大塚耕平

speaker_id: 4047

日付: 2023-06-13

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会