高市早苗の発言 (内閣委員会)
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○国務大臣(高市早苗君) 経済安全保障担当大臣、また、経済安全保障、科学技術政策、宇宙政策、知的財産戦略を担当する内閣府特命担当大臣として、所信の一端を申し述べます。
我が国は、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しており、我が国の安全保障を確保するため、外交力、防衛力に加えて、経済力や技術力がますます重要となっております。このような情勢を受け、昨年十二月に閣議決定された新たな国家安全保障戦略にのっとり、経済安全保障政策を進めるための体制を強化し、同盟国、同志国等との連携を図りつつ、民間と協調し、政府一体となって必要な取組を行ってまいります。
まずは、昨年五月に成立した経済安全保障推進法を着実に実施してまいります。昨年の補正予算を踏まえ、半導体等の特定重要物資の安定供給確保に加え、衛星コンステレーション等の先端的な特定重要技術の研究開発を着実に推進し、サプライチェーンの強靱化や、官民技術協力の伴走支援等を一層進めてまいります。また、基幹インフラ役務の安定提供確保や特許出願の非公開については、関係省庁や事業者等と緊密に連携し、円滑な施行に向けた準備を進めてまいります。
さらに、昨年の国会審議において附帯決議をいただいたセキュリティークリアランスについて、先般、有識者会議を立ち上げました。今後一年程度をめどに、可能な限り速やかに法整備などに向けた検討作業を進め、政府一丸となって我が国の情報保全の強化に取り組んでまいります。また、その他の経済安全保障に関する更なる課題についてもしっかりと検討し、我が国の自律性の向上、優位性、不可欠性の確保に取り組んでまいります。
重要土地等調査法については、昨年十二月二十七日に注視区域及び特別注視区域の第一回目の指定を行いました。指定した区域における土地等利用状況調査の実施など、本法を実効的かつ着実に運用してまいります。
科学技術イノベーションは、経済成長の原動力であるとともに、気候変動や感染症、自然災害などの脅威が高まり、先端技術をめぐる国家間の覇権争いが激化する中で我が国の安心、安全を確保する観点からも、ますます重要性が高まっています。このため、第六期科学技術・イノベーション基本計画に基づき、政府の研究開発投資約三十兆円、官民の総額約百二十兆円を目指すとともに、持続可能性と強靱性を兼ね備え、一人一人の多様な幸せにつながるソサエティー五・〇の実現に取り組みます。
特に、十兆円規模の大学ファンドの運用を進め、若手研究者支援、研究基盤の強化、大学改革に向けて対象大学の選考を開始します。地域中核大学等への支援を強化し、我が国の研究力全体の底上げを図ってまいります。
また、我が国の勝ち筋となる技術を育てるため、シンクタンク機能やAI、量子、バイオ、フュージョンエネルギーなどの分野戦略を強化するとともに、戦略的イノベーション創造プログラムやムーンショット型研究開発制度、先端的な重要技術の実用化に向けて強力に支援する経済安全保障重要技術育成プログラムなどを通じて戦略的に研究開発を推進してまいります。
さらに、社会ニーズに基づくスタートアップの創出、成長を支援する日本版SBIR制度を着実に実施し、スタートアップ等による先端技術の実証の成果の社会実装を強力に推進してまいります。
今年五月に開催するG7仙台科学技術大臣会合では、G7議長国としてリーダーシップを発揮し、科学技術によるグローバルな課題解決への貢献に向けて取り組んでまいります。
宇宙政策については、現在、宇宙システムが経済社会を支える基盤であり、経済安全保障を含む安全保障の観点からも重要性を増しています。本年夏を目途に、宇宙の安全保障構想を策定するとともに、宇宙基本計画を改定し、宇宙先進国として我が国が進むべき道を明らかにします。
また、新たな基幹ロケットであるH3ロケットなど、我が国のロケットの打ち上げ能力を抜本的に強化し、必要な衛星を国内から打ち上げ、海外からの打ち上げ需要にも応えていきます。さらに、我が国独自の小型衛星コンステレーションの構築に向けた取組、アルテミス計画による日本人宇宙飛行士の月面着陸の実現、準天頂衛星の整備、衛星データの利用拡大、宇宙の安全で持続的な利用のためのデブリ対応などの国際ルールの整備、スタートアップが我が国の宇宙活動の担い手に成長するための支援などを推進します。
知的財産戦略については、日本のイノベーションを活性化し、国際競争力を強化するため、スタートアップ、大学の知財エコシステムの強化、知財、無形資産の投資活用促進や国際標準の戦略的な活用を推進するとともに、デジタル時代に適合したコンテンツ戦略を推進してまいります。
医療分野の研究開発については、次世代医療基盤法の改正案を国会に提出しており、研究開発に資する医療情報の利活用の更なる促進を実現してまいります。また、今後の感染症危機に備えた国産ワクチンや治療薬の開発・生産体制の強化、再生・細胞医療、遺伝子治療を始め、基礎から実用までの一貫した研究開発の推進など、健康・医療戦略を推進してまいります。
このほか、原子力利用に関する基本的考え方に基づく原子力政策、遺棄化学兵器処理を推進するとともに、特定秘密の保護に関する制度を適切に運用してまいります。
古賀委員長を始め、理事、委員の皆様の御協力と御指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。