寺田静の発言 (農林水産委員会)

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○寺田静君 ありがとうございます。
 努力義務であるとして、日本では計画を作らないし、作る予定もないというお答えであったと思います。その理由としては、日本は既に十分家族農業を支援しているんだということだと思いますけれども。
 日本農業新聞は、昨年の夏、小規模の価値、家族農業を再評価せよという論説の中で次のように述べています。
 生物多様性の保全や、持続可能な地域づくりに重要な役割を果たす小規模農業が世界で見直されてきた、日本は国土の七割が中山間地で、経営体の九割以上が家族農業を占めると、規模拡大や経済優先の農業政策を見直して、地域を支える中小家族農業の価値を再評価すべきだとされています。
 その中で、欧米では、気候変動や生物多様性、農村の過疎化などを背景に、近年は小規模な農業、農村を評価する、再評価をする流れが出てきていることを紹介をしています。特に、アメリカの農務省は、真のコストを考慮した場合、大規模農場は小規模農場よりも効率的に農産物を生産しないと指摘して、災害時の食料安全保障の危険性や長距離輸送に伴う化石燃料消費の増大などの問題点を指摘しています。また、韓国は、二〇二〇年、農業の多面的機能を守るために、農業、農村の公益機能を増進する直接払い制度を施行して、〇・五ヘクタール以下の小規模農家に対して直接払いを行うこととして、小規模農家を対象とした直接払いの割合は、金額ベースでは、円換算で法施行前の百三十一億から五百三十九億円となって、四倍以上も拡大したということが紹介をされています。
 また、先ほどの家族農林漁業プラットフォーム・ジャパンによれば、これまで、先進国、途上国を問わず、小規模家族農業は時代遅れ、非効率、もうからないと評価をされて、政策的に支援すべきは、効率的で、もうかる、近代企業農業とされてきたけれども、ここに来て農業の効率性を測る尺度自体が変化をしているとしています。農業の効率性は労働生産性のみで測れるものではないとして、土地生産性は大規模経営よりも小規模経営で高いことが知られているとしています。特に今最重要視されているのがエネルギー効率性で、化石燃料等の農場外部の資源依存度が低い小規模家族農業の隠れた効率性が注目されているとされています。
 前回の、以前の質疑でもお話をさせていただきましたけれども、秋田のシイタケ栽培の農家の話ですけれども、温度の維持管理のために灯油を使っている規模の大きいところはもうコストに見合わないからとやめてしまって、まきを使っている友人のところは変わらず生産ができているということで、はるか遠く海外から運ばれてくる石油を使った農業と裏山のまきを使用した農業、エネルギーの効率のみならず、価格変動に左右されず安定的に確保できるものを用いていること、しかも、環境に優しい農業が、どちらかだということは明白であって、こうした家族農業を支援することが持続可能な農業をつくっていくのではないかと私自身は考えております。
 先ほどの御答弁では幅広く支援をしているんだということでしたけれども、小規模家族農業も対象だとしながらも、集約化、効率化を条件としているものも見受けられて、実際に平均的な家族農家では利用できないものも多いんではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 寺田静

speaker_id: 21726

日付: 2023-04-13

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会