小林信一の発言 (農林水産委員会)
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○参考人(小林信一君) ありがとうございました。
実は、日経新聞にも書かせていただいたんですけれども、収益性ということでいうと、規模拡大によって農家は総所得を拡大していった、それしかなかったんですね。ところが、最近はいわゆる薄利多売になっているんです。ある程度販売価格も伸びていますけれども、コストもそれ以上高くなっているので、この幅が狭くなっているんですね。幅が狭いということは、ちょっと飼料価格が上昇するとか乳価が下がったら赤字になってしまう。赤字が大きくはなるわけですよ、規模拡大だと。何千万、何百万、何千万という赤字になってしまうという、おっしゃるとおり、リスクが非常に大きな形になってきていると。
しかも、今、規模拡大をどんどん進めていって、それもクラスター事業のような形で借入れによって行って、私の知っているところでも、何億、四億、五億、十億とかというちょっと考えられないような借金をして規模拡大をしているというところがある。これ、本当に返せるんだろうか、こういう収益状況の中でですね。
やはり、私、実は全農さんの酪農コンクールをずっと審査させていただいているんですけれども、最近は、結果として小規模な家族経営が優秀賞を獲得しているんですね。四十頭規模でも一千万円を獲得するような、そういう基本的な、規模がそんなに大きくなくてもきちっとやれるという経営が、もちろん環境によっていろいろ違うんですけれども、まだ残っているというところで、昨日、私、静岡の東部の酪農家の経営診断をずっとやってきたんですけれども、同じ環境、非常に悪い中でもいい人もいるし悪い人もいるという、それぞれがあるわけで、そういう酪農家のいろんな知恵とか苦境というものを地域の中で情報交換してみんなで高め合うというような、そういう機会ですね、これはまさにクラスターの本業だと思うんですけれども、クラスター事業というのを展開していただくということが、もちろん政策的なバックアップも必要なんですが、生産者の中でそういった情報交換なり、あるいは政策支援というものをやるということが必要だと思います。
だから、ただ単に規模拡大すればいいということではありませんし、規模拡大することのリスクというのが今どんどん大きくなっているというところを注目して経営を行っていくという必要があるんじゃないかというふうに私は思っております。
以上です。