齋藤健の発言 (法務委員会)

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○国務大臣(齋藤健君) 出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 近年、退去強制令書の発付を受けたにもかかわらず、様々な理由で送還を忌避する者が後を絶たず、迅速な送還の実施に支障が生じているのみならず、退去強制を受ける者の収容が長期化する要因ともなっています。また、昨年来続くロシア連邦による侵略を受け、ウクライナから避難してきた方々のような、人道上の危機に直面し真に庇護を必要とする方々を確実に保護する制度を設ける必要も一層高まっています。
 こうした状況に対応するため、保護すべき者を確実に保護しつつ、退去強制手続を一層適切かつ実効的なものとすることは、適正な出入国在留管理を確保する上で喫緊の課題であり、これらの課題を一体的に解決する法整備を行うことが必要不可欠です。
 この法律案は、以上に述べた情勢に鑑み、所要の法整備を図るため、出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正するものであります。
 この法律案の要点を申し上げます。
 第一は、難民に準じて保護すべき方々を補完的保護対象者として認定する手続を設け、これを適切に保護するための規定を整備するものです。
 第二は、在留特別許可制度について、退去強制令書が発付されるまでの間に申請を行うことを可能とするとともに、在留特別許可を行うか否かの判断に際して考慮すべき事情を明示するものです。
 第三は、退去強制を受ける者のうち、退去強制令書の円滑な執行に協力しない国が送還先である者及び送還を積極的に妨害する行為を行ったことがある者に対し、一定の要件の下で自ら本邦から退去することを義務付ける命令制度を創設し、命令に違反した場合の罰則を整備するものです。
 第四は、難民認定手続中は法律上一律に送還が停止されるといういわゆる送還停止効に例外を設け、同手続中であっても一定の場合には送還を可能とするものです。
 第五は、退去強制令書の発付を受けた者の自発的な出国を促すため、素行等を考慮して相当と認められる者について、その申請により、速やかに自費出国をした場合には上陸拒否期間を短縮することができることとする制度を設けるものです。
 第六は、退去強制手続における収容に代わる選択肢として監理措置の制度を創設し、当該外国人の逃亡のおそれの程度、収容により受ける不利益の程度等を考慮して相当な場合には、監理人による監理に付し、収容せずに手続を進めることとするとともに、収容する場合であっても、三か月ごとに、監理措置に付すか否かを必要的に見直すことにより、収容の長期化の防止を図るものです。あわせて、仮放免制度について、健康上、人道上その他これらに準ずる理由により収容を一時的に解除する制度と改めた上、健康上の理由による仮放免請求に係る判断をするに当たっては、医師の意見を聴くなどして、その者の健康状態に十分配慮することなどを法律上明記するものです。
 第七は、入国者収容所等における被収容者の処遇について、保健衛生及び医療、外部交通等に関する事項を明確化するため、具体的な規定を整備するものです。
 このほか、十六歳未満の外国人が所持する在留カード及び特別永住者証明書の有効期間を見直すことなど、所要の規定の整備を行うこととしております。
 以上が、この法律案の趣旨であります。
 政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において一部修正が行われております。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

発言情報

speech_id: 121115206X01420230516_005

発言者: 齋藤健

speaker_id: 14267

日付: 2023-05-16

院: 参議院

会議名: 法務委員会