仁比聡平の発言 (法務委員会)
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○仁比聡平君 午前中も申し上げたんですけれども、六年前の法改正のときに山本潤参考人がこの場でお話をされた、今、そうした突き付けられてきた認識が法の趣旨として大臣の答弁として語られるようになったと、この六年間の間の隔世の感を私は本当に深く感じるんです。
なんだけれども、大臣も、今の答弁、そういう指摘がされているという、法務省自らが調査をし実態として整理をしてきているものではない、専門家がそういう指摘をしてきていると。もちろん、法制審の場でされているんですから、大変重いものなんですよ。なんだけれども、そういう指摘がされてきているということがオーソライズされつつあるというのが、まだ今の、今日の状況だと思うんですよね。
午前中、小西参考人は、そのPTSDというお話と併せて、急性期解離反応というお話もされました。感情、感覚が麻痺してしまう、離人感、非現実感、あるいは、被害が長期にわたる場合は解離の慢性症状に加えてマインドコントロール様の支配が被害者に対してなされている状態になると。これは、被害時なぜ抵抗しないのかについての説明として紹介をされたんですけれども、これ、なぜ申告できないのかというこの問題にも関わる知見だと私思うんですよね。
法制審の議論の中で、脳科学の専門家の桝屋二郎准教授のヒアリングが行われていますけれども、小児期逆境体験が健康や寿命に及ぼすメカニズムというテーマで、幼い頃に受けたいろんな逆境体験、心の傷が神経発達の混乱を生んで、その神経発達の混乱のために、その後様々な社会的障害、例えば認知が少しほかの人とずれていったり、情緒面で落ち着かなくなっていったりと。そのことが更に社会的な不適応を生ずることになって、健康を害する。例えばお酒をすごく飲むとか、自傷に及ぶとか、性的な逸脱が出てくるなどの問題行動を経て病気の状態になり、更に不適応が深まってしまう、最終的に早く亡くなるなどの、アメリカにおける大規模な調査によって得られた知見を御紹介になっています。
あるいは、様々なそうした虐待を受けると脳の一部が萎縮をしてしまうということ、そもそも人の脳の成熟というのは、生後二十年以上、研究によっては二十五年以上掛かって実っていくと、こうした知見が科学的に明らかになってきているわけですよね。
ですから、これを専門家の方から伺って、そうですねというだけじゃなくて、こうした観点を持って政府が私はしっかり実態を調査するということが必要だし、附則二十条の二項が求めている必要な調査というのはそういうものでなければならないと思うんですが、大臣、いかがですか。